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第45回衆議院議員総選挙は、2009年(平成21年)7月21日の衆議院解散に伴い、同年8月18日に公示、8月30日に執行された衆議院議員総選挙である。
目次
概要[編集]
第44回総選挙(郵政選挙)で当選した議員の任期が2009年9月10日に満了するため、衆議院解散の有無に関係なく、総選挙は遅くとも同年10月20日までに実施予定であったが、2009年7月21日に衆議院が解散された(解散に至る経緯は後述)。衆議院解散後の臨時閣議で8月18日公示、8月30日の選挙執行が決定された。8月に投開票が行われる総選挙日程は1902年の第7回総選挙以来107年ぶりであり、現行の日本国憲法下では初めて。衆議院解散から総選挙施行までの期間は、憲法第54条第1項において定められた最長の期間である40日間であるが、これは7月12日投開票の東京都議会議員選挙の影響をできるだけ遠ざける狙いがあったとされている(後述)。
期日前投票制度を利用して投票日前に投票した有権者は1,398万を超え、国政選挙での期日前投票制度の実施以来、最高を更新した。
選挙の結果、民主党が選挙前を大幅に上回る308議席を獲得し、議席占有率は64.2%に及んだ。単一の政党が獲得した議席・議席占有率としては現憲法下で行われている選挙としては過去最高であり、空前絶後の勝利であった。社会民主党や日本共産党は選挙前勢力を維持、国民新党は1議席減らした。337人を擁立した幸福実現党は供託金をすべて没収される大差で全員落選した。
一方、自由民主党は119議席を獲得したが、公示前議席より181議席の減少となり、1955年の結党以来初めて衆議院第1党を失った。公明党は公示前議席から10議席少ない21議席となった。
民主党は結党11年目にして衆議院第1党となり、第172回国会で民主党が中心の新政権が発足した。非自民政権としては1993年7月18日に行われた第40回総選挙の結果に基づき、その後の特別国会によって成立した細川内閣以来であった。
選挙データ[編集]
内閣[編集]
解散日[編集]
解散名[編集]
- 政権選択解散 - 結果的に自由民主党中心の政権か、民主党中心の政権かを選択する選挙となったことから、選挙後におおむね定着したと考えられる。
なお、選挙当時は特に定まった呼称はなく、以下のような呼称が取り沙汰されていた(記者会見等の場で一時的に発言したものも含まれる)。
- 「政権交代解散」 - 鳩山由紀夫民主党代表による命名。
- 「がけっぷち解散」 - 山崎拓前自由民主党副総裁による命名。「野党転落寸前」の意味を込めて。
- 「破れかぶれ解散」 - 渡部恒三民主党最高顧問による命名。
- 「ミーイズム解散」 - 新党日本代表田中康夫による命名。自民党内は自分自身さえ再選されればと形振り構わぬミーイズムな状況下であるとして
- 「これしか選択肢がなくなってしまった解散」「麻生降ろし防止解散」 - 社会民主党党首福島瑞穂による命名。
- 「自民党の解散みたいな解散」 - 国民新党代表代行亀井静香による命名。自由民主党の“崩壊”を予測して。
- 「バカタロー解散」 - 民主党中堅議員による命名
公示日[編集]
投票日[編集]
改選数[編集]
- 480名
選挙制度[編集]
同日実施の選挙等[編集]
- 2009年最高裁判所裁判官国民審査
- 茨城県知事選挙・同県議会議員補欠選挙(西茨城郡選挙区・那珂郡選挙区)
- 神奈川県横浜市長選挙・同市議会議員補欠選挙(栄区選挙区・青葉区選挙区)
- 山形県村山市長選挙
- 埼玉県久喜市長選挙
- 愛知県高浜市長・同市議会議員補欠選挙
- 京都府城陽市長選挙 ・同市議会議員選挙
- 愛媛県宇和島市長選挙・同市議会議員選挙
- 福島県下郷町長選挙
- 神奈川県松田町長選挙
- 静岡県長泉町長選挙・同町議会議員選挙
- 和歌山県広川町長選挙
- 北海道根室市議会議員選挙
- 石川県羽咋市議会議員選挙
- 大阪府柏原市議会議員選挙
- 大阪府羽曳野市議会議員選挙
- 大阪府摂津市議会議員選挙
- 長野県御代田町議会議員選挙
- 長野県高山村議会議員選挙
- 奈良県山添村議会議員選挙
- 山口県和木町議会議員補欠選挙
- 宮崎県高千穂町議会議員選挙
争点・焦点[編集]
- 『自公連立政権の継続か、民主党中心の政権に政権交代するか』
- 『麻生内閣の信任』
- 『小泉構造改革路線の総括』
- 『郵政民営化の見直し』
- 『地方分権の推進と方向性』
- 『年金記録問題』
- 『後期高齢者医療制度などの医療制度改革』
- 『少子化対策』
- 『景気・雇用対策』
選挙公示まで[編集]
麻生内閣 も参照
ねじれ国会[編集]
前回の選挙以後、内閣総理大臣が小泉純一郎→安倍晋三→福田康夫→麻生太郎と総選挙を経ることなく交代。この間、2007年7月の第21回参議院議員通常選挙で自由民主党および公明党から成る連立与党が敗北、いわゆる「ねじれ国会」の状況となった。
2008年6月11日に野党が多数を占める参議院で福田康夫首相に対する問責決議が可決(現憲法下で初)された。野党は後期高齢者医療制度を含む国内問題の処理を批判し、解散・総選挙か福田康夫首相の辞任を要求した。与党側は翌6月12日に衆議院で内閣信任決議を可決するものの、福田康夫首相は9月1日に首相辞任を発表。9月22日の自由民主党総裁選挙で勝利した麻生太郎が後継の総理大臣となった。
選挙日程の先送り[編集]
当初、マスメディアは自由民主党が麻生人気を背景として、2008年の10月下旬か11月上旬に選挙を行うとみていた。9月から10月にかけて解散・総選挙の日程がさまざまに取りざたされ、話し合い解散を模索する動きもあったが、首相引継ぎ後の支持率が40%台と低調だったことに加え、アメリカ合衆国発の金融危機で世界経済に様々な影響が出たこともあり、これらの諸課題に対処するための補正予算成立を先決とし、麻生は選挙を先送りする方針を示した。
2009年に入ると、総選挙と東京都議会議員選挙(7月12日投票)との近接を避けたい公明党への配慮から、与党側では5月までの解散もしくは夏以降の解散が模索され、最終的には8月以降に選挙が実施されるという見方が大勢となった。この間、麻生個人の首相としての資質の問題や、かつてない速さで悪化する経済情勢に加えて、ねじれ国会における野党の審議拒否・審議引き延ばしのために迅速な景気対策がとれなかったため、麻生内閣の支持率は10%台まで落ち込んでいった。2009年3月に西松建設違法献金事件で民主党代表小沢一郎の公設第一秘書が逮捕、この影響で一時支持率は持ち直したものの、日本郵政をめぐる人事問題での鳩山邦夫総務大臣更迭や、宮崎県知事東国原英夫擁立をめぐる自由民主党内の混乱などで再び支持率は下降。
そして、国会の会期を7月28日まで延長したことから、任期満了選挙の場合、8月11日公示、23日投開票の日程が濃厚になった。
解散へ[編集]
7月12日に行われた東京都議会議員選挙で自由民主党が惨敗、民主党が都議会第1党となった。翌7月13日、7月21日から24日のいずれかで衆議院解散を行い、8月30日に投開票を行うことで与党が合意したと報じられ、7月17日、麻生が自由民主党を通じて各党に「21日午後に解散詔書朗読のための本会議を開き、衆議院を解散する」との旨を伝えた。
なお、天皇陛下が7月3日から17日の日程でカナダおよびアメリカ合衆国・ハワイを訪問しており、この時期の解散は避けるべきとの自由民主党内での意見に対し、麻生は、皇太子が国事行為を代行できるため、天皇の外国訪問は解散権を制約する要素ではないとの認識を示していたが、最終的には天皇の帰国後に解散の日程が設定されることとなった。
解散する上で、自由民主党の反麻生派が両院議員総会を開催して麻生を辞任させようとする動き(麻生おろし)が障害となっていたが、党幹事長の細田博之は7月17日昼の記者会見で、両院議員総会は開催せず、代わりに、21日午前11時半から両院議員懇談会を開くと発表し、麻生おろしは事実上封印された。これで21日の解散が確定した。
21日午後1時より行われた衆議院本会議で、日本国憲法第7条により衆議院が解散され、同日、政府が選挙日程を決めた。解散から投票日まで憲法が規定する40日間を限度一杯使う選挙となり、任期満了選挙で想定された日程より投票日が後となる。麻生は21日午後6時より記者会見を行い、今回の選挙を「安心社会実現選挙」と位置づけ、政党の責任力を問う選挙としたい旨の発言を行った。
野党第1党の民主党は、単独で過半数に届かなくとも、他党と協力することで、政権交代を必ず成し遂げるとした。民主党代表の鳩山由紀夫は「社会民主党、国民新党と一緒に新しい夜明けをつくりたい」、国民新党は「今から3党で政策協議を進めるべきだ」、社会民主党は「民主党から連立要請があれば協議入りする」とコメントした。
各党キャッチコピー[編集]
- 自由民主党「日本を守る、責任力。」
- 公明党「生活を守り抜く。」
- 民主党「政権交代。国民の生活が第一。」
- 日本共産党「「国民が主人公」の新しい日本を」
- 社会民主党「生活再建」
- 国民新党「輝け日本!」
- 新党日本「日本『改国』宣言」
- 改革クラブ「立ち止まって原点にかえる勇気!」
- みんなの党「「脱官僚」「地域主権」「生活重視」で国民の手に政治を奪還する!」
- 新党大地「北海道からチェンジ!」
- 平沼グループ「日本再建」
- 幸福実現党「政権交代でもなく、現状肯定でもない―新しい選択。」
- 新党本質「自殺STOP!!命を有効に考えるただひとつの政党」
各党のマニフェスト[編集]
政党 | マニフェスト |
---|---|
自民党 | 自民党の政策「みなさんとの約束」 |
公明党 | '09 重点政策から(PDFファイル) |
民主党 | 民主党の政権政策マニフェスト2009 |
社民党 | 衆議院選挙公約2009・概要版 Manifesto(第一次案) |
国民新党 | 国民新党の政権政策 |
日本共産党 | 「国民が主人公」の新しい日本を――日本共産党の総選挙政策 |
新党日本 | 日本「改国」宣言(PDFファイル) |
改革クラブ | マニフェスト全文版(PDFファイル) |
みんなの党 | 選挙公約 みんなの党「マニフェスト2009」 |
民間団体によるマニフェストの評価[編集]
- PHP総合研究所
- 研究員がさまざまな視点から今回の衆院選マニフェストを検証する「マニフェスト検証シリーズ」を掲載。
- 毎年、『マニフェスト白書』を発表している。
- 言論NPO
- 「政権100日評価」などを発表。「未来選択」(マニフェスト評価専門サイト)を開設。
- 21世紀臨調
- 前回の2005年衆院選マニフェストの実績を検証する『「政権実績」検証大会』(2009年8月2日)や、2009年衆院選マニフェストを評価する「政権公約検証大会」(2009年8月9日)を開催。経済同友会、連合、日本青年会議所、PHP総合研究所、言論NPO、日本総合研究所、構想日本、チーム・ポリシーウォッチ、全国知事会の9団体が検証結果を発表。
- 自由民主党のマニフェストへの批判
- 民主党代表の鳩山由紀夫は、「マニフェストは次の選挙までに何をするかについての国民との契約だ。6年後や8年後では契約にならず、マニフェストとは呼べない。財源も判然とせず無責任。将来は消費税の増税、としかみえない。」と批判。
- また、社民党副幹事長保坂展人は「野党の財源が明確でないという批判をずいぶん聞いたが、自民党は非常にあいまいだ」と批判した。
- 一部新聞社説は工程表がないことを批判している。
- 民主党のマニフェストへの批判
- 麻生太郎内閣総理大臣は、「何兆円かかります?5兆数億円かかると記憶しています。前は、(予算を)組み替えたら何となく財源が出てくる話を言っておられたが、無責任。聞こえのよいばらまきの話はきわめて危ない」と批判した。
- 2009年7月27日に『民主党政策集INDEX2009』』および『政権政策マニフェスト2009を発表したが、後者について、鳩山は「正式なマニフェストではない。正式なマニフェストは公示日からしか配れない。」と述べたため、党の内外から批判された。
- 自由民主党の公式サイト、政党ビラなどを使い、激しい民主党批判を行ったが、マスコミはもとより有権者からもネガティブ・キャンペーンが行き過ぎているとされた。しかしながら、その後の民主党政権の迷走の結果、後年これら批判CMを再評価する向きも一部にある。
各党のプロモーション[編集]
選挙期間中、各党は政見放送の他に、テレビCMや新聞、インターネットの動画サイト等を使って積極的にプロモーション展開をした。各党映像でのプロモーションを下記に記す。
政党 | テレビCM |
---|---|
自由民主党 | 自民党CM「日本に宣言 安心」篇 自民党CM「日本に宣言 景気」篇 自民党CM「日本に宣言 国防」篇 いずれも同党のYouTube公式チャンネルより |
民主党 | 民主党新CM「政治を変える(将来の不安)」篇 Aバージョン 民主党新CM「政治を変える(税金のムダづかい)」篇 Aバージョン 民主党新CM「政治を変える(年金・医療)」篇 Aバージョン いずれも同党のYouTube公式チャンネルより |
日本共産党 | 日本共産党CM「国民が主人公」編 同党のYouTube公式チャンネルより |
社会民主党 | 社民党CM2009年 同党のYouTube公式チャンネルより |
国民新党 | 国民新党 CM 「ふるさとの情景 編」 同党のYouTube公式チャンネルより |
新党日本 | 2009新党日本政党CM 同党のYouTube公式チャンネルより |
幸福実現党 | 幸福実現党 TVCM「消費税0編」 幸福実現党CM「憲法改正編」 幸福実現党CM2 いずれも同党のYouTube公式チャンネルより |
政党 | インターネットCM |
自由民主党 | 【自民党ネットCM】プロポーズ篇 【自民党ネットCM】ラーメン篇 【自民党ネットCM】ブレる男たち 【自民党ネットCM】回復を、止めない篇 【自民党ネットCM】政策で選ぶ篇 【自民党ネットCM】論より実行篇 いずれも同党のYouTube公式チャンネルより |
みんなの党 | 【みんなの党ネットCM】みんなの党 政党広報コマーシャル 「公務員削減」篇 【みんなの党ネットCM】みんなの党 政党広報コマーシャル (CM) 「給与25%増」篇 いずれも同党のYouTube公式チャンネルより |
党派別立候補者数[編集]
党派 | 候補者数 | 小選 挙区 |
比例代表 | 解散時 勢力 |
公示前 勢力 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 男性 | 女性 | 合計 | (重複) | 単独 | |||||
自由民主党 | 326 | 299 | 27 | 289 | 306 | (269) | 37 | 303 | 300 | |
民主党 | 330 | 284 | 46 | 271 | 327 | (268) | 59 | 112 | 115 | |
公明党 | 51 | 47 | 4 | 8 | 43 | (0) | 43 | 31 | 31 | |
日本共産党 | 171 | 119 | 52 | 152 | 79 | (60) | 19 | 9 | 9 | |
社会民主党 | 37 | 25 | 12 | 31 | 37 | (31) | 6 | 7 | 7 | |
国民新党 | 18 | 17 | 1 | 9 | 18 | (9) | 9 | 5 | 4 | |
改革クラブ | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | (1) | 0 | 1 | 1 | |
新党日本 | 8 | 8 | 0 | 2 | 8 | (2) | 6 | 0 | 0 | |
みんなの党 | 15 | 12 | 3 | 14 | 14 | (13) | 1 | - | 4 | |
諸 派 |
新党大地 | 4 | 3 | 1 | 0 | 4 | - | 4 | 1 | 1 |
幸福実現党 | 337 | 264 | 73 | 288 | 49 | - | 49 | 0 | 0 | |
新党本質 | 2 | 1 | 1 | 0 | 2 | - | 2 | 0 | 0 | |
世界経済共同体党 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | - | 0 | 0 | 0 | |
新党フリーウェイクラブ | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | - | 0 | 0 | 0 | |
スマイル党 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | - | 0 | 0 | 0 | |
森海党 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | - | 0 | 0 | 0 | |
無所属 | 70 | 61 | 9 | 70 | - | - | - | 9 | 6 | |
合計 | 1,374 | 1,145 | 229 | 1,139 | 888 | (653) | 235 | 478 | 478 | |
※立候補者数の合計は、小選挙区候補と比例単独候補を合計した数字。 |
- 立候補者数に関する出典
- 幸福実現党の立候補者数は、政党等所属(比例代表区のみに立候補した新党大地、新党本質を除く諸派)の立候補者数(男性228人、女性64人、合計292人)から世界経済共同体党、新党フリーウェイクラブ、スマイル党、森海党の4人(全て男性)を引き、比例代表区の立候補者数(男性40人、女性9人、合計49人)を足して求めている。
重複を除き、1,374人が立候補した。内訳は、小選挙区1,139人、比例代表区888人(うち比例単独は235人で、残る653人は小選挙区との重複)。立候補した政党・政治団体は16。主要政党は、民主党、国民新党を除き軒並み候補を減らしたが、初挑戦の幸福実現党が大量擁立し、他にみんなの党の加入などもあり、立候補者数は前回の1,131人を大幅に上回った。
解散時に国会議員であった者を含め、国会議員が存在し、法律上の政党要件を満たしているのは9党。このうち自由民主党、公明党は連立与党で、改革クラブは事実上の与党として振る舞っている。残りの6党のうち、民主党、社会民主党、国民新党、新党日本の4党は選挙協力を行い、勝利した場合は連立政権に向け協議している。自民党と民主党は単独過半数の候補を立て、民主党は自民党の候補者数を上回った。自民党結党後、総選挙で自民党を上回る数の候補を立てた党が現れたのは、1996年の第41回衆議院議員総選挙における新進党以来2度目である。
日本共産党、みんなの党はそれぞれ野党として独自路線である。共産党は候補を減らし、小選挙区制導入以来続けてきた単独過半数の擁立をやめた。
国会議員が存在するが、政党要件を満たしていない政党は1党。新党大地は比例北海道ブロックのみの立候補で、民主党と選挙協力している。
国会議員が存在せず、議席獲得を目指す政党は6党。幸福実現党は当初は全選挙区擁立を目指したが、自民党、改革クラブとの保守協力を理由に一部で擁立を見送った。それでも民主党を上回り、この総選挙では最多の立候補者数となった。新党本質は比例北海道ブロックのみに擁立した。世界経済共同体党、新党フリーウェイクラブ、日本スマイル党、森海党はすべて1人1党で党首のみが小選挙区に立候補している。この他、「豊かな福祉をつくる会」公認として立候補した1人は公示後の8月19日に無所属に変更した。
無所属では、平沼赳夫らが選挙後の新党結成や自民・民主両党との連携を視野に入れ、平沼グループとして行動している(17人)。その他の無所属は自民公認漏れなどの保守系無所属が多いが、民主公認漏れや、少数ではあるが新社会党系などの革新系無所属も立候補している。
選挙結果[編集]
投票は、全国各地の投票所で一部の投票所を除き午前7時から午後8時まで行われた。東京都新島村は台風接近により、式根島地区の投票を当初予定より4時間繰り上げた。これは、当初投票箱を新島に輸送予定の村営連絡船が台風11号の影響で運航困難となり、自衛隊のヘリコプター輸送に切り替えたための措置である。
投票率は小選挙区が69.28%(前回衆院選67.51%)、比例代表が69.27%(同67.46%)と上昇し、小選挙区比例代表並立制を導入した1996年以降では過去最高を記録した。
- 民主党・社会民主党・国民新党他
- 野党第1党の民主党は公示前議席から193議席増の308議席を獲得、単一の政党が獲得した議席および議席占有率 (64.2%) は現憲法下で行われている選挙としては過去最高となった。郵政選挙で敗れた多くの議員が小選挙区で議席を奪い返し、143人の議員が初当選し、政権交代を実現させた。社会民主党は公示前議席を維持した。国民新党は代表の綿貫民輔と幹事長の亀井久興が落選するなどで議席を減らした。新党日本は小選挙区で1議席を得た。比例北海道ブロックのみに候補者を擁立した地域政党の新党大地は選挙前の1議席を維持した。
- 自由民主党・公明党他
- 連立与党(自由民主党・公明党)は民主党に対する批判を中心とした選挙活動(ネガティブ・キャンペーン)を展開して巻き返しを図ったが、自由民主党は公示前議席より181議席減の119議席となり、1955年の保守合同による結党以来初めて衆議院第1党の座から転落した。閣僚や党役員経験者も厳しい選挙戦となり、元首相の海部俊樹、現職の総務会長だった笹川尭、前財務大臣の中川昭一などが落選した。前回の選挙で躍進した小泉チルドレンは10人のみの当選にとどまった。新人候補者もわずか5人しか当選しなかった。また、公明党も議席を減らし、小選挙区制導入以来、21議席と過去最低の議席数となった。特に、小選挙区では代表の太田昭宏、幹事長の北側一雄など全員が落選した。また、改革クラブは改選の1議席を失い、政党要件(国会議員5人以上)を喪失した(10月に中村喜四郎が入党し、再び政党要件を回復)。
- 日本共産党・みんなの党
- 日本共産党は公示前と同数の9議席を獲得、得票数は前回の選挙の491万9000票から494万4000票と増加した。選挙直前に結成されたみんなの党は比例代表で得た2議席を候補者が重複立候補した小選挙区での得票不足で失ったものの、5議席と漸増させ国会議員の数としても、比例区の得票数としても政党要件を維持した。
- 諸派・無所属
- 衆議院第1党を目指し今回の選挙に挑戦した幸福実現党は、45万9387票の政党得票数を集め一定の存在感を示すが、候補者337名は全員落選した。初の議席獲得を目指した新党本質、世界経済共同体党、新党フリーウェイクラブ、スマイル党、森海党も議席獲得はならなかった。
- 無所属議員は6名当選。そのうち3名は、平沼赳夫、城内実、小泉龍司が平沼グループのメンバーで、選挙後に院内会派「国益と国民の生活を守る会」を結成。川口博と川村秀三郎は選挙後に院内会派「民主党・無所属クラブ」に所属。中村喜四郎は改革クラブへ入党。
- このほか、今回の改選では女性議員が54人(全議席の11%)に達し、初当選議員が151人(全議席の31%)誕生した。いずれも過去最高の人数。政党別では民主党が最多の40人となった。一方、前回26人が当選した自民党は8人にとどまった。
党派別議席数[編集]
党派 | 小選挙区 | 比例代表 | 合計 | 増減 (+/-) | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
得票数 | 得票率 | 議席 | 議席率 | 得票数 | 得票率 | 議席 | 議席率 | 議席 | 議席率 | 解散時 | 公示前 | ||
民主党 | 33,475,334.854 | 47.43% | 221 | 73.7% | 29,844,799 | 42.41% | 87 | 48.3% | 308 | 64.2% | +196 | +193 | |
社会民主党 | 1,376,739.000 | 1.95% | 3 | 1.0% | 3,006,160 | 4.27% | 4 | 2.2% | 7 | 1.5% | ±0 | ±0 | |
国民新党 | 730,570.000 | 1.04% | 3 | 1.0% | 1,219,767 | 1.73% | 0 | 0.0% | 3 | 0.6% | -2 | -1 | |
新党日本 | 220,223.000 | 0.31% | 1 | 0.3% | 528,171 | 0.75% | 0 | 0.0% | 1 | 0.2% | +1 | +1 | |
新党大地 | - | - | - | - | 433,122 | 0.62% | 1 | 0.6% | 1 | 0.2% | ±0 | ±0 | |
民社国系小計 | 35,802,866.854 | 50.73% | 228 | 76.0% | 35,032,019 | 49.78% | 92 | 51.1% | 320 | 66.7% | +195 | +193 | |
自由民主党 | 27,301,982.074 | 38.68% | 64 | 21.3% | 18,810,217 | 26.73% | 55 | 30.6% | 119 | 24.8% | -184 | -181 | |
公明党 | 782,984.000 | 1.11% | 0 | 0.0% | 8,054,007 | 11.45% | 21 | 11.7% | 21 | 4.4% | -10 | -10 | |
改革クラブ | 36,650.000 | 0.05% | 0 | 0.0% | 58,141 | 0.08% | 0 | 0.0% | 0 | 0.0% | -1 | -1 | |
自公系小計 | 28,121,616.074 | 39.84% | 64 | 21.3% | 26,922,365 | 38.26% | 76 | 42.2% | 140 | 29.2% | -195 | -192 | |
日本共産党 | 2,978,354.131 | 4.22% | 0 | 0.0% | 4,943,886 | 7.03% | 9 | 5.0% | 9 | 1.9% | ±0 | ±0 | |
みんなの党 | 615,244.000 | 0.87% | 2 | 0.7% | 3,005,199 | 4.27% | 3 | 1.7% | 5 | 1.0% | +5 | +1 | |
諸派 | 1,077,543.003 | 1.53% | 0 | 0.0% | 466,786 | 0.66% | 0 | 0.0% | 0 | 0.0% | ±0 | ±0 | |
無所属 | 1,986,055.873 | 2.81% | 6 | 2.0% | - | - | - | - | 6 | 1.3% | -3 | ±0 | |
その他小計 | 6,657,197.007 | 9.43% | 8 | 2.7% | 8,415,871 | 11.96% | 12 | 6.7% | 20 | 4.2% | +2 | +1 | |
合計 | 70,581,679.935 | 100.00% | 300 | 100.0% | 70,370,255 | 100.00% | 180 | 100.0% | 480 | 100.0% | (欠2) | (欠2) |
- 諸派(比例代表)
- 得票数に関する出典
無所属議員の内訳は民主系無所属2議席、平沼グループ3議席、その他1議席である。よって、与党の議席数は民主系無所属を含めると322議席となる。
党派 | 合計 | 小選挙区 | 比例代表 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
計 | 前 | 元 | 新 | 女 | 計 | 前 | 元 | 新 | 女 | (復活) | ||
民主党 | 308 | 221 | 107 | 43 | 71 | 21 | 87 | 6 | 9 | 72 | 19 | (43) |
自由民主党 | 119 | 64 | 61 | 0 | 3 | 2 | 55 | 53 | 0 | 2 | 6 | (46) |
公明党 | 21 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 21 | 19 | 1 | 1 | 3 | (0) |
日本共産党 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 | 8 | 0 | 1 | 1 | (3) |
社会民主党 | 7 | 3 | 3 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 | 0 | 3 | 1 | (3) |
みんなの党 | 5 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 2 | 0 | (2) |
国民新党 | 3 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | (0) |
新党日本 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | (0) |
新党大地 | 1 | - | - | - | - | - | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | (0) |
無所属 | 6 | 6 | 2 | 2 | 2 | 0 | - | - | - | - | - | - |
合計 | 480 | 300 | 177 | 46 | 77 | 24 | 180 | 89 | 10 | 81 | 30 | (97) |
都道府県別小選挙区結果[編集]
■=みんなの党、■=無所属。小選挙区における各党の勝敗を地図に示したものである。民主党が東日本を中心に勝利した一方で、自民党は中国・四国地方で健闘したことが判る。]]
都道府県 | 区数 | 自民 | 公明 | 与党計 | 野党計 | 民主 | 社民 | 国新 | 共産 | みんな | 日本 | 改革 | 諸他 | 与党計 -野党計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
計 | 300 | 64 | 0 | 64 | 236 | 221 | 3 | 3 | 0 | 2 | 1 | 0 | 6 | -172 |
北海道 | 12 | 1 | 0 | 1 | 11 | 11 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -10 |
青森県 | 4 | 3 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
岩手県 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
宮城県 | 6 | 1 | 0 | 1 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
秋田県 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | -3 |
山形県 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
福島県 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -5 |
茨城県 | 7 | 1 | 0 | 1 | 6 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | -5 |
栃木県 | 5 | 1 | 0 | 1 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | -3 |
群馬県 | 5 | 2 | 0 | 2 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
埼玉県 | 15 | 0 | 0 | 0 | 15 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | -15 |
千葉県 | 13 | 2 | 0 | 2 | 11 | 11 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -9 |
神奈川県 | 18 | 3 | 0 | 3 | 15 | 14 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | -12 |
山梨県 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -3 |
東京都 | 25 | 4 | 0 | 4 | 21 | 21 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -17 |
新潟県 | 6 | 0 | 0 | 0 | 6 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -6 |
富山県 | 3 | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
石川県 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
福井県 | 3 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
長野県 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -5 |
岐阜県 | 5 | 2 | 0 | 2 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
静岡県 | 8 | 0 | 0 | 0 | 8 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | -8 |
愛知県 | 15 | 0 | 0 | 0 | 15 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -15 |
三重県 | 5 | 1 | 0 | 1 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -3 |
滋賀県 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
京都府 | 6 | 1 | 0 | 1 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
大阪府 | 19 | 1 | 0 | 1 | 18 | 17 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -17 |
兵庫県 | 12 | 1 | 0 | 1 | 11 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | -10 |
奈良県 | 4 | 1 | 0 | 1 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -2 |
和歌山県 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
鳥取県 | 2 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
島根県 | 2 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
岡山県 | 5 | 2 | 0 | 2 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | -1 |
広島県 | 7 | 1 | 0 | 1 | 6 | 5 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -5 |
山口県 | 4 | 3 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
徳島県 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
香川県 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
愛媛県 | 4 | 3 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
高知県 | 3 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
福岡県 | 11 | 4 | 0 | 4 | 7 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -3 |
佐賀県 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
長崎県 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
熊本県 | 5 | 3 | 0 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
大分県 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -3 |
宮崎県 | 3 | 2 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
鹿児島県 | 5 | 3 | 0 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
沖縄県 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
比例代表ブロック別結果[編集]
ブロック | 定数 | 自民 | 公明 | 与党計 | 野党計 | 民主 | 国新 | 社民 | 共産 | みんな | 日本 | 改革 | 大地 | 諸他 | 与党計 -野党計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
計 | 180 | 55 | 21 | 76 | 104 | 87 | 0 | 4 | 9 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | -28 |
北海道 | 8 | 2 | 1 | 3 | 5 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | -2 |
東北 | 14 | 4 | 1 | 5 | 9 | 7 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
北関東 | 20 | 6 | 2 | 8 | 12 | 10 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | -4 |
南関東 | 22 | 6 | 2 | 8 | 14 | 11 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | -6 |
東京 | 17 | 5 | 2 | 7 | 10 | 8 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | -3 |
北陸信越 | 11 | 4 | 1 | 5 | 6 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
東海 | 21 | 6 | 2 | 8 | 13 | 12 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -5 |
近畿 | 29 | 9 | 5 | 14 | 15 | 11 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
中国 | 11 | 4 | 1 | 5 | 6 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
四国 | 6 | 2 | 1 | 3 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
九州沖縄 | 21 | 7 | 3 | 10 | 11 | 9 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -1 |
- 一部のブロックにおいて当選枠が比例候補者を上回ることや小選挙区の得票不足で比例枠を失う事態が生じた。
政党[編集]
- 自由民主党 - 119議席
</div>
総裁
麻生太郎
幹事長
細田博之
総務会長
笹川尭
政務調査会長
保利耕輔
国会対策委員長
大島理森
参議院議員会長
尾辻秀久
- 公明党 - 21議席
</div>
代表
太田昭宏
代表代行
浜四津敏子
幹事長
北側一雄
政務調査会長
山口那津男
国会対策委員長
漆原良夫
参議院議員会長
草川昭三
</div>
- 民主党 - 308議席
</div>
代表
鳩山由紀夫
幹事長
岡田克也
政策調査会長
直嶋正行
国会対策委員長
山岡賢次
参議院議員会長
輿石東
- 日本共産党 - 9議席
</div>
委員長
志位和夫
副委員長
浜野忠夫
書記局長
市田忠義
政策委員会責任者
小池晃
国会対策委員長
穀田恵二
参議院議員団長
小池晃
- 社会民主党 - 7議席
</div>
党首
福島瑞穂
幹事長
重野安正
政策審議会長
阿部知子
国会対策委員長
日森文尋
参議院議員会長
渕上貞雄
- みんなの党 - 5議席
</div>
代表
渡辺喜美
幹事長
江田憲司
政務調査会長
浅尾慶一郎
- 国民新党 - 3議席
</div>
代表
綿貫民輔
代表代行
亀井静香
幹事長
亀井久興
- 新党日本 - 1議席
</div>
代表
田中康夫
選挙報道[編集]
メディア研究者らでつくる間メディア社会研究会(主査:遠藤薫・学習院大学教授)は、今回の衆議院議員総選挙について、テレビ各局の全番組と有権者意識を分析した。
有権者1000人への意識調査によると、有権者が投票の際に重視した政策テーマは(1)景気対策、(2)年金、(3)医療の順番だったが、放送された番組時間を分析すると、(1)年金、(2)医療、(3)教育の順で、景気対策は年金の1割程度しかなかった。有権者の最大の関心とずれて、結果的に、自由民主党が選挙戦で強調した景気対策が埋没してしまった。
また、同研究会は女優の酒井法子が薬物事件で逮捕された影響も調査した。7月13日から開票日の8月30日までNHKと在京民放5社が放送した全番組を調べたところ、衆議院が解散した7月21日を含む同20日から8月2日までで、総選挙を扱った番組は各週34から37時間。しかし、酒井の夫が逮捕されたことが明らかになった8月4日以降は放送内容が一変し、9日までの1週間で、酒井や同じく薬物事件で逮捕された俳優の押尾学に関する放送時間は54時間55分にものぼった反面、総選挙は17時間52分まで激減したという。芸能ニュースに押され、盛り上がりに欠けたテレビの選挙報道が浮き彫りになった。
遠藤は、テレビは民主党優勢の影響を受けた報道内容だったと指摘した上で、もっと放送量が増えていれば、選挙結果では民主党への支持の振れ幅がさらに大きかった可能性があると分析している。
選挙後の情勢[編集]
鳩山内閣[編集]
単独過半数を超える308議席を獲得した民主党は選挙後に、社会民主党・国民新党と連立政権発足に向けての協議を開始した。在日米軍の基地問題などをめぐって協議は難航したが[1]、9月9日に合意に達し、民主党代表の鳩山由紀夫、社会民主党党首の福島瑞穂、国民新党代表の亀井静香が合意書に署名した。
その後、9月16日に第172回国会で衆参両院が鳩山を内閣総理大臣に指名すると直ちに組閣が行われ、同日夜の親任式と認証官任命式を経て正式に鳩山由紀夫内閣が発足した。
第172回特別国会(会期:2009年9月16日 - 9月19日)
- 衆議院議長選挙
- 横路孝弘(民主党) - 478票
- 衛藤征士郎(自由民主党) - 1票
- 無効-1票
- 衆議院副議長選挙
- 衛藤征士郎(自由民主党) - 480票
- 首班指名選挙(衆議院議決)
- 鳩山由紀夫(民主党) - 327票
- 若林正俊(自由民主党) - 119票
- 山口那津男(公明党) - 21票
- 志位和夫(日本共産党) - 9票
- 平沼赳夫(国益と国民の生活を守る会) - 4票
- 首班指名選挙(参議院議決)
- 鳩山由紀夫(民主党) - 124票
- 若林正俊(自由民主党) - 84票
- 山口那津男(公明党) - 21票
- 志位和夫(日本共産党) - 7票
- 白票 - 1票
党人事[編集]
選挙後には各党で党人事も行われた。新政権内ではまず国民新党において、選挙翌日の8月31日、落選した綿貫民輔に代わって亀井静香が新たに代表に就任するという動きがあった。また、民主党では代表代行の小沢一郎が幹事長に就任した。
一方、野党に転落することになった自由民主党では、総裁の麻生太郎が選挙敗北を受け8月31日に正式に総裁辞任を表明したため、後任を選ぶ自由民主党総裁選挙が行われることになった。総裁選挙は特別国会後に行い、特別国会における首班指名選挙では麻生を党として指名することを党執行部が決定したが、麻生を指名することに対し異論が噴出したため、同選挙では両院議員総会長の若林正俊を首班として指名することになった。その後、9月28日に総裁選挙が行われ、谷垣禎一が総裁に選出された。また、自由民主党と連立政権を担ってきた公明党では代表の太田昭宏の落選を受けて山口那津男を新代表に選出した。
自民党と公明党の距離[編集]
鳩山政権発足後、自公連立政権の解消とともに公明党は自民党から距離を置くようになる。総選挙時に一部の自民党候補者が公明党の支持母体創価学会と反目する宗教団体の支援を受けていたことや、自民党の人気凋落に自らも巻き込まれて落選者を出したとの認識が公明党側にあり、実際総選挙後に行われた参議院議員の補欠選挙では自民党候補者に対し公明党は支援を断り支持者は自主投票で臨んでいる。また12月1日に衆議院、12月4日に参議院で行われた郵政株売却凍結法案の採決では、公明党は野党として出席し反対票を投じたが、自民党は郵政民営化反対派の議員たちを抱えていることもあり採決には欠席した。
欠員及び補選[編集]
北海道5区から立候補し当選した小林千代美(民主党)は、衆院選をめぐり、陣営幹部が北海道教職員組合から違法な資金提供を受けていたとして札幌地裁で有罪判決を受けたことの責任を取り、2010年6月17日に辞職した。これに伴う補選が2010年10月24日に行われ、前年の総選挙で得た議席(自民党北海道ブロック)を捨てて立候補していた町村信孝(自民党)が当選した。
愛知6区から立候補し当選した石田芳弘(民主党)は、2011年2月6日投開票の名古屋市長選挙へ出馬するため、同年1月11日に議員辞職。辞職に伴う補選が2011年4月24日に行われ、今回の総選挙で落選していた丹羽秀樹(自民党)が返り咲きを果たした。
議員[編集]
この選挙で小選挙区当選[編集]
民主党 自民党 みんなの党 社民党 国民新党 新党日本 無所属
この選挙で比例区当選[編集]
民主党 自民党 公明党 みんなの党 社民党 共産党 新党大地
この選挙で初当選[編集]
※参議院議員経験者には「※」の表示。
自由民主党[編集]
公明党[編集]
民主党[編集]
日本共産党[編集]
- 宮本岳志※
社会民主党[編集]
みんなの党[編集]
新党日本[編集]
- 田中康夫※
無所属[編集]
この選挙で返り咲き[編集]
民主党[編集]
公明党[編集]
国民新党[編集]
無所属[編集]
この選挙で落選[編集]
自由民主党[編集]
公明党[編集]
社会民主党[編集]
国民新党[編集]
みんなの党[編集]
改革クラブ[編集]
無所属[編集]
この選挙で引退・不出馬[編集]
自由民主党[編集]
公明党[編集]
民主党[編集]
日本共産党[編集]
無所属[編集]
記録的当選・落選者[編集]
- 最年少当選者:松岡広隆(民主・比例近畿) 27歳6ヶ月
- 最高齢当選者:沓掛哲男(民主・比例北陸信越) 79歳11ヶ月
- 最少得票当選者:福井照(自民・高知1区) 44,068票
- 最多得票落選者:亀岡偉民(自民・福島1区) 136,526票
- 惜敗率最低当選者:塩川鉄也(共産・埼玉8区) 21.73%
- 惜敗率最高落選者:有田芳生(新党日本・東京11区) 97.04%
選挙特別番組[編集]
テレビ[編集]
- 地上波
- BS/CS
- BS11『2009政権争奪!徹底解説ライブ 今夜変わる日本』(司会:二木啓孝)
- TBSニュースバード『すべて見せます!最終議席まで』
- 朝日ニュースター『総選挙特番「政治決戦!選択の時2009」』、『愛川欽也 パックイン総選挙』(司会:愛川欽也)
- 日テレNEWS24『THE JUDGEMENT 第45回衆議院選挙速報』
ラジオ[編集]
- TBSラジオ『起きるか!?政権交代 2009年総選挙でバトルトーク』(司会:小西克哉・麻木久仁子ほか)
- 文化放送『政権選択SPECIAL 〜決戦480議席〜』(司会:大竹まこと・阿川佐和子ほか)
- ニッポン放送『ニッポン放送 衆議院選挙開票スペシャル』(司会:上柳昌彦ほか)
- エフエム東京『クロノス衆議院選挙スペシャル〜列島縦断☆POWER TO THE PEOPLE』(司会:中西哲生ほか)
- MBSラジオ『ひとこと言わせろ! 総選挙2009開票特番』(司会:水野晶子・近藤勝重ほか)
- ABCラジオ『ABC選挙スペシャル 今夜決定日本の明日』(司会:浦川泰幸ほか)
- ラジオ大阪『総選挙スペシャル〜「自公」の継続か政権交代か!有権者の選択は!?〜』(司会:梅田淳ほか)
インターネット[編集]
- THE JOURNAL『言いたい放題・開票同時進行ライブ討論』(司会:高野孟・田中良紹、スタジオゲスト:平野貞夫・二見伸明・宮崎学・横田由美子ほか)
- ニコニコ動画『ニコニコ選挙特番2009』(司会:角谷浩一・松嶋初音、コメンテーター:ひろゆき・堀江貴文ほか)
脚注[編集]
- ↑ 連立協議、大詰めで難航=社民、基地問題で独自色 時事通信 2009年9月9日