新聞
新聞(しんぶん)とは事件、事故や政治や経済などの動向などのニュースを報じるためのメディアの一種で、記事文章や写真、図面などが紙(新聞紙)に印刷され折りたたまれたものである。
概説[編集]
新聞は世界規模の出来事から国内外、地域内、さらにはコミュニティの内部などの情報伝達手段として様々なものが発行されている。その中でも新聞社と呼ばれる新聞・報道を専門とした会社組織・報道機関が発行する新聞は情報の影響する範囲が広範囲であり、マスメディアと呼ばれる。影響力は発行部数に比例する。
小さなコミュニティの内部でも、例えば学校単位で発行する学級新聞や地域で発行する地域広報などがある。
歴史[編集]
中国の唐の時代の713年~734年頃に作られた『開元雑報』が世界で最初の紙で作られた新聞であるとされる。日本には現在の新聞と似たものとして瓦版が存在し、木製のものが多かった。現存する最古の瓦版は1614年~1615年の大坂の役を記事にしたものである。
現在のような新聞の出現は産業革命以降のヨーロッパからであり、紙を工業的に大量に生産することが可能になったことや印刷術の発達、教育の向上により産業を支える上で大きな存在となった。これは後にマスマーケティングの手法の一環としても用いられるようになり、企業の広告活動にも一役買うようになった。
語源[編集]
新聞という言葉は古来の日本語にはなく、明治時代に英語のnewsに相当する訳語として作られた造語である。現在の「新聞」の意味の newspaper は「新聞紙」と訳した。新聞紙条例、新聞紙法などの「新聞紙」はこの意味である。「日刊紙」「全国紙」「各紙」など、「新聞」の意味で「紙」という漢字を使うのもこの語法の名残である。
その後、「新聞紙」を「新聞」と略すようになった。それにともない「新聞紙」をnewspaperの意味で使うことは減り、紙自体を指すようになった。中国では現在も「新聞」をnewsの意味で使い、newspaperは「報紙」と言う。
日本の新聞[編集]
日本では新聞販売店による、新聞の戸別宅配制度が他国に類をみないほど発達している。新聞購読率が高く、再販制度によって守られている。一方で、インターネット化による新聞紙離れや若者の新聞離れも進んでいる。また新聞の新しい形態として、フリーペーパーが注目されている。
インターネット新聞[編集]
- 近年はインターネット上で一部のローカル紙は除いた新聞各社のホームページが開設されているとともに、一般市民が記者となって参加できる「インターネット新聞」が続々と創刊している。
- 日本における代表例としては、ウィキニュースや市民メディア・インターネット新聞・JANJANが挙げられる。2006年2月には、大韓民国のオーマイニュースがソフトバンクとの提携により日本でのインターネット新聞事業を立ち上げることを発表。3月にソフトバンクがオーマイの日本法人に出資し、夏創刊。
- 欧米の新聞社はインターネット新聞の普及に伴い、記事を公開するタイミングについて紙媒体よりもウェブ媒体を優先させるウェブ・ファーストと呼ばれる方針を打ち出してきている。
その他[編集]
関連項目[編集]
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