サド侯爵夫人
『サド侯爵夫人』(サドこうしゃくふじん)は、三島由紀夫の戯曲。1965年(昭和40年)、文芸雑誌「文藝」11月号に掲載され、同年11月15日に河出書房新社より単行本刊行。初演は前日の11月14日に劇団NLT+紀伊國屋ホール提携公演として、紀伊國屋ホールで上演され、昭和40年度芸術祭賞演劇部門賞を受賞した。現在まで数ヶ国の言語に訳され国内外で上演され続けている。
1994年(平成6年)末に発表された演劇評論家が選ぶ戦後戯曲ペスト20のアンケートで第1位作品となった[1]。
1969年(昭和44年)5月に新潮社からも旧字旧かなで単行本刊行されている。現行版は、新潮文庫の『サド侯爵夫人・わが友ヒットラー』で重版されている。両作品とも登場人物は、同性のみ(『サド侯爵夫人』は女6人、『わが友ヒットラー』は男4人)で、三島自身は両作品を、人間性の探求を含め一対の関係にあると捉えている。近年、河出文庫より『サド侯爵夫人、朱雀家の滅亡』も刊行されている。
概要[編集]
舞台は、パリのモントルイユ夫人邸のサロン。サド侯爵夫人・ルネの母の家である。登場人物は、モントルイユ夫人、ルネ、シミアーヌ男爵夫人、サン・フォン伯爵夫人、ルネの妹・アンヌ、家政婦・シャルロットの女性6人のみ。話題の中心人物であるサド侯爵(アルフォンス)は登場しない。第1幕は1772年の秋。第2幕は6年後の1778年9月。第3幕はさらに12年後の1790年4月。なお、モントルイユ夫人、ルネ、アンヌ、サド以外の人物は作者創作の架空の人物である。
サド侯爵夫人・ルネは「貞淑」。厳格な母親モントルイユ夫人は「法・社会・道徳」。敬虔なクリスチャンのシミアーヌ男爵夫人は「神」。性的に奔放なサン・フォン伯爵夫人は「肉欲」。ルネの妹・アンヌは「無邪気、無節操」。家政婦・シャルロットは「民衆」を代表するものとして描かれ、これらが惑星の運行のように交錯しつつ廻転してゆく[2]。
三島は跋文の中で、友人でもある澁澤龍彦著『サド侯爵の生涯』[3]を読み、老年になった侯爵と夫人との離別に最も触発され、その謎の論理的解明を試み生まれた作品と述べている。本作の序文は、澁澤龍彦による「サド侯爵の真の顔」である。
あらすじ[編集]
第1幕 - 1772年秋。パリのモントルイユ夫人邸のサロン。
- サド侯爵夫人・ルネの母親であるモントルイユ夫人は、娘婿であるアルフォンス(サド)の無罪を勝ち取るための裏工作を依頼しようと、自邸に敬虔なクリスチャンのシミアーヌ男爵夫人と、性的に奔放で有名なサン・フォン伯爵夫人の2人を招いていた。アルフォンス(サド)は、娼婦虐待事件(マルセイユ事件)により当局から追われる身であった。
- ルネ(サド侯爵夫人)がやって来る。母・モントルイユ夫人は娘に離婚を勧めるが、ルネは忠告をはねつけ寝室へ去る。ルネの妹・アンヌもイタリアからの旅行から帰って来て、イタリアではアルフォンス(サド)と一緒だったこと、関係を持ったこと、そして、そのことは姉・ルネも知っていることだとを母に話す。これに激怒し逆上した母・モントルイユ夫人は一転、さきほど2人の夫人に依頼した件を取り消す手紙を家政婦・シャルロットに託し、国王にはアルフォンスの居所を教え、逮捕・投獄を嘆願する手紙を自身で届ける。
第2幕 - 6年後の1778年9月。パリのモントルイユ夫人邸のサロン。
- ルネは妹・アンヌから、アルフォンス(サド)の犯罪を罰金刑で済ますとする高等法院の再審の結果を聞き喜ぶ。これまでルネは、5年前にアルフォンスの脱獄を図り成功させ、有罪判決を破棄させようと懸命に努めたが、母・モントルイユ夫人の計らいで夫は再逮捕されていたのである。ところが喜んだのもつかの間、再審で釈放を勝ち取った直後、夫はその場で今度は王家の警官に捕らえられ、さらに厳重な牢獄へ入れられたという。その経緯を、ルネはサン・フォン伯爵夫人から聞く。そして、それは全てモントルイユ夫人の申請による策略だと聞かされた。
- ルネは母・モントルイユ夫人に詰め寄り、激しい言葉の応酬が交わされる。母はルネに、夫(サド)を牢屋に入れておけば嫉妬もせずにすむのに、どうして彼の自由を願うのかと聞き返す。それはお母様から教わった「貞淑」のためだとルネは言うが、母は納得しない。母・モントルイユ夫人は密偵からの報告で、アルフォンス(サド)が脱獄していた時、ルネが彼の生贄になり、汚らわしい行為に耽っていたのを知っていたのである。それをルネに向かって話してしまうが、ルネは、あなた方夫婦(父と母)は偽善としきたりの愛で道徳や正常さと一緒に寝て、一寸でも則に外れたものを憎しみ、蔑んでいると母に言い返し、「アルフォンスは、私だったのです」と告白する。
第3幕 - さらに12年後の1790年4月。フランス革命勃発後9ヶ月。パリのモントルイユ夫人邸のサロン。
- 革命が勃発して王族や貴族には身の危険が迫っていた。アンヌが一緒にヴェニスへ逃げようと誘うが、モントルイユ夫人には、牢屋に繋がれていたアルフォンス(サド)が身内にいれば、免罪符となって自分たちは安全だという計算があった。王はまだ存命だが、裁判によるこれまでの決定は無効となり、アルフォンス(サド)は自由の身になって、帰ってこようとしていた。一方、ルネは夫が釈放されるというのにシミアーヌ男爵夫人のいる修道院へ入ると決める。
- どうしてと問う母に向かいルネは、夫・サドが獄中で書いた小説『ジュスティーヌ』(悪徳を押し進める姉に幸運が訪れ、美徳を守る妹のジュスティーヌには次から次へと不幸が訪れ、みじめな最期を遂げるという話)を読み、かつて自分が、「アルフォンスは私です」と言った言葉が思い違いだったと言い、「ジュスティーヌは私です」と言う。もはや悪行よりも悪の掟・悪徳の大伽藍を築き上げようとする夫は、あらゆる悪をかき集め「永遠」に指を届かせようと天国への裏階段をつけた、もう自分の手の届かない領域に彼はいるとルネは言う。そして、そのアルフォンス(サド)の創った世界に、自分たちが住んでいることをルネは悟った。物乞いの老人のように風変りしたという夫・アルフォンスが訪ねて来た時、ルネは会おうとせずに家政婦・シャルロットに、「侯爵夫人はもう決してお目にかかることはありますまい」という伝言を告げる。
評価・解説[編集]
日本国外、特にフランスでも人気があり、各地でしばしば上演されている。フランス語訳は作家・マンディアルグが行っている。三島の友人・ドナルド・キーンの英訳版はじめ多数の外国語訳がある。なお「007シリーズ」の主人公ボンドの上司「M」役で知られるイギリスの女優・ジュディ・デンチも演じた。
1977年(昭和52年)にパリのオルセー小劇場で行なわれた公開討議会で、聴衆から「日本人の作品とは思えない」という声があがった。芳賀徹は、パリでウェイトレスが「ミシマ見た? 『サド侯爵夫人』すてきだったわよ」と言うのを耳にし、あのウェイトレスは「ミシマが日本の作家だということさえ知らなかったのかもしれない」[4]と記している。
1994年(平成6年)末に発表された演劇評論家が選ぶ「戦後戯曲」ペスト20のアンケートで、『サド侯爵夫人』が第1位となり、「劇作家」では、井上ひさしと三島由紀夫が1位に選ばれた。井上ひさしも三島戯曲を高評価し、「中でも『サド侯爵夫人』は傑作でしょうね」と評し、「観客が7人目の登場人物としての『サド侯爵観』をつくっていく。非常に明晰な台詞、明晰な構造、明晰な心理分析で組み合わせたがっちりした芝居です」と述べている[1][5]。
伊藤勝彦は、もっとも感動した本作の舞台として、スウェーデンのイングマール・ベルイマンによって監督・演出された東京グローブ座の舞台だと評している。フランスで、マドレーヌ・ルノー劇団の舞台その他いろいろの『サド侯爵夫人』を観たという中村雄二郎も、イングマール・ベルイマンの舞台の方がはるかにすばらしかったと言っていたという[6]。
舞台公演[編集]
初演は三島主宰の劇団NLT+紀伊國屋ホールの第2回提携公演として、1965年(昭和40年)11月14日から29日まで紀伊國屋ホールで、松浦竹夫の演出、丹阿弥谷津子(ルネ)、南美江(モントルイユ)、村松英子(アンヌ)、賀原夏子(シミアーヌ)、真咲美岐(サン・フォン)、宮内順子(シャルロット)の出演により行われた。千秋楽には女優のヘレン・ヘイズが来る。主人公・サド侯爵夫人・ルネを演じた丹阿弥谷津子(俳優・金子信雄夫人)は、演劇人生で「もっとも想い出深い作品」と回想している。昭和40年度芸術祭賞演劇部門受賞。
初演以降の公演[編集]
第33回朝日女性サークル「あなたの小劇場」第3回公演
NLT公演
- 1966年(昭和41年)6月18日 - 30日 東京・紀伊國屋ホール、7月4日 京都会館第2ホール、
- 7月5日 - 6日 大阪・毎日ホール、7月8日 - 9日 名古屋・中部日本放送CBCホール、
- 7月12日 - 13日 横浜・神奈川県立青少年センター・ホール
- 演出:松浦竹夫。出演:丹阿弥谷津子、南美江、村松英子、賀原夏子、真咲美岐、宮内順子
劇団浪曼劇場第2回公演
- 1969年(昭和44年)5月21日、24日、6月9日- 13日 東京・農協ホール、
- 6月14日 藤沢市民会館、6月16日 大阪・毎日ホール、
- 6月18日 京都・弥栄会館、6月19日 名古屋・名鉄ホール
- 演出:松浦竹夫。出演:村松英子、南美江、真咲美岐、小林トシ子、服部マリ、田中佐世子
松竹 三島由紀夫作品連続公演 V
- 1974年(昭和49年)5月3日- 21日 東京・紀伊國屋ホール
- 演出:芥川比呂志。出演:小川真由美、楠侑子、杉葉子、高林由紀子、平木久子、南美江
- ※ ビクターより1974年(昭和49年)8月、舞台稽古録音のLPレコード発売。
松竹 三島由紀夫作品連続公演 完結
- 1975年(昭和50年)6月25日- 29日 東京・紀伊國屋ホール、
- 7月1日- 2日 名古屋・中日劇場、7月4日- 5日 大阪・サンケイホール
- 演出:芥川比呂志。出演:小川真由美、楠侑子、杉葉子、高林由紀子、平木久子、南美江
- ※ 「松竹 三島由紀夫作品連続公演 V」のアンコール公演。
ルノー+バロー劇団「サド侯爵夫人」1979年日本公演
- 1979年(昭和54年)10月2日- 11日、23日 - 25日 東京・草月ホール、
- 10月12日 札幌共済ホール、10月14日 神戸文化ホール、10月15日 名古屋・中部日本放送CBCホール、
- 10月19日- 21日 大阪・よみうり文化ホール
- 演出:ジャン=ピエール・グランヴァル。出演:ダニエル・ルブラン、ナディーヌ・アラリ、ファビエンヌ・フェラ、エレオノール・イール、パスカル・ロベール、マリー=エレーヌ・ダステ
- ※ フランス語上演。翻訳:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ。同時通訳イヤホンあり。
サンシャイン劇場開場5周年記念公演 4
東京グローブ座特別公演「三島由紀夫メモリアル」スウェーデン王立劇場公演
- 1990年(平成2年)1月8日- 13日 東京グローブ座
- 監督:イングマール・ベルイマン。脚色:ウラ・オーベルイ。出演:スティーナ・エークブラッド、アニタ・ビョルク、マリー・リカードソン、マルガレータ・ビイストロム、アグネッタ・エークマンネル、ヘレーナ・ブロディン
- ※ スウェーデン語上演。翻訳:グニラ・リンドベリ・ワダ、ペル・エリック・バールンド。同時通訳イヤホンあり。
ベニサン・ピット5周年公演
水戸芸術館ACM劇場秋季特別公演
龍(RYO)プロデュース公演
演劇人冒険者アトリエ公演
財団法人埼玉県芸術文化振興財団主催公演
- 1995年(平成7年)6月2日- 4日 与野・彩の国さいたま芸術劇場大ホール
- 演出:渡邊守章。出演:大輝ゆう、峰さを理、加藤美津子、小川敦子、野口早苗、范文雀
- ※ 5月にパリ、ルクセンブルク、ブリュッセル、ロンドンを巡演。その凱旋公演。
財団法人吹田市文化振興事業団主催公演
- 1996年(平成8年)5月28日- 31日 吹田市文化会館メイシアター中ホール
- 演出:渡邊守章。出演:剣幸、峰さを理、加藤美津子、小川敦子、入江純、後藤加代(いずれも宝塚歌劇団出身)
- ※ 5月にブタペスト、ブカレスト等を巡演。その凱旋公演。
横浜小劇場第59回公演 市民のためのアマチュア演劇公演
山桜舎公演
- 1999年(平成11年)7月23日- 24日 吹田市文化会館メイシアター小ホール
- 出演:海野彩、林純代、ほか
財団法人地域創造 公共ホール演劇製作ネットワーク事業
- 2001年(平成13年)1月12日- 21日 静岡芸術劇場、1月28日 つくばカピオホール、
- 2月2日- 4日 兵庫県立尼崎青少年創造劇場ピッコロシアター大ホール、
- 2月10日- 12日 富山県利賀芸術公園新利賀山房、2月16日 熊本県立劇場演劇ホール、
- 2月20日 兵庫・中町文化会館ベルディーホール、2月25日 栗東芸術文化会館さきら中ホール
- 演出:原田一樹。出演:美加理、夏木マリ、久保庭尚子、木全晶子、平井久美子、高田みどり
ZERO公演
ク・ナウカ主催「野望祭」公演
- 2003年(平成15年)5月21日 - 23日 東京・法政大学学生会館大ホール
- 演出:寺内亜矢子。出演:本多麻紀、中村優子、鈴木陽代、たきいみき、小笠原千怜
- ※ 『わが友ヒットラー』、ルイジ・ピランデルロ作『山の巨人たち』と連続公演。
新国立劇場公演 シリーズ「現在へ、日本の劇」 4
向陽舎 Vol.8
楽園王公演 …into the Darkness:Another-side of rakuenoh 5
向陽舎 Vol.9
ZLVZX Vol.14
- 2004年(平成16年)11月16日 大阪府立青少年会館プラネットステーション パブリックスペース
- 11月21日 - 22日 東京・早稲田どらま館
- 演出:久保亜紀子。出演:デカルコ・マリー、魔瑠、まついきよし、イシダトウショウ、喜田敦子
- ※ 東京公演は第11回BeSeTo演劇祭参加。
アトリエ・ダンカン プロデュース公演
ミシマダブル
- 2011年(平成23年)2月2日 - 3月2日 東京・Bunkamuraシアターコクーン
- 3月8日 - 3月20日 大阪・シアターBRAVA!
- 演出:蜷川幸雄。出演:東山紀之、生田斗真、木場勝己、平幹二朗、大石継太、岡田正
- ※ 同一男性キャストのみで『サド侯爵夫人』と『わが友ヒットラー』両演目が、交互に上演。大石継太、岡田正は『サド侯爵夫人』のみ出演。
おもな刊行本[編集]
- 『サド侯爵夫人』(河出書房新社、1965年11月15日)
- 装幀:秋山正。クロス装。貼函。収録:序・サド侯爵の真の顔(澁澤龍彦)、サド侯爵夫人、跋
- ※ 私家限定本3部ありと、島崎博・三島瑤子『定本 三島由紀夫書誌』(薔薇十字社、1972年)に書かれてあるが、未見。
- 限定版『サド侯爵夫人』(中央公論社、1967年8月18日) 限定380部(記番・署名入)
- 表紙・本文カット:神野八左衛門、内藤紀子。菊倍判。背革紙継ぎ装。天金。天鵞絨貼夫婦函。段ボール外函。
- 収録:序・サド侯爵の真の顔(澁澤龍彦)、サド侯爵夫人、跋、豪華版のための補跋
- 奥付および段ボール外函に限定番号記載。
- 『サド侯爵夫人』(新潮社、1969年5月10日)
- 装幀:前川直。布装。貼函。見返しに画(WATTEAU “LES AMUSEMENTS DE CYTHERE”)
- 収録:序・サド侯爵の真の顔(澁澤龍彦)、サド侯爵夫人、跋、巻末に初演、再演データ
- 初刷で帯に「44年5月劇団浪曼劇場再演」とあるものと、ないものとがある。
- 新装版『サド侯爵夫人』(新潮社、1990年9月10日)
- 装幀:菊地信義。紙装。筒函。函(裏)にイングマル・ベルイマン、澁澤龍彦による作品評。
- 収録:サド侯爵夫人、わが友ヒットラー、付録・自作解題
- 英文版『Madame de Sade』(訳:ドナルド・キーン)(Peter Owen Ltd、1968年5月。他)
脚注[編集]
- ↑ 1.0 1.1 『戦後戯曲の五十年』(演劇批評誌・シアターアーツ 1994年12月号)
- ↑ 三島由紀夫「跋」(『サド侯爵夫人』)(新潮社、1965年。新潮文庫、1979年)
- ↑ 澁澤龍彦『サド侯爵の生涯』(桃源社、1964年。中公文庫、1983年。他)
- ↑ 芳賀徹「世界にひろがるミシマ」(『山中湖文学の森 三島由紀夫文学館開館記念展』)(1999年)
- ↑ 井上ひさし・小森陽一編著『座談会昭和文学史 第二巻』(集英社、2003年)
- ↑ 伊藤勝彦『最後のロマンティーク 三島由紀夫』(新曜社、2006年)
参考文献[編集]
- 文庫版『サド侯爵夫人・わが友ヒットラー』(付録・自作解題 三島由紀夫)(新潮文庫、1979年。改版2003年)
- 伊藤勝彦『最後のロマンティーク 三島由紀夫』(新曜社、2006年)
- 『三島由紀夫の演劇 三島由紀夫研究4』)(鼎書房、2007年)
- 『決定版 三島由紀夫全集題42巻・年譜・書誌』(新潮社、2005年)
- 佐藤秀明『日本の作家100人 三島由紀夫』(勉誠出版、2006年)
- 松本徹『三島由紀夫を読み解く(NHKシリーズ NHKカルチャーラジオ・文学の世界)』(NHK出版、2010年)