「高知県」の版間の差分
細 (→高知県の電波事情) |
細 (差し戻し) |
(2人の利用者による、間の2版が非表示) | |
(相違点なし)
|
2020年1月14日 (火) 15:15時点における最新版
高知県(こうちけん)は、日本の県の一つで、四国の太平洋側に位置する。県庁所在地は高知市。
目次
概要[編集]
令制国では土佐国にあたり、県庁所在地の高知市は土佐国の土佐郡に属していた。日本最後の清流といわれる四万十川(しまんとがわ)のほか、水辺利用率全国一の仁淀川、物部川、安田川など四国山地に源を発する清流が多く流れる。室戸岬・足摺岬・龍河洞・四国カルストなど多くの天然の観光資源を有する。
近年は輸入野菜や徳島県や宮崎県などに押されがちであるが、ピーマンやなすやトマト(高知市南部の「徳谷トマト」が有名で、東京など大都市の高級レストランに出荷している)をはじめとする野菜類の促成栽培でも有名で、県中央部の沿岸部(土佐市~芸西村付近)は、ビニールハウスが多く並んでいる。
地理[編集]
東西に長い四国の南部、太平洋から四国山地の尾根までの範囲。「海の国」としてのイメージが強いが、高知市から香南市・香美市土佐山田町南部に至る香長平野と南西部の四万十市周辺がやや広い平野となっているほかは、そのほとんどが海の近くまで山が迫る典型的な山国である。
山地率は89%にも及び、全国平均の54%と比べてもその険しさがよく分かる。最高峰は三嶺(山頂が高知県単独の場合は手箱山)。地質的には四万十帯と呼ばれる堆積岩が多い地域で、土砂災害がきわめて多い。その一方、県西部を流れる四万十川、石鎚山から土佐湾に南下する仁淀川、県北部から徳島県へと流れる吉野川など水量豊富な河川が多くあり、近年はカヌーでの川下りをする人が増えてきている。
水不足に悩まされることはほとんどないが、治水は古くからの課題となっており、江戸時代初期の土佐藩奉行野中兼山による大規模な河川改修は県下主要河川のほとんどで実施されている。
高知県沖の太平洋を黒潮が流れており、冬の朝などは海面から湯気が立っているのが見える。気候は温暖多雨で台風の襲来も多く、1951年(昭和26年)以降の台風上陸数は鹿児島県に次いで2番目に多い。太平洋に突き出た足摺岬、室戸岬は強風で知られる。
高知県南西部の山間は大きく開発されることが無く、豊かな山林とダムの無い大きな川が残されている。四万十川は最後の清流として有名である。
主な海[編集]
主な河川[編集]
主な平野[編集]
主な山岳[編集]
主な島[編集]
隣接している自治体[編集]
自然公園[編集]
- 手結住吉県立自然公園、奥物部県立自然公園、白髪山県立自然公園、横倉山県立自然公園、横浪県立自然公園、入野県立自然公園、宿毛県立自然公園、龍河洞県立自然公園、中津渓谷県立自然公園、須崎湾県立自然公園、興津県立自然公園、安居渓谷県立自然公園、四国カルスト県立自然公園、北山県立自然公園、魚梁瀬県立自然公園、梶ヶ森県立自然公園、鷲尾山県立自然公園、工石山陣ヶ森県立自然公園
気候[編集]
年間日照時間は2000時間を越え、全国1-2位が定位置となっている一方、年間降水量も平野部で2500ミリ前後、山間部では3000ミリを超え、東部山間部の魚梁瀬は4100ミリ程度と日本有数である[1]。よく晴れるが降る時には一気に降る気候であり、このことはあっけらかんとした土佐人の気質に影響を与えているとする説もある。
平野部での積雪はまれであるが、山間部や豊後水道側に開けた県西部の幡多地域平野部では大雪に見舞われることもある。冬は晴れ間が多いため放射冷却が強まった朝などは高知市でも氷点下になることも多いが、日中は暖かい。厳冬期の剣山系、石鎚山系の高い山は雪に埋まる。春は宇和島と並びソメイヨシノの開花前線が全国でも早く訪れることで知られる。夏から秋は頻繁に台風の直撃を受けることがあるほか、台風本体が東シナ海から日本海側を通過する際も南からの温かい湿った風が四国山地に遮られて大雨になることがある。冬は、温暖な気候を求め、スポーツチームが多数キャンプを設置する。
平年値 (月単位) |
西部沿岸部 | 中部沿岸部 | 東部沿岸部 | 内陸部 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
宿毛 | 土佐清水市 清水 |
四万十市 中村 |
黒潮町 佐賀 |
四万十町 窪川 |
須崎 | 高知 | 南国市 後免 |
南国市 南国日章 |
安芸 | 室戸市 室戸岬 |
四万十市 江川崎 |
梼原 | いの町 本川 |
本山 | 香美市 大栃 | ||
平均 気温 (℃) |
最暖月 | 26.7 (8月) |
27.2 (8月) |
26.6 (8月) |
26.3 (8月) |
25.5 (8月) |
26.7 (8月) |
27.2 (8月) |
26.5 (8月) |
26.9 (8月) |
25.8 (8月) |
26.2 (8月) |
23.9 (8月) |
22.8 (8月) |
24.8 (8月) |
25.4 (8月) | |
最寒月 | 6.9 (1月) |
8.6 (1月) |
5.6 (1月) |
6.1 (1月) |
3.9 (1月) |
6.5 (1月) |
6.1 (1月) |
5.5 (1月) |
7.3 (1月) |
7.5 (1,2月) |
4.6 (1月) |
2.4 (1月) |
1.3 (1月) |
3.1 (1月) |
4.2 (1月) | ||
降水量 (mm) |
最多月 | 321.2 (6月) |
346.8 (9月) |
434.9 (9月) |
386.9 (6月) |
479.4 (9月) |
379.5 (9月) |
404.3 (9月) |
335.0 (9月) |
280.5 (6月) |
331.0 (9月) |
343.0 (7月) |
420.3 (8月) |
534.2 (8月) |
407.1 (9月) |
408.8 (6月) | |
最少月 | 55.3 (12月) |
70.3 (12月) |
61.5 (12月) |
54.5 (12月) |
59.0 (12月) |
47.9 (12月) |
52.0 (12月) |
48.6 (12月) |
47.3 (12月) |
70.2 (12月) |
54.8 (12月) |
69.5 (12月) |
62.8 (12月) |
54.9 (12月) |
65.7 (12月) |
人口[編集]
600px | |
高知県と全国の年齢別人口分布(2005年) | 高知県の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 高知県
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 }} |
高知県(に相当する地域)の人口の推移 テンプレート:人口統計/39 | |
総務省統計局 国勢調査より |
政治[編集]
国政[編集]
高知県選挙区参照
県政[編集]
歴代公選知事[編集]
- 初代 川村和嘉治:1947年(昭和22年)4月21日 - 1947年11月11日・1期
- 2代 桃井直美:1948年(昭和23年)1月10日 - 1951年(昭和26年)11月12日・1期
- 3代 川村和嘉治:1951年(昭和26年)12月16日 - 1955年(昭和30年)12月11日・1期
- 4代 溝渕増巳:1955年(昭和30年)12月12日 - 1975年(昭和50年)12月6日・5期
- 5代 中内力:1975年(昭和50年)12月7日 - 1991年(平成3年)12月6日・4期
- 6代 橋本大二郎:1991年(平成3年)12月7日 - 2004年(平成16年)10月12日、2004年(平成16年)12月1日 - 2007年(平成19年)12月6日・4期
- 7代 尾﨑正直:2007年(平成19年)12月7日 -
市町村合併[編集]
- 2004年(平成16年)10月1日: 本川村+伊野町+吾北村=いの町(新設)
- 2005年(平成17年)1月1日: 高知市+鏡村+土佐山村=高知市(編入)
- 2005年(平成17年)2月1日: 東津野村+葉山村=津野町(新設)
- 2005年(平成17年)4月10日: 中村市+西土佐村=四万十市(新設)
- 2005年(平成17年)8月1日: 池川町+吾川村+仁淀村=仁淀川町(新設)
- 2006年(平成18年)1月1日: 中土佐町+大野見村=中土佐町(新設)
- 2006年(平成18年)3月1日: 赤岡町+香我美町+野市町+夜須町+吉川村=香南市(新設)
- 2006年(平成18年)3月1日: 土佐山田町+香北町+物部村=香美市(新設)
- 2006年(平成18年)3月20日: 窪川町+大正町+十和村=四万十町(新設)
- 2006年(平成18年)3月20日: 佐賀町+大方町=黒潮町(新設)
- 2008年(平成20年)1月1日: 高知市+春野町=高知市(編入)
財政[編集]
平成19年度[編集]
- 財政力指数 0.24
- IVグループ(財政力指数0.3未満)6自治体中5位
平成18年度[編集]
- 標準財政規模 2398億9600万円
- 財政力指数 0.23
- IVグループ(財政力指数0.3未満)10自治体中9位
- 経常収支比率 97.4%(都道府県平均 92.6%)
- 実質収支比率 1.3
- 実質公債費比率 16.9%(都道府県平均14.7%)注:平成16年度から平成18年度の3ヵ年平均値
- 人口一人当たり人件費・物件費 18万3023円(都道府県平均 12万4759円)
- 人口100,000人当たり職員数 1,788.88人(都道府県平均 1,173.11人)
- ラスパイレス指数 95.6 (都道府県平均 99.6%)
- 財政力指数が0.300未満のIVグループ(10自治体)に分類されている。
地方債残高
- 普通会計分の地方債残高 7889億2800万円
- 上記普通会計以外の特別会計分の企業債(地方債残高) 547億4000万円
- 一部事務組合分の地方債 208億9700万円
- 第3セクター等の地方債(債務保証等にかかわる債務残高等) 214億3200万円
- 地方債等の合計 8859億9700万円 (連結会計)
- 高知県民一人あたり地方債等残高 113万0666円
平成17年度[編集]
- 財政力指数 0.22
- IVグループ(財政力指数0.3未満)14自治体中13位
平成16年度[編集]
- 財政力指数 0.21
- IVグループ(財政力指数0.3未満)15自治体中14位
産業[編集]
県内総生産額は2兆3223億円(全国第46位)、1人当たり県民所得は約237万円(全国第45位)と経済規模の小さな自治体であり、財政力指数も全国最下位である。
第一次産業[編集]
農業[編集]
温暖な気候を利用した早場米の産地で、大半の田が8月には刈り入れを終わる。特に早いのはとさぴか、南国そだちなどの品種で7月20日ごろには収穫できる。ビニールハウスによる野菜や花き(花卉)の栽培も盛んで「園芸王国」と称された時代があったが、近年では宮崎県や徳島県、北関東勢に押され気味である。しかし、昭和後期に栽培され始めた花きの「グロリオサ」は世界最大の花き品評会で金賞に輝くなど、園芸業界におけるブランドの価値が高まっている。近年では土佐赤牛や土佐ジローなどのブランドで知られる畜産もみられる。古くから愛玩鶏の産地として知られ、長尾鶏・東天紅・土佐矮鶏などがあげられる。
- なす 全国1位
- きゅうり 全国7位
- ピーマン 全国3位
- ししとう 全国1位
- にら 全国2位
- しょうが 全国1位
- みょうが 全国1位
- らっきょう 全国6位
- 大葉 全国3位
- ゆず 全国1位
- 文旦類 全国1位
- ポンカン 全国4位
- ゆり 全国2位
- スターチス 全国6位
- 宿根かすみ草 全国4位
漁業[編集]
カツオの一本釣りで有名。特にそうだかつおの漁獲量は全国一を誇る。他県の漁港で水揚げを行なうため、県内での水揚げ量は少ない。他県で水揚げをする、ということは、それだけ他県との交流が深いことを意味し、かつおの夏の漁場である三陸沿岸以南のいくつもの漁港で高知県の漁師たちは経済活動し、人的交流もしている。この意味で、高知県の漁師たちは広域経済人でもある。
林業[編集]
日本三大美林のひとつ魚梁瀬杉が有名。全国一の森林率(84%)を誇るが、林業従事者の減少により山地の荒廃が進んでいる。そのため法定外目的税として森林環境税を導入し保全政策を行っているほか、企業との協働による環境先進企業との協働の森づくり事業を展開し、県内外の27社と森づくりに取り組んでいる。
第二次産業[編集]
全般的に集積度が低いのが特徴であり、大規模な工業地帯等は皆無である。
- 農産品加工業
- 馬路村のゆず飲料をはじめ、鰹節、すのこ、家具類など
- 鉱業
- 工業
第三次産業[編集]
- 商業
- 高知県は、「陸の孤島」と称されるほど長年にわたり陸路交通が不便な土地であり、高速道路の整備が1990年代にまで遅れたことから、その商業は県域で循環する性格が強い傾向にあった。
- 高知道高知インターチェンジの開通後は、1999年(平成11年)のイオン高知ショッピングセンターの出店やコンビニエンスストア(ローソンの進出が1997年(平成9年)の夏ごろであり、それまで県内にはスパーなどのコンビニエンスストアしかなかった)の急激な増加がみられるようになり、2003年(平成15年)頃からは帯屋町をはじめとする中心市街地の衰退傾向が明らかとなりつつある。
- 2002年(平成14年)には目抜き通りのはりまや交差点に接する高知西武が撤退し、2005年(平成17年)11月にはダイエーも撤退した。その後2009年(平成21年)をめどに高知西武跡地については商業系ビルの建設が予定され、2006年(平成18年)6月中旬までに解体作業も完了していた。しかし計画は個人消費低迷や原油高における資材高騰の影響により担当企業が白紙撤回を発表して撤退。その後敷地は2009年(平成21年)11月に大阪の不動産業者に転売され、パチンコ店が建設された。
- また、グルメステーションバルザ(高知スーパーマーケット)の跡地には分譲マンションと商業施設の複合施設が2009年(平成21年)秋に完成し、サニーマートが出店している。
- なお、ダイエーショッパーズ高知店の跡地は現在、有料式駐車場となっている。
その他[編集]
県内の主要企業[編集]
- 食品業
- 機械製造
- 技研製作所(高知市・大証2部上場)
- ミロク(南国市・大証2部上場)
- 兼松エンジニアリング(高知市・大証2部上場)
- その他製造
- 建設
- 大旺建設(高知市)
- 金融業
- 情報・通信業
- Ma(ヤーマ)(高知市)
- 高知電子計算センター(高知市)
- 四国情報管理センター(高知市)
- ソフテック(南国市)
- ユーキソフト(中土佐町)
- パシフィックシステム(宿毛市)
- 輸送業
- 卸売業
- 旭食品(高知市)
- サービス業(その他)
- 現代企業社(高知市)
- エレクトリックパーツ高知(高知市)
- キタムラ(高知市・東証2部上場)
- 宮地電機(高知市)
- 関(高知市)
- セントラルコンピューターテクノロジー(高知市)
- マナベインテリアハーツ(高知市)
- 高知日産プリンス販売(高知市)
- 高知トヨペット(高知市)
- インターナカツ(高知市)
- イチヤ(高知市・JASDAQ上場)
- サニーマート(高知市)
- きさらぎ(高知市)
- サンシャイン(高知市)
- サンプラザ(土佐市)
- ナンコクスーパー(南国市)
- 福島屋(安芸市)
- 高知スーパーマーケット(高知市・2006年(平成18年)自主解散)
県内に店舗 / 工場等がある主要企業[編集]
- オルタステクノロジー高知(南国市 / TFT液晶主力工場)
- ルネサス エレクトロニクス高知事業所(香南市 / 半導体工場)
- 住友大阪セメント株式会社 高知工場(須崎市)
- 四国ガス高知工場(高知市)
- 高知富士通テクノポート(南国市)
主な特産品・伝統工芸品[編集]
- 工芸品
歴史[編集]
古代[編集]
- 『古事記』の国産み神話に「土佐国は、健依別(たけよりわけ)と謂う」とあって、雄々しい国とされてきた。
- 天武天皇13年(684年)10月14日の条に「亥の刻(午前9時~11時頃)になって、大地震があった。このとき伊予温泉(道後温泉)は埋没してでなくなり、土佐国の田畠120ヘクタールが沈下して海になった。」と『日本書紀』の最古の地震記録である。白鳳南海大地震である。
- 平安時代には、土佐は日本国の辺境とされてきた。934年 紀貫之解任され帰京(土佐日記成る) 紀貫之の名著『土佐日記』は、女性に仮託された主人公の家族が国司としての勤めを終え京に帰る旅立ちの場面から始まる。
- 土佐に土着した人は、中央から追われてきた人、逃れてきた人が住み着いた場合が多いと言われている。例えば戦国時代に四国に覇を唱えた長宗我部は、飛鳥時代の蘇我氏の支流が長岡郡に定着したもの。長宗我部氏に滅ぼされた香宗我部氏は、同族(秦氏との説もある)で香美郡に住み着いた人。同じく京都の公家である一条氏が応仁の乱を逃れて自分の荘園のあった中村に移り住んだ(土佐一条氏)。
- 「陸の孤島」「遠流の国」と呼ばれ隠岐や佐渡などと並んで流刑地とされてきた地域である。これは同時に中央の政争の影響が少ない地域でもあるため、中央の戦乱を避け逃れてきた人も移り住んだ。
中世[編集]
- 戦国時代末期、土佐中央の長宗我部氏は、農民を戦力にするため一領具足の制度を作り、戦力を充実させて強大になった。一度は滅ぼされたが復活し、安芸氏・本山氏・一条氏を討ち土佐を統一、さらに四国制覇を達成した。しかし4ヶ月で豊臣秀吉に敗れ、土佐一国に戻された。
- 関ヶ原の戦いで西側についた長宗我部氏は領地を召し上げられ、代わりに掛川から移った山内一豊が土佐一国を支配した。その際に『一領具足』は全て武士以下の『郷士』となった。
近世[編集]
- 山内氏は江戸時代を通じて土佐一国を支配した。土佐では江戸時代初期に野中兼山、末期には吉田東洋などの名家老が出て藩政を行った。幕末には下層階級の『郷士』から坂本龍馬、武市半平太、中岡慎太郎らの志士が国許や京都で活躍し、討幕の流れを作った。最初討幕に反対していた藩上層部も最終的には幕府を見限り、山内容堂の指示で後藤象二郎が『大政奉還』案を幕府に提出した。鳥羽伏見の戦い以後は『薩長土肥』の一員として明治維新の実現に貢献した。
- 国持大名である土佐藩を中心に、支藩として高知新田藩、重臣の五藤家の安芸城、中村藩があった。
近・現代[編集]
- 1871年(明治4年) 廃藩置県により、土佐藩を廃止して高知県が設置される。林有造が初代大参事(知事)に就任する。
- 1876年(明治9年)8月21日 名東県が分割されると、阿波国部分が高知県に編入される。
- 1880年(明治13年)3月2日 阿波国部分が徳島県として分離され、現在の高知県となる。
- 1946年(昭和21年) 吉田茂が総理大臣となる。戦後の政治家吉田茂は高知県出身であったが、地元の鉄道敷設の陳情に対し、『私は日本の総理大臣であり、高知県の利益代表ではない』趣旨の返事をしたと言われている。
地域[編集]
以下の11市6郡17町6村がある。町はすべて「ちょう」、村は「むら」と読む。
出身者・著名人[編集]
幼児体育指導者教範・幼児体育・基礎編等多数の書籍を著作・監修する。 幼児体育の創始者であり、高知県の伝統文化である鳴子を全国へ広めた。
交通[編集]
航空[編集]
- 高知空港(高知龍馬空港)
道路[編集]
- 高速道路(高速自動車国道)
- 高規格幹線道路
- 地域高規格道路
鉄道路線[編集]
過去の鉄道路線[編集]
航路[編集]
高知港からは、最近まで大阪高知特急フェリー(大阪南港行き)やマリンエキスプレス(川崎 / 宮崎)などが運航されていたが、原油価格の高騰に加えて、明石海峡大橋や高知自動車道などの開通の影響に伴う乗船者数の減少により相次いで廃止された。大阪高知特急フェリーの廃止は特に影響が大きく、野菜などの特産品運送に支障が生じている状況である。そのため、現在県内でフェリーが発着しているのは宿毛港だけである。
- 宿毛フェリー(宿毛 - 佐伯)
マスコミ[編集]
新聞[編集]
- ※産経新聞は、高知県下で発売されているものの県域版については非掲載である。
- ※各紙販売所、販売店における他紙・誌の配達・販売に関する取扱いは以下のパターンが多い。
放送[編集]
- 県域放送局
- NHK高知放送局
- 高知放送(RKC;テレビ・AMラジオ兼営) - テレビはNNN(日本テレビ)系列、ラジオはJRN・NRNクロスネット
- テレビ高知(KUTV) - JNN(TBS)系列
- 高知さんさんテレビ(KSS) - FNN(フジテレビ)系列
- エフエム高知 - JFN系列 「Hi-Six」の愛称で知られる。
- 高知シティエフエムラジオ放送(高知市が放送対象地域の県内唯一のコミュニティ放送局)
※ 高知さんさんテレビ(アナログ放送)およびエフエム高知は、中継局の少なさから山間部では放送波を受信できない地域が多い。ただし、高知さんさんテレビについてはデジタル新局で中継局を順次開局し、2010年(平成22年)に先発局と並んで事実上100%県内全域カバーを果たしたことから、受信できない地域も大幅に減り、ごくわずかに残るのみとなった。
※ 高知放送とテレビ高知では高知県に系列局を開局していないテレビ朝日・テレビ東京系列局製作の番組がローカル枠にてキー局・系列局より数週間遅れで放送されている。
※ 高知県にはANN(テレビ朝日)系列がないため、取材拠点として、大阪・朝日放送(ABC)が高知支局を設置している。
- ケーブルテレビ
- 高知ケーブルテレビ(高知市・南国市・いの町)
- よさこいケーブルネット(須崎市・土佐市)
- 西南地域ネットワーク(宿毛市・四万十市)
- 土佐有線テレビ施設組合(土佐町・本山町)
- 甲浦テレビ共同聴視施設組合(東洋町)
- 香南施設農業協同組合(香南市)
- 四万十町ケーブルネットワーク(四万十町)
- 梼原あんしん光ネット(梼原町)
高知県の電波事情[編集]
弓なりの地形の北側ほぼ全域を四国山地に囲まれているため、近隣府県の電波が容易に受信できる他の四国3県とは大きく事情が異なっており、一部の地域が視聴可能な地域がある。*高知ケーブルテレビ(高知市、南国市、いの町、春野町)
- 2011年(平成23年)2月18日からは瀬戸内海放送も試験放送としてデジタル放送のみ再送信を開始した。かつてはテレビせとうち、サンテレビのアナログ放送を再送信していた(テレビせとうちはデジタルサービスでも再送信されていたがアナログ放送をデジタルに変換されたものが送信されていた)が、2011年(平成23年)7月24日のアナログ放送終了とともに再送信も終了した。そのほか、FM OSAKA、FM802の再送信を実施中。
- 西南地域ネットワーク(宿毛市)
- 愛媛朝日テレビの再送信を実施中。
- 四万十町ケーブルネットワーク(四万十町)
- 十和村エリアでエフエム愛媛、エフエム大分の再送信を実施中。その他のエリアでは愛媛朝日テレビのデジタル放送が再送信を実施中。区域外再送信が行われており、加入すれば近隣県の放送局を視聴できるが、県内全世帯が加入できる程普及しておらず加入可能な地域は限られているため、一般的に視聴できる民放テレビ局がアナログ放送では3局または2局で高知さんさんテレビが視聴できない地域が存在していたため、他県と情報格差が生じていた。その後、デジタル放送では県内のほとんどの地域で県内の民放テレビ局3局すべてが視聴可能となっている。
AMラジオも、昼間は高知放送が聴取できない地域が存在する。
教育・文化・風土[編集]
小学校卒業時に私立あるいは県立等の中学受験をする者が多く、中学・高校の学力は全体的に私立の方が公立より高い私高公低型と言える。 全国学力テストでは小学生は全国44~46位、中学生は三年連続で46位である。 中学の学力が低いことの理由に成績のよい子が私学に抜けるためという意見もあるが、高知県教育委員会が発表した私学の成績を含めた推計値では、国語でやや45位の大阪府より勝るものの、合計では大阪府と同等かやや劣るとしている。2010年(平成22年)度結果では小学生は全国21位と大きく改善がみられたが、中学生は46位のままであった。 2008年(平成20年)度から始まった全国体力・運動能力テストでも小学生は全国最下位の47位、中学生は男子45位、女子46位で全国最低レベルであった。
教育[編集]
- 大学等
観光・文化財・風物[編集]
日本最後の清流として知られる四万十川や龍河洞、ホエールウォッチングなど自然を売り物にしたものが多く、近年はエコツーリズムにも力を入れつつある。
大型の集客施設に乏しく、観光客数も年間約500万人(県外客のみ)とやや低位であるが、重要文化財・高知城や古社寺の名所旧跡、室戸岬や足摺岬といった自然景勝地をはじめ、牧野植物園や坂本龍馬記念館などの充実した博物館群、黒潮本陣(中土佐町)やオーベルジュ土佐山(高知市)など小規模の特徴を生かした宿泊施設が多いのも特徴である。なお、全国へと波及したよさこい祭りは、毎年2万人余りの踊り子が高知市内各地を乱舞する一大イベントとなっている。
有形文化財建造物[編集]
- 国宝
- 豊楽寺 - 薬師堂
- 重要文化財
- 重要伝統的建造物群保存地区
- 吉良川町 (室戸市)
観光スポット[編集]
- 寺院・神社
- 四国八十八箇所24から39番札所
- (土佐の霊場めぐりは修行の道場と呼ばれる難所が続く)
- 最御崎寺(室戸市)(土佐東寺) - 津照寺(室戸市)(津寺) - 金剛頂寺(室戸市)(土佐西寺) - 神峰寺(安田町) - 大日寺(香南市) - 土佐国分寺(南国市) - 善楽寺(高知市) - 竹林寺(高知市、名勝庭園、よさこい節で簪を買った僧純信のいた寺) - 禅師峰寺(南国市) - 雪蹊寺(高知市) - 種間寺(春野町) - 清瀧寺(土佐市) - 青龍寺(土佐市) - 岩本寺(四万十町) - 金剛福寺(土佐清水市) - 延光寺(宿毛市)
- 大善寺(須崎市) - 四国別格二十霊場5番霊場
- 豊楽寺(大豊町) - 国宝薬師堂
- 柳川神社(香美市)
- 土佐神社(高知市) - 土佐国一宮、旧国幣中社
- 朝倉神社(高知市) - 土佐国二宮、旧県社。
- 潮江天満宮(高知市) - 旧県社。
- 山内神社(高知市) - 旧別格官幣社
- 名勝
- 高知県立美術館(高知市)
- 高知県立牧野植物園(高知市)
- 高知県立図書館(高知市) - 日本初の移動図書館(1948年(昭和23年)7月、自動車文庫)を始めた図書館として知られる
- 高知県立文学館(高知市)
- 高知県立坂本龍馬記念館(高知市)
- 高知市立龍馬の生まれたまち記念館(高知市)
- 高知市立自由民権記念館(高知市)
- 横山隆一まんが記念館(高知市)
- 高知市大川筋武家屋敷資料館(高知市)
- 土佐山内家宝物資料館(高知市)
- 高知市旧関川家住宅民家資料館(高知市)
- 浜口雄幸生家記念館(高知市)
- 砂浜美術館(黒潮町)
- 高知県立歴史民俗資料館(南国市)
- 安芸市立歴史民俗資料館(安芸市)
- 中岡慎太郎館(北川村)
- 香美市立やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム(香美市)
- 絵金蔵(香南市)
- 龍馬歴史館(香南市)
- いの町紙の博物館(いの町)
- 土佐和紙工芸村くらうど(いの町)
- 佐川町立青山文庫(佐川町)
- 横倉山自然の森博物館(越知町)
- 四万十川学遊館(四万十市)
- ジョン万ハウス(土佐清水市)
- 宿毛歴史館(宿毛市)
- スポーツ施設
- 自然体験
- カヌー、キャンプ等(四万十川、仁淀川など)
- ホエールウォッチング(土佐市、黒潮町など)
- ダイビング(大月町柏島など)
- その他
- 高知市文化プラザかるぽーと(高知市)
- ひろめ市場(高知市)
- わんぱーくこうち(高知市)
- 高知県立のいち動物公園(香南市)
- モネの庭(北川村)
祭事・イベント[編集]
- よさこい祭り(高知市)
- まんが甲子園(高知市)
- 秋葉祭(仁淀川町)
- 一条大祭(四万十市)
- 久礼八幡宮大祭(中土佐町)
- かつお祭(中土佐町)
- 池川神楽(仁淀川町)
- 安居神楽(仁淀川町)
- 絵金祭り(香南市)
- 冬の夏祭り(香南市)
- あしずりまつり(土佐清水市)
- 宿毛まつり(宿毛市)
- ヤーサイ(宿毛市平田)
風物[編集]
- 郷土料理・特産品など
高知の名産参照
Category:高知県の食文化も参照のこと。
- 品種
その他[編集]
アマチュア無線FM中継局(レピータ)設置場所・周波数[編集]
- JR5WN(土佐郡土佐町)439.84MHz、1292.80MHz
- JR5WM(吾川郡仁淀川町)439.94MHz
- JR5WZ(須崎市桑田山)439.66MHz
- JR5VA(室戸市室戸岬)439.70MHz
- JR5VB(宿毛市貝ガ森)439.78MHz、1292.78MHz
- JR5VJ(吾川郡中津明神山)439.04MHz
- 標高が約1,500mあり、四国において最高峰にある計画レピータ。
日本アマチュア無線連盟(JARL)を免許人とするアマチュア無線用中継局が県内各所に設置されている。高知県のレピータは山地率が高く、また、太平洋に向かって県土が開けている地形から、標高の高い箇所や海沿いの都市・集落間の通信確保のため設置されているところに特徴がある。
高知県を舞台にした作品[編集]
- 文芸
- 紀貫之 『土佐日記』
- 大原富枝 『婉という女』
- 司馬遼太郎 『功名が辻』、『竜馬がゆく』
- 宮尾登美子 『櫂』、『陽暉楼』、『寒椿』、『一絃の琴』、『鬼龍院花子の生涯』、『仁淀川』
- 氷室冴子 『海がきこえる』
- 坂東眞砂子 『死国』
- 有川浩 『空の中』、『県庁おもてなし課』
- 映画
- パーマネント野ばら(2010年)
- 君が踊る、夏(2010年)
- The Harimaya Bridge はりまや橋(2009年 米国映画)
- いけちゃんとぼく(2009年)
- 私は貝になりたい(2008年)
- Sweet Dreams(2006年 韓国映画)
- MAZE-マゼ(南風)(2005年)
- ロード88 出会い路、四国へ(2004年)
- ハルウララ(2004年)
- 赤ぱっち(自主上映作品 2004年)
- 釣りバカ日誌14(2003年)
- 竜馬の妻とその夫と愛人(2002年)
- 狗神 INUGAMI(2001年)
- 死国(1999年)
- ちんなねえ(1997年)
- 絵の中のぼくの村(1996年)
- 海がきこえる(1993年)
- 寒椿(1992年)
- シャコタン☆ブギ(1987年)
- 幕末青春グラフィティRonin坂本龍馬(1986年)
- 櫂(1985年)
- 刑事物語くろしおの詩(1985年)
- 陽暉楼(1983年)
- 鬼龍院花子の生涯(1982年)
- 土佐の一本釣り(1980年)
- 祭りの準備(1975年)
- 南国土佐を後にして(1959年)
- 鉄拳(1990年)
- テレビドラマ
- 龍馬伝(2010年、NHK大河ドラマ)
- 歌姫(2007年、TBS)
- 功名が辻(2006年、NHK大河ドラマ)
- 一絃の琴(2000年、NHK)
- 海がきこえる(1995年)
- ノンちゃんの夢(1988年、NHK朝の連続テレビ小説)
- 舞台
- 竜馬の妻とその夫と愛人(2006年)
- 音楽
- 漫画
高知県は横山隆一・横山泰三・はらたいら・やなせたかし・黒鉄ヒロシなど漫画家を多数輩出した県としても知られる。
- ツルモク独身寮(窪之内英策)
- お〜い!竜馬(武田鉄矢、小山ゆう)
- 竜馬へ(むつ利之)
- 土佐の一本釣り(青柳裕介)
- まぐろ土佐船(青柳裕介)
- ぼくんち(西原理恵子) 高知が舞台として明確に設定されてはいないが、西原の出身地である高知のイメージが強い
- シャコタン☆ブギ(楠みちはる)
- たいようのマキバオー(つの丸)
- アニメ
関連項目[編集]
注釈[編集]
外部リンク[編集]
- 行政
- 観光
日本の都道府県 | |
北海道地方: | 北海道 |
東北地方: | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 | 秋田県 | 山形県 | 福島県 |
関東地方: | 茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | 千葉県 | 東京都 | 神奈川県 | 山梨県 |
中部地方: | 新潟県 | 富山県 | 石川県 | 福井県 | 長野県 | 岐阜県 | 静岡県 | 愛知県 | 三重県 |
近畿地方: | 滋賀県 | 京都府 | 大阪府 | 兵庫県 | 奈良県 | 和歌山県 |
中国地方: | 鳥取県 | 島根県 | 岡山県 | 広島県 | 山口県 |
四国地方: | 徳島県 | 香川県 | 高知県 | 愛媛県 |
九州地方: | 福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 | 熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 | 沖縄県 |