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2013年6月1日 (土) 15:49時点における版
ミスタードーナツ(英称:Mister Donut)は、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンで1955年に創業された、ドーナツチェーンのブランドである。日本での略称は「ミスド」。
目次
概要
日本国内
1971年に日本での事業を開始しており、ケンタッキーフライドチキンやマクドナルドなどと同じく日本で最も早い時期に始められたフード系フランチャイズである。特にバブル崩壊以降、吉野家などと共に、低価格路線を採った外食産業における代表的なものの一つとなっている。 日本の店舗では飲茶メニューも提供している。2006年3月時点での店舗数は1303店(日本国内)であり、このうち直営店は72店。日本最大規模のドーナツチェーン店である。日本国内における現在の運営会社は、大阪府吹田市豊津町に本社を置くダスキンとなっているが、ミスタードーナツ事業の本部については大阪府吹田市芳野町に存在している。ドーナツを主力商品としているが、その他の様々な食品も扱い、ファーストフード店として知られる。フランチャイズにより、全国に店舗展開をしているが、2008年12月現在新規フランチャイジーの募集はしていない。また、不祥事もあり、社長引責退任などもあった。
アメリカ
本家アメリカのミスタードーナツは、創業者どうしが親族関係にあるダンキンドーナツにとっての最大のライバルであったが、1990年2月に同社によって買収された。この買収に伴い、ミスタードーナツに加盟していたフランチャイズのほぼ全店がダンキンドーナツへ移行する事となった。しかしながら、ペンシルベニア州とオハイオ州を中心に一部の加盟店にとっては、既存のダンキンドーナツの店舗と近すぎる等の理由で、鞍替えは事実上困難となった。数百店に及ぶこれらの加盟店は共同でネットワークを築き、その多くはドーナツ・コネクションというブランド名で、ミスタードーナツと同様のメニューを提供している。なお、2008年現在、米国内でミスタードーナツブランドで営業する店舗は、ペンシルベニア州やフロリダ州などの東部地方に8店舗を残すのみである。
カナダ
1990年代後半から、規模が縮小され、2008現在、オンタリオ州トロントで、3店舗のみがミスタードーナツとして営業している。ただしこれらの3店舗は、各国に展開しているミスタードーナツとは無関係である。
日本及び北米以外
2006年3月時点の日本国外の店舗数は1406店である。 現在の主力事業地域はアジア市場であり、日本とフィリピン、インドネシア、タイで大規模に事業運営を行っている。台湾にも進出中。韓国ではダンキンドーナツが人気を博していることもあり、13店舗あるのみである。なお、エルサルバドルでも事業を行っている。ミスドとは種類の異なる高級志向のドーナツを販売する「andonand」が3店舗存在している。
ブランドロゴ
ミスタードーナツのロゴは、アメリカの創業者のハリー・ウィノカーがボウタイをしたひげのコックとなっている姿を特徴的に図案化したものである。色は主に、オレンジと白が使われる。サブカラーとして茶色が使用される場合がある。
沿革(日本国内)
- 1970年10月 ミスタードーナツ・オブ・アメリカ社との事業提携によりミスタードーナツ事業スタート。
- 1971年4月 ミスタードーナツ1号店をダイエー箕面店(大阪府箕面市)にパイロットショップとしてオープン(のち移転したため現在の1号店とは位置が異なる)。
- 1993年9月 「ミスター飲茶」をスタート。
- 1996年 イメージソングに山下達郎のDONUTS SONGを起用。現在まで店頭で使用される。
- 1997年4月1日 消費税率引き上げに伴い内税方式から外税方式に変更。
- 2001年12月1日 ミスター点心1号店を大阪府堺市西区のダイエー鳳店内にオープン。
- 2002年 肉まんの違法食品添加物混入騒動が起こる。詳しくは後述。
- 2003年 ミスター点心事業を廃止。
- 2006年9月1日 「ミスドクラブ」が東北6県先行スタート。
- 2006年11月26日 「ミスドカードキャンペーン」が終了。
- 2006年12月1日 「ミスドクラブ」が全国スタート。
- 2007年1月13日 「もちもちくるみ」が一時販売休止となる騒ぎ。以下に詳細。
- 2007年4月20日 「大人のミスタードーナツ」をコンセプトとした「andonand(アンドナンド)」1号店が渋谷にオープン。
- 2008年2月 材料である小麦などの高騰やトランス脂肪酸を減らした油の採用などを理由に主力商品を値上げする。モスフードサービスと資本業務提携を発表。
- 2008年7~8月 上記のモスとの提携を受け、ホットチキンパイを発売する。
- 2008年11月1日 リッチドーナツシリーズやパイ類を減量し、値下げする。
テレビCM
広告・広報については現在、東京キー局を中心にスポットなどでテレビCMを流している。以前は、ラジオでも文化放送でスポンサーとなる番組を放送していた(ダスキンのCMに出演していたさだまさし関連の番組提供や土居まさる→中田秀作のラジオディズ、加山雄三パーソナリティーのラジオ番組など)。
2008年10月現在、玉木宏、相武紗季出演のCMのうち、村上ショージ、ヒロシ、世界のナベアツと共演したバージョン以外の全てのバージョンが公式ホームページで視聴出来る。
芸人の出演が多く、上記の芸人以外に大木こだま・ひびきが起用されていた事もある。
CMの歴史
- 1986年 イメージキャラクターに所ジョージを起用。当初は明石家さんまと片桐はいりだったが、さんまはすぐに降板。その後所、ダウンタウンも起用され四人となったが、最終的には所のみが2000年ごろまで勤めた。
- 1996年 山下達郎のイメージソング「DONUTS SONG」起用。
- 1998年4月1日 吉川ひなのから鈴木紗理奈にイメージキャラクターが交替。
- 2000年 藤井隆がイメージキャラクター。
- 2002年 浜崎あゆみがイメージキャラクター。しかし、下記の不祥事により降板する。
- 2003年 TUBEのCMソング「Summer Breeze」起用。
- 2004年4月 - 相武紗季がイメージキャラクターを務めている。CMにはタカアンドトシも共に出演。
- 2004年6月 レアル・マドリードとスポンサー契約を結ぶ。
- 2005年9月 - 玉木宏がイメージキャラクターに加わる。
- 2006年4月からの新シリーズのCMからタカアンドトシに代わり玉木宏が起用され、継続の相武紗季と共演することとなった。また、キャッチコピーは「いいことあるぞ〜ミスタードーナツ」から「持っていこ。持って帰ろ。ミスタードーナツ」に変更された。
- 2006年6月 レアル・マドリードC.F.リカちゃん第2弾CMにラモス瑠偉が出演。
- 2007年4月 キャッチコピーに「いいことあるぞ〜」が復活、「持っていこ、持って帰ろ~」と併用(CMは「持っていこ、持って帰ろ~」)。
- 2007年7月 CMキャラクターに村上ショージが加わる。相武紗季と玉木宏は継続、以後は「相武+玉木」「相武+村上」の2パターンのCMが放送されている。また、ダチョウ倶楽部を起用し、相武と共演することもあり、「リッチドーナツ」の登場時のCMで「聞いてないよ」と検索を勧めるCMを放映した。
- 2008年4月 チョコドーナツのリニューアルを機に玉木宏とお笑いタレントのヒロシと異色共演を果たす。CMタイトルは「宏とヒロシ」であった。
- 2008年6月4日 - 6月8日 ポン・デ・リングが総売上10億個を突破したため、ポン・デ・リング全種類を100円均一にする。CMキャラクターにジャリズムの世界のナベアツを起用し相武と共演。ナベアツの持ちネタを、前述の期間にちなんで「4〜8までアホになる」というギャグを、そしてさらに、「25〜29までアホになる」というギャグを披露した。また7月は、「9〜13までアホになる」というギャグを披露した。
- 2010年1月6日 - 1月12日 ドーナツ100円・パイ120円セールを実施。ミスタードーナツとCMタイアップしているという設定のミュージシャンのネタを持つエハラマサヒロが、セール用CMソングを担当。本人も一瞬だけ出演している。
福袋
正月には毎年1000円の福袋と2000円の福箱を販売している。1000円の福袋にはドーナツ10個分、2000円の福箱には20個分の引換券が入っている他、その年のカレンダーや、普段店舗での購入代金に応じてもらえるポイントで引き換えが出来る景品(昨年度配布された内の過剰在庫分)が入っている。ほとんどの場合中身や値段は同じであるが、店舗によって異なる場合もある。店舗によってはキッズ用の500円の福袋もある。(2009年は600円にて販売)
品質に対する嫌疑・不祥事
同社は複数回に渡ってずさんな品質管理等による衛生問題等を起こしている。これは他のファーストフード事業と比較しても多い。
- 肉まんの違法食品添加物混入
- 2002年5月、2000年に販売された中国産の肉まん1314万個に日本国内での使用が認められていない食品添加物である酸化防止剤TBHQ(t-ブチルヒドロキノン)が使用されていたことが発覚。
- 当時外部の業者から指摘を受けて問題を認識したダスキンは、その業者に口止め料6300万円を支払いそのまま販売を継続していたことも判明し、2002年11月、社長が退任した。当時浜崎あゆみがイメージキャラクターを務めていたが、予定されていたキャンペーンは中止された。
- 2006年6月9日、ダスキン株主代表訴訟控訴審判決が大阪高裁で行われた。調査報告によって、違法添加物混入肉まんがそのまま継続して販売されていたことや関係当事者に口止め料を支払っていたことなどを、すべての取締役、監査役が知った後の取締役会としての対応(いわゆるクライシスマネジメント)につき、取締役会の構成員として果たすべき注意義務を怠ったとする。
- ポテトクリームスープに虫が混入
- 2004年1月、「ポテトクリームスープ」に虫が混入するトラブルが5件あったことが客からの苦情で発覚し、同商品の販売を中止。混入していた虫は野菜につく害虫アザミウマの一種。材料のアスパラガスに付いていたものとされる。
- 中華粥に蛾が混入
- 2004年6月、3店舗で「涼風粥」に蛾の幼虫が混入していたことが判明し、販売を中止すると発表。混入していた虫は、大きさ1センチ前後の蛾の幼虫。材料のベトナム産ホウレンソウに付いていたものとされる。
- もちもちくるみに関する異物混入
- 2007年1月6日に新商品として全国発売された「もちもちくるみ」に、小石のような異物が混入しているとの指摘を受け[1]、翌週には販売中止となった。製造段階から原料のクルミに入っていた小石を取り除くことができなかったことが原因とされる。
- 賞味期限表示のないゼリーを販売
- 2007年5月19日、「ポン・デ・ライオン フルーツゼリー マンゴー&ライチ」のうち賞味期限表示のないゼリーが販売されていたことが判明し、該当する商品を回収するとした。
- 賞味期限切れのボトル入りコーヒーを販売
- 2007年6月16日、新潟県の寺尾店(新潟市)と長岡駅前店(長岡市)で賞味期限切れのボトル入りアイスコーヒーを販売していたことが判明し、該当商品の回収を呼びかけた。調査の結果、東京都、群馬県など9店舗で計25本の賞味期限切れ商品の販売が確認された。
- フルーティミルクの一部に賞味期限切れ
- 2007年10月31日、季節商品として販売していた飲料商品「フルーティミルク」の「メロン」「ストロベリー」に賞味期限切れの原材料(シロップ)を使用されていたことが判明したため販売を中止したと発表した。使用されたのは、全国36都道府県181店舗に及ぶ。本部は毎週、全国の各店舗に対し、賞味期限切れの原材料を特定し、使用しないよう指導していたとするが、機能しなかった。
- ポン・デ・抹茶あずきに金属片混入
- 2008年6月10日、同社枚方長尾ショップ(大阪府枚方市)で販売された『ポン・デ・抹茶あずき』に金属片が混入していたことが判明したと発表した[2]。ドーナツを製造する機器に破損が生じ、その時の金属片が混入した可能性。同社は、6月7日-9日にかけ販売された同商品を回収するとした。
- 賞味期限切れのプリンを販売
- 2009年10月27日、寺町六角上ルショップ(京都市中京区)で販売したプリン6個が賞味期限切れだったと発表した[3]。24日が賞味期限の「ディップリン ピーチ」を、確認不足で25、26両日に販売。6個のうち2個が持ち帰られ、回収を呼び掛けた。
- スティックパイのマロンとアップルを間違えて販売
- 2009年11月5日、アリオ鳳ショップ(大阪府堺市西区)など7店舗で、新商品のスティックパイ「アップルキャラメル」と「マロン」の計200個を取り違えて販売したと発表した[4]。リンゴにアレルギーをもつ人が「アップルキャラメル」を食べると、アレルギー症状が出る恐れがあるとして自主回収。
ポイントカード
100円で3ポイント(pt)加算されるポイントカード(「ミスドカード」)を発行している。ポイントカードの有効期限は初回利用日から1年間である。ポイントカードは全国共通で使用することが出来る。有効期限が過ぎると、貯まっていたポイントはすべて無効となり、次回来店時に新たに20ptが加算され、ポイントカードはその日からの1年間有効となる。ポイントを貯めることによって、プレミアムグッズと交換することができる。100ptで100円の値引きができ、150pt、200pt、300pt、400pt、500pt、1000ptのグッズがあり、有効期限内に交換することができる。また、200ptのグッズは3ヶ月毎、150ptのグッズは1ヶ月半毎に、新しいものに変わる。ただし、間違えてポイントカードを2枚以上作ってしまっても、ポイントを1枚のポイントカードにまとめることは出来ない。ポイントカードを忘れてしまった場合は、ポイントカード忘れレシートが発行される。これを発行後3ヶ月以内にレシートが発行された店舗に持参すれば本来のポイントカードにその分のポイントを加算することができるが、レシート発行店以外での店舗ではポイントを加算することが出来ない。
かつてはスクラッチ式のポイントカードを集めてグッズと交換するというシステムだったが、後にカードを十枚集めて商品と交換するシステムに変更された。そして現行のポイントカード導入に伴い、このシステムは廃止された。 この時期のグッズには原田治のイラストが描かれたものが多い。
マスコットキャラクター
ポン・デ・リング他多数の商品にキャラクターが設定されている。キャラクターは現時点で全12種類。ポン・デ・ライオンとなかまたちを参照。
FC加盟社
- アジアル(本社:愛知県名古屋市中区)
- アシスト・クルー(本社:神奈川県中郡大磯町)
- アトラス(本社:愛知県名古屋市昭和区、ATグループ)
- アドニス(本社:北海道旭川市)
- イズミ・フード・サービス(本社:広島県広島市南区)
- ヴィアン(本社:東京都港区)
- ウッドベル(本社:島根県出雲市)
- 岡田屋(本社:神奈川県横浜市旭区)
- おりじん(本社:長野県松本市)
- 鎌田会館(本社:秋田県秋田市)
- 極東フーズコーポレーション(本社:福岡県福岡市中央区)
- ケントク(本社:大阪府大阪市中央区)
- 小山商会(本社:宮城県仙台市青葉区)
- 山商(本社:兵庫県神戸市長田区、山陽電鉄グループ)
- サンポーコーポレーション(本社:岐阜県岐阜市)
- サンローリー(本社:大阪府大阪市西成区、イズミヤグループ)
- ジェイアール九州ファーストフーズ(本社:福岡県福岡市博多区、JR九州グループ)
- 西武鉄道(本社:埼玉県所沢市)
- タイホウフーズ(本社:愛知県名古屋市中区、タイホウグループ)
- 太陽エンタープライズ(本社:神奈川県横浜市神奈川区)
- 拓南産業(本社:沖縄県那覇市、拓南製鐵グループ)
- 立花エンターテインメント・ワン(本社:大阪府堺市西区)
- チタカ・インターナショナル・フーズ(本社:愛知県北名古屋市)
- 寺川ビルディング(本社:奈良県北葛城郡王寺町)
- トレーシー(本社:神奈川県横浜市緑区)
- 奈交フーズ(本社:奈良県奈良市、奈良交通グループ)
- 西鉄プラザ(本社:福岡県福岡市、西鉄グループ)
- ニッシンコーポレーション(本社:山口県下関市)
- パシオジャパン(本社:大阪府八尾市)
- ビケンテクノ(本社:大阪府吹田市)
- ファイブ・ワン(本社:青森県青森市)
- フジタコーポレーション(本社:北海道苫小牧市)
- フジファミリーフーズ(本社:愛媛県松山市)
- BUNコーポレーション (本社:福岡県福岡市博多区)
- 星商(本社:千葉県千葉市若葉区)
- 松屋(本社:福島県福島市)
- マルハンダイニング(本社:東京都江東区、マルハングループ)
- マルヨ(本社:山口県防府市)
- 大和フーヅ(本社:埼玉県熊谷市、ゼンショーグループ)
- ヤン・ヤン(本社:静岡県焼津市)
- ユーアールエー(本社:兵庫県淡路市)
- ヨロチョーフーズ(本社:鳥取県鳥取市)
- リバースリー(本社:京都府京都市西京区)
- リラィアブル(本社:北海道釧路市)
関連項目
- ダスキン - 日本国内における現在の運営会社。
- モスド(MOSDO!) - モスバーガーとの共同ブランド。2009年現在、矢口真里と辻希美がイメージキャラクター。
- ペーター佐藤 - パッケージや景品のイラストに起用されていた。
- Syrup 16g - バンド名の由来が、その名を検討していたミスタードーナツにあるとされる。
- スタンプラリー - 「ミスタードーナツ巡り」に関する記述がある。
- クリスピー・クリーム・ドーナツ(リヴァンプ、ロッテ) - 米国では1937年から存在してきたが、日本国内では2006年から事業を開始した新たなドーナツチェーン。新宿サザンテラス店を1号店として、店舗数を順次拡大している。
- ダンキンドーナツ(吉野家ディー・アンド・シー) - 米国などでは最大手のドーナツチェーンであるが、日本国内では米軍基地を除き撤退。ただし、日本の外食産業全体において吉野家としては今でも共存・競合関係にある。
外部リンク
英語のミスターは絶対男性にしか使わず、ミズは絶対女性にしか使わない。それに対し日本語は男女問わず「さん」を使えるのに、同輩や目下に対する場合に限って男子には「君」を使うことがあるというのは男性差別だ。日本のそーゆーとこ大嫌い! i'm hatin' it! 男女とも「さん」に統一すべきだ!
- 男子も「さん」で... 「君」廃止、学校で広がる - 兵庫県たつの市(旧揖保川町)の小学校で始まった取り組み。
- 男性社員の呼称「みんなのビジネスQ&A」