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週刊TVガイド(しゅうかんテレビガイド)は、東京ニュース通信社発行のテレビ情報誌である。毎週水曜日発売。日本で現在発行が続いているテレビ情報誌としては最も歴史がある。
2011年1月より、同社の月刊誌「TV Japan」が「月刊TVガイド」へ誌名変更し、週刊版と名称統一された。本項では、この月刊版と「インターネットTVガイド」についても記述する。
姉妹誌として同社からは隔週誌の『テレビブロス』、月刊誌の『月刊B.L.T.』『TVガイド Muse』(現在は廃刊)、BS放送を中心に扱っている月刊誌の『デジタルTVガイド』『TV Taro』(2014年2月で休刊)などがある。
目次
週刊版[編集]
歴史[編集]
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創刊時から1970年代までの独占時代[編集]
米国で発行されている『TV GUIDE 』誌の日本版を目指し、1962年8月3日創刊。NHKの元アナウンサーでテレビ界初のフリーアナウンサー・高橋圭三のタキシード姿を表紙に据えて価格30円で発売された。ロゴも本家米国版にならい、ブラウン管を模した丸みを帯びた赤色の長方形に「TVガイド」の文字が入ったものが採用された。当然、テレビ情報誌としては日本初のものとなった。しかし当時は一般家庭にようやくテレビが普及し始めた頃で、世の中への認知には時間が掛かったようである。1964年東京オリンピックを経て、カラーテレビが普及するのと歩調を合わせるようにようやく普及し始める。
テレビ情報以外にも昭和40年代までは芸能ゴシップ情報を扱い、表紙にも「西城秀樹ファンの脅迫で浅田美代子がノイローゼ」(1974年2月1日号)などとエキセントリックな文句が飾っている。そんな余暇的なものを含んではいても、『週刊TVガイド』は他社の追随を許さなかった。この間にもいろいろなテレビ情報誌は生まれはしたが、週刊というスピードのなかで正確かつ充実した誌面作りに耐えられず肝心な番組表はおろかドラマの詳細なあらすじさえも載せられない場合もあり、読者の支持を得られずに短命で終わるものが多かった。1974年には東京ポスト社から『週刊テレビ番組』が刊行され(現在は廃刊)いよいよライバルらしいライバルが現れるが、この頃になると既に『週刊TVガイド』は確固たる地位を築いていた。
創刊時は関東版のみだったのが1971年には特集グラフや解説記事はほぼそのままに番組表を関西地域に合わせた関西版発行に漕ぎ着け、それからも全国各地区版を続々と発行するようになり全国誌に成長。そして、それはテレビ情報誌の代名詞的存在になったことを意味した。
ライバルが現れる1980年代[編集]
1982年には通算1,000号を突破し創刊20周年を迎えたが、この年はかつてない強力なライバルが現れる。角川書店から発行された『ザテレビジョン』である。
『ザテレビジョン』は上質紙を使ったカラーグラビアの多用と直接購買層の10代から30歳代までに絞った誌面、そして系列だからこそ出来た角川映画の独占的な特集で瞬く間にテレビ情報誌としての人気雑誌となった。
一方、『週刊TVガイド』は老舗ゆえの負の面が現れた。幼児からお年寄りまでテレビを観る人すべてに合わせた誌面作りは、『ザテレビジョン』の出現により先述した直接購買層のギャップを産んで購入意志が離れていった。『ザテレビジョン』は大判のため番組表が見開き2ページでその日のテレビ番組が容易に把握できるのに対し、『週刊TVガイド』は小さい判型のため1日の番組が見開きに収まらず4ページに渡っており視認性の悪さが露呈してしまった。少年漫画誌などでよく見受ける質の悪いザラ紙を多用しているのも、みすぼらしく見えた。このため、『週刊TVガイド』はテレビ情報誌の代名詞とは必ずしも言えない存在になってしまった。
二大テレビ誌抗争の1990年代[編集]
後発の『ザテレビジョン』は急速に部数を延ばし、やがて『週刊TVガイド』の部数を越える。本家としてのプライドを傷つけられた格好の『週刊TVガイド』は1990年代末に対抗策として、それまでのA5判から『ザテレビジョン』と同等のAB判へモデルチェンジを行った。
それまで核となる番組表ページは創刊当初は午前中(放送開始-正午まで)、昼(12時 - 18時まで)、夜1(18時 - 21時まで)、夜2(21時 - 放送終了まで)の4分割だった。その後17時から18時までと夜1、夜2の3分割→17時から18時までと18時から放送終了(17時頃)の2分割までに分けられ印刷も2色になっていた。それを大判化に伴い「超番組表」と称した大型の番組表に改められ、フルカラー化された(のちにフルカラー番組表は『ザテレビジョン』も追随している)。「超番組表」は当初は大判化前と同じく番組表が2分割・4ページになっていたが(その代わり19時から22時の枠は他誌の番組表の2倍以上の行数を費やしていた)、後に他誌と同様に見開き2ページに収まるようになった。
対象年齢層も『ザテレビジョン』同様、10代から30歳代の女性層にアピールする誌面作りとなりドラマやアイドルに関する記事が増える。とりわけジャニーズタレントへの依存は顕著で、表紙(後述)・巻頭記事・連載等紙面を独占する格好となっている。いっぽう、A5判の時より好評であった綴じ込みの「スター名鑑」は継続されている。
また、AB判へのモデルチェンジを期にそれまで『ザテレビジョン』よりも手薄だったローカル番組ガイドの強化を図る。関西版や北海道版など限られた地域でしか提供されていなかったローカル番組の情報を全国に拡げることで、地方への浸透を図った。
その努力は今でも間断なく続けられているが、洗練されているかどうかという点ではいまだに『ザテレビジョン』に及ばない面もある。一大メディア集団であるカドカワグループに対するディスアドバンテージが存在することは否めない。
ライバル雑誌の『TVぴあ』(ぴあ…隔週刊)や『週刊テレビライフ』(学習研究社…週刊だったが1994年から隔週刊)なども徐々に地方版を増やし全国進出を狙っており、テレビ情報誌の戦国時代はまだまだ続くとみられる。
2002年に創刊40周年を迎えた。長らくイメージキャラとしてCMに出演していたタモリがインチキ外国語を駆使して「各国が創刊40周年を祝っている」という設定のCMが放送された。
発行部数[編集]
前述のとおり週刊版の部数は長らく『ザテレビジョン』の後塵を拝していたが、2011年度(2010年10月から2011年9月まで)の印刷証明付平均部数はTVガイドが411,192部、ザテレビジョンが405,501部と逆転した[1]。しかし、2010年度のTVガイドは447,998部で2006年度の637,173部より20万分程減少しており、出版不況やテレビ離れによる部数減少傾向は依然として厳しい。
地方版(対応地域)[編集]
現在47都道府県すべてをカバーするテレビ情報誌は、本誌と『ザテレビジョン』、月間の「TVnavi」の3誌のみ。地方展開はテレビ局の数や居住人口、受信事情などを勘案し構成されているため版によって番組表に掲載されるテレビ局の数が異なる。隣接地域の番組表やCS放送、ケーブルテレビの番組表が掲載される版もある。また静岡県に首都圏版や中部版が販売されているなど、隣接地域が見られるエリアの書店には複数の版が置かれている。
- 北海道版(北海道)
- 青森・岩手版(青森県、岩手県)
- 旧:青森・岩手・秋田版(青森県、岩手県、秋田県)
- 秋田・山形版(秋田県、山形県)
- 青森・岩手・秋田版(現:青森・岩手版)と新潟・山形版(現:新潟版)から分離して統合。
- 宮城・福島版(宮城県、福島県)
- 新潟版(新潟県)
- 旧:新潟・山形版(新潟県、山形県)
- 長野版(長野県)
- 旧:長野・山梨版(長野県、山梨県)
- 静岡版(静岡県)
- 関東版(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県)
- 石川・富山・福井版(富山県、石川県、福井県)
- 中部版(岐阜県、愛知県、三重県)
- 関西版(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県)
- 広島・島根・鳥取・山口東版[注 1](鳥取県、島根県、広島県、山口県東部)
- 旧:広島版と旧:島根・鳥取版を統合。かつては「山口」と名乗る版名はなかったが、旧:広島版は山口県のテレビ局が掲載されていた。また旧:島根・鳥取版は広島県のテレビ局が掲載されていた。
- 岡山・香川版(岡山県、香川県、徳島県)
- 旧:岡山・四国版(岡山県、四国全域)
- 徳島県のテレビ局(四国放送)は関西版と岡山・香川版の両方に掲載されている。
- 愛媛・高知版(愛媛県、高知県)
- 岡山・四国版(現:岡山・香川版)から分離。
- 福岡・佐賀・山口西版[注 1](山口県西部、福岡県、佐賀県)
- 旧:九州北版(福岡県、佐賀県、大分県)当時は山口県のテレビ局は掲載されていなかった。
- 大分版(大分県)
- 九州北版(現:福岡・佐賀・山口西版)から分離。
- 長崎・熊本版(長崎県、熊本県)
- 九州西版から長崎・熊本版に改称。
- 鹿児島・宮崎版(鹿児島県、宮崎県)
- 旧:九州南版(鹿児島県、宮崎県、沖縄県)
- 沖縄版(沖縄県)
- 九州南版(現:鹿児島・宮崎版)から分離。
表紙について[編集]
- 架空のキャラクターが表紙を飾ったことがある。架空のキャラクターの表紙はアニメキャラクターとしては1963年6月7日号のアトムが、人形劇(着ぐるみ劇)キャラクターとしては1965年5月7日号のブーフーウーが、特撮ヒーローのキャラクターとしては1967年1月27日号のウルトラマンとマグマ大使がそれぞれ第一号である。
- また1977年12月9日号では蒸気機関車が、1978年2月24日号では恐竜(のイラスト)が表紙を飾ったことがある。
- 近年はジャニーズ事務所のタレント(デビュー組、Jr.のメンバー)が表紙をほぼ独占しており、ジャニーズ事務所所属でないタレントが表紙を飾る回を数える方が早い。
- 年末年始「お正月特大号」の表紙は、その年の紅白歌合戦の司会者が飾っていたが、1995年 - 2010年はSMAPが表紙を飾っていた。2001年の時はSMAPの稲垣吾郎が芸能活動休止中だった為、SMAPの表紙は無いと思われていたが、稲垣を除く4人で表紙を飾った。2011年は嵐が表紙を飾っており、久しぶりに紅白歌合戦(白組)の司会者が表紙となった。
- 2011年·創刊49周年時点でのTVガイド表紙登場回数ランキングは1位 SMAP(46回)、2位 KinKi Kids(44回)、3位 木村拓哉(40回)、4位 香取慎吾(39回)、5位 嵐(31回)、6位 草なぎ剛(30回)、7位 山口百恵(29回)、8位 中居正広(28回)、9位 長瀬智也(27回)、10位 KAT-TUN(25回)、11位 堂本剛(23回)、11位 関ジャニ∞(23回)、15位 滝沢秀明(20回)、16位 堂本光一(18回)、17位 近藤真彦(17回)、20位 稲垣吾郎(16回)[2]。
月刊版[編集]
東京ニュース通信社が2004年より発行していた「TV Japan」が、2011年1月発売号より「月刊TVガイド」に誌名変更し、週刊版と名称統一された。
地方版(対応地域)[編集]
- 北海道版
- 関東版
- 愛知・岐阜・三重版
- 関西版
- 福岡・佐賀・大分版
インターネットTVガイド[編集]
- 1996年から運営が開始され、2014年10月1日の「インターネットTVガイドDaily」へのリニューアルに伴い同年9月30日を以って番組表サービスは終了[3]。一時期Yahoo! JAPANと提携していたこともあり、番組表サービス終了後はYahoo!テレビGガイドを利用するよう案内している[4]。東京ニュース通信社が新聞ラ・テ欄を手掛けていることから放送当日更新分は雑誌よりも内容が充実しているが、出演者が細分化されていなかったり(顔を出している出演者とナレーターとの区別など)「放送局からデータを送られていない」という理由でその番組の主要レギュラー出演者が記載されないといった問題点もあった。
- 日本テレビは、ミニ番組の出演者(ナレーターなど声の出演含む)を、たとえ大物俳優であっても掲載しない方針であった(数少ない例外は、2012年3月で終了した「オススメッ!」ナレーターの日テレアナウンサー・延友陽子)。逆にTBSテレビはミニ番組を含めた大部分の番組で、出演者を細かく掲載していた。
- テレビ朝日は、タレントと自局アナウンサーとが共演する番組のほとんどで、アナウンサーの氏名を掲載していなかった(数少ない例外は「ちい散歩」→「若大将のゆうゆう散歩」の矢島悠子→佐分千恵、「ミュージックステーション」の竹内由恵→弘中綾香、「朝まで生テレビ!」の渡辺宜嗣と村上祐子、「題名のない音楽会」の本間智恵、「報道ステーション SUNDAY」の富川悠太と竹内由恵程度)。
- NHK総合テレビジョンの番組編成独自化(特に北関東、中京広域圏、関西広域圏、福岡の平日夕方ローカルニュース)に対応できていなかったが、2013年10月に「地上波デジタル番組表」の項目ができ、同番組表で確認ができるようになった。
OB(本誌出身者)[編集]
- 泉麻人(元・本誌編集者)
CMタレント[編集]
関連楽曲[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ 1.0 1.1 山口県ではこの件にもあるが特殊な地形の関係で東部地方と西部地方で受信できる近隣周辺県の局が異なるという事情から東部地域では「広島・鳥取・島根」と合せたもの、西部地域では「福岡・佐賀」と合せたものとして発売をしている。なお過去の扱いについてはそれぞれ当該版の説明を参照のこと。
出典[編集]
- ↑ JMPAマガジンデータ 日本雑誌協会
- ↑ 週刊TVガイド50年プロジェクト·復刻版TVガイド「表紙で振り返るTVガイド50年」2011年9月2日号
- ↑ 番組表サービス終了のご案内東京ニュース通信社 2014年8月
- ↑ 番組表ご利用の皆様へ東京ニュース通信社 2014年10月