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2022年9月5日 (月) 13:05時点における最新版
日本の空港(にほんのくうこう)では、日本国内における航空運送の用に供する公共用飛行場について述べる。
目次
概要[編集]
日本の空港は空港整備法により、空港施設整備費の負担や設置・管理主体によって、以下の4種類の空港に分類される。その名称及び位置は政令で定められている。
- 第一種空港: 国際航空路線に必要な飛行場[1]
- 第二種空港: 主要な国内航空路線に必要な飛行場。管理者と整備主体により第二種A空港と第二種B空港にさらに細分化されている[2]。
- 第三種空港: 地方的な航空運送を確保するため必要な飛行場
- その他飛行場: 上記の区分に該当しない飛行場
上記の例外として、自衛隊の設置する飛行場で民間の空港の機能も果たすものは共用飛行場といい、空港整備法の適用を受ける。
現在、2008年の通常国会での改正を目指し、空港整備法の見直しが行われている。改正に伴い、空港使用料、外資規制など空港事業の中身に関する規定が見直される見通しである。空港種別について現在の名称を廃止し、設置・管理主体が明確に分かるよう改めるとされる[3]。新しい名称は以下の3分類の案が有力とされる。
- 国際空港: 国際線の拠点となる空港
- 国内基幹空港: 国内線網の拠点となる空港
- 地方空港: 上記の拠点空港間の路線を中心とする空港
日本の空港の特徴[編集]
狭くて急峻な国土において日本の空港は、海外の基幹空港に比べて規模が小さい傾向にある[4]。しかし、比較的市街地から近い距離に中規模クラスの空港が充実しており、利用者の利便性については優れている。日本の空港の着陸料は、世界で最も高い水準にあり[5]、利用料の多くを直接負担するのは航空会社である。一方、欧米の空港は乗客が支払う施設利用料が高額に設定されており、空港利用料の大半を旅客が直接負担する[6]。
種別一覧[編集]
- ※建設中の空港は斜体 で表示
第一種空港[編集]
国際航空路線に必要な飛行場
第二種空港[編集]
主要な国内航空路線に必要な飛行場 この第二種には更に、'a'、'b'の区別があり国が設置し管理する空港が'a'、国が設置し地方自治体が管理する空港が'b'とされている。
- 北海道:新千歳空港、旭川空港、稚内空港、釧路空港(たんちょう釧路空港)、帯広空港(とかち帯広空港)、函館空港
- 東北:仙台空港、秋田空港、山形空港
- 中部:新潟空港
- 近畿:八尾空港
- 中国:広島空港、山口宇部空港
- 四国:高松空港、松山空港、高知空港(高知龍馬空港)
- 九州:福岡空港、新北九州空港、長崎空港、熊本空港(阿蘇くまもと空港)、大分空港、宮崎空港、鹿児島空港
- 沖縄:那覇空港
第三種空港[編集]
地方的な航空運送を確保するため必要な飛行場
- 北海道:利尻空港、礼文空港、奥尻空港、中標津空港(根室中標津空港)、紋別空港(オホーツク紋別空港)、女満別空港
- 東北:青森空港、花巻空港(いわて花巻空港)、大館能代空港(あきた北空港)、庄内空港、福島空港
- 伊豆諸島:大島空港、新島空港、神津島空港、三宅島空港、八丈島空港
- 中部:佐渡空港、富山空港、能登空港、福井空港、松本空港(信州まつもと空港)、静岡空港(富士山静岡空港:建設中)
- 近畿:神戸空港(マリンエア)、南紀白浜空港
- 中国:鳥取空港、隠岐空港、出雲空港、石見空港(萩・石見空港)、岡山空港
- 九州:佐賀空港、対馬空港、小値賀空港、五島福江空港、上五島空港、壱岐空港
- 薩南諸島:新種子島空港、屋久島空港、奄美大島空港、喜界空港、徳之島空港、沖永良部空港、与論空港
- 沖縄:粟国空港、久米島空港、慶良間空港、南大東空港、北大東空港、伊江島空港、宮古空港、下地島空港、多良間空港、石垣空港 、波照間空港、与那国空港
その他飛行場[編集]
その他飛行場のうち共用飛行場[編集]
- 北海道:札幌飛行場(丘珠空港)、千歳飛行場、旭川飛行場
- 東北:三沢飛行場(三沢空港)
- 関東:百里飛行場(茨城空港、建設中)
- 中部:小松飛行場(小松空港)
- 中国:美保飛行場(米子空港)
- 四国:徳島飛行場(徳島空港)
公共用ヘリポート[編集]
- 北海道:足寄ヘリポート、占冠ヘリポート、ニセコヘリポート、増毛ヘリポート、乙部ヘリポート、豊富ヘリポート、砂川ヘリポート
- 東北:米沢ヘリポート
- 関東:東京ヘリポート、群馬ヘリポート、高崎ヘリポート、栃木ヘリポート、つくばヘリポート
- 中部:静岡ヘリポート、津市伊勢湾ヘリポート、若狭ヘリポート
- 近畿:奈良県ヘリポート、舞洲ヘリポート、神戸ヘリポート、湯村温泉ヘリポート、播磨ヘリポート
- 九州:佐伯ヘリポート
地域一覧[編集]
北海道地方[編集]
- 新千歳空港(二種)〔千歳市、苫小牧市〕
- 函館空港(二種)〔函館市〕
- 釧路空港(二種)〔釧路市〕
- 旭川空港(二種)〔東神楽町、旭川市〕
- 女満別空港(三種)〔大空町〕
- 札幌飛行場(丘珠空港、共用)〔札幌市〕
- 稚内空港(二種)〔稚内市〕
- 帯広空港(とかち帯広空港、二種)〔帯広市〕
- 利尻空港(三種)〔利尻富士町〕
- 礼文空港(三種)〔礼文町〕 定期便無し
- 紋別空港(オホーツク紋別空港、三種)〔紋別市〕
- 中標津空港(根室中標津空港、三種)〔中標津町〕
- 奥尻空港(三種)〔奥尻町〕
東北地方[編集]
- 青森空港(三種)〔青森県青森市〕
- 三沢飛行場(三沢空港、共用)〔青森県三沢市〕
- 花巻空港(いわて花巻空港、三種)〔岩手県花巻市〕
- 仙台空港(二種)〔宮城県名取市〕
- 大館能代空港(あきた北空港、三種)〔秋田県北秋田市〕
- 秋田空港(二種)〔秋田県秋田市〕
- 庄内空港(三種)〔山形県酒田市・鶴岡市〕
- 山形空港(二種)〔山形県東根市〕
- 福島空港(三種)〔福島県玉川村〕
関東地方[編集]
東京と成田の両空港はマルチエアポート対応
- 東京国際空港(羽田空港、一種)〔東京都大田区〕
- 大島空港(三種)〔東京都大島町〕
- 新島空港(三種)〔東京都新島村〕
- 神津島空港(三種)〔東京都神津島村〕
- 三宅島空港(三種)〔東京都三宅村〕 閉鎖中
- 八丈島空港(三種)〔東京都八丈町〕
- 調布飛行場(その他)〔東京都調布市〕
- 成田国際空港(成田空港、一種)〔千葉県成田市〕
中部地方[編集]
- 新潟空港(二種)〔新潟県新潟市東区〕
- 佐渡空港(三種)〔新潟県佐渡市〕
- 富山空港(三種)〔富山県富山市〕
- 能登空港(三種)〔石川県輪島市・穴水町・能登町〕
- 小松飛行場(小松空港、共用)〔石川県小松市〕
- 福井空港(三種)〔福井県坂井市〕 定期便無し
近畿地方[編集]
大阪・関西・神戸の3空港はマルチエアポート対応
- 大阪国際空港(伊丹空港、一種)〔兵庫県伊丹市・大阪府池田市・豊中市〕
- 関西国際空港(一種)〔大阪府泉佐野市・田尻町・泉南市〕
- 八尾空港(二種)〔大阪府八尾市〕 定期便無し
- 但馬飛行場(コウノトリ但馬空港、その他)〔兵庫県豊岡市〕
- 神戸空港(マリンエア、三種)〔兵庫県神戸市中央区〕
- 南紀白浜空港(三種)〔和歌山県白浜町〕
中国地方[編集]
- 岡山空港(三種)〔岡山県岡山市〕
- 岡南飛行場(その他)〔岡山県岡山市〕
- 広島空港(二種)〔広島県三原市〕
- 広島西飛行場(その他)〔広島県広島市西区〕
- 山口宇部空港(二種)〔山口県宇部市〕
- 出雲空港(三種)〔島根県斐川町〕
- 石見空港(萩・石見空港、三種)〔島根県益田市〕
- 隠岐空港(三種)〔島根県隠岐の島町〕
- 鳥取空港(三種)〔鳥取県鳥取市〕
- 美保飛行場(米子空港、共用)〔鳥取県境港市〕
四国地方[編集]
九州地方[編集]
- 福岡空港(二種)〔福岡県福岡市博多区〕
- 新北九州空港(二種)〔福岡県北九州市小倉南区・苅田町〕
- 佐賀空港(三種)〔佐賀県佐賀市〕
- 熊本空港(阿蘇くまもと空港、二種)〔熊本県益城町〕
- 天草飛行場(天草空港、その他)〔熊本県天草市〕
- 大分空港(二種)〔大分県国東市〕
- 大分県央飛行場(大分県央空港、その他)〔大分県豊後大野市大野町〕 定期便無し
- 宮崎空港(二種)〔宮崎県宮崎市〕
- 長崎空港(二種)〔長崎県大村市〕
- 小値賀空港(三種)〔長崎県小値賀町〕 定期便無し
- 五島福江空港(三種)〔長崎県五島市〕
- 上五島空港(三種)〔長崎県新上五島町〕 定期便無し
- 壱岐空港(三種)〔長崎県壱岐市〕
- 対馬空港(三種)〔長崎県対馬市〕
- 鹿児島空港(二種)〔鹿児島県霧島市〕
- 新種子島空港(三種)〔鹿児島県中種子町〕
- 屋久島空港(三種)〔鹿児島県屋久島町〕
- 奄美大島空港(三種)〔鹿児島県奄美市〕
- 喜界空港(三種)〔鹿児島県喜界町〕
- 徳之島空港(三種)〔鹿児島県天城町〕
- 沖永良部空港(三種)〔鹿児島県和泊町〕
- 与論空港(三種)〔鹿児島県与論町〕
- 枕崎飛行場(枕崎空港、その他)〔鹿児島県枕崎市〕 定期便無し
- 薩摩硫黄島飛行場(その他)〔鹿児島県三島村〕 定期便無し
沖縄県[編集]
- 那覇空港(二種)〔那覇市〕
- 粟国空港(三種)〔粟国村〕
- 伊江島空港(三種)〔伊江村〕
- 久米島空港(三種)〔久米島町〕
- 慶良間空港(三種)〔座間味村〕
- 北大東空港(三種)〔北大東村〕
- 南大東空港(三種)〔南大東村〕
- 宮古空港(三種)〔宮古島市〕
- 下地島空港(三種)〔宮古島市〕 定期便無し
- 多良間空港(三種)〔多良間村〕
- 石垣空港(三種)〔石垣市〕
- 波照間空港(三種)〔竹富町〕
- 与那国空港(三種)〔与那国町〕
過去に存在していた空港[編集]
- 北九州空港(二種)〔福岡県北九州市〕 - 新北九州空港に移転
- 種子島空港(三種)〔鹿児島県中種子町〕 - 新種子島空港に移転
- 藤沢飛行場 〔神奈川県〕
- 諏訪之瀬島飛行場〔鹿児島県十島村〕
- 桃原飛行場〔沖縄県本部町〕
- 南大東飛行場〔沖縄県南大東村〕
- ボーロ飛行場〔沖縄県〕
- 読谷補助飛行場〔沖縄県読谷村〕 - 現在は一般道として使用
- 鶉野飛行場〔兵庫県〕
建設中の空港[編集]
乗降客数[編集]
空港[編集]
- 年間100万人以上の乗降客がある空港(2005年度)
順位 | 空港 | 旅客合計 | 国内線 | 国際線 | 種別 | |
国内合計 | うち羽田便 | |||||
1 | 東京 | 6359万5441人 | 6229万4265人 | - | 130万1176人 | 1種 |
2 | 成田★ | 3129万0470人 | 110万7999人 | - | 3018万2471人 | 1種 |
3 | 福岡 | 1856万0570人 | 1638万6878人 | 809万3383人 | 217万3692人 | 2種a |
4 | 大阪 | 1851万9027人 | 1851万9027人 | 647万3480人 | 0人 | 1種 |
5 | 新千歳 | 1773万8000人 | 1711万0876人 | 911万6627人 | 62万7124人 | 2種a |
6 | 関西 | 1642万8399人 | 528万9063人 | 184万4371人 | 1113万9336人 | 1種 |
7 | 那覇 | 1366万6846人 | 1338万7304人 | 493万9689人 | 27万6542人 | 2種a |
8 | 中部★ | 1207万8464人 | 702万1552人 | - | 505万6912人 | 1種 |
9 | 鹿児島 | 571万6534人 | 564万6454人 | 227万1714人 | 7万0080人 | 2種a |
10 | 広島 | 329万1063人 | 297万7868人 | 234万0001人 | 31万4035人 | 2種a |
11 | 仙台★ | 324万4492人 | 295万5977人 | - | 28万8515人 | 2種a |
12 | 熊本 | 313万9119人 | 309万2501人 | 184万3513人 | 4万6618人 | 2種a |
13 | 宮崎 | 308万9259人 | 303万1154人 | 139万3279人 | 5万8105人 | 2種a |
14 | 松山 | 268万9648人 | 263万6929人 | 141万9322人 | 5万2719人 | 2種a |
15 | 長崎 | 261万0770人 | 255万5843人 | 145万1872人 | 5万4927人 | 2種a |
16 | 小松 | 246万6833人 | 237万0127人 | 188万0542人 | 9万6706人 | その他 |
17 | 函館 | 209万4813人 | 194万2066人 | 128万9554人 | 15万2747人 | 2種a |
18 | 石垣 | 189万0802人 | 189万0013人 | 不明 | 789人 | 3種 |
19 | 大分 | 186万4809人 | 183万3909人 | 121万4477人 | 3万0900人 | 2種a |
20 | 岡山 | 157万4589人 | 139万2156人 | 107万1092人 | 18万2433人 | 3種 |
21 | 高知 | 152万1475人 | 151万6272人 | 85万1997人 | 5203人 | 2種a |
22 | 高松 | 147万0672人 | 142万5880人 | 124万1712人 | 4万4492人 | 2種a |
23 | 富山 | 136万0310人 | 123万2705人 | 104万4315人 | 12万7605人 | 3種 |
24 | 秋田 | 134万3009人 | 130万4403人 | 88万9568人 | 3万8606人 | 2種b |
25 | 青森 | 126万8151人 | 120万3305人 | 70万7840人 | 6万4846人 | 3種 |
26 | 新潟★ | 123万6021人 | 100万6181人 | - | 22万9840人 | 2種a |
27 | 旭川 | 120万2693人 | 112万3426人 | 88万8488人 | 7万9267人 | 2種b |
28 | 宮古 | 112万1221人 | 112万1221人 | 不明 | 0人 | 3種 |
29 | 女満別 | 101万0459人 | 100万8020人 | 50万5234人 | 2439人 | 3種 |
ヘリポート[編集]
順位 | ヘリポート | 着陸回数 |
1 | 東京 | 12,552回 |
2 | 舞洲 | 3,490回 |
3 | 静岡 | 2,122回 |
4 | 神戸 | 2,004回 |
5 | 群馬 | 1,680回 |
6 | つくば | 1,374回 |
7 | 津市伊勢湾 | 1,038回 |
8 | 栃木 | 865回 |
</div>
順位 | ヘリポート | 着陸回数 |
9 | 奈良県 | 795回 |
10 | 若狭 | 170回 |
11 | 佐伯 | 115回 |
12 | 高崎 | 61回 |
13 | 増毛 | 51回 |
14 | 米沢 | 48回 |
15 | ニセコ | 47回 |
</div>
順位 | ヘリポート | 着陸回数 |
16 | 砂川 | 45回 |
17 | 播磨 | 37回 |
18 | 豊富 | 31回 |
19 | 乙部 | 27回 |
20 | 足寄 | 25回 |
21 | 湯村温泉 | 8回 |
22 | 占冠 | 0回 |
</div>
脚注[編集]
- ↑ 第一種空港にのみ「国際空港」と命名されている。
- ↑ 国が管理する空港が二種A、地方公共団体が管理する空港が二種Bである。
- ↑ 現在の空港分類は設置・管理主体や運用状況が現状と一致しないと指摘されている。たとえば、5つある第一種空港は、その運営形態が「国営空港」や「民営空港」など多種多様である。大阪国際空港は第一種空港であるため国際空港と称されているが、現在は定期国際路線(チャーター便を含む)が就航していない。逆に、多くの国際線を抱える福岡空港は名称上国際空港ではない。また、第二種空港と第三種空港の違いは設置・管理主体が国か地方公共団体かの違いによるものであり、必ずしも空港規模を反映したものではない(例: 神戸空港は第三種空港であるが、定期便のない八尾空港は第二種空港である)。
- ↑ 滑走路の本数が少なく、距離も短い。ひとつしかターミナルビルを持たないない空港がほとんどである。
- ↑ 着陸料は機体種別によるが、最高は成田国際空港とされる。もっとも、現在の利用料水準でも成田への乗り入れ希望の航空会社は30以上にのぼっている。
- ↑ 近年は着陸料・旅客負担ともに低価なアジアの空港が台頭しつつある。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- えあぽネット:空港ホームページのポータルサイト
- 国土交通省 空港配置図
- 港・空港別 訪日外客数・出国日本人数(国際観光振興機構)
- 航空輸送統計調査(国土交通省)
- 航空行政の概要 - 統計・データ等(国道交通省航空局)
※各空港のウェブページへは各空港の項目から入ってください。ko:일본의 공항 no:Flyplasser i Japan vi:Danh sách các sân bay Nhật Bản zh:日本機場列表