東海道新幹線

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JR東海.png
富士山と東海道新幹線

東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)は、東京駅から新大阪駅までを結ぶ東海旅客鉄道(JR東海)の高速鉄道路線及びその列車(新幹線)である。

多くの列車が山陽新幹線に直通する運行体系がとられていることから、総称して「東海道・山陽新幹線(とうかいどう・さんようしんかんせん)」と呼ばれることがある。

目次

概要[編集]

輸送力が限界に達していた東海道本線の混雑を解消するため、根本的対策としての別線増設という形で1959年4月20日十河信二国鉄総裁と技師長の島秀雄の下、高速化が図れる標準軌新線(在来線狭軌)として着工され、東京オリンピック開会直前の1964年10月1日に開業した(開業時の総裁は石田禮助)。建設開始時は「新幹線」という呼び名はなく、第二の東海道線ということで「東海道新線」と呼んでいた。新幹線の名前は、戦前に東京~下関間で計画された「弾丸列車計画」の内部関係者による呼称にちなむといわれている。

開業以来、日本国有鉄道(国鉄)によって運営されていたが、1987年4月1日国鉄分割民営化に伴い、以後の運営はJR東海が継承した。但し車両運用の都合上、この区間にはJR東海所有車両のほか、西日本旅客鉄道(JR西日本)所有の車両も運行されている。

新幹線開発及び実現、そして開業に至るまでの詳細は新幹線の項目の「新幹線の歴史」の項を参照されたい。

2007年7月現在、東京~新大阪間の所要時間は最速2時間25分、最高速度270km/hで運行されている。新大阪以西の山陽新幹線の区間に直通する列車も多くある。

東京名古屋大阪という日本の三大都市間を高速移動するための手段として絶対不可欠な存在であり、列車本数(1日295本)、年間収益(約1兆400億円)、利用者数(1日約37万5000人)など、世界有数の営業収益を挙げている鉄道路線でもある(数字はいずれも2006年度)。

東海道新幹線の東京~熱海間は東京近郊区間に含まれていない(在来線の東海道本線の同区間は含まれている)のに対し、米原~新大阪間は大阪近郊区間に含まれている。

路線データ[編集]

  • 距離(営業キロ):552.6km(実際の距離は515.4km)。
    • 東海道新幹線は東海道本線(在来線)の別線複々線として建設された経緯があるため、実キロと営業キロとの間に大きな差がある。
  • 軌間:1435mm(標準軌
  • 駅数:17駅(起終点駅含む)・2信号場
  • 複線区間:全線複線
  • 全線電化(交流25,000V・60Hz)
  • 保安装置:デジタル式ATC-NS、車内信号式(CS-ATC)採用。
  • 道床:バラスト軌道
  • 運転指令所:新幹線総合指令室
    • 平時では東京の総合指令所で指令業務が行われているが、地震などで被災した時のために第二総合指令所が大阪に設置されている。通常時から異常時訓練や東京から最新のダイヤグラムを転送して、緊急時にすぐ対応できる体勢をとっている。

車両[編集]

営業用車両[編集]

JR東海・JR西日本の16両編成の列車を使用。

過去の車両
  • 0系
  • 100系
  • 300系
  • 500系(博多直通の「のぞみ」専用。N700系導入に伴い、2010年2月28日に撤退)

業務用車両[編集]

過去の車両

車両投入[編集]

JR東海・JR西日本の共同で開発された次世代車、N700系2007年7月1日に営業運転を開始した。東海道新幹線内での最高速度は270km/hのままだが、車体傾斜装置導入による曲線区間の速度向上や、デジタルATCシステム導入、なるべく空気抵抗を受けない形をデザインしたこと等によって、列車間隔の適正化やスムーズな減速が可能になり、全体のスピードアップが期待される。東京~新大阪間が2時間25分程度(約5分短縮)、東京~博多間は4時間45分程度(約10分短縮)で結ばれる。短縮時間は短いが、1時間あたりの「のぞみ」の本数をもう1・2本増やせることになる。

特徴としては、速度向上のほかにも、席を1センチ大きくしたり、席の下にコンセントを設け、移動中もパソコンを使うことができるようになった点が挙げられる。2009年春には車内からインターネットにも接続できるようになる予定(当面は東海区間のみ)。

16両編成1323席の原則[編集]

JR東海は、1989年の「こだま」の再16両編成化以来、原則として16両編成以外の旅客列車の乗り入れは認めていない。座席数も1編成1323席普通車1123席・グリーン車200席)を原則とし、さらに1車両毎の座席数もそろえている。これはJR東海が東海道新幹線区間において使用車両の変更による普通指定席の座席変更等の手間を省き、ビジネス客の大量輸送に応えるために貫いている方針である。唯一の例外といえるのがJR西日本500系(1324席)であるが、同形式が開発されていた当時から座席定員などの接客設備面を極力300系に合わせるようにJR東海からJR西日本に注文を入れている(例えば500系使用の「のぞみ」を急遽(遅延や故障等で)300系や700系に代走させる場合、普通車指定席の乗客のうち20人(5号車5人、13号車5人、15号車10人)は指定席券に書いてある席がないことになる。また16号車は12人分の席が空くことになるがこちらに移しても8人は座れないことになる(代わりに自由席は7席増える)。このような時の座席変更等の手間を考えると、号車ごとの座席数はそろっていたほうが望ましい)。

その500系もN700系に置き換えられて東海道新幹線区間からは撤退する予定のため、近いうちに同区間は全列車16両編成1323席、各号車ごとの定員も完全統一される。車体傾斜装置を搭載するN700系以外は全車両が最高速度270km/hの同一ダイヤで東京~新大阪間を走行可能であることから、車両の振り替えなどを容易に行うことが出来、運行管理の面からは非常に大きなメリットである。例えば冬に関ヶ原付近の降雪によって上り列車が遅れて東京駅に到着した場合も、折り返しの下り列車の使用車両を変更し、座席変更等の手間も無く定刻発車させることが可能である。

  • ただ、N700系では全席禁煙席とされることから、300系や700系の代走にN700系が充てられた場合には、各号車ごとの定員は同じであるものの、喫煙席の指定席券所持者は喫煙の際、3号車・7号車・10号車(グリーン車)・15号車デッキにある喫煙コーナーに移動する必要がある。
  • 逆に、N700系の代走に他形式(在来車両)が充てられた場合には、全席禁煙かつ車内に喫煙コーナーもないため、車内で喫煙することはできない。[1]

識者や鉄道ファン、また一部の利用者からは、全行程で約5時間の拘束になるにもかかわらず、食堂車がなくなったことによるサービス低下が、些細なスピード差よりも深刻と指摘している。これに対しJR西日本は改善策を検討したことがあるが、あくまでもビジネスユースに応えることを第一とするJR東海は、上記に示した「16両編成1323席」を守るため、これには消極的で、またJR西日本の提案も拒否している。Maxのようにダブルデッカーを用いて1323席もしくはそれ以上の座席を確保するという方法も、座席配置が換わること、バリアフリーが損なわれることと、軌道の維持コストがかさむことを理由に拒否している。

車内チャイム[編集]

東海道新幹線車両のチャイム1964年の開業当初から1年間は鉄道唱歌が使われていた。その後、黛敏郎作曲のチャイムに変更され、1970年からは4打点チャイムに変更されている。

1987年のJR発足後から「ひかり」と「こだま」では、始発駅発車後と終点到着前には、エチオピア飢餓救済のチャリティープロジェクト「バンド・エイド」で大物アーティスト達が歌った「Do They Know It's Christmas?」という曲の間奏部分が流れて、途中駅到着前には4打点チャイムが流れていた。1992年に運転開始された「のぞみ」では、「ひかり」「こだま」とはまた別のチャイムが流れていた。

2003年11月24日からは、「のぞみ」「ひかり」「こだま」にかかわらず、編成によって以下のチャイムが流れている。

  • 300系J編成・700系C編成・N700系Z編成車両(JR東海所有)は、始発駅発車後と終点到着前に、筒美京平作曲・TOKIOが歌う「AMBITIOUS JAPAN!」の歌いだし部分、途中駅到着前などは同曲のサビの部分
  • 300系F編成・500系・700系B編成・N700系N編成車両(JR西日本所有)は、始発駅発車後と終点到着前に、谷村新司が作曲し、かつて旧国鉄のキャンペーンソングとして山口百恵が歌いヒットした「いい日旅立ち」を2003年にJR西日本の「DISCOVER WEST」キャンペーンソングとして鬼束ちひろがカヴァーした曲である「いい日旅立ち・西へ」の歌いだし部分、途中駅到着前などは同曲のサビの部分

新幹線車内チャイムの再現(東北・上越・九州の各新幹線も含まれる)

担当乗務員区所[編集]

東海道新幹線を担当する運輸所は下記の5つの運輸所である。

乗務員1列車の乗り組み基準[編集]

  • 運転士は1人、ただし「ひかり」・「こだま」は必ず上下列車とも名古屋で交代する(「のぞみ」は東京~新大阪間乗務。一部列車では名古屋で交代する列車もある)。
  • 車掌は3人で乗務(車掌長または列車長・中乗り・後部担当:ただし名古屋~新大阪間の「こだま」は車掌長または列車長・後部担当の2人で乗務)。
  • 他にジェイアール東海パッセンジャーズのパーサーが、のぞみ5人・ひかり3人・こだま2人それぞれクルーとして乗務している。

運輸所発足までの経緯[編集]

  • 1996年3月名古屋運輸所を新設しており、2002年4月1日東海道新幹線の運転士と車掌の一元的な運用を図るため、「旧東京車掌所」と「旧東京運転所」は「東京第一運輸所」「東京第二運輸所」に、「旧大阪車掌所」と「旧大阪運転所」は「大阪第一運輸所」「大阪第二運輸所」にそれぞれ分散・統合し発足した。新幹線の1個列車には通常、乗務員としては運転士1人と車掌3人が乗り組んでいる。従来はベテラン車掌が「車掌長」に指定され、乗務列車の乗務員の把握や業務の調整・指導などを行っていたが、車掌として乗務する一部の主任運転士も「列車長」に指定し、車掌長と同様の業務を担当させることにした。1個列車には運転士の資格も持つ列車長か、従来通りの車掌長のいずれかが乗務している(氏名札の職名も車掌長・列車長に分けられている)。
  • 運輸所化以前は各車掌所・運転所に所属する車掌もいたため、乗務後の点呼・報告を個別に実施していたが、運輸所化により同一列車に乗務する車掌はすべて同じ運輸所の所属とする「クルー制」を採用した。これにより、乗務点呼から退出点呼まで、車掌長または列車長の統率で同一行動をとることができるようになった。

女性運転士[編集]

新幹線初の女性運転士も東海道新幹線から初乗務した。但し、これは幹部候補生の社員を研修の一環として一時的に運転士にしたものであり、本職の女性運転士は山陽新幹線(JR西日本)が先である。

営業[編集]

方針[編集]

JR東海は、「安全」・「正確」・「高頻度」・「高速」の4つのイメージに加え、更なる東海道新幹線ブランドにふさわしい接客サービスをめざし、2005年度より「ブランドクオリティーサービス運動」を展開している。

2006年6月23日付の組織改正において、長期的な観点から東海道新幹線の抜本的強化策を本格的に検討するため、「東海道新幹線21世紀対策本部」を新設した。松本正之社長は同本部を新設することになった経緯について、「当社の発足時に比べ、東海道新幹線の輸送人員や輸送力は約4割増加しており、その社会的な役割や機能は飛躍的に高まっている。それを恒久的に維持・発展させていくためには、長期的視野に立った抜本的な強化策を検討していく必要がある」と説明。さらに、「品川駅開業や全列車の270km/h化など、これまでも効果的な機能アップに成功してきた。今後も、次のステップへ向けて予断を持たずあらゆるものを検討し、自己の経営体力の範囲内で、できるだけのことをやっていく必要がある。利便性、サービス、輸送力の向上など、いろいろな角度からあらゆる可能性について検討していく」と述べている。

今後は電源設備増強工事(2009年春完成)、新大阪駅の新27番線ホーム(2012年度末使用開始予定)や引き上げ線増設(2013年度中使用開始予定)などの改良工事を行い輸送基盤を強化する予定である。なお、新大阪駅の改良工事が完了した後は東海道新幹線で1時間あたり最大10本の「のぞみ」が運転可能になる。

2007年4月26日、同年3月期決算発表の記者会見で松本社長は、同社が実現を目指している東海道新幹線のバイパスについて、「まずは2025年に首都圏~中京圏の間で営業運転を開始することを目標に検討していく」と表明した。山梨リニア実験線で実用化試験を進めている超電導磁気浮上式鉄道の導入を前提に、バイパス実現を図っていく方針でいる。 東海道新幹線が、首都、中京、近畿の3大都市圏を結ぶ大動脈を担うということを大きな使命としており、その役割を果たしているその能力が限界に近づいていることから、東海道新幹線の役割を代替するバイパスの実現を目指している。そのバイパスの実現や運営については、「自らイニシアチブをとって実現を推進し、東海道新幹線と一元的に運営する」との立場をとっている。

収益[編集]

現在、日本の重要インフラとしての役割を担っているこの新幹線は、JR東海にとって、『新幹線が風邪を引けば在来線は肺炎になる』という言葉があるように、経営路線の1つという位置付けではなく、会社そのものの根幹となっていて、全収入の約85%を占めている。 収益において、例えばJR東日本山手線中央線などの東京通勤圏全体では8500億円あまりであるが、対して東海道新幹線は単一路線で1兆円近くを売り上げている。その収益性の高さから日本一儲かっている路線と表現されることもある。

2006年度の運輸収入は10,430億円で、「愛・地球博」の開催された2005年度の10,304億円を上回り、過去最高となった。また、旅客輸送人キロも44,487百万人キロに達し最高記録を更新した。この数字はJR発足直後の1987年度の1.39倍である。

安全対策[編集]

開業から40年以上が経過し、施設の老朽化も徐々に見え始めている。また、「いつ起きてもおかしくない」とも言われている東海地震への対策も迅速かつ徹底して行なう必要があり、JR東海では数年前から大規模補修費用を積み立てている。補修総額は1兆円近くになると試算されている。

  1. 実施すべき大規模改修に要する期間及び費用の総額
    1. 実施すべき大規模改修に要する期間 2018年(平成30年)4月~2028年(平成40年)3月
    2. 実施すべき大規模改修に要する費用の総額 11,070億円
  2. 積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の積立期間及び総額
    1. 積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の積立期間 承認日から15年を経過する日までの期間
    2. 積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の総額 5,000億円

2006年11月より、東海道新幹線の線路に脱線防止ガード(地震が起きても脱線そのものを防ぐ目的がある)を設置し始めている。

2007年3月24日、「のぞみ155号」が静岡~掛川間の「牧の原トンネル」を走行中に、乗客の男性が非常用ドアコックを使用して扉を開け飛び降り自殺する事件が起き、列車上下25本が最大4時間41分遅れた。これを受けJR東海は6月27日、走行中に非常用ドアコックを使用できないように改良することを決定した。2007年6月から2010年3月にかけて、約8.7億円を投じ、N700系10編成(Z1~Z10)と700系全60編成のドアコックを、5km/h以上ではロックされ扉が開けられないように改良する。なお、N700系の11編成目(Z11編成)以降は最初から反映する。

サービス[編集]

利用者層は、出張や仕事で使う人の割合が多く全体の7割に上る。それゆえ各種サービスはビジネスマンを対象としたものが多く、きっぷを通常よりも安く買える「エクスプレス予約」(後述)がその例である。日常の通勤としての利用者も多く、特に三島静岡県)から東京方面への通勤が多く、平日朝は、上りの「こだま」を同駅より約10分おきに走らせている。

エクスプレス予約[編集]

詳細はエクスプレス予約を参照

東海道・山陽新幹線には「エクスプレス予約」という年会費有料制のサービスがあり、これを使うと新幹線の指定席特急券を同じ区間の自由席特急券よりも安く買うことができる。携帯電話やパソコンなどを使って、指定席の予約や変更、取消を発車間際まで何度でも無料で行うことができる。こうして予約した特急券は「e特急券」と呼ばれていて、駅にある機械でエクスプレス予約に使用したカードを入れ、パスワードを入力するだけで簡単に発券できる(発車6分前まで)。なお、サービスを受けるにはエクスプレスカードまたはJ-WESTカード(エクスプレス)への入会が必要である。

インターネット接続[編集]

2007年7月から投入された「N700系」で、2009年(平成21年)春からインターネット接続サービスを開始する。乗務員らが使用している列車無線を、アナログ方式からデジタル方式に変更した上でネットワークを構築し、高速走行時でも安定した接続を提供できるようにする。またデジタル化に伴い、運行状況など乗務員と指令員の間でやり取りしている情報のコンテンツや量を増やせるようになり、より安全で安定的な輸送が実現するという。さらに、車内の連絡手段にPHSを導入する。

乗務員同士の連絡、車内放送は300系、700系を含むすべての編成で、N700系が営業運転を開始した2007年夏から順次行えるようにしていく。3者間など車外との通話に使えるようになるのは2009年春以降。すべての体制を整えるのに概算で、車上関係が170億円、地上関係が180億円の計350億円の費用を見込む。

他の交通機関との競合[編集]

当路線はJR東海の事業の中核をなし、直通先の山陽新幹線とあわせて、飛行機とは、互角以上に戦えるライバルであると位置づけられている。

東京~岡山東京~広島東京~福岡名古屋~博多近畿~福岡については山陽新幹線を参照。

首都圏~京阪神[編集]

この区間では東海道(山陽)新幹線と航空便が競合している。東京都~大阪府のJRと航空機のシェアを見ると、1995年度に84:16であったのが、航空会社によるマイレージサービスの充実化、羽田空港の発着枠拡大、関西国際空港の開港(1994年、大阪方での発着時間帯の拡大)、規制緩和による様々な割引航空運賃の登場、東京~大阪(伊丹空港)線でシャトル便を開始したことなどの影響を受け、次第に新幹線がシェアを落とし、2005年度には65:35になった。JR東海は300系に比べ快適な700系の投入、品川駅の開業と「のぞみ」大増発、「エクスプレス予約」の充実化をしてきたが、シェアを巻き返すまでには至らなかった。一方、首都圏~関西圏でのJR利用者数を見ると、1995年度は年間3180万人だったのに対し、2005年度は年間3520万人と増加しており、市場規模は拡大している。

東京~神戸間でも2006年2月には神戸空港が開港した事で競争が激化している。JR側は開港前の2005年3月に山陽新幹線直通「のぞみ」を1時間あたり3本に増発したほか、同年12月に「エクスプレス予約」の利用範囲を新神戸駅まで拡大した。羽田~神戸間には2007年7月現在、1日あたりスカイマーク7往復・全日空(ANA)3往復・日本航空(JAL)2往復の計12往復が就航している。最も就航本数の多いスカイマークは10,000~12,000円の通常運賃をはじめとする格安運賃が好評で、2007年3月からは7割を超える搭乗率をキープし、同年6月からは8割以上の搭乗率をキープしている。スカイマーク便の好調を受けてか、JR側は同年7月から片道あたり1万円の「スーパー早特往復きっぷ」を発売している。この先、2007年9月いっぱいでJALとANAが全区間でチケットレス割引を廃止するほか、ANAは2008年春から新型旅客機ボーイング787を羽田~神戸便に随時投入していく予定である。

2007年9月14日からは、スターフライヤーが関空~羽田間に1日4往復就航する。普通運賃を大手航空会社より2千円以上安く設定し、就航記念運賃(8,000円 羽田施設利用料込み)も設定される予定である。

JR東海は、2007年7月からN700系車両を導入し更なるスピードアップに取り組んでいる。2010年10月には羽田空港の新滑走路完成で発着枠が拡大され、東京~大阪間などの航空便が増便されることが予想されるため、「当社グループの営業収益に影響を及ぼすのではないか」と警戒している。

なお、東京~京都間は上記の大阪市内や神戸市内と違い、京都市内から関西圏各空港への距離が遠く(最も近い伊丹空港でも約1時間近くかかる上、遠回りのルートとなる)、航空便の優位性が殆ど失われる事から、新幹線が航空便に対して圧倒的に優位に立っている。全国幹線旅客純流動調査によると[1]、2000年度の東京都~京都府間のシェアは「JR 976 : 24 航空」で、新幹線がそのほとんどを占めている。

  • JRと航空機の旅客シェア
    • 東京都~大阪府[2]
      • 1995年度 84 : 16
      • 2000年度 72 : 28
      • 2005年度 65 : 35
    • 首都圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)~京阪神圏(京都、大阪、兵庫、奈良)間のシェアと輸送量(千人)[3]
年度 シェア JR 航空 合計 東中JR※
1995 89 : 11 31,797 3,851 35,648 19,197
2000 82 : 18 32,120 7,015 39,135 20,471
2001 81 : 19 33,268 7,637 40,905 20,784
2002 81 : 19 32,478 7,842 40,320 20,934
2003 80 : 20 33,128 8,109 41,237 21,702
2004 80 : 20 33,864 8,448 42,312 22,593
2005 80 : 20 35,197 8,793 43,990 24,961

参考 東京圏~中京圏(愛知県・岐阜県・三重県)間のJR輸送量

名古屋~大阪[編集]

この区間では主に東海道新幹線と近鉄特急が競合している。時間面と本数面では新幹線が有利、料金面や大阪都心・南部へのアクセスでは近鉄特急が有利である。近鉄特急史#東海道新幹線の項も参照のこと。また、若干ながら名神ハイウェイバスや、青春18きっぷシーズンを中心に東海道本線新快速などを乗り継ぐ利用客も存在する(18きっぷシーズン外でもUSJ観光客や時間的に急ぐ必要がないビジネスマンなどの利用客も見受けられる。また、近鉄の急行列車を乗り継ぐ利用客もいる。名神ハイウェイバスは本数的には名古屋-大阪間よりも名古屋-京都間が多い)。

  • 時間面
    • 東海道新幹線(名古屋-新大阪)「のぞみ」50分前後 「こだま」1時間10分前後
    • 近鉄
      • 特急(近鉄名古屋-近鉄難波)「甲特急」2時間5分前後 「乙特急」2時間20分前後
      • 特急以外 「急行(快速急行・区間快速含む)」3時間25分前後(伊勢中川、鶴橋乗換え時間含む)
    • 東海道本線(名古屋-大阪)「新快速(名古屋口では区間快速・快速・特別快速もあり)」2時間30分~3時間前後
    • 名神ハイウェイバス(名古屋-大阪)3時間15分前後、(名古屋-京都)2時間30分前後
  • 料金面(片道1人あたり)
  • 本数面(1時間あたり 定期列車)
    • 東海道新幹線 6本(のぞみ3本 ひか