スカイマーク

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スカイマークのスチュワーデス
スカイマークのスチュワーデス

スカイマーク株式会社Skymark Airlines Inc.)は、日本航空会社

2006年10月1日より、旧社名の「スカイマークエアラインズ株式会社」(Skymark Airlines Co., Ltd.)から、略称として定着していた「スカイマーク」に社名を変更した。なお、英文表記では引き続き "Airlines" が使われる。

概要[編集]

スカイマークのスチュワーデス

いわゆる規制緩和による新規参入航空会社の第一号。

大手旅行代理店エイチ・アイ・エス社長・澤田秀雄らの出資により1996年11月に設立された。1998年羽田 - 福岡線で運航を開始。機内サービスを簡素化し普通運賃を当初、他航空会社の普通運賃の半額に抑え、平均搭乗率80%以上を記録した。しかし、既存航空会社はスカイマーク便前後に同一運賃とした座席を設ける対抗策をとった。

その結果、スカイマークは次第に搭乗率を下げ平均搭乗率が60%を切ることが多くなりさらに苦しい赤字経営となったが、その後自社による副操縦士の教育プログラムや自社整備の拡大、航空運賃の見直しを図るなどし一時的ではあるが黒字を出すまでになった。

しかし、2003年ごろには累積赤字が130億円に達し、一時は東証マザーズ上場廃止の危機に瀕する。そこで、インターネットサービスプロバイダ(ISP)のゼロ株式会社会長・西久保愼一が増資を引き受け、2004年に同社がスカイマークと合併し社長に就任した。ゼロ株式会社のISP事業は合併とほぼ同時期にGMOインターネットへ売却されている。なお、クレジットカード決済代行会社の「株式会社ゼロ」とは全く関係ない。

2005年ごろには運航トラブルが続発したこともあってさらに経営は悪化したが、機材の置き換えやサービスの工夫などによって2007年ごろから徐々に経営は上向き、2008年3月期ではようやくの黒字を確保し、以降拡大戦略を採るに至っている。

2011年12月21日にスターフライヤーが東京証券取引所第二部に株式上場するまでは、規制緩和による新規参入航空会社では唯一株式を上場している会社であった。また、全日本空輸 (ANA) グループおよび日本航空 (JAL) グループの大手2社の系列入り並びに高度な業務提携は行わず、独立系航空会社として運航を行っている(ただし、JALとの共同運航便を一時期実施したことがある)。

なお、スカイマークは、日本の定期航空会社としては唯一定期航空協会や全日本航空事業連合会等の業界団体に加盟していない。他の定期航空会社は、新興会社や貨物会社も含め両者に加盟している。

沿革[編集]

スカイマークのスチュワーデス
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  • 1996年11月12日 - 資本金1億5千万円にて会社設立。
    運輸省(現国土交通省航空局に「羽田空港における新規発着枠の配分について」要望書を提出。
  • 1998年8月 - 航空機リース会社最大手のアメリカ合衆国ILFC社を通してボーイング社から新造機のボーイング767-300ER型機(JA767A)をリース形式にて会社の初号機として受領。
  • 1998年9月19日 - 羽田 - 福岡線にて会社の第一便就航。
  • 1999年4月24日 - 大阪(伊丹) - 福岡、大阪(伊丹) - 札幌(新千歳)線就航 (2000年6月に休止)。
  • 1999年10月 - 第三者割当増資を実施し、資本金35億8900万円となる。
  • 2000年5月31日 - 東証マザーズ上場。資本金38億3905万円となる。
  • 2000年7月 - 本社を東京都港区浜松町2-4-1世界貿易センタービル3階に移転。
    羽田空港に自社カウンターを設置。
    福岡空港における運航支援業務、出発前点検業務を直営化。
  • 2000年9月 - 全日本空輸(ANA)に委託していた航空機の整備およびグランドハンドリング業務を自社で行うようになる。
  • 2002年4月18日 - 羽田 - 鹿児島線就航(2006年4月21日に休止)。
  • 2002年5月 - 東京 - 福岡間の航空郵便輸送業務に参入。同区間の輸送便1日13往復のうち1往復について、当月から2003年3月までの契約分を受注。
  • 2003年3月7日 - 羽田 - 韓国・仁川間に週末国際チャーター便就航開始(その後休止)。
  • 2003年4月25日 - ANAの撤退を受け、羽田 - 徳島青森線に就航(青森線は2003年11月末廃止、徳島線も2006年4月13日に休止)。
  • 2003年10月 - 西久保愼一が社長に就任。第三者割当増資を実施し、資本金66億4796万円となる。
  • 2004年10月 - 本社を東京都港区浜松町1-30-5浜松町スクエア12階に移転。
  • 2004年11月 - インターネットプロバイダーのゼロ株式会社を吸収合併。
  • 2005年3月 - 減資を実施し、資本金21億6315万円となる。
    1:200の大幅な株式分割を実施。CIを導入、ロゴマーク、機体塗装が一新される。
    羽田 - 関西線就航(2006年3月31日に休止)。
  • 2005年4月 - 日本航空(JAL)とのコードシェア便運航を開始(羽田 - 関西線)。
  • 2005年7月1日 - 羽田 - 那覇線を夏期季節運航深夜便で就航。
  • 2005年8月23日 - 羽田 - 北九州線に新空港開港日の2006年3月16日に参入すると表明するが、空港ターミナルビル側から駐機スペース不足を理由に乗り入れを拒否される。
  • 2005年9月 - 第三者割当増資を実施し、資本金36億6313万円となる。
  • 2005年10月12日 - 羽田 - 新千歳線に2006年4月に参入すると発表。同時に羽田 - 関西、羽田 - 徳島線、および羽田 - 鹿児島線の休止を決定。
  • 2005年12月 - 8号機として新機材ボーイング737-800型機初号機(JA737H)を受領。
  • 2006年2月16日 - 神戸空港開港に合わせ、羽田 - 神戸線に就航(1日7往復)、日本航空とのコードシェア便運航(2006年4月 - 5月)。
  • 2006年4月28日 - 羽田 - 新千歳線就航。
  • 2006年9月 - 羽田 - 那覇線を通年運航化。
  • 2006年10月1日 - スカイマークエアラインズ株式会社(英文名 Skymark Airlines Co., Ltd.)から、スカイマーク株式会社(英文名 Skymark Airlines Inc.)に商号変更。
  • 2007年2月 - 欠航時振替サービス等の実施。神戸 - 沖縄線を夏季限定で就航すると発表。
  • 2007年4月 - 機内誌『SKYMARK』を搭載。
  • 2007年5月15日 - 神戸 - 新千歳線へ2010年を目途に就航する意向を発表。
  • 2007年7月13日 - 神戸 - 那覇線就航(夏季季節運航)。
  • 2007年8月9日 - 羽田 - 旭川線を2008年春ごろに就航する計画を発表。
  • 2007年11月14日 - 中部国際空港への就航を発表。
  • 2008年4月25日 - 羽田 - 旭川線就航(2011年10月29日に休止)。
  • 2008年11月 - 第三者割当増資を実施し、資本金47億7746万円になる。
  • 2008年12月1日 - 本社を東京国際空港整備場地区に移転。
  • 2009年3月7日 - 福岡 - 那覇線就航。
  • 2009年4月1日 - 新千歳 - 旭川線就航(2011年10月29日に休止)。
  • 2009年9月 - ボーイング767-300ER型機5号機(JA767D)をリースバック。これによりボーイング767の保有がなくなった。
  • 2009年12月25日 - 神戸 - 那覇線を通年運航化。
  • 2010年2月1日 - 神戸 - 福岡線就航(同年4月11日をもって運航休止)。
  • 2010年3月11日 - 操縦室内記念撮影問題で国土交通省より抜き打ちでの立ち入り検査・結果として業務改善勧告を受ける。
  • 2010年4月16日 - 神戸 - 茨城線就航。
  • 2010年4月20日 - 作業員の男性が格納庫の扉に挟まれて死亡する事故が発生。
  • 2010年6月24日 - 茨城空港に隣接する百里基地における航空自衛隊の行事などを受け神戸 - 茨城線の運航の制限がかけられることを考慮して、同年9月から運休すると発表。
  • 2010年7月9日 - 神戸 - 新千歳 - 旭川線就航。
  • 2010年7月20日 - 神戸 - 茨城線を同年9月1日から運休し、同年10月1日に再開させると発表。
  • 2010年8月10日 - 羽田 - 北九州線、北九州 - 那覇線就航(北九州 - 那覇線は10月31日限りで休止、羽田 - 北九州線は2012年9月30日に休止)。
  • 2010年9月1日 - 鹿児島空港に鹿児島 - 神戸、奄美線で再就航、と同時に奄美へ初就航(奄美路線は10月30日までの期間限定)。
  • 2010年9月6日 - 2011年2月に中部国際空港 - 茨城線、中部 - 新千歳線、中部 - 羽田線を就航させる予定と発表。
  • 2010年9月17日 - 9月27日 - 羽田 - グアム間に国際チャーター便を運航。
  • 2010年11月8日 - 2011年秋に成田国際空港発着国内線開設を発表。
  • 2010年11月8日 - 2011年春に2014年度受領予定でエアバスA380を国際線用機材としての契約を本締結する予定公表。
  • 2010年12月1日 - 日本航空の退職者を計470人採用する、と発表した。スカイマークは14年度に計画している国際線参入に対応するため、国際線勤務の経験があるパイロット客室乗務員を大量採用する。
  • 2010年12月16日 - 神戸 - 長崎線就航。
  • 2011年2月1日 - 中部 - 新千歳線、中部 - 茨城線、中部 - 羽田線、茨城 - 新千歳線就航。(中部 - 茨城、中部 - 羽田線は5月31日限りで休止)
  • 2011年3月27日 - 鹿児島 - 奄美線 季節定期便として夏ダイヤ(3月 - 10月)のみ運航再開。
  • 2011年6月1日 - 中部 - 那覇線就航。
  • 2011年9月15日 - 那覇 - 宮古線就航。
  • 2011年10月30日 - 成田 - 旭川線、成田 - 新千歳線就航。
  • 2011年12月8日 - 成田 - 那覇線就航。
  • 2012年2月1日 - 成田 - 福岡線就航。
  • 2012年3月7日 - 成田 - 神戸線就航。
  • 2012年3月25日 - 関西 - 羽田線、関西 - 新千歳線、関西 - 那覇線就航。(関西 - 羽田線は4月30日限りで休止)
  • 2012年5月1日 - 本社を東京国際空港新整備場地区に移転。
  • 2012年7月1日 - 成田 - 鹿児島線、関西 - 旭川線、茨城 - 那覇線就航。
  • 2012年7月20日 - 北九州 - 那覇線を運航再開。(8月30日限りで休止)

スカイマーク社長、元機長への暴行も認定(2012年11月)[編集]

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スカイマークの機長だったオーストラリア人男性が安全上の理由で運航を拒否したところ、違法に解雇されたなどとして、同社側に未払い賃金など計約3000万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁白石哲裁判長)は11月14日、同社側に計約1900万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

判決によると、元機長は2010年2月、羽田発福岡行き運航便の離陸前、喉を痛めて声が出ない客室乗務員の交代を同社に求めたが断られたため、「緊急時の安全確保に支障が出る」と運航を拒否。同社は機長を代えて運航した上で、元機長の出向契約を解除し、出向元に元機長を解雇させた。

白石裁判長は「機長の判断は最大限尊重されるべきで、契約解除や解雇に理由はない」と指摘。機長交代の際、同社の西久保慎一社長が元機長に暴行を加えたことも認定し、10万円の慰謝料も命じた。

スカイマークは「控訴を含めて対応を検討する」としている。

機内サービス[編集]

かつては清涼飲料水(ミニペットボトル5種・パックジュース)、機内誌、紙おしぼりなどに加え、菓子(チョコレートおかき)を機内で無償提供していた。

また、上級クラスのシグナスクラスでは時間帯によってカレーライスなどの食事を出し、それ以外の時間では上記のお菓子をバスケットに詰め合わせたものを提供していたほか、ウェルカムドリンクも用意していた。当時、日本の国内航空路線においてホットミールを提供していたのはスカイマークのみであったが、のちにシグナスクラスの料金値下げに伴ってサンドイッチ等に簡素化された。

2005年10月12日に発表した「第二の創業」と位置づけた経営方針の転換に伴い、2006年2月1日に大幅な運賃値下げを実施した。これに伴い、大幅なサービスの簡素化も図られた。機内サービスは普通席、上級席(シグナスクラス)とも、ひざ掛け毛布と幼児向け絵本の貸し出し、自社時刻表の配布、機内誌の配布、希望者への紙おしぼり配布に限定し、茶菓、機内番組、新聞、雑誌などの配布を中止している。

しかし、機内で飲料が(有料であっても)まったく提供されないということに問題が生じ、那覇線での試験販売の後、2007年2月1日より飲料は100円(ソフトドリンクミニペットボトル7種・キリン「のどごし生」)・300円(神戸ワイン赤・白)で機内販売を開始した。また、2007年4月1日より、休刊になっていた機内誌『SKYMARK』も企画・宣伝協同組合の協力により、発行を再開することができた。また、申し出れば飴が無料で貰えるようになった。

2008年8月には保有機材であったボーイング767-300ERの退役に伴い、シグナスクラスのサービスを終了した。

2009年4月1日からは、経費削減のために運航乗務員、客室乗務員、地上職員の制服を廃止。ポロシャツやウインドブレーカーの着用に切り替えた(日本の航空会社の制服廃止は過去に例がないが、アメリカやスイスなどの一部の航空会社ではすでに実施されている)。

2012年5月18日から6月6日まで、「機内での苦情は一切受け付けない。不満のある乗客は消費生活センターへ」とするスカイマーク・サービスコンセプトをシートポケットで配布したところ、東京都消費生活総合センターから抗議を受け回収した。

運賃[編集]

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「大手より約40%安い普通運賃」「一部座席5,000 - 10,000円均一(Webバーゲン)」は、一見して無謀にも思える価格設定であるが、「搭乗率が8割を超えれば黒字が達成できる」(西久保社長)戦略とされている。大手2社がアッパークラスの拡充に尽力する中での賭けとも言えるが、「Webバーゲン」は完売が続いている。2006年2月の普通運賃値下げに際して強く打ち出された「ノン・フリル(サービスなし)」がどれだけ顧客に受け入れられるか、「格安航空会社」の老舗がどれだけ業績を伸ばせるかが、今後の注目すべき点だとされる。

欠航時は運賃の無手数料払い戻しか後続・後日の自社便への無手数料変更のみとし、他社への振替や宿泊手配、食事券の配布などを中止としていたが、この対処は特にビジネス客には不評だったことから、2007年2月1日より、会社(スカイマーク)側が選択する他社便への振替も可能となった。ただし、(自社都合の事由による欠航であっても)宿泊の手配や宿泊費・交通費の支給は行わない。(成田発着便に関しては他社便への振替や代替交通手段の確保はしないとする例外規定を設けている)。

  • 大人普通運賃 - 上記の通り、大手より40%前後安い運賃である。変更・払い戻しが自由である点は他社と変わらない。
    • 2010年10月22日から10月30日の期間に鹿児島 - 奄美路線限定で奄美豪雨に伴う支援措置として同路線は一律値下げされ全搭乗者に適用された。
    • 2011年6月には、日曜日の普通運賃を一律10,000円とする、「ハッピーサンデーキャンペーン」を実施している。同キャンペーンは同年10月、11月にも実施している。
  • 子供普通運賃 - 満12歳までが利用できる子供向け運賃。条件は大人普通運賃と同じ。他社と違って大人の半額に設定されていない(割引率は15 - 30%程度)ため、大人用の割引運賃を購入したほうが安い場合もある。
  • 身体障害者割引運賃 - 身体障害を持つ乗客およびその介護者が対象。条件は普通運賃と同じ。
  • Web割15・10・8・7・5・3・2・1 - 事前購入型運賃。下記のWeb割21よりは高く設定されている。特徴としては、他社の事前購入型運賃・Web割21は日付・便の変更が一切できないが、この運賃はWeb割の種別内の予約締め切りがより遅い種別へなら差額を支払う、あるいは受け取ることで変更できるようになっている(例:Web割10→Web割10・Web割10→Web割8への変更は差額を支払う、あるいは受け取ることで変更可、ただし日数が大きくなるWeb割8→Web割10のような変更はできない)。スカイマークWebサイトおよび旅行代理店のみでの取り扱いとなる。
  • Web割21 - 事前購入型運賃。21日前までの購入で割引価格で提供される。購入後の搭乗日・便の変更はできない。スカイマークWebサイトおよび旅行代理店のみでの取り扱いとなる。尚、繁忙期は設定されず発売がない場合もある。12歳未満の単独利用はできない。
  • Webバーゲン - 事前購入型運賃。2か月前から28日前までに予約・購入が必要。購入後の搭乗日・便の変更はできない。スカイマークの最安運賃で最大でも20席程度の提供である。スカイマークWebサイトのみでの取り扱いとなる。利用可能な年齢は12歳以上に限定されている。
  • 宮古割 - 那覇-宮古線のみに適用される事前購入型運賃。2か月前から搭乗日当日朝6時までに予約・購入が必要。割引価格で提供される。購入後も宮古割の適用運賃内で搭乗日・便の変更可能だが、搭乗日10日前からの変更は手数料が必要となる。スカイマークWebサイト・旅行代理店・宮古空港予約係およびカウンターのみでの取り扱いとなる。8歳未満の単独利用はできない。

廃止された割引制度[編集]

  • SKYスペシャル - 空席状況によって設定される運賃で、Webサイト上で対象便を発表する。締め切りは3日前。
  • スカイメイト - 当日空席があれば利用できる運賃。12歳から21歳までが対象。
  • スカイフレックス - 2008年10月1日から登場した新タイプの運賃で、空席状況に応じて運賃が変動する運賃。JALの悟空14(国際線正規割引運賃)にあるダイナミックプライスとは異なり、購入する時点での空席状況によってのみ決まるため、早い時期に購入すると得になる。購入期限は当初、搭乗日の前日までであったが、2009年4月から搭乗日の1か月前までとなった。
  • お帰り割引 - "復路便 最安価格"。往路便搭乗券購入が前提で、復路便の運賃が大幅割引されるサービス。後述するスカイバーゲンと同程度の格安価格であるが、最大当日まで購入可能でかつ対象便数が多いことから"復路便 最安価格"と言える。2008年11月6日開始。
  • 前割15・10・8・7・5・3・2・1 - 事前購入型運賃。下記の前割21よりは高く設定されている。特徴としては、他社の事前購入型運賃・前割21は日付・便の変更が一切できないが、この運賃は前割のカテゴリ内なら差額を支払う、あるいは受け取ることで変更できるようになっている(例:前割10→前割10・前割10→前割8への変更は差額を支払う、あるいは受け取ることで変更可、ただし日数が大きくなる前割8→前割10のような変更はできない)。Web割15・10・8・7・5・3・2・1の設定に伴い2011年11月30日設定分をもって設定終了。
  • 前割21 - 事前購入型運賃。21日前までの購入で割引価格で提供される。購入後の搭乗日・便の変更はできない。Web割21の設定に伴い2011年7月30日設定分をもって設定終了。
  • スカイバーゲン - 事前購入型運賃(かつては全便均一の激安型運賃だった)。2か月前から28日前までに予約・購入が必要。購入後の搭乗日・便の変更はできない。2006年の導入当初は、宣伝もかねて国内全便5,000円という激安価格で販売していた。また、1回の予約で1人分までとなる枚数制限や、搭乗予定日2か月前にあたる"スカイバーゲン発売開始日初日"には、わずか数分で売り切れとなってしまうことが非常に多く、購入することが最も難しいプランでもある。しばらく設定を休止していたが、2009年7月1日搭乗分より、期間・路線を限定して復活した。Webバーゲンの設定に伴い2011年7月30日設定分をもって設定終了。
  • 関空割 - 2012年、関西国際空港に再就航した際、羽田線以外の路線に設定された運賃。同時期に就航が始まっていたLCCと同様の空席連動型運賃で、他路線のWEB割に相当する価格設定であったが、2012年10月より同空港の普通運賃を12000円均一に設定するため、2012年9月分を持って設定終了となった。なお、同様の割引制度として、那覇 - 宮古線に設定されている「宮古割」があるが、こちらは引き続きの設定となっている。

深夜・早朝便[編集]

2005年から2007年にかけ、夏季限定で深夜・早朝便の運航を実施した他、2010年~2012年に就航していた羽田 - 北九州線と、2011年に一時期就航していた羽田 - 中部線は深夜帯のみの運航となっている。

日本で他に深夜・早朝時間帯に国内線定期便を運航するのはスターフライヤーの羽田 - 北九州線のみである。

就航路線[編集]

2012年10月1日現在。

直行路線[編集]

※他空港経由路線は下項に記載。

経由路線[編集]

※括弧内は経由地を示す。

  • 東京/羽田 - (神戸) - 長崎
  • 沖縄/那覇 - (神戸) - 茨城

今後の予定[編集]

括弧内は運航開始予定日を示す。

将来構想[編集]

  • 2012年11月9日、上半期の決算説明会で、地方路線の強化とそれに伴う2013年度半ばでの仙台空港就航の計画を発表。また同時に、2014年度以降に予定しているエアバスA380型機での初の国際線の就航地に、ニューヨークを計画していることも発表した。

過去の運航路線[編集]

  • 東京/羽田 - 旭川、青森、名古屋/中部、大阪/関西、徳島北九州
  • 大阪/伊丹 - 札幌/新千歳、福岡
  • 名古屋/中部 - 茨城
  • 札幌/新千歳 - 旭川
  • 神戸 - 旭川、東京/成田、福岡、熊本
  • 北九州 - 沖縄/那覇
  • 東京/成田ー鹿児島
  • 大阪/関西ー旭川
  • 鹿児島 - 奄美

備考[編集]

  • 就航路線の見直しを頻繁に行っており、開設したばかりの路線を数か月で休止するケースが相次いでいる。就航期間が6か月未満だった路線は下記の通り。
    • 神戸 - 福岡線:2010年2月1日就航、2010年4月11日休止
    • 茨城 - 神戸線:2010年4月16日就航、2010年9月1日休止
    • 北九州 - 那覇線:2010年8月10日就航、2010年11月1日休止(2012年7月20日、季節定期便として再開)
    • 茨城 - 中部線、羽田 - 中部線:2011年2月1日就航、2011年6月1日休止
    • 羽田 - 関西線:2012年3月25日運航再開、2012年5月1日休止


  • 2005年10月12日に発表された事業計画で経営方針の方向が転換されたが、比較的搭乗率が高かった(約60%)羽田 - 鹿児島線を運休(事実上撤退)を表明し(開設時には地元商工会からの約6億円の資金的な支援も受けている)、その後、運休後の空き機材を利用し新規参入を表明していた羽田 - 北九州線は物理的理由で断られたので、その運航機材を羽田 - 新千歳線に投入するなど、試行錯誤が続き利用客からみればめまぐるしく情勢が変化したことがあった。
  • 羽田 - 神戸線は日本航空とのコードシェアを行っていたが、相互に高い搭乗率を記録したため2か月で中断した。
  • 羽田 - 新千歳線の運航に際しては、国土交通省から業務改善勧告を提出の上で運航を認可されるという異例の「条件付き」での認可となった。
  • 中部国際空港への乗り入れは、2008年に東京国際空港に次ぐ拠点として検討されたが、原油高騰とマーケットの動向を理由として一旦断念した後、2011年2月から中部国際空港発着便を運航することを発表した。
  • 2008年は、神戸 - 那覇線の季節運航が後述する運航乗員不足の影響で中止された。
  • 2009年4月1日から、羽田 - 旭川線の1往復(旭川発午前便・羽田発午後便)が新千歳経由便となり、新千歳 - 旭川間のみも新路線として開設された。経由便でも直行便と同じ価格帯の運賃が設定されていたが、3か月で経由便の運航は終了した。なお、旭川9時05分発の便の運航は、わずか11か月で終了となった。
  • 2010年3月11日に開港した茨城空港に、国内便最初の路線として茨城 - 神戸線を同年4月16日から運航開始した。同社は就航実現に向けて、搭乗手続きの自動化や整備士を置かない、搭乗カウンターに現金を置かないなど過去にないコスト削減を実現させるための協議を国などと進めてきた。また、茨城空港開港記念フライトとして、開港当日に神戸空港発茨城空港行きを2便、茨城空港発神戸空港行きを1便、茨城空港発羽田空港行きを1便運航した。
  • 中期経営計画(2009年 - 2014年度)では神戸空港を「関西の拠点」と位置付け、低運賃を武器に路線を拡充する。
    • 2009年12月25日に那覇線(1日2往復)の定期運航を開始。2010年には福岡線(2往復)、新千歳線(1往復)、鹿児島線(3往復)、熊本線(3往復)、長崎線(4往復)を就航。2014年までに航空機を小型のボーイング737-800型(177席)に統一して20機に増やし、2013年 - 2014年に仙台、松山便を新設することも検討する。また2010年以降、台北へ国際定期便を就航させることを検討していたがその後、機材統一についてはA380とA330の導入発表で見送られている。
  • 2010年6月30日に同年9月からの神戸 - 鹿児島線への就航を発表。同時に鹿児島 - 奄美への新規就航も発表されたが奄美空港は地元空港ターミナルの協力や定時制の確保ができないなどを理由に運休している。なお、奄美空港については、搭乗カウンターに現金は置かない初期の茨城空港方式で運用されていた。
  • 経由路線の一部となる区間では同じ航空機に2つの便名が付与される。例えば東京 - 神戸 - 長崎線では東京 - 長崎間の通しの便名とは別に東京 - 神戸間、神戸 - 長崎間それぞれに便名が付与される。また、航空保安上経由地では一度降機することになる。

運航機材[編集]

現在の運航機材[編集]

ボーイング737-800型機を保有している。いずれもGECAS、ILFCまたはACGからのリースである。日本航空やANAなどの競合他社も多数のリース機を運航しており、航空業界において運航機材のファイナンス・リース、オペレーティング・リースは珍しいことではないが、日本航空などでは新造機の発注・受領は自社で行い、受領後リース会社の名義にしているのに対し、スカイマークは自社での発注・受領を行っていないのが大きな違いである。

全長 - 39.4 m
全幅 - 34.3 m
全高 - 12.5 m
巡航速度 - 834 km/h
    • ボーイング737NGシリーズは日本国内の航空会社では2番目の導入となる。2009年9月には、ボーイング767-300ERからの機種移行を完了した。
    • 2号機の機体記号を「K」としたのは「I」は数字の「1」と紛らわしいため使えないことや、「J」はJAL機と誤解される可能性があるため(JAL・ボーイング777-300ERに『JA737J』が登録済)、スカイマーク側が国土交通省への機体登録申請時に登録番号の希望から外したためである。同様に"0"(ゼロ)と紛らわしい"O"(オー)や"5"(ファイブ)と紛らわしい"S"(エス)は使えないため、6号機には"P"(ピー)、9号機には"T"(ティー)が使われた。
    • 初期に受領した機体にはオプション装備の「ブレンデッド・ウィングレット」は装着されていなかったが、2008年6月受領のJA737Qからは装着されている。
    • JA737Y以降の機体は、シート表地が従来の濃紺からベージュに変更となっている。
    • JA73NF以降の機体は、LED照明等を搭載した新内装「スカイ・インテリア」を装備している。
    • 同型機の導入により、新規参入組では航空機数・路線規模ともに一歩抜き出た格好となった。
機体記号 型式 製造番号 座席数 受領年月日 備考
JA737H BOEING737-86N 34247 Y177 2005/12 [1]
JA737K BOEING737-86N 34249 Y177 2005/12 [2]
JA737L BOEING737-86N 32694 Y177 2006/06 [3]
JA737M BOEING737-86N 32683 Y177 2006/12 [4]
JA737N BOEING737-8HX 36845 Y177 2007/08 [5]
JA737P BOEING737-8HX 29681 Y177 2008/01 [6]
JA737Q BOEING737-8HX 35228 Y177 2008/06 [7]ウイングレット・ハート
JA737R BOEING737-86N 35630 Y177 2008/07 [8]ウイングレット・スペード
JA737T BOEING737-8Q8 35290 Y177 2009/03 [9]ウイングレット・クローバー
JA737U BOEING737-8FZ 29680 Y177 2009/05 [10]ウイングレット・ダイヤ
JA737X BOEING737-8AL 36692 Y177 2009/11 [11]ウイングレット・ブルーハート
JA737Y BOEING737-8FZ 29663 Y177 2009/12 [12]ウイングレット・グリーンスペード
JA737Z BOEING737-82Y 40712 Y177 2010/06 [13]ウイングレット・グリーンクローバー
JA73NA BOEING737-8HX 36849 Y177 2010/08 [14]ウイングレット・ブルーダイヤ
JA73NB BOEING737-8HX 36848 Y177 2010/09 [15]ウイングレット・チューリップ
JA73NC BOEING737-8FZ 31743 Y177 2010/10 [16]ウイングレット・サクランボ
JA73ND BOEING737-8FZ 33440 Y177 2010/11 [17]ウイングレット・ヒマワリ
JA73NE BOEING737-82Y 40713 Y177 2010/12 [18]ウイングレット・8分音符
JA73NF BOEING737-86N 38019 Y177 2011/05 [19]ウイングレット・ハート
JA73NG BOEING737-86N 36821 Y177 2011/08 [20]ウイングレット・ハート
JA73NH BOEING737-8HX 38101 Y177 2011/10 [21]ウイングレット・ハート
JA73NJ BOEING737-86N 39405 Y177 2011/11 [22]ウイングレット・ハート
JA73NK BOEING737-86N 38023 Y177 2012/01 [23]ウイングレット・ハート
JA73NL BOEING737-8HX 38104 Y177 2012/02 [24]
JA73NM BOEING737-81D 39421 Y177 2012/02 [25]
JA73NN BOEING737-81D 39422 Y177 2012/03 [26]
JA73NP BOEING737-8HX 38109 Y177 2012/05 [27]

導入予定機材[編集]

  • ボーイング737-800 2機
  • エアバスA330-300 - 6機を2014年以降に導入する方針を決定したことを2012年2月に発表した。
  • エアバスA380-800 6機(うちオプション2機)
全長 - 72.7 m
全幅 - 79.8 m
全高 - 24.1 m
巡航速度(マッハ数) - 0.85
    • 2010年11月、欧州大手航空機メーカー・エアバス社とA380を導入することで基本合意書を締結した。そして2011年2月17日に、6機(2機はオプション)の正式購入契約を締結した。
    • これにより、日本の航空会社としては初めてA380が導入されることとなった。同時に、日本籍の航空機に初めてエアバス社製・4発ワイドボディ機が加わることとなる。
    • 導入は、2014年度から2017年の間を目途としている。導入と同時に国際定期便事業に参入を予定しており、その国際線専用機材としての運用を計画している。さらに、2018年以降に9機を新たに導入する方針を公言している。
    • 座席数は、ビジネスクラス114席、プレミアム・エコノミークラス280席の計394席で、運航路線として成田 - ロンドンニューヨークフランクフルトなどの欧米路線を計画している。
    • 運賃とは別料金(オプション)となる可能性はあるが、この機材ではオーディオやビデオのサービスを行うことが検討されている。

退役機材[編集]

全長 - 54.94 m
全幅 - 47.57 m
全高 - 15.85 m
巡航速度 - 880 km/h
    • 1998年の就航当初から使用していた機材。保有機材のうち4号機(JA767D)は就航前に破産した沖縄県レキオス航空がJA01LQの機体記号で発注していたものであり、全席革張りシートで液晶画面も装備されていた。
    • 就航当初はボーイング767の標準座席配置に対し横1列追加した2-4-2の8アブレストで話題になったが、4号機(JA767D)以降は標準の2-3-2の7アブレストとなり、シートピッチも32インチとされ、ゆったりした客室仕様となっていた。
    • 就航直後は一部の機体に広告塗装を施し、そこからも収入を得ていたが、2005年のCI導入による塗装変更以後は行われていない。広告主はディレクTVJ-PHONEマイクロソフトYahoo! JAPANUSEN等であった。
    • なおシグナスクラスサービスは、JA767A, JA767Bの退役に伴い2008年8月25日をもって終了した。
機体記号 型式 製造番号 座席数 受領年月日 備考
JA767A BOEING767-3Q8ER 27616 F12/Y297 1998/08 新造機[28]
JA767B BOEING767-3Q8ER 27617 F12/Y297 1998/10 新造機[29]
JA767C BOEING767-3Q8ER 29390 Y280 2002/03 新造機[30]
JA767D BOEING767-36NER 30847 Y265 2003/09 新造機[31]
JA767E BOEING767-328ER 27427 Y262 2004/10 1996年製 前ロイヤルブルネイ航空V8-RBN[32]
JA767F BOEING767-38EER 30840 Y271 2005/03 2001年製 前アシアナ航空HL7595 [33]
機体記号 型式 製造番号 座席数 受領年月日 備考
JA8255 BOEING767-281 23434 2003/04 [34]

トピック[編集]

  • 2004年12月に北海道国際航空 (ADO) に対する経営統合構想を表明したり、国土交通大臣を相手取って、ADOの羽田空港発着枠を巡る訴訟を起こしたが、2006年4月に東京地方裁判所に却下(敗訴ということだが、請求内容を審理する前提となる訴訟要件を充足しなかったという意味である。なお、審理した結果、請求内容を認めることができないとされた場合が「棄却」である)された。
  • 2007年6月13日付の日本経済新聞によると、2007年4月 - 6月期の経常利益は、同社では数千万円の赤字を見込んでいたが、ようやく6900万円の黒字を出すことに成功した。さらに8月14日付の日本経済新聞によると、実際には同期の最終利益が3億7300万円の黒字となった。旅客需要が年間で最も少ない4月 - 6月期の最終損益が黒字になったのは創業以来初めてである。ただし、これは円安・ドル高による為替利益によるものが大きく、今後の情勢には予断を許さないのも事実である。
  • 2008年1月31日には、SKYとの競合路線(福岡・千歳・那覇線)において、全日本空輸 (ANA) が同一時間帯の便のみ採算を度外視し、不当に値下げ(ダンピング)しているとして、公正取引委員会に対し意見書を提出した。サービス内容が簡素化されているかわりに運賃が安いスカイマークに対し、フルサービスを提供するANAが同運賃で座席を提供することは、日本における航空業界の寡占化を進めるものであると主張している。これは、ADOが1998年に新規参入した際にANAが同様に一部運賃を大幅に値下げし、ADOが破綻したという経緯もある。同様の意見書は2002年にも提出しており、その際はANAと日本航空 (JAL) が運賃の値下げを取りやめている。また、今回の発表の翌日、福岡線・千歳線の運賃をさらに値下げするとも発表した。しかし、2008年4月23日、ANAは2008年6月の羽田 - 福岡線で、SKYより安い割引運賃を初めて導入することを発表した。
  • 2009年9月の中間決算では、売上高は210億円と前年を下回ったが、営業利益、経常利益、純利益はいずれも20億円程度の黒字となり、これらの利益の額は日本の航空会社の中では一番大きかったとみられる。経費削減などの営業努力が結実する結果となり、世界同時不況で赤字に苦しむJALやANAと好対照の結果となった。
  • 2009年9月にボーイング737型シミュレーターを、10月に客室乗務員訓練施設を相次いで社内に整備し、自社での乗務員の育成に乗り出している。
  • 2010年12月に日本空港ビルデングより東京国際空港における空港施設使用料の値上げ要請があったが、2011年1月28日にSKYは空港旅客ターミナルビルのボーディング・ブリッジ (PBB) 使用回数の少なさなど使用料値上げに対し合理的根拠がないため利用者に対し値上げ分の代理徴収を拒否すると、同社ホームページ内プレスリリースにて発表した。

事件・事故・トラブル関連[編集]

  • 2006年3月、抜本修理すべき機体を、期限を9か月過ぎるまで放置していた問題が発覚した。また2005年以降、経営陣の方針に批判的なパイロットや確認整備士らが数十人規模で退職し、人手不足と指摘されており、国土交通省が抜き打ち検査を実施するなど、同社の安全管理体制を懸念する声が当時あがっていた。日本経済新聞の2006年3月21日付社説によれば、社長の西久保がITベンチャー企業的な成果主義的人事制度を導入したことが原因といわれ、国土交通省が職員7人による同社専従の特別監査チームを発足させ、場合によっては経営体制の見直しも浮上すると報じている。さらに、2007年4月13日には、航空機に整備漏れがあったこと、把握後も運航したことに対して、安全運航への認識が甘いとして、国交省から厳重注意を受けている。
  • 2007年11月3日夜、神戸空港から羽田空港に着陸した機内で、ドリンク提供用のカートがギャレーから客室通路に飛び出し、乗客の1人が足を骨折、1人が肩に軽傷を負う事故があった。ギャレーのカートの扉の鍵の閉め忘れとみられている。
  • 2008年3月に、スカイマーク機に搭載の気象レーダーが故障していたことを把握していながら、修理しないまま、羽田 - 新千歳間の4便に、そのまま就航させていたことが判明した。羽田空港内に、レーダーの交換部品の在庫がなかったためといい、整備体制の不十分さが指摘されている。
  • 2008年6月、機長2名が病気を理由に退職したため、乗務員が不足し168便が欠航(運休)する事態になった。6月の運休は旭川線48便、新千歳線24便、神戸線56便、福岡線48便の計168便。7月1日 - 8月31日には引き続き計124便が運休したほか、8月 - 9月に運航予定だった神戸 - 那覇線の季節運航が中止されている。国土交通省は、同社に対し運休情報の提供を徹底するよう求めるとともに、パイロットを早急に確保するよう指示した。また、6月16日には羽田空港内同社事務所に対して、国土交通省による抜き打ちの立ち入り検査が実施された。
  • 2010年3月9日、同年2月5日に運航された羽田発福岡行き017便について、機長は十分に声が出せない状態にあった客室乗務員について「非常脱出の際支障がでる」と判断、安全上の判断から交代を求めた。これに対し、社長の西久保が機長判断に介入する形で機長を交代させ、体調不良の客室乗務員をそのまま乗務させていたことが判明した。契約期間が2年間残っていたにもかかわらず、同社はこの機長の雇用契約を即日解除した。西久保と会長の井手隆司の経営トップが国土交通省に呼び出され、「安全運航を脅かしかねない行為」として文書による厳重注意を受けた。
  • 同月、副操縦士や機長が飛行中に記念撮影をしていたり、飛行高度の設定ミスなどの問題が発覚したため、国土交通省は、2010年3月15日から4月2日まで3週間にわたり航空法に基づく経営部門も含む特別安全監査を実施した。しかし、前述の記念撮影問題で諭旨解雇処分となった副操縦士を、その後約3か月後に、地上職員に再雇用していたことが明らかとなり、有識者からは「社会を欺いている」などの批判の声が出ている。
  • 2012年2月から5月にかけて安全上の支障を及ぼす事態が連続して発生したことから、国土交通省は5月14日から16日までスカイマークに対する立入検査を行ない、同年5月22日付けで厳重注意、改善計画の提出を指示した。安全上の支障を及ぼす事態とは、(1) 2月25日に発生した宮古空港進入時における最低降下高度以下の飛行、(2) 2月26日に発生した成田国際空港出発時における経路からの逸脱、(3) 3月27日に発生した成田国際空港到着時における経路からの逸脱、(4) 4月22日に発生した百里飛行場(茨城空港)における滑走路誤進入、(5) 5月9日に発生した成田空港出発時の主翼防氷装置の誤操作、(6) 4月30日から5月1日の間で発生した運航乗務員の乗務時間及び勤務時間の制限超過の6件である。
  • 2012年6月、スカイマークが乗客向けに作った「サービスコンセプト」と言われる文書において、「機内での苦情は一切受け付けません」や「お客様相談センターか消費生活センターに連絡」としていたことに対し、5日に東京都消費生活総合センターが抗議、6日には消費者庁が「自社サービスに関する苦情を、税金で運営されている公的な相談機関に振り向けるもので、容認できない」(福嶋浩彦消費者庁長官)として回収を要請したため、前述の文書は回収されることになった。

業務改善勧告[編集]

2010年4月 国土交通省が3週間に渡り行った立ち入り調査で以下の点が不十分であると指摘した。

  • 乱気流に遭遇した場合に必要とされる機体の整備・点検
  • 操縦士2人のうち1人が離席した場合の酸素マスク装着義務
  • 離陸前の機内安全設備の説明の客室乗務員の人数
  • 客室乗務員の英語力不足によるパイロットとの意思疎通が不十分であること

マイレージサービス[編集]

スカイマークではマイレージサービスを実施していない。かつてはUFJカードと提携したクレジットカード「スカイマークカード」を発行しており、ポイントを貯めて航空券と交換できるようになっていた。とはいうものの、ポイントの有効期限は1年と短いもので、新規募集はすでに打ち切られている。

一方で、2011年6月からデルタ航空のマイレージプログラム「スカイマイル」の上級会員(メダリオン)および提携クレジットカード所有者を対象に、スカイマーク便の座席を提供するサービスを開始している。

かつてのキャッチコピー[編集]

スカイマークはかつて、以下のキャッチコピーを用いていた。

  • 空をもっとカジュアルに。(創業 - 2006年1月、もっとも長く使われたコピー)
  • 新しい空の、挑戦は続く(2005年ごろのわずかな期間)
  • We love Sky(2006年2月16日、神戸線就航前後のみ使用)
  • We are Sky(2006年4月28日 - 、新千歳線就航前後から)
  • 星の飛行機で、いきましょう。(2008年12月頃)

2011年時点ではとくにキャッチコピーを使用していない。

広告宣伝[編集]

  • FM沖縄椎名誠のじゅね〜ラヂオ』(毎週土曜日午前11時 - 11時30分)のスポンサーである。
  • 1998年の就航開始時に、史上初の「スチュワーデス写真集」である『Open Sky』(扶桑社刊)を発表した。現役女性客室乗務員と当時のキャンペーンガールがモデルとなり、水着や制服グラビア満載の写真集に仕上がっており大きな話題となった。
  • 2005年、日本プロ野球のチームの一つオリックス・バファローズが使用している神戸総合運動公園野球場命名権を購入し、「スカイマークスタジアム」とした(2011年2月まで)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

テンプレート:日本の航空会社