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2010年6月17日 (木) 20:05時点における版
蔑称(べっしょう)とは、特定の人物や、特定の特徴をもつ人や物事を蔑んで(馬鹿にして、見下して)呼ぶ言葉である。特に、別に正式名称のある場合の別名をこう呼ぶ。
社会的立場が弱い人に対して使われる蔑称は差別語とされ、排除の対象になることがある。しかし、差別語の排除が過剰である場合、それを言葉狩りという蔑称で揶揄することもある。
社会的立場が平均的ないし強い人に対して使われる蔑称は揶揄として取り扱われる場合が多い。
現代では「お前」は敬称ではないが、親密な相手に使われる場合もある為蔑称とも言い難い。しかし、目上の人や全くの他人に使うと蔑称となる。「貴様」や「てめえ」、「あんた」も同様である。「君」も場合によれば例外ではない。
目次
一般的な蔑称
- 小僧は年少の僧侶ないし奉公人を指す言葉だが、現在ではもっぱら年少者に対する蔑称として用いられる。呼掛け語として用いられる場合が多い。子供に対する蔑称としては、他に餓鬼(ガキ)・砂利・小娘・こわっぱ・わっかなどがある。
- ジジイ、ババアは老年の男女を罵って呼ぶ言葉であり、基本的に蔑称である。また中年の、特に女性にも使われることもあり、場合によっては20代後半でも対象になりうる。丁寧に呼ぶ場合は「おじいさん」「おばあさん」「御老体」を使うとよい。儒教圏に含まれる国々では高齢者を侮辱することはタブーとされている。欧米のメディアにはこのように高齢者をからかう場面が多々見られるが、日本や韓国ではまずありえないといっていいだろう。TBSラジオで毒蝮三太夫が観覧に集まったお年寄りをクソジジイ・クソババア呼ばわりして笑いをとっているのは、生放送の帯番組で20年以上にわたり高齢者に対する想いを参加者と共有してきた土壌があってこそ成立する芸であり余人に真似のできない例外的蔑称用法と理解される。
- おっさん、おばはんは中年の男女を罵って呼ぶ言葉である。おじさん・おばさんが正しい言葉であるが、これらも文脈によっては蔑称となるので注意を要する(年齢、年代を指摘することが侮辱にあたることがある)。ただし、「おっさん」は関西圏を中心に、行動がおじさんくさい人に対しても使われる事が多い。また、「大阪のオバチャン」「難波(なにわ)のオバチャン」という場合は「元気がある」、「図太い」ことの代名詞になる。さらには、小中高生が10代後半から20代の人をおじさん・おばさんなどと呼ぶケースさえある。
- 上記と同じ意味でオヤジ(親父ではない)もあるが、他人の中年女性を「オフクロ」とは呼ばない。「オヤジ」の語が侮蔑の意を帯びだしたのは1990年代以降のことであり、それ以前は「おっさん」が1990年代以降の「オヤジ」に相当する侮蔑表現だった。オヤジの前に侮蔑表現をつけた「変態オヤジ」などの複合語はそれ以前から侮蔑語として使われていたが、単独での使用が侮蔑表現となることはかつてはなかった。
- 自分は物事を良く知っていると錯覚したものが他者に対して、「よく勉強してください」等と言う場合、遠回しに「お前はどうせこんな事も分からない馬鹿(低能)なんだろうが。」と言っているのと同義である。
特定の思想・宗派に対する蔑称
- アカ(紅、Red)は共産主義者への蔑称。
- 非国民、国賊は、日本においては戦前の大日本帝国の体制に対して批判したり、非愛国主義者、変革を求める者に対する蔑称。転じて、現代でも日本の伝統的な物事を変革しようとする者(左翼・過激派等)に対する蔑称として使われることもある。
- 反日は、現代の日本において、主に保守派が、政治思想・国益観の違う者に対して、日本の国益に反するとして非難・侮蔑する際にしばしば用いられる。近年では韓国・中国・北朝鮮のことを「反日国家」と呼ぶケースが多い。
- 売国奴は私益を図るという目的から、自国を害し他国を利する者のことを指す蔑称。法的にも最大限の非難を加えられる行為とされ、売国行為により日本国への武力行使をもたらしたものに対しては外患誘致の罪に問われる。外患誘致罪の法定刑は死刑のみである。
- フェミナチは、フェミニストやその共感者への侮蔑語。人工妊娠中絶をホロコーストと同一視することによって、フェミニズムとナチズムを強引に結びつけたもの。フェミ、フェミナチストとも称される。アメリカ合衆国で生まれた表現で、日本では一般に使われることは少ないが、インターネットの掲示板などでは広く使用されている。
- キリスト教徒への侮辱として耶蘇(ヤソ)と呼ぶ事があったが、近年はあまり使われない。なお、耶蘇はイエスを音訳したもの。
集団や職業に対する蔑称
集団や職業に対する蔑称には、その属性そのものが侮蔑の対象となるものと、個人や職業を貶める目的で用いられるものに大別される。また、本来は蔑視の意図のない言葉でも、旧称を用いることで侮蔑と取られる場合もあるので注意が必要である。
「**屋」
- 特に本来「屋」がつかない名称の職業を「**屋」と呼ぶ場合、一般的には特定の職業を安っぽく軽んじて呼ぶ場合、ないし金銭にあざとい人への蔑称として用いられることがある。
- 「政治屋」は政治家の蔑称で、特に金権政治に対する揶揄として用いられる。
- 「ブンヤ」は新聞屋の略で、新聞記者などマスコミ人に対する蔑称である。主に戦前に用いられた。同義語としては一部のジャーナリストが使いまたインターネット上を中心に用いられる「マスゴミ」などがある。類義として「トップ屋(正社員でないフリーランスジャーナリスト)」。
- 行政書士を「代書屋(もしくは書き屋)」と蔑視する事も。書類を作成する以上の行為は法で禁じられている事から。
- 公務員やサラリーマンも大きく分類すると事務系と技術・技能系に分けられ、それぞれが「事務屋」・「技術屋」と呼ばれることがある。自身と同じ職種の者を「**屋」と呼ぶことは自嘲になるが、事務系職員が「技術屋」と相手を呼んだ場合は「視野が狭く自分の殻に閉じこもって融通が利かないため専門分野以外の知識に疎く、他の職域では使えない奴」、反対に技術・技能系職員が「事務屋」と相手を呼んだ場合は「快適な部屋の中で数値化された結果だけしか見ず、何でも規則で縛って現場の実情を何一つ知らない奴」という意味などで蔑称になる場合もある。
- 技術者(エンジニア)に対して技術屋(メカニック)と呼ぶ。これは技術者自身も使う表現だが、上記と同様に事務職員(事務屋)が使った場合侮蔑と受け取られることがある。
- 畜産農家に対し、「牛屋」・「豚屋」・「鶏屋」を用いると蔑称になることがある。ただし、その農家に対して技術指導などの目的で日常的に出入りしている獣医師や農業改良普及員が「さん付け」で用いる場合には特に蔑称になることはない。
- 先物取引業者を「豆屋」、証券会社を「株屋」、銀行・銀行員を「銀行屋」と呼んで蔑む場合もある。
- 廃品回収業者が「ゴミ屋(もしくはクズ屋・バタ屋)」と呼ばれる例は多い。
- 例外的なものとして、映画関係者達が自らを「カツドウヤ」と呼ぶことがある。これは映画の旧称「活動写真」に由来するが、彼ら自身が自らの職業に誇りを持って用いる呼称であるため蔑称には当てはまらず、外部からこの呼称が使われることも殆どない。また地方整備局の河川事務所職員が自らを「川屋」、国道事務所職員が自らを「道屋」と称する事がある。
- 主にヒット曲が1曲だけで、それ以外はあまり日の目を見なかった歌手を「一発屋」と呼ぶことがある。多くのヒット曲を出していても、NHK紅白歌合戦での出場が1回だけの歌手についてもそう呼ばれる。また2曲ヒットした人を「二発屋」、売れた曲がない歌手について「無発屋」と呼ぶこともある。
「**医者」
- ヤブ(藪)医者
- タケノコ(筍)医者 - 「ヤブにもならない」という事から、非常に酷い医者を指す。
- 風邪医者 - ほとんどの患者が風邪であることから(内科)開業医の例えとして用いられる場合がある。
職業の蔑称あれこれ
- 洗い場・皿洗い - いかに優れた料理人・シェフでも、最初は皿や鍋を洗う事から勤務が始まる。しかしながらこれが激務の割に薄給であることから、蔑まれたり、アルバイトでもウェイターやウェイトレス(給仕)を希望する場合が多い。
- 雲助 - タクシー運転手に対する蔑称。最近はあまり使われない。→別項を参照。
- 小使いさん・用務員 - 小学校等において清掃を含む施設の保守・点検、各種物品の仕分けといった雑務を担当する技能系職員の旧称。現在では「校務員」と称される例が増えている。
- 産婆 - 助産師(旧称助産婦)の旧称。年寄りに限らず、若くともこう呼ばれていたようである。
- 女中 - 家政婦の旧称。
- 三百代言 - 弁護士に対する蔑称。日本では弁護士の制度が江戸時代から存在し、彼らは代言人と呼ばれていた。一回三百文で代言を引き受けていたことから。
- 大根役者 - 売れない役者に対する蔑称。→別項を参照。
- 床屋 - 現代でも理髪店・理容室の通称として普通に用いられているが、中高生の男子や中高年の男性が行き付けにすることが多く、なおかつ場末の垢抜けないイメージが強い。
- 鳶職 - 気性が激しい人が多いとされ、その筋の者がサイドビジネスでやっていることが少なくないらしい。
- 泥棒 - 公務員に対する税金泥棒、サラリーマンに対する給料泥棒という蔑称がある。ただしこれは、「能力や実績に見合わない高い給料を取っている者」という意味であるため、全ての公務員やサラリーマンに該当するわけではない(一方で、当然ながらどのような職域にでも存在する)。
- 土方 - 多くの場合、土木工事あるいはそれに従事する労働者のことをさすが、しばしば単純労働者への蔑称として用いられる。派生例として、プログラマの隠語で過酷で単純な労働に従事する企業プログラマのことを頭脳土方、デジタルドカタ等と呼んでいる例がある。
- 百姓・農民 - 百姓は江戸時代以前から用いられ、農業に携わる人が誇りを持って自称する場合も多い。「お百姓さん」は侮蔑とはされないが、「百姓」や「どん百姓」は昭和に入ってから蔑称とされ、農民と言い換えられた。現代では農家または農業従事者と言い換えられることがある。
- 門番 - 現代では大工場や自衛隊の基地・駐屯地で守衛につく警備員や立哨担当警務隊員の旧称。
- 犬殺し - 行政機関にて引き取られたペット動物の処分、及び野犬の捕獲に従事する動物保護センターの技能系職員に対する蔑称。
- 坊主 - 僧侶に対する蔑称。坊主は本来は宿坊(寺)の主という意味で尊称に近く、この例は尊称を使うことが侮蔑表現として用いられる例のひとつとなっている。
- 売女、淫売、尻軽、公衆便所 - 売春をする女性、または貞操観念の低い女性などに対して用いられることがある蔑称。
- 木っ端役人 - 税金泥棒とほぼ同義
- 企業に対する蔑称は、ネットスラングとして数多く存在する。日本語圏では同音異義語を使った侮辱が頻用される。2典Plusでの検索結果(キーワード:蔑称)
特定の集団、個人の思想・嗜好に対する蔑称
- ギャル
- 快活な女の子の意であるが、1990年代以降はどちらかというと尻軽女、または遊び癖のある女子の意へと変化していった。
- ヤンキー
- 日本では不良少年・不良青年・暴走族の蔑称として用いられることが多い。もとはアメリカ東北部にすむ人、ないしアメリカ人全体の自称または他称であるが、古く暴走族のトレードマークといえば、絶壁のようにそびえ立たせたリーゼントであり(エルビス・プレスリーの影響か)、アメリカ人の象徴でもあった。これがいつごろからか暴走族以外の不良青少年に対しても使われるようになった。1980年代に連載されていた漫画「ヤンキー烈風隊」もこれに由来。ちなみに、他の呼び方に愚連隊(元は暴力団の一種を指した)、その予備軍たるガキ大将(ただしいじめっ子のほかに昔ながらの子供たちの絆を言う場合も)など。不良少女の別称はかつてはズベ公(老人語)、スケバンなど。暴走族のうち女子メンバーまたは女子のみのチームはレディースと呼ばれる。
- 関西地方においては「~やんけ」という接尾語を用いる大阪東部の河内地方に不良少年が多かったとされることから、同地域の出身者やそれに類する若者たちを「ヤンキー」と呼び始めたという説も根強く信じられている。
- 現在ではネット上を中心に「DQN」という単語が幅を利かせているようである。ただし、「DQN」と「ヤンキー」は一緒くたではなく、ある程度明確に区分されているようである。
- オタク
- ある特定の事物に熱中し、また特に社会的コミュニケーション能力に欠ける人を蔑むときに用いられる。かつてその種の若者が好んで使用した他人行儀で慇懃な二人称に由来する中森明夫の造語である。より蔑む場合は、オタ・ヲタク・ヲタという表記を用いることもある。例としては、アニメオタク(アニヲタ)、ゲームオタク(ゲーヲタ)、エロゲオタク(エロゲヲタ)、アイドルオタク、鉄道オタク(鉄ヲタ)、バスオタク(バスヲタ)、サッカーオタク(サカヲタ)、モーニング娘。オタク(モーヲタ)などがある。
- マニア
- 上記の「オタク」とほぼ同義語として用いられる。鉄道マニア、軍事マニア、無線マニア、SMマニアなどの用法がある。しばしばオタクとマニアではどちらの方がまっとうか、コミュニケーション能力が優れているかという五十歩百歩の論争が繰り広げられる。
- 腐女子 / 同人女
- 腐女子と言う呼称は、仲間内では単に「やおい好きの女性」という意味で広く使われるが、インターネット及び女性オタクの存在がメディア等で露出するのに伴い、それまで他のオタクや一般人とは一線を引いた場所で“隠れて”活動する事を旨としていた腐女子の信念、ノウハウが世代と共に希薄化し、若い層の腐女子達が自ら進んで各方面に進出するようになると、2ちゃんねる系の電子掲示板及び、関連するサイト・ブログを中心に、それまで保たれてきた腐女子の節度が失われたこと、そのマナーの悪さ、無知さへの反発や怒りも込めて、かなり強い侮蔑の意味で使われるようになった。女性オタク全般、女性ネットユーザーへの蔑称として、オタク同様、誤った形であるにもかかわらず急速に広まりつつある。また、一部で「腐女子」の語は2ちゃんねるが発祥だという噂が流れているが、実際は2ちゃんねる誕生以前、一般にインターネットが普及する以前から使われていた語であり、信憑性はない。同人女も同様で、皮肉めいた含みで使われることがある。なおメディアなどで腐女子に人気があるとされる池袋の乙女ロードは、男女間の恋愛を女性視点で扱った乙女ゲーム(乙女系)が由来である。近年では腐女子の誤用の広まりに伴い、そうではないヘテロ好きの女性を指し「夢見乙女」と自称する女性オタクも存在し、仲間内での呼称の多様化はさらなる混乱と反発を招いている(夢小説を参照、なお夢見乙女もごく一部では女性オタクの蔑称化しつつある)。
- ファン・フリーク
- 「ファン」は、上記「オタク」「マニア」に比べて、より健全な趣味人を指すが、しばしば自分の関心事でないものにどうしてそんなに興味を示すのかと皮肉の意を込めることがある(例:「もしこのまま優勝できればファンはさぞかし喜ぶんだろうな」)。また、鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」の読者の間で、一時期、「鉄道ファンにはマナーが悪い人が多いので別な呼び方が多いのでは」という議論がなされたことがある。しかし同誌と性格は異なるが「鉄道ファン」という雑誌があることだし、一部の心無い者の行為であるとして、沈静化したとか。
- 「フリーク」は、どちらかといえばその中間的なポジションとして捉えられる場合も。
- 「**バカ」・「**キチ」
- 職業をはじめとするある特定の事物に熱中する性格や行為そのもの、もしくはそれ以外の分野の知見に乏しい人を蔑むときに用いられる言葉である。例として野球バカ、低能馬鹿、空手バカ、釣りキチなどがある。ただし良く言えば「プロも青ざめる**の専門家」という解釈の仕方もでき、「オタク」ほどの蔑称ではない(上記侮蔑語を参照のこと)。また、阪神や中日、巨人の(特に熱狂的な)ファンをそれぞれ「トラキチ」「ドラキチ」「ジャイキチ」という。
- 珍
- 阪神ファンのうち、一部行いの悪いファンを指す。
- パチンカス
- パチンコに興じる人、またはパチンコ依存症の人に対する蔑称で、パチンコまたはパチンカー(パチンコファン)とチンカスを組み合わせたかばん語である。
- 現にパチンコに熱中するあまり多重債務者となったり、炎天下の駐車場に幼児を置き去りにして死亡させるなど、パチンコが原因の社会問題が発生しており、パチンカーのモラルのなさが顕著であるため、パチンコは侮蔑の対象とされている要出典。
- また、パチンコ店の経営者の多くが在日コリアンであり要出典、一時期パチンコ収益の多くが朝鮮総連によって北朝鮮に地下送金されていた。要出典
- このような経緯もあって、パチンコに対するイメージがさらに悪化した要出典ことが挙げられる。
地域に対する蔑称
- 部落
- 「部落」自体は元々集落を意味する単語だが(東日本では現在もこの意味で使われる)、部落問題において、被差別地域を中立的表現に置き換える際「特殊部落」と名付けられたことから、九州から静岡県にかけての地域ではそれら被差別地域に対する蔑称として受け止められる。したがって、現代では地区・集落(地域共同体としては自治会・公民会)と言い替える例が多く見られる。
- 地区
- 「部落」が被差別部落を指す蔑称として使われたため、代替語として被差別部落を「地区」と呼んだ地域があったが、それも次第に蔑称として使われることが多くなった。
- 倒壊村 - 茨城県の東海村を侮蔑する語で、「東海」と「倒壊」の音を掛け合わせた語。
- 大阪民国 - 大阪府を侮蔑する語で、反大阪・嫌韓派の2ちゃんねらーが「大阪」と「大韓民国」を掛け合わせて作った合成語。「だいはんみんこく」もしくは「おおさかみんこく」と読む。大阪には在日韓国・朝鮮人が多いとされていることや、元々昔から大阪や大阪人に対する偏見(ステレオタイプ)がある事から、2ちゃんねらーの間で使われるようになった。「また大阪か」「大阪ならしょうがない」といった侮蔑語と同様に用いられる例が見られる。
- キム沢 - 金沢市を侮蔑する語で、「金」を「キム」と読ませて侮蔑する語。
- 滋賀作 - 滋賀県民を侮蔑する語で、田舎者の意である「田吾作」の「田吾」を「滋賀」に置き換えて、「滋賀の田舎者」という意味を持たせた合成語。主に京都で使われることが多い。
- 鬱 - 宇都宮市を侮蔑する語で、「うつのみや」のうつの部分を「鬱」に置き換えた語。「鬱の宮」や「鬱飲み屋」などのバリエーションが存在し、主に2ちゃんねらーの間で使用される。
- ウン千葉 - 千葉県を侮蔑する語で、糞便を意味する「うんち」と「千葉」を掛け合わせて作ったかばん語。主に2ちゃんねらーの間で使用される。
- 裏日本
- 1970年代前半まで、太平洋側の地方は表日本、日本海側の地方は裏日本と呼ばれた。これは明治以来使われて来た地理学用語であったが、太平洋側が優位な経済発展の過程で、日本海側に対する蔑称としての意味合いが強まり、新潟県選出の田中角栄が政権を握っていた時代に、表日本を太平洋側に、裏日本を日本海側に改称したため、現在では使われていない(学問上で使ったり、年配の人が使う事はある)。
- 他にも元来は純粋な地理的呼称である「裏」や「奥」・「下」といった呼称を、侮蔑的だと捉えることが少なくない(例:奥多摩など)。かつては、富士山の静岡県側が「表富士」と呼ばれたのに対し、山梨県側は「裏富士」と呼ばれたが、侮蔑的だとして、現在は「富士北麓(富士五湖)地域」や「富士山北麓」などと呼ばれる。一方で裏磐梯、奥日光、奥出雲など、秘境的なイメージを売り物にするため、これらの呼称の使用を厭わない地域も存在する。このほか、六甲山の南麓を走る表六甲ドライブウェイ、北麓の裏六甲ドライブウェイも、地元では違和感なく使用されている。
- 山陰
- 中国地方では古くから、瀬戸内海側を山陽と、日本海側を山陰と表現してきた。元来、中国語で「南側」を「陽」、北側を「陰」と表現していたことに由来するものだが、気候などのイメージが加わって「陰」の字に否定的なイメージが持たれるようになったため、山陰両県と呼ばれる島根県と鳥取県では、山陰を「北陽」という名称に変更する運動があった。
- 陸の孤島
- 陸続きであるにもかかわらず、交通機関・道路網の未発達で隣接する地域から取り残されている状態を、離れ小島に例えた語である。
- 特に九州・中国地方の交通網の整備状況は大都市を中心に進められている部分があり、山陰地方は高速道路が開通して便利になったが、21世紀に入ってからも、東九州は交通の便が悪く、大分県と宮崎県はかつて「陸の孤島」と呼ばれたことがある。やっと東九州自動車道・九州横断自動車道(延岡線)の施工が決まったものの、全通はずっと先の話で、九州新幹線の日豊ルートはおろか日豊本線の高速化(小倉駅~佐伯駅、延岡駅~宮崎駅間は軌道を強化している)・大分以南の複線化すら不要だとされ、航空便が最も便利であることから、大分、宮崎両県の交通事情に対するジレンマの表れといえなくもない。
- その他
- 北部九州では、福岡県から長崎県への通過点である佐賀県に対して偏見がまま見られる。佐賀県出身のお笑い芸人兼歌手はなわが、その名もズバリ「佐賀県」という曲で郷土に対する偏見を歌っている。
- 2000年代の中盤まで、全国的に合併特例法に基づく平成の大合併が相次ぎ、地方の中小自治体の象徴ともいうべき「大字」が廃止された事例が少なくない。しかしながら、合併ではなく自立の道を選択した自治体を中心に依然として大字が残っており、これがいわゆる田舎に対する侮蔑の対象になる場合がある。
人種や民族に対する蔑称
以下は人種差別に関する代表的な語彙であり、ヘイトスピーチとみなされ公共の場での発言は著しく忌み嫌われる。
- 日本人に対する蔑称としてはジャップ、あるいはニップ(ジャップよりもさらに意図的に用いられる)がある。蔑称としてのこの言葉の起源はアメリカ合衆国にあるものの、現代の同国における『ジャップ』の意味はほぼ『ジューイッシュ・アメリカン・プリンセス(Jewish-American Princess)』のみを表す。したがって『日本人乃至はそのエスニックを指す蔑称』としての『ジャップ』の認知度およびその用例は、現代の同国においてはほぼ皆無に等しい状況となっている。要出典
- 英語圏での日本人の蔑称としてエコノミックアニマル(Economic Animal)がある。これは日本人が経済的な利益ばかりを追い求める姿を皮肉った語で、はじめは経済大国となった日本に対しての美称であったが、次第に蔑称へと転じていった。
- 中華系国家・地域(中国・台湾・香港・シンガポールなど)では日本・日本人の蔑称として「日本鬼子」(リーベンクイズ 日本軍が“日本鬼(リーベンクイ)”と呼ばれていた事から)や、「小日本」(シャオリーベン)が、また韓国・北朝鮮では「チョッパリ」(쪽발이、豚足野郎の意。足袋を豚の蹄に見立てた表現)や「ウェノム」(왜놈、「ウェ」は日本の古名「倭」より。よく漢字で「倭奴」と書いて「ウェノム」と振り仮名を振ることがあるが「ノム」は朝鮮語の固有語であって「奴」の訓ではない)が使われる。
- ロシア人が日本人に対して使用する蔑称としてヤポンスキー(Японский)、ヤポーシュカ(Япошка)がある。
- アメリカおよびアメリカ人に対する蔑称としてアメ公がある。メリケンは古くからアメリカを指す語として用いられてきたが、この種の言葉には珍しく侮蔑的な意味合いは少ない。とは言え、これも蔑称と取られることがある。ヤンキーは、アメリカ東北部に住む人、ないしアメリカ人全体の自称または他称で、自称である場合は自尊的に用いられるが、アメリカ以外の国ではアメリカ人に対する尊称だったり蔑称だったりとまちまちである(日本においては別の意味で用いられることが多いため、アメリカ人を指す場合に侮蔑的に使われることは多くない)。ワスプ(WASP: White Anglo-Saxon Protestant)は、アメリカにおける白人支配者層を意味する言葉で、他称の場合は逆差別的なニュアンスを強く含む。グリンゴは主に中南米でアメリカ人を蔑むときに用いられる。また戦前の日本では「鬼畜英米」(この語はイギリスに対する蔑称でもある)、現在の中国では「美帝鬼子」などの蔑称が政策的標語として掲げられている例もある。
- ニガーは、主にアメリカにすむ黒人に対する侮蔑語。また、黒人同士でニガーと言い合うのは兄弟という意味合いがあるため、侮蔑というよりは自嘲に近いものがあるのかもしれない。中国語のひとつ、広東語では黒人に対する侮蔑語として「黒鬼」(ハッグワイ)がある。日本では「クロンボ(黒ん坊)」がそれにあたるが一部の地方では、遊び「だるまさんがころんだ」の掛け声として、「インド人のクロンボ」が使われている。
- 日本語における欧米人に対する蔑称としては「毛唐」がある。ほかにロシア人に対するロスケ(“露助”より。露助は「ロシア人」を意味する「ルースキー」の音訳で当初は蔑称ではなかった)、イタリア人に対するイタ公、フランスに対するおフランス野郎など。
- ユーロトラッシュは、アメリカ合衆国を主とする北米におけるヨーロッパ人を指す蔑称。
- イギリス人に対しては「ジョンブル」「ライミー」、アイルランド人に対しては「人参頭」、ドイツ人に対しては「クラウツ」「ボッシュ」がある。
- 英語のチンクは中国人を意味する侮蔑語。チーノは、ラテン系言語で中国人を意味する一般語彙であるが、中南米では中国人の蔑称として使用されている。また、時として東洋人全般を蔑むのにも使用される。
- ヒスパニックの蔑称としてグリースボール(Greaseball)またはグリーザー(Greaser)がある。またこれはイタリア人やギリシャ人の蔑称でもあり、主にアメリカ内で使用される。
- イギリスにおけるオーストラリア人の蔑称としてエクスコン(Ex-con)がある。これは受刑者を意味するEx-convictの略で、かつてオーストラリア大陸がイギリスの流刑地であったことから、「犯罪者の子孫」という意味合いをこめて侮蔑的に使用するとされる。ちなみに日本ではオーストコリア(Austkorea)という和製英語があり、オーストラリアで行われている反捕鯨活動やカンガルー虐殺が、韓国の反日デモを彷彿とさせる異常さからこのように呼ばれるようになった。
- チン、チャン、チョンは、中南米において東洋人全般を蔑むときに用いられる。
- 特にチョン(チョン公)については日本でも、朝鮮民族全般への蔑称として使われる。日本での語源は「朝鮮」を日本語読みした「チョウセン」および韓国・朝鮮語読みの「チョソン」(조선)を短縮したものという説、「総角」(총각、チョンガク。日本では「チョンガー」と発音されている)に由来するという説、「朝鮮高校」を略した「朝高(ちょうこう)」が「チョン公」に訛ったという説などがある。「チョウセンマツタケ」「チョウセンアサガオ」「チョウセンハマグリ」などは正式名だが、これらから転じた侮蔑的な接頭語として「チョウセン」があり、「チョウセンベンツ(マツダ・ルーチェ)」「チョウセンポルシェ(マツダ・RX-7)」、甚だしいものでは「チョウセンヒトモドキ(朝鮮民族)」など、嘘・捏造・紛い物や正統性に欠けるなどの否定的な評価に基づいて用いられる。
- また、日本人が中国人に使う蔑称としてはチャンコロや、その下略形の「チャン」や「シナ」などがある。ただし「シナ」については蔑称かどうか日本国内で意見が分かれている(詳しくは支那のリンク先を参照)。
- グックは、アメリカ合衆国において韓国人・朝鮮人を蔑むときに用いられる呼称。「大韓民国」の韓国・朝鮮語読みである「テハンミングク」が「テハンミングック」と聞こえることが語源とされる。広くは韓国朝鮮人だけでなく東洋人全般への蔑称としても使われる。
- 三国人(第三国人)は、戦後にGHQが朝鮮、台湾など日本の旧植民地を「Third Nations(決して敗戦国ではないが、戦勝国にも数えられない第3の国)」と呼んだことから生まれた呼称である。当初は自ら「三国人」と自称し、敗戦国民である日本人と差別化するために積極的に使用していた時期もあったが、戦後の混乱期に日本人との間で強い摩擦を生じていくうちに、いつしか侮蔑の意味合いが加わり、在日コリアン、在日中国人に対する蔑称として認識されるようになった。類義語にザイニチがあるが、今のところはまだ三国人ほどの侮蔑のニュアンスはないようである。
- 特に第二次大戦前には、朝鮮を「鮮」、朝鮮人を「鮮人」と呼び習わしていた。「内鮮一体」、「不逞鮮人」などの使い方がされ、戦後も1965年の日韓国交正常化までは、韓国、北朝鮮をそれぞれ「南鮮」「北鮮」と呼んでいた。頭文字の「朝」ではなく「鮮」を取ったのは、「朝」が「朝廷」と同じ字であるという理由から、「鮮」の使用を奨励したためであるとされる。
- 韓国・北朝鮮・中国をひとまとめに表現する語として「特定アジア(特ア、特亜)」がある。匿名掲示板2ちゃんねるや、保守派論客から広まった。侮蔑的なニュアンスを含む用語ではないが、これら三国に共通する対日姿勢要出典から生まれた言葉であるため、敵対的な文脈の中で使用されることが多い。そのため一部では蔑称とみなされることもある。
- 在日は本来は在日外国人全体のことのはずだが、在日コリアンの蔑称になってしまった。
- 日本で近年モンゴルを蒙古(もうこ)と呼ばなくなったのも、この言葉が古代中国における異民族への歴史的蔑称の一つであったことを理由としている。
- 欧米圏では、赤毛・ソバカス・色白という劣性遺伝の特徴をもつ人に「ジンジャー」という別称を用いる場合がある。
各国の慣習・思想などに対する揶揄
揶揄の当該項を参照されたい。
特定個人・組織から派生した蔑称
- 昔から、その当時の有名人に対して蔑称が付けられる事が多く見られる。
- 本人の名前が蔑称として使われる場合もある。
- 土左衛門
- 水死体の代名詞だが、山東京伝によれば江戸時代の力士「成瀬川土左衛門」の体格が水死体のようであったことが語源とされる。
- 出歯亀
- 覗き行為の代名詞となっているが、これは「出歯の亀吉」こと池田亀太郎が語源となっている。最近では2ちゃんねらーを中心に田代まさし(タシロ・タシーロ)が覗き・盗撮の代名詞として取り上げられた事が挙げられる。
- 立ち居振る舞いや身体的・精神的な変化をして侮蔑語が作られることもある。
- 江川る・伊良部る
スポーツ選手から来た侮蔑語には次のような言葉がある。
- りえ痩せ
- 一時期、人気女優の宮沢りえが婚約までしていた貴乃花関(現貴乃花親方)との破局後、CDをリリースするも鳴かず飛ばずで、心労のため著しく体重が減少したことがあった。これを当時の4大女性週刊誌(週刊女性、女性自身、女性セブン、微笑〔現在は廃刊〕)が挙って採り上げ、表題でりえ痩せと称した。これが他の女性有名人の激ヤセにも用いられた。そもそも激ヤセという言葉自体が侮蔑語である。
- ジョンイル・将軍様
- 独裁的な権力を持つ者(ワンマン)に、北朝鮮の最高指導者金正日になぞらえて○○ジョンイル(○○は名字またはその一部)、また○○将軍様という蔑称を用いることがある。(同様にオウム真理教の元代表麻原彰晃になぞらえて尊師という蔑称もある)
- クレムリン宮殿
- 力道山が現役時代、自分の報道にとてもデリケートだった力道山サイドの態度に戦々恐々としていたマスコミが「すぐクレームをつけてくる」ということからこう呼んでいた。
- 毒蜜
- 元日本テレビのアナウンサー・徳光和夫を揶揄するアンチ巨人ファンのネットでの名前。
- オヅラ
- 元東京12チャンネルのアナウンサー・小倉智昭を揶揄するネットでの名前。本人にカツラ疑惑があることから。
- 紅の傭兵
- 河野洋平の意地の悪い当て字。“親中派”と評する者達(主に左翼に批判的な2ちゃんねらー)が揶揄でつけた。
- アサヒる
- 安倍晋三前首相が突然辞任を謝罪したことから、「仕事も責任も放り投げてしまいたい心情」を表すことばとしてコラムニストの石原壮一郎が朝日新聞上で流行語として「アベする」という言葉を取り上げが、その記事が出た当時、インターネット上では殆ど検索がヒットしておらず流行語とは言えないのではないかとされた。そこで、これを強引な記事だと考えた人々が、その記事を掲載した朝日新聞の「流行を捏造してまでも貶める行為」等に対して、アサヒるという言葉を名付け、現代用語の基礎知識に掲載されるなど流行語となった。アサヒる問題も参照。
- その他
- レガる
- 殊にテレビドラマで、視聴率が著しく低迷し、途中で打ち切られること(最終回の週を繰り上げる)。『レガッタ〜君といた永遠〜』が低視聴率であったことに由来。
- ダンドる
- 「レガる」とほぼ同意義であるが、こちらはテレビ局が全面プッシュし、キャストに話題の人物を取り上げるなどしていたものの、低視聴率に終わったドラマを指し、打ち切りは免れたものに適用されている。『ダンドリ。~Dance☆Drill~』が前述の理由で枠の最低視聴率を更新したことに由来。
参考文献
- オットー・イェスペルセン『人類と言語』(改訂増補; Mankind, nation and individual from a linguistic point of view) 須貝清一・眞鍋義雄訳、荻原星文館、1944年
関連項目
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