嫌韓

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嫌韓(けんかん)とは、日本人がもつ外国人恐怖症(ゼノフォビア)感情の一つで、大韓民国(韓国)に関わっている全ての事象、韓国文化、韓国人、在日コリアンなどを嫌悪する態度の俗称。韓国に留まらず朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、同国民、中国朝鮮族韓国系アメリカ人など朝鮮半島をルーツに持つ人間、または嫌韓を批判する日本人、韓国を評価する日本人まで対象に含む場合もある。

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目次

[編集] 概要

外国人嫌悪(ゼノフォビア)は、世界のどの国でもごく普遍的に見られるものであり、隣国同士の対立感情としても古代から存在する。ゆえに、日本における朝鮮半島への悪感情・差別感情は長い歴史をもつ。以下の欄では、現在称される「嫌韓」という言葉がいかに一般的に知られるようになったか歴史をひもといて述べていく。

[編集] 第二次世界大戦前後までの対朝鮮認識

日本人の朝鮮民族に対する反感・嫌悪はもともと三韓鼎立の時代にさかのぼり、優越意識・差別意識も近代以前にさかのぼることができる。これには東アジア中華文明圏に属する両国の特殊な事情もある。『三国史記』新羅伝には倭と倭人を萌芽的小中華思想に基づき蛮族と見下しているような記述が散見されるが、日本でも『日本書紀』・『続日本紀』の中ですでに同様の思想に基づき朝鮮半島の諸国と住民を見下しているような記述が散見される。また、元寇応永の外寇において起きた壱岐対馬島民の虐殺や、文禄・慶長の役といった不幸な歴史の積み重ねも関係している。日明貿易の最末期には日本の軍事力・国力が伸張したことを反映して、日本を華夷秩序の中で朝鮮・琉球よりも格上として扱ってほしいと申し入れたということもあった。

本来よしみを通じる目的である朝鮮通信使においてさえも、その紀行文などには日朝相互の小中華思想に基づく蔑視・軽視が根底に見られた。江戸時代、清朝の成立後には、大陸にもはや中華はなく日本こそが中華であるとの中華秩序論が幕内で有力に主張されてもいた。同様に朝鮮でも朝鮮こそ中華であるとの中華秩序論が保守的な儒学者を中心に広く流布した。お互いに相手を蛮族と見る思想は表面的な友好の裏で火種のように燻った。

対朝蔑視は、日本が李氏朝鮮を併合する前後に、多くの日本人にとって明確な「目前の問題」となった。日韓併合をとおして、日本人は朝鮮人を「遅れた民族」として差別するようになった。その意識がピークに達したのは、関東大震災における朝鮮人虐殺事件であり、朝鮮人に対する最大の迫害事件の一つとなった。

一方で、朝鮮人の対日蔑視も小中華思想から来ており、中華文明との距離が小さい朝鮮を「兄」、距離が大きく中華帝国との結びつきも弱い日本を「弟」とし「中華文明の恩恵少なき野蛮な弟・日本を文明国たる兄・朝鮮が教化する」という発想が前提になっていた期間が長い。これは両国の関係が表向き対等となっていた室町、江戸時代に至っても残存し、実情にそぐわない自尊主義的な対日観を朝鮮の知識人にもたらした。 また、過去の時点で「弟」であったその日本に併合され支配されるに至ったという反発は、知識人を支配者側に同化させないという世界の植民地支配において珍しい事態をもたらした。以降、朝鮮の知識人は近代的知識人に世代交代してからも日本を普遍文明とみなすことは少なく、これが日本人による反発をさらに強めたとする主張が存在する。しかし、日本・朝鮮の双方とも近代以前の文明に対する認識を根拠に差別意識を持ったのは知識人層にかぎられており、一般庶民への浸透度に関する疑問も長らく唱えられつづけている。少なくとも、一般庶民における蔑視感情は併合の前後と植民地支配をとおしてピークに達していることは確認できる。

第二次世界大戦終戦後にも一時的に朝鮮人への反感が増した。日本の敗戦を受け、併合の抑圧意識から解放された朝鮮人の一部が民族的な組織を組み始め、一部は日本各地で暴動を起こした。GHQ/SCAPがこれを危険視し、解体させたが、「朝鮮人を差別する」という優越した立場を失ったと感じた多くの日本人はこれを「朝鮮人の横行・横暴」ととらえ、反感を覚えた。

[編集] 東西冷戦時代の対韓認識

55年体制下では、韓国に対する批判は、左翼・革新陣営によって行われていた。そこでの批判の要点は、「韓国を支配しているのは軍事独裁政権であり、日本や米国の支配層と癒着して民衆を抑圧している」ととらえ、その民主化を求め、民衆同士の連帯を指向する性質のものだった。この立場からの韓国批判の象徴として広く影響を与えたのが、雑誌『世界』に長期連載されたT・K生韓国からの通信」である。しかし、この時点では「嫌韓」という言葉は使われていなかった。このときは、韓国政府あるいはその情報機関KCIA批判であり、韓国人・朝鮮人・在日批判ではなかった。むしろ人倫的救済を意味していた。

[編集] 「嫌韓」の誕生

調査結果では流行していなかったことを後日NHKは認めた
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もともと「嫌韓」とは、1990年代前半頃より日本の保守マスコミ、その他メディアによって使われ始めた言葉だと言われている。この言葉は、過去の日本による日韓併合について日本政府の明確かつ公式な「謝罪と賠償」などを強く求める韓国世論に対し日本人が反発するさまを示すために使われている。この問題については、1965年日韓基本条約以来、嫌韓を自称する者のみならず、いわゆる保守派は日本政府の立場と同調しつづけてきた。日本政府は、請求権を日本と韓国が相互に放棄し、日本側が当時数億ドルもの「経済協力金」を支払い、事実上これと引き換えに1965年の請求権協定2条に「請求権に関する問題が、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」と明記したことによって、すべての問題が既に決着済であるという立場を取っている。これに対して、日本政府の態度を批判する立場は多様である。韓国政府と同じく日韓併合以降の立法がすべて不法無効であるとの立場にたつ者、ここから派生した立場として第二次日韓協約以降が無効であるとする者、日韓基本条約は不平等条約であり日本国にのみ有利であるから不当であるとする者、逆に同条約は2つの反動国家の同盟条約であり朝鮮民族への補償になり得ていないから不当であるという立場をとる者、個人補償を国家間交渉によって放棄せしめてはいけないという国際法学における比較的新しい立場を取るもの、全世界の植民地支配と奴隷貿易と人種差別は遡及的に弾劾されるべきであるという立場を取る者など、多様である。

重要な側面として1980年代中ごろから韓国を軍事独裁国家であるとする見方が後退し、ソウルオリンピックの成功、ソ連の崩壊など、冷戦が西側陣営の勝利に終わり、日本国内で民主主義国家として韓国を認識するようになったことがあげられる。これに伴い、社会党日教組、各種労働団体、革新/左翼系マスコミは、韓国に宥和的な態度を取り、韓国に対する批判を忌避する姿勢を見せ始めた。このころ、北朝鮮に対しては各メディアとも認識を明らかにしないことや触れないことが多かった。韓国への批判はかつて左翼系マスコミがリードしていたものが、右翼系マスコミに入れ替わった。これと共に反軍事独裁と言ったスローガンに置き換わる形で嫌韓が広まった。軍事政権化では、日本の自民党を始めとする保守勢力は融和的であり実際に「親韓派」と呼ばれる勢力が大きな影響力をもっていた。これら保守系は、韓国が民主化し、韓国人に言論の自由が広がるにつれて、手のひらを返すかのように、嫌韓的態度を露にするようになった。軍事政権下の反韓国は、金芝河への大江健三郎の獄中闘争援助など、あくまで政権批判であり、韓国人に対する攻撃ではなかった。

[編集] 自由主義史観の台頭

同時期、第二次世界大戦終結前の日本の政策に対する「否定的な暗黒歴史観(自虐史観)」を正そうと考える歴史観(自由主義史観)が生まれた。自由主義史観は提唱者である藤岡信勝の主張によれば、元々は「右の極端」(大東亜戦争肯定史観)にも「左の極端」(コミンテルン史観)も排し、“司馬遼太郎の歴史観(主として「坂の上の雲」にみられるそれ)を基本に幅広い国民的合意を得られる歴史観を構築しようとする”運動である。韓国人が抱く執拗な反日感情への反発(=嫌韓)も見られる。

自由主義史観の誕生は、それまで日本国内で建前上よく言われていた「韓国は軍国日本の犠牲者である」と一方的に見る風潮への修正であると言われる。これは、執拗な反日政策をとる韓国への強い反感・軽蔑心を持つ日本人を増加させた。その一方で、韓国人が持つ反日感情をも増幅させ悪循環を引き起こしている。嫌韓感情と反日感情が対で語られる所以の一つである。韓国国内での反日感情は初代大統領李承晩が国策として、反共反日反中の3つの柱を据えたことに端を発するという見方もあり、嫌韓とは数十年の断絶がある。

初期の自由主義史観は「朝鮮半島統治は、確か悪い面があったが良い面もあった」と主張した。これは日本の悪かった面ばかりを強調する戦後民主主義における歴史教育を日本国民が見直す機会を与えたという主張もあるが、しかし植民地支配を行った側がそのようなことを主張するのは道義に照らしてふさわしくないという批判も受けた。

なお、「自由主義史観」の提唱者である藤岡は、間もなく幅広い国民的合意を得られる歴史観の構築という自らの提唱を放棄し、事実上、当初は批判していた「大東亜戦争肯定史観」と同一化するに至り、「日本の支配の良い面ばかりを強調する史観」に移行している。今日では、「自由主義史観」とは、大東亜戦争肯定史観の別名と見做される事が多い。

[編集] 「新しい嫌韓」

[編集] 2002 FIFA ワールドカップ以降

在日朝鮮人

現在の嫌韓現象を、これまでの朝鮮人差別とは違った現象であるとみなす者もおり、この立場からは「嫌韓」は「差別」ではないと主張される。戦前においては対朝鮮人差別・対支那人差別が堂々と正当化されることがあったが、現代日本において民族差別思想そのものを正当化し「彼らは蔑視されるべきである」と断定する言説は、インターネット上の一部ページを除いては少ない。 嫌韓現象をこれまでの朝鮮人差別とは違った現象であるという主張によっては、以下の事柄が実際に起きている新たな現象であるとして挙げられている。まず日本人に、朝鮮民族や朝鮮文化全体に対して新たに嫌悪感を抱くに至ったと表明する者が出現したこと、その感情が若い世代に特徴的であることである。これは、21世紀に入って立て続けにおこった以下の事態と密接に関係していると考えられる。

2002年に日韓共催で開催されたサッカーワールドカップ(2002 FIFAワールドカップ)で、韓国がベスト4へ進出する過程において、韓国に有利な誤審が相次いだことにより審判の買収が疑われて批判が相次ぎ、サポーターが韓国に対し嫌悪感を抱いたこと、韓国人の日本代表チームへのブーイング、韓国との竹島問題が再燃したこと。また、韓国の国史教科書による「反日教育」なども要因に挙げられている。ただし、これについては近年改善中であるとする見解もある。また、そもそも反日教育などは行われていないという見解や、植民地支配の歴史を教えることが日本人には反日教育だとみなされていると解する者もいる。

他にも韓国の新聞社により開設された日本語サイトや日韓翻訳サイトにより直接韓国国内の対日言説を読めるようになり韓国に対する反発意識が起こったこと、そして韓国内での反日デモなどが挙げられる。加えて、北朝鮮による様々な対日工作、特に日本人拉致事件が明らかとなり、これまでそれほど行われていなかった北朝鮮への批判がマスコミ上でも目立つようになったことも、大きな影響を与えた。

在日コリアンによる犯罪が実名ではなくしばしば通名で報道されること、日本における外国人犯罪で件数2位であるのが韓国であることも嫌韓感情の発生理由であるとして特にインターネット上で取り上げられがちである。一方で、朝鮮語読みを本名として報道される例も少なくないことから本人が通常使用している名前が基準となって報道されているだけであるとの指摘もあれば、警察発表を鵜呑みにしているに過ぎない(事実そうである媒体が多い)との指摘もある。通名報道に関しては、有名人レベルではない朝鮮人が成功者として稀に取り上げられるときには通名で報じられつつ犯罪者は常に朝鮮名で報じられるのが通例であった時期に多くの在日コリアンが不満を訴えてもいた。通称名報道がいつから定着したのかは検証されておらず、本名報道・通名報道の使い分けがどのように行われているかはもちろん、使い分けが存在すると認識されたのはなぜかなども明らかではない。

パチンコパチスロは在日朝鮮人および在日韓国人の経営が多く、その利益の一部が北朝鮮に送金され北朝鮮の資金源になっていると報じられるなどしたこと、北朝鮮の核武装の資金源になっているとも日本国外で報じられた。2001年12月の北朝鮮工作船事件ではその船内から発見された携帯電話の通話先の一つが在日韓国人パチンコ店であり、その関係が現在調査されている。また警察との癒着体質が明らかになったこと、そして、これらの情報がインターネットの普及によって多くの人に同時に伝播するようになったことも大きな要因の一つと考えられる(但しこれは先述の社会的差別も影響している 学卒でさえ就職出来ない在日韓国・朝鮮人達が手っ取り早く起業出来た業種であるため)。

また、朝鮮の植民地化とその統治について話題になるときや、歴史認識で対立するときに嫌韓派からは次のような不満がしばしば表明される。「同じく植民地となった台湾で植民地統治に一定の評価が与えられ、感謝する者までいるのに対し、韓国・北朝鮮では植民地統治をほぼ全否定している」という不満である。ただし、台湾の例はあくまで「植民地統治が全否定されている」という不満を述べる立場からの解釈であり、どのような統計に基づいた理解であるかは明らかではない。また、実際には韓国、更には北朝鮮のように直接な表明はしないものの、日本の侵略を受けた他のアジア諸国でも同じように「戦前の日本」(具体的には侵略)に対して否定的である点が顧慮されない点も特徴である。これらのことから嫌韓派は日本の植民地統治、侵略、軍政が批判されることよりも、それらの批判を各国の政府が国内統治や外交カードとして利用する姿勢に反発しているのだと見ることもできる。

「在日コリアンは日本によって強制連行された朝鮮人とその子孫である」という認識がしばしば見られていたが、実際は多数が、戦後出稼ぎなどの事情で入国したもので強制連行された者は少数派である(徴用工補償請求訴訟に見られるように、連行された人も少なからずいる)ということを取り上げて、「これまでの虚偽が暴かれたので在日コリアンに対する感情が変化した」と主張し、認識の変化を嫌韓意識の理由とする人々もいる。しかし実際には在日朝鮮人の中でも強制連行主流派説は一般的でなく、これを嫌韓の理由とすることを疑問視する人もいる。なお、日本への移民が生まれた理由は無数にあるが、経済的困窮、土地改革に於ける土地の収奪(朝鮮人から日本人地主及び対日協力した親日派地主への大量の土地所有権の移動)が誘因であるとする解釈は、教科書的な記述においては一般的でありつづけている。事実土地収用法の悪用により、日本語が解らない者から、書類不備を理由に土地を取り上げ、代わりに日本人を入植させた例が数多く存在する。

嫌韓意識は韓国人の日本に対する対抗意識や対抗意識が昂じた行き過ぎた言動の裏返しとする意見もある。この意見は、韓国の教科書などのメディアでしばしば見られる「日本にある××は元は自分達が教えたものだ」といった様々な俗説に対する日本側の反発によって補強されている(韓国起源説)。そしてそれらの中には日本人を形成するうえでとても大切な文化もある。そのため、こういった韓国起源説を唱えるメディアを疑いなく信じて韓国起源だと言い張る韓国人による日本文化の起源捏造が日本人のプライドを傷つけ、より日本人の嫌韓感情を高まらせていると言われている。しかし、新しい嫌韓意識が取り沙汰される以前から、日本から韓国人に対して「韓国の文化は日本人がもたらしたものだ」という言説が少数飛び出しており、さらに「古代より日本の属国」という捏造といった言動が飛び出すなど、日本人の一部も同レベルの歴史歪曲を行っている。それが逆に上記のような韓国における一部の反日主義を煽っており、両国共に偏狭なナショナリストが国民を扇動している面もあるともいわれている。

嫌韓派の主なプロパガンダの場所はインターネット(とりわけインターネット掲示板2ちゃんねるハングル板など)であるという声が一部ある。しかし韓国政府の言動や韓国国民による反日デモなどが日本の若者の嫌韓感情を芽生えさせるケースも多く、彼等がそうした感情をインターネットの掲示板で投稿しているとも考えられる。実際のところ韓国批判の書籍は日本では90年代初頭より目立つようになってきている。

日本人の嫌韓感情は韓国人の反日感情と対に語られることがあるが、相手国大使館にデモをかけたり、国旗を燃やしたり、小指を切ったりといった類のデモンストレーションが日本で見られることはきわめて稀であり、両国文化の違いと、嫌韓感情と反日感情の性格的な違いを表現している。

若い世代の嫌韓意識は、初等中等教育に対する反動であるという主張がある。日本では初等中等教育において過去の日本の「悪行」を強調して教わり、中国、韓国など東アジア諸国への過去の清算が必要だと教わるため、そのことへの反発が原因であるとする主張である。初等中等教育の現状にはここでは立ち入らないとして、ここで言われているような教育への反発には、自分の前の世代の行為を何故自分達が謝らなければならないんだという意識も影響している。これに対して「過去の自国の過ちを忘れぬことは、人間の責務である」、「なんでも教育のせいにするな」という主張もある。田原総一朗のように「その左翼教育を受けて右になったんだから(今までどおりの教育で)いいじゃないですか」と主張する知識人もいる。

嫌韓を表明する人間の多くは嫌韓の理由を問われた際、必ずしも韓国であるから嫌うわけではないとしている。彼等が考える所によれば、韓国は『捏造された歴史』を教え、自国の負の面(たとえば朝鮮戦争における保導連盟事件ベトナム戦争参戦時の韓国のベトナム人民の無差別殺戮など)を隠して日本を弾劾しており、同時に日本国内にも、日本に不利なことばかりを教え韓国や周辺諸国の負の面をひたすらに隠し、周辺諸国に弱腰な日本の政治家やマスコミ、教育機関が存在しているので、あくまでそれらに対して反発しているだけで、韓国を貶めて日本を持ち上げ美化するという意図があるわけではないのだと主張している。

特筆すべきは、これらの対立がおおむね日本国内の歴史認識をめぐる対立を反映している点である。

インターネットは嫌韓感情が盛んな媒体の一つである。そこでの発言は上記の歴史認識をめぐる対立を反映したものが多くを占めるが、同時に、嫌韓派の発言には背後にコリアンへの差別偏見や、韓国の「反日」と同レベルの韓国絶対悪という感情が透けて見える場合も多い。実際に、愉快犯的に「嫌韓」アジテーションや「差別表現を書き込むものもおり、インターネットは韓国・朝鮮人に対する差別表現とヘイトスピーチが横溢している空間になっている。

現在のインターネットでは韓国との直接的な議論が翻訳サイトを中心に可能になっている、少なくとも翻訳サイトにおいては韓国側による日本側に対する侮蔑的差別的書き込みの方がはるかに多くみられる。

[編集] ある世論調査

インターネットでは2005年度のNHKBSディベートの投稿欄を外部の個人が集計した結果「95%の人間が韓国に親しみを感じないと回答した」としている。但し、インターネットで行われるアンケートはもとより無作為抽出でなく、投票者が限られている上に組織票を投じることも容易く、また珍しくないので、世論調査に比べると世論をどこまで反映しているかは不明である(2ちゃんねらー#団体行動)。

各種世論調査では長く「韓国に親しみを感じない」とするものが多数派だったが、平成11年以降の調査では「親しみを感じる」とするものが多数派に転じていた。

しかし、日本リサーチセンターによる2005年の最新調査では「(どちらかというと)韓国に親しみを感じる」意見は32%、「(どちらかというと)韓国に親しみを感じない」とする意見は41.1%となっており「親しみを感じない」とするものがふたたび多数派となった。内閣府による2005年度調査の外交に関する世論調査では「(どちらかというと)親しみを感じる」が51.1%「(どちらかというと)親しみを感じない」とする者の割合が44.3%で、依然「親しみを感じる」とするものが若干多数派となっているが、2004年度に比較して減少傾向となっている。また、2006年度の内閣府による外交に関する世論調査でも「(どちらかというと)親しみを感じる」が48.5%「(どちらかというと)親しみを感じない」が47.1%となっており、「親しみを感じる」とするものが2年連続で減少している。

[編集] マスメディアが果たした役割

嫌韓感情をもつと言われる人々から日本のマスメディアに対しては次のような主張がある。「一般に韓国を好意的に扱って反日的な情報や韓国側に非のあるニュースを意図的に小さく扱っている」、「昨今の韓流ブームは電通などによる人工的な作為である」、「日本における韓国人俳優ファンの大半が在日コリアンであり、その人達は韓国人タレントが来日する度に韓流ブームを加熱させたい勢力の出す動員令を受けて集結し騒ぎ立てている」という主張である。しかし在日だけでそれだけ盛り上がるのかと言う疑問も当然あり、陰謀論的な見解ではないかとの指摘もある(当項目・陰謀論参照)。この種の主張の真偽については嫌韓派の間でも見解が分かれる。しかし、実際に2005年の「日韓友情年2005」日本側実行委員会の副委員長には電通の会長が就任しており、これを韓流陰謀論の根拠となす見方もある。これに対しては「自社が関わっているイベントを大いに盛り上げるのは当然」という反論もある。

また批判にいう、当時のNHK会長海老沢勝二が、自局のドラマを差し置いて韓国ドラマを褒め称えているのを見ても明らかである。2003年TBSに就任間もない盧武鉉大統領が出演した際に100人が観客として番組に参加したのだが、通訳が行われる前にジョークに笑い出す、過半数の人が「愛している」を韓国語で言うことができるなど、韓国語に通じている人が集合しているといったこともあった。日テレ系番組『ザ!情報ツウ』で『冬のソナタ』の批判をした麻木久仁子のように、批判をしたがために女性週刊誌から一斉に攻撃されるタレントまで出た。

嫌韓を訴える人達によるマスコミバッシングの背景には、以前からたびたび批判されているマスコミのいわゆる「横並び体質」がある。ただ、従来からの「横並び体質」と一つ違うのは、公共放送であるNHKが加わっているということ、である。これに対してはテレビメディアがドラマを流す事が、韓国に媚びている事になるのかと言う疑問、アメリカドラマやハリウッド映画を連日流しても、“アメリカに媚びている”と主張する声は少ないではないかという意見もある(ただし、嫌韓を訴える人達の意見としてアメリカ同盟国であり、韓国よりつながりが深いのは当然だと言う意見もある)。また、NHKは韓国の映画業界に対して経済的な援助を継続している。

嫌韓が増えるきっかけになった2002年2002 FIFAワールドカップ開催以前からも韓国人タレント(ユンソナや、かつてはチョー・ヨンピルなど)は日本にいるし、いくつかの韓国ドラマも、放送回数等の不完全もあったが『冬のソナタ』の日本での放送開始以前に日本のテレビ局で放送されていた(例:『イヴのすべて』テレビ朝日系)。深田恭子と韓国人俳優ウォンビン主演による日韓合作ドラマ『フレンズ』もTBSで製作されている。しかし、昨今の韓流ブームのような、誰でも明確にわかる爆発的な盛り上がりはあまり見られなかった。ドラマの視聴率の低迷が、即「嫌韓」に直結するのかどうか、疑問を持つものもいる。

SAPIO正論諸君!で、しばしば嫌韓特集が組まれる。またPHP研究所小学館扶桑社祥伝社展転社で、嫌韓本が出されている。

[編集] インターネットが果たした役割

1990年代後半になると、「嫌韓」という感情・行動はその言葉と共にインターネットの普及を境に大きく広がり始める。これは従来のメディアでは発信できなかった韓国・韓国人・韓国文化に嫌悪感を抱くような情報が、虚実を問わずインターネットを介して容易に発信できるようになった事があげられる。また、インターネットにより、韓国国内の日本に対する意識や記事などが日韓翻訳サイトや韓国の新聞社サイトを通じて手軽に日本人に読めるようになり、反日感情に対する安易な反発に直結してしまったネットワーカーが多い事も挙げられよう。

主なネット上の嫌韓派の拠点としては、2ちゃんねるハングル板や極東アジアニュース板、東アジアnews+板、そしてふたばちゃんねるなどが伝統的に挙げられてきたが、近年はブログなどにも広がりを見せている。

[編集] 「マンガ 嫌韓流」の登場

2005年には、これらネット情報を元に書かれ、ネット上に掲載された漫画を書籍化した『マンガ 嫌韓流』(山野車輪作、晋遊舎、2005年)が発売された。 これは、インターネット上で広まっていた「嫌韓」ブームにのる形で出版された。 作者山野車輪2ちゃんねるに固定ハンドルを使っての書き込みを行っていたほどの2ちゃんねらーである。

『マンガ嫌韓流」は予約のみでAmazon.co.jpの売上ランキング1位を記録した(総発行部数は、2006年7月1日の段階で1巻2巻合わせて公称67万部)。ネット書店での実売から火がついたが、amazon.co.jpには発注が相次いだにもかかわらず書店には発注がないままでありつづけ、また小部数であることの必然として取次も大きく扱わず、特定勢力以外からはまともに相手にされず、大手書店には大きく並べられない期間があった。このことから嫌韓派の一部からは大手書店が扱いを控えているという疑心暗鬼と被害妄想が生まれた。また「大手書店が扱いを控えている理由」についてもさまざまな憶測が生まれた。

嫌韓流は、1巻2巻合わせての総発行部数が67万部(2006年7月1日現在)を記録。インターネット上のごく一部の流行であった嫌韓が、アメリカの民主党系の新聞でも日本における外国人差別だとして取り上げられる事態となった。

同書は一部の層に強く支持された。この層は次のように戦後の日本社会を見ている。戦後日本では外国人差別に反対する考え方が強く存在しているため、その流れを社会に示すことはなく、それを示すことは人種差別主義者と評される恐れを抱かせるため嫌韓が一般社会の流れとして現れることは無い、朝日新聞をはじめとする報道機関では韓国のイメージを悪化させる報道を差し控えることを社是としており韓国に対する否定的な観点が含まれた論調はまったく報道されることが無かった。このように信じている一部の人達、報道自主規制があると信じている特定勢力には、「マンガ嫌韓流」発売は「言論弾圧」を告発し、正しい情報を広めるものとして好意的に受け止められた。

実際には、民主化が進展する以前は韓国政府に対し批判的であり、韓国という国家を好意的に報道していたわけではない。逆にサンケイ新聞等は韓国政府の人権抑圧や金大中事件(日本の国家主権の侵害であり、本来なら彼ら右派の格好の批判の的となるはず)等も共産主義との戦いの為だとし是認あるいは黙認し批判することはなく、反共主義的政策を賞賛していた。(「冷戦後の対韓認識と「嫌韓」という言葉の誕生」を参照。)

その発売において、報道機関から広告の掲載すら拒否されたと出版元の晋遊舎のコメントが東京スポーツにより報じられたが、報道機関側からは“広告出稿さえなかった”と回答があり、晋遊舎の単なる宣伝の話題作りに東京スポーツがのせられただけなのではとの見方もある。(詳しくはマンガ 嫌韓流を参照のこと)。

[編集] 「嫌韓」の理由

嫌韓感情を持つ人物が嫌韓の原因として主張している理由の主なものとしては、

等があげられる。

[編集] 「嫌韓厨」の登場

嫌韓派がネット上で増加するにつれ、2ちゃんねる内も含め、嫌韓派の行為に不快感を持つ者も現れてきた。とくに、時機を弁えずに嫌韓コピペを貼る、韓国人に対しあからさまに差別意識を出す、嫌韓情報を捏造する、韓国人が関われば無条件で罵倒する、嫌韓発言を批判する相手を“在日”または“工作員”扱いする―などといった行為を行う者は、嫌韓厨(厨とは「厨房」の略語)と呼ばれることがある。嫌韓派は、「韓国に対して不都合な情報を発信しただけで、『嫌韓厨』と決め付けられている」と主張しているが、一般的に、それだけで「嫌韓厨」と呼ばれることはない。

なお、2ちゃんねるの管理人ひろゆきも、嫌韓派に対しては否定的な発言をしており、ハングル板および極東アジアニュース板は公式に、2ちゃんねる内の隔離板という位置づけがなされている。

[編集] 陰謀論

嫌韓の間では陰謀論が頻繁に唱えられている。例えば、インターネット上で嫌韓運動を扇動している各サイトでは「街宣車を用いてプロパガンダ活動を行なう行動派右翼の団体は主に在日韓国朝鮮人を構成員としており、右派の社会的イメージを貶めるために、反社会的な活動を行っている」と言う主張がされている。しかし、その根拠とされている物には憶測や捏造された情報もあり、この為、いくつかの右翼団体は反感を覚えてインターネットにおける活動から退却した(「街宣車ギャラリー」、「大日本大門党」など)。

公安調査官公安調査庁調査第二部部長)の菅沼光弘は、2006年10月19日の外国特派員協会の講演において、ヤクザの構成員について「60%の人々は所謂同和の関係者であります。そして、30%の人たちは在日の人たちであります。」と発言、右翼団体については「今の右翼、或いは民族団体と言われるものは、これは資金的な関係が最大の理由でありますけれども、ほとんど全て、もう100%と言っていいと思いますけれども、これは、バックグランドはヤクザであります。」と発言した。

他には「日本の芸能界と報道機関は在日コリアンによって牛耳られており、在日社会にとって不利な活動を行うと抹殺される」「ある都道府県は裏で在日コリアンによって支配されている」等と言う陰謀論が多い。

[編集] 政財界

嫌韓意識をもつ人、嫌韓的な特集を良く組む保守系新聞及び保守系論壇誌は、親日的だった統一協会朴正煕-全斗煥時代の軍事政権による民主主義の弾圧にはほとんど触れる事はない。1990年代以降語られることが減ったが、政界においては「親韓派」(岸信介福田赳夫など)と呼ばれる勢力が大きな存在感をもち「親韓派ロビー」の影響力は大とされていた。政界にかぎらず日本の右派勢力と韓国軍事政権とは緊密な関係を保っており、多額の政府間経済協力も行われていた。また、右派文化人は、韓国民主化運動には無関心かむしろ否定的であった。例えば大江健三郎などの態度、金芝河の解放運動への態度、「学園浸透スパイ団事件」の解決に関する無関心、金大中拉致事件に対する冷淡な態度とKCIAによって日本の主権を侵害されたことをほとんど不問としたことなどが挙げられる。これらのことから、韓国における左右勢力と日本における左右勢力の配置がうかがえる。

自民党内部から、工作費、謀略費が元KCIA金大中時代に大幅縮小された)幹部に流れていると言う陰謀説もある。なおCIAから自民党や韓国軍部に反共活動支援のための秘密資金が流されていたのは事実である。

国内の不安・不満を外に向けさせるために、敢えて竹島へと測量船を出そうとし、与党自民党中心に、日韓関係の緊迫化を狙っていると言う陰謀説がある。

アメリカの軍産複合体が、日本に高度・高価な武器を売りつけるために、朝鮮半島と日本の緊張感を敢えて作り出している、それにアメリカ国防省またはCIAが絡んでいるのでは、という陰謀説もある。

ちなみにこれら陰謀論自体が嫌韓を嫌った韓国政府の陰謀と言う説もある。

[編集] 関連項目

[編集] 両国にまたがる事柄

[編集] 日本の事柄

[編集] 韓国の事柄

[編集] メディア関連

[編集] 人物関連

[編集] 脚注

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