中央区 (東京都)
目次
概要
東京の都心を構成する区のひとつであり東京23区のほぼ中央に位置する。区内には、日本橋・八重洲・築地・月島・晴海・銀座等といった街がある。
面積は10.094km²で、東京23特別区の中では台東区に次いで2番目に小さい。
人口は千代田区に次いで少なく130,483人、75,472世帯(2013年6月1日現在)。(2013年4月に定住人口13万人を1967年以来46年ぶりに達した)ものの日本橋や銀座などの大商業地域(オフィス街)を複数抱えるため、昼間人口は60.6万人に膨れ上がる。また、商業地域としての特徴が強く、建物はビル(オフィスビル)が目立ち、住宅としてはマンション(超高層マンションや公営住宅も)や団地などの集合住宅が大半を占め、低層住宅の一戸建てやアパート(長屋も)などはかなり少ない(南部の佃や月島付近に点在するのみ)。
道路は碁盤目状で、他の区と比べると比較的よく整備されている。
人口
600px | |
中央区と全国の年齢別人口分布(2005年) | 中央区の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 中央区
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 }} |
中央区(に相当する地域)の人口の推移 テンプレート:人口統計/13 | |
総務省統計局 国勢調査より |
昼夜間人口差
2005年の夜間人口(居住者)は98,220人であるが、区外からの通勤者と通学生および居住者のうちの区内残留人口の合計である昼間人口は647,733人で、比率は6.595倍であった[1]が、その後の夜間人口の増加および昼間人口の減少により、2010年における比率は約4.94倍にまで縮まっている(夜間人口122,762人、昼間人口605,926人[2])。
近年、臨海部では50階超のタワーマンションが複数建築されているほか、区内に建設される東京オリンピック(2020年開催)の選手村が催事終了後は住宅に転用される予定である。
地理
区域の西側は江戸時代には日本橋や京橋など下町として栄えた地域であり、東側は同時代からの埋め立てによって出来た地域である。現在、中央区は行政上、日本橋、京橋(銀座・築地などを含む)及び月島の3地域に区分されている。
中央区は第二次世界大戦終戦直後まで運河と水運の町であった。区内には京橋川・桜川・築地川・汐留川・三十間堀川・鉄砲洲川・箱崎川・浜町川・竜閑川などが縦横無尽に張り巡らされていた。これらの河川は戦後の残土処理や高速道路建設のため埋め立てられ、現在では往時の姿を殆ど残していないが、町や区界はこの河川に沿っていることが多い。
区の北端との区界は竜閑川跡、西端は外堀跡および日本橋川、南端は汐留川跡である。区の東端には江東区との境に隅田川が流れる。隅田川は下流で二股に分かれ(西側が本流、東側は「派流晴海運河」)、その中州には佃や月島、勝どき、豊海町、晴海がある。区の南東部は東京湾に面している。
- 河川
- 運河
- 隣接する自治体
歴史
- 近世以前
- 江戸郷内前嶋の位置にあたる。
- 近世
- 近・現代
- 1869年 - 築地鉄砲洲(今日の明石町付近)に外国人居留地設置(~1899年)。
- 1953年 - 戦後の復員や戦災復興などにより、定住人口過去最高となる172,183人を記録した。
- 1967年 - 高度経済成長に伴う都市化で都心離れが進み、定住人口13万人を割った。
- 1997年4月 - 定住人口過去最低となる71,806人を記録した。
- 2007年4月4日 - 定住人口10万人を31年ぶりに達した。
- 2011年 - 日本橋(第十九代)架橋100周年を迎える。
- 2013年4月4日 - 定住人口13万人を46年ぶりに達した。
- 区の沿革
- 1878年11月2日施行の郡区町村編制法に基づく東京15区のうち、日本橋区と京橋区が誕生。現在の中央区に相当する。
- 1947年3月15日 - 両区を併せて現在の中央区となる。旧日本橋区域の町名に「日本橋」の冠称が付く。
- 1947年5月3日 - 地方自治法施行により、中央区は特別区となる。
- 1997年3月15日 - 中央区制施行50年を迎える。
地名の由来
地域
主な行事
- 東京湾大華火祭(毎年8月、東京港晴海埠頭)
町丁
中央区の町名 (東京都) も参照 現在の中央区の町名で旧日本橋区の区域にある街の町名は「日本橋○○町・○日本橋」と称している(八重洲を除く)。これは戦後、旧日本橋区と旧京橋区が合併する際に「日本橋」の町名が消えることを避けるために、旧日本橋区の町名に日本橋を冠したことによる。
在外公館
- テンプレート:Albaniaアルバニア共和国大使館
- テンプレート:Samoaサモア独立国大使館
ナンバープレート
中央区は、品川ナンバー(東京運輸支局本庁舎)を割り当てられている。
- 品川ナンバー割り当て地域
- 中央区・千代田区・港区・品川区・目黒区・大田区・世田谷区・渋谷区と島嶼部も含む[3]。
区政
区長
- 区長 : 矢田美英(8期目)
- 任期 : 2015年(平成27年)4月27日 - 2019年(平成31年)4月26日[4]
友好都市・姉妹都市
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立法
区議会
- 定数 : 30名
- 任期 : 2015年(平成27年)5月1日 - 2019年(平成31年)4月30日[4]
- 議長 : 鈴木久雄(中央区議会自由民主党議員団)
- 副議長 : 石田英朗(中央区議会自由民主党議員団)
会派名 | 議席数 | 議員名(◎は幹事長) |
---|---|---|
中央区議会自由民主党議員団 | 10 | ◎礒野忠、石田英朗、中嶋ひろあき、木村克一、染谷眞人、押田まり子、鈴木久雄、田中耕太郎、瓜生正高、佐藤敦子 |
中央区議会公明党 | 4 | ◎田中広一、中島賢治、堀田弥生、墨谷浩一 |
日本共産党中央区議会議員団 | 4 | ◎志村孝美、小栗智恵子、加藤博司、奥村暁子 |
民主党区民クラブ | 3 | ◎渡部博年、渡部恵子、森谷歩美 |
維新の党 | 2 | ◎青木かの、松川たけゆき |
無所属 | 1 | 山本理恵 |
絆 | 1 | 石島秀起 |
無所属会派子どもを守る会 | 1 | 小坂和輝 |
新青会 | 1 | 原田賢一 |
止水 | 1 | 塚田秀伸 |
暁 | 1 | 海老原崇智 |
無所属クラブ | 1 | 富永一 |
計 | 30 |
都議会
- 定数 : 1名
- 選挙区 : 中央区選挙区
- 任期 : 2013年(平成25年)7月23日 - 2017年(平成29年)7月22日[4](「2013年東京都議会議員選挙」参照)
議員名 | 会派名 | 当選回数 |
---|---|---|
立石晴康 | 東京都議会自由民主党 | 8 |
衆議院
- 選挙区 : 東京都第2区 (中央区・文京区・台東区)
- 任期 : 2014年(平成26年)12月14日 - 2018年(平成30年)12月13日(「第47回衆議院議員総選挙」参照)
議員名 | 党派名 | 当選回数 | 備考 |
---|---|---|---|
辻清人 | 自由民主党 | 2 | 選挙区 |
警察
消防
- 京橋消防署(京橋3-14-1)救急隊1
- 築地出張所(明石町1-27)救急隊無
- 銀座出張所(銀座7-11-17)特別消火中隊・救急隊1
- 日本橋消防署(日本橋兜町14-12)特別消火中隊・消防活動二輪部隊・救急隊1
- 堀留出張所(日本橋堀留町1-2-6)救急隊無
- 人形町出張所(日本橋人形町2-27-8)救急隊無
- 浜町出張所(日本橋浜町3-45-12)水難救助隊・救急隊無
- 臨港消防署(勝どき5-1-23)水難救助隊・救急隊無
- 月島出張所(勝どき4-5-14)特別消火中隊・救急隊1
交通
区中央部には日本の道路網の始点である日本橋があり、東京最初の地下鉄である東京地下鉄道(現在の東京メトロ銀座線)も中央通りに沿って作られた。区北西部で外堀通りを挟んで接する千代田区側には東京駅があり、その八重洲側出口(東側)が中央区へ、丸の内側出口(西側)が千代田区へ開いている。また、区南部の晴海埠頭(東京港のひとつ)には晴海客船ターミナルがある。
鉄道
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 銀座線 (G)
- 日比谷線 (H)
- 丸ノ内線 (M)
- - 銀座駅 -
- 東西線 (T)
- - 日本橋駅 - 茅場町駅 -
- 有楽町線 (Y)
- 半蔵門線 (Z)
- - 三越前駅 - 水天宮前駅 -
水上バス
バス
道路
観光
- 日本橋地域
- 日本橋商店街、薬品街、繊維街、問屋街
- 兜町証券街(東京証券取引所等)
- 日本銀行本店
- 三井本館
- 三越本店
- 明治座
- 東京シティエアターミナル (T-CAT)
- 山口県東京観光物産センター(おいでませ山口館)
- メトロリンク日本橋(無料循環バス)
- 京橋・月島地域
- 銀座
- 永代橋
- ブリヂストン美術館
- 歌舞伎座
- 新橋演舞場
- 和光(旧服部時計店、通称「銀座の時計台」)
- 東京都中央卸売市場 築地市場
- 築地本願寺
- 国立がん研究センター
- 聖路加国際病院
- 浜離宮庭園
- 勝鬨橋
- 月島
- 晴海埠頭
神社
など
教育機関
公立学校
- 中学校(全4校)
- 小学校(全16校)
- 幼稚園(全14校)
公立学校(廃校)
- 中学校
- 小学校
私立学校
区立図書館
中央区立図書館は3館であり、区民一人当たりの区民図書館蔵書数は区民一人あたり5.5冊で23区では千代田区についで第二位である。23区の平均は区民一人あたり3.4冊である(2012年現在)。
メディア
- 新聞社
- 朝日新聞社
- 読売新聞グループ本社・読売新聞東京本社(かつて銀座に社屋があった。現在登記上の本社は千代田区大手町であるが、老朽化した社屋ビルの建替えの為、2010年10月1日から2014年1月5日まで暫定的に銀座・日産自動車旧本社のビルに復帰していた。2014年1月6日から大手町新社屋に再復帰)
- 日刊スポーツ新聞社
- 放送局(ラジオ)
住宅団地
- UR 勝どきビュータワー
- UR 月島団地 - 勝どき 市街地住宅 賃貸20 1959年 勝どき三丁目に改称後建替え
- UR 月島東中通団地 - 勝どき 市街地住宅 賃貸77 1961年 現存現勝どき四丁目。 譲渡返還
- UR 晴海アイランドトリトンスクエア - 晴海、旧住宅・都市整備公団、建替え、1997年-
- UR 晴海団地 - 晴海、高層(10F) 賃貸262 分譲240 1957年
- UR 晴海高層アパート - 晴海、消滅, 旧日本住宅公団, 前川國男設計事務所、公団初の高層住宅、1957年
- UR 大川端リバーシティ21 - 佃
- 都営勝どき一丁目アパート(勝どき 1-2、1999年)
- 都営勝どき二丁目アパート(勝どき 2-9、1971年)
- 都営勝どき五丁目アパート(勝どき 5-8、1969年)
- 都営勝どき五丁目第2アパート(勝どき 5-9、2006年)
- 都営勝どき六丁目アパート(勝どき 6-6、1977年)
- 都営佃二丁目アパート(佃 2-2、1986 - 1987 年)
- 都営明石町アパート(明石町 2-4、1970年)
- 都営明石町第2アパート(明石町 13、1975年)
著名な出身者
旧日本橋区、旧京橋区の著名な出身者については日本橋区、京橋区を参照
- 泉ピン子 - 女優。銀座
- 和泉雅子 - 女優。銀座
- 内田有紀 - 女優。日本橋
- 四代目江戸家猫八 - ものまね芸人。日本橋浜町
- 柄本明 - 俳優。銀座木挽町
- 大木トオル - ブルースシンガー、国際セラピードッグ協会代表。日本橋人形町
- 角澤照治 - テレビ朝日アナウンサー。湊
- 柏原寛司 - 脚本家、映画監督。日本橋人形町
- 川端健嗣 - フジテレビアナウンサー。銀座
- 北原照久 - 玩具コレクター。京橋
- 木村優子 - 日本テレビ編成局アナウンス部長。湊
- 十一代目金原亭馬生 - 落語家。銀座木挽町
- 車田正美 - 漫画家。月島
- 新川完二 - 元力士。
- 神東山忠也 - 元力士。
- 高緑成治 - ミュージシャン。エレファントカシマシのベース。月島。
- 田口恵美子 - 元テレビ東京アナウンサー、松岡修造夫人。新富町。
- 竹田圭吾 - 雑誌編集者。新富町
- 田中圭 - 俳優。
- テリー伊藤 - テレビディレクター、タレント。築地
- 徳田重男 - AV男優。
- 西谷弘 - 演出家、映画監督。銀座
- なぎら健壱 - フォークソング歌手、タレント。銀座木挽町
- 服部真湖 - 司会者、ナレーター。日本橋人形町
- 十代目坂東三津五郎 - 歌舞伎俳優。日本橋小伝馬町
- 緋縅力弥 (3代) - 元力士。
- 雅子 - モデル。日本橋
- 松木安太郎 - 元Jリーグ監督。日本橋小伝馬町
- 南谷朝子 - 女優、シンガーソングライター。日本橋蛎殻町
- 宮本亜門 - 演出家。銀座
- 諸河久 - 鉄道写真家。新富町
- 山口果林 - 女優。日本橋兜町
- 吉本隆明 - 評論家。月島
- 若林正恭 - お笑い芸人、オードリー (お笑いコンビ)。築地
中央区を舞台とする作品
- ドラマ
- 水戸黄門(TBS) - 江戸が舞台のときは度々。
- 女系家族(TBS) - 2005年に放送された山崎豊子の同名小説を原作としたドラマ。放送当時の日本橋が舞台(原作では戦後間もない大阪・船場である)。
- ランチの女王(フジテレビ) - 日本橋の洋食屋「キッチンマカロニ」を舞台とするドラマ。
- 連続テレビ小説(NHK)
- 黒革の手帖
- 女帝 SUPER QUEEN (朝日放送) - 銀座のクラブ及びキャバクラが舞台
- 女帝 薫子 (テレビ朝日) - 銀座のクラブ及びキャバクラが舞台
- 筆談ホステス
- 新参者
- 遺留捜査 シーズン2,シーズン3 (テレビ朝日) - 月島
- お天気お姉さん (2013年のテレビドラマ) (テレビ朝日) - 佃
- アニメ・特撮
- 帰ってきたウルトラマン (TBS) - 防衛組織「MAT」の地上オフィスがあるという設定。
- 月面兎兵器ミーナ(フジテレビ) - 月島地区を匂わせる街並みが多々登場。
脚注
- ↑ 『東京都の昼間人口2005』 p.120-121 2008年、東京都 編 ※国勢調査では年齢不詳のものが東京都だけで16万人いる。上のグラフには年齢不詳のものを含め、昼夜間人口に関しては年齢不詳の人物は数字に含まれていないため誤差が生じる。
- ↑ 平成22年 東京都の昼間人口 - 東京都
- ↑ 関東運輸局 東京運輸支局:管轄区域図
- ↑ 4.0 4.1 4.2 東京都選挙管理委員会 | 都内選挙スケジュール | 任期満了日(定数)一覧
関連項目
外部リンク
- 行政
- 観光