げんしけん

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げんしけん』(The Society for the Study of Modern Visual Culture)とは木尾士目による漫画作品およびそれを原作にしたアニメーションである。

概要[編集]

表題の「げんしけん」とは作中のキャラクターたちが所属する大学サークル「現代視覚文化研究会の略称『現視研』」のこと。この漫画での現代視覚文化とは漫画アニメライトノベルコンピュータゲームギャルゲーアダルトゲーム対戦型格闘ゲーム)、そしてそれらを元にした造形(フィギュアカプセルトイプラモデル等)、コスプレ同人誌二次創作といったオタク的趣味を指す。

この作品はこれらオタクカルチャー全てを対象とする総合的サークルとして発足したものの、半ば休止状態だった「現視研」が新入生たちの入会によって少しずつ活気を見せていく様子を描いている。オタク趣味を持つ大学生たちのごくありふれた日常をギャグや物語的な誇張を交えつつ描いている。同人誌即売会への参加やプラモ作りなどあくまでオタクサークルを中心とした活動のみに焦点が絞られており、大学での授業やそれぞれのメンバーの同学科の友達との交流などオタク関係以外での社会とのつながりはほとんど描かれない。

作中には版権ネタやコスプレが扱われることも多い。版権・同人ネタで漫画作品が扱われるときは基本的にタイトルを微妙に変えた上で語られている。コスプレはゲームのキャラを元ネタとしており、パロディ的に細部を変えることなくほとんどそのまま登場している。

月刊アフタヌーン誌上で2002年6月号から2006年7月号まで足掛け4年間にわたり連載していた。作品内の時間は2002年4月から2006年3月までであり、主人公・笹原の入学から卒業に至るまでの4年間を1ヶ月単位でほぼリアルタイムで描いていたことになる(例外もある)。

なお2006年8月発売の単行本8巻と、同年12月発売の9巻は雑誌連載分の後日談を書き下ろしという形で盛り込んでストーリーを継続し完結した。アニメ化もされており、2004年10月~12月までUHF局各局で放送された(いわゆるUHFアニメ)。この『げんしけん』がアニメ化されるにあたり、作品世界内で存在する架空の漫画・アニメ作品『くじびきアンバランス』も同時にアニメ化された。2007年10月にはTV第2期シリーズ『げんしけん2』の放送が開始されており、更には作中で笹原が遊んでいた架空のPCゲーム『ラーメン天使プリティメンマ』もアニメ化されることが発表されている。

2005年には講談社漫画賞にノミネートされるも惜しくも落選、このことを単行本6巻の帯で自虐ネタとして扱っている。

作者の木尾士目は筑波大学出身で、筑波大学に実存するサークル「現代視覚文化研究会」が着想のヒントになっている。

作中に登場する「椎応大学」という名称やキャンパス風景から舞台設定のモデルは中央大学であると思われる。ちなみに、週刊モーニングおよび月刊アフタヌーンの初代編集長で現講談社取締役の栗原良幸は中央大学出身。

この漫画の影響を受け中央大学にも「現代視聴覚文化研究班」という名のサークルがつくられ、全国の大学・教育機関で「げんしけん」(現代視覚文化研究会)を模倣したサークルが多く誕生している。

登場人物[編集]


注意以降に核心部分が記述されています。

現代視覚文化研究会[編集]

笹原完士(ささはら かんじ)
- 大山鎬則
本作品の主人公。1984年1月13日生まれのB型。現視研に入るまで誰にもオタク趣味を言えず隠し通していた、いわゆる大学デビューの会員。フリースジャケットデイパックなどのラフな服装を好む。大学入学直後、サークル選びで二の足を踏んでいたところに現視研と出会い、なし崩し的に入会する。のんびり、まったりとした現視研の雰囲気に居心地の良さを感じつつも、いつかは現視研でなにか一つのことを為し遂げたいという思いを持っていた。
アクのないキャラ故に作中前半(1~2年次)は目立った活躍がなく端役の様にコマの隅にいることが多かったが、3年次に現視研三代目会長に就任してからはめきめきとリーダーシップを発揮し始め、「同人誌即売会へのサークル参加」という目標を果たした。これを含めた現視研での活動がきっかけとなり、編集の仕事を志すようになる。後に荻上(後述)に想いを寄せ、紆余曲折を経て無事恋人関係になった。ちなみに現視研で唯一の持ち。春日部(後述)からは「ササヤン」と呼ばれることが多い。現視研の会内コピー誌や同人誌におけるペンネームは「ベンジャミン武世」。
高坂真琴(こうさか まこと)
声 - 斎賀みつき
笹原と同学年の現視研会員。1984年2月2日生まれのB型。イケメンな容姿とは裏腹にアニメから対戦型格闘ゲームギャルゲーに至るまであらゆるオタクカルチャーものに精通するハイレベルなオタク。特に格闘ゲームに関しては全国レベルの腕前を持つと噂される対戦の達人で学内の様々なサークルが彼の勧誘、獲得を狙っている。それでいながらマイペースで天然な性格で、現視研に入った理由は本人曰く「自分に合ってそうだから」との事。
春日部とは“小学生の頃近所に住んでいて同じクラスだった”といういわゆる幼馴染み同士で、大学で再会し交際している仲。交際を始めてからも彼女に対して誠意ある行動を貫く一方でオタク趣味をやめる兆候は一切無く、遂にはプログラマとしてエロゲーメーカーに就職を決める。春日部が積極的にサークル活動に参加するようになった作中中盤以降は登場機会が減り、その分存在感が薄くなってしまった。ペンネームは「トシゾー」。
春日部咲(かすかべ さき)
声 - 雪野五月
笹原、高坂と同学年の会員。1983年7月19日生まれのAB型。オタク趣味を持たない全くの一般人。オタクを毛嫌いしており、作中序盤では高坂のオタク趣味をやめさせるために現視研の部室に現れては邪魔をしていた。しかし現視研が自治会と揉め事を起こした際、不甲斐ない言動しか取れないメンバーを見かねて叱咤や助言をしているうちに、いつしか彼女も主要メンバーの一人として溶け込んでいき、その後会長に弱みを握られて正式に入会させられることとなる。
グーパンチで殴る「ツッコミ」が得意技。当初は喫煙者だったが、自らの煙草の火が原因でボヤ騒ぎを起こしてしまい、それ以降火を扱えなくなってしまった。軽そうな外見とは裏腹に高坂に対して非常に一途であり、大学卒業後に自分の店を出すために英会話の勉強を頑張っているという努力家な一面もある。おばあちゃん子で育ったため老人介護は得意。「咲」という名前も祖母がつけた。斑目から命名されたペンネームは「クラッシャー花山(仮)」。
斑目晴信(まだらめ はるのぶ)
声 - 檜山修之
やせ型・メガネ・刈り上げおかっぱ頭が特徴の笹原たちより一年上の先輩会員。1982年10月25日生まれのO型。ロリコン趣味で萌えを語らせたらうるさい。生活費を削ってまでグッズ購入に資金を回すほどのオタクであり本人もその事を誇っている部分があるが、田中・久我山(後述)と違って物作りは苦手で、典型的な消費型オタクである。
現視研の中心的存在であり、後に二代目会長に就任する。春日部とはいつも口喧嘩してばかりだったが部室で2人きりになってしまったことがきっかけで異性として意識してしまうようになり、卒業して社会人になってからも部室に足繁く通っている。「くじびきアンバランス」巻末の描き下ろしおまけマンガによると、勤めていた会社は辞めてしまったらしい。
当初は主人公である笹原の先輩という位置づけでしかなかったが作中前半ではオタクの象徴的存在として、後半では自分の色恋沙汰から必死で目を背ける一人の男性としての描写が事細かにされており「裏の主人公」と言われるほどの主要キャラクターになった。本作品を語る上でよく挙げられるセリフ「オタクはなろうと思ってなったもんじゃないから、やめることもできない」とは彼の弁である。ペンネームは「マムシ72歳」。
田中総市郎(たなか そういちろう)
声 - 関智一
斑目と同学年の会員で無精ヒゲとチョンマゲ頭がトレードマーク。1982年12月22日生まれのAB型。コスプレ衣装作成やプラモデル作りが趣味。特に衣装作成に関しては大変ストイックな姿勢をとっており、大学卒業後には服飾専門学校へ進学しなおした。斑目とは対極に位置する生産型オタクである。
普段は穏やかでとても気さくなので、笹原たち後輩にはフレンドリーな先輩として親しまれているが、根が職人タイプの人間なのでコスプレやプラモデルのことになると人が変わる。コスプレが縁でのちに大野(後述)と交際するようになった。女性のスリーサイズを服を着ていても判断できる特技を持つ。ペンネーム、コスプレネーム、インターネット掲示板上のハンドルネームは「梟」あるいは「FUKUROU」。
久我山光紀(くがやま みつのり)
声 - 乃村健次
斑目・田中と同期の会員。春日部からは「クガピー」と呼ばれる。1982年6月29日生まれのA型。大きな体に似合わず意外と小声でどもりがち。部室ではいつも何か落書きをしており、荻上が来るまでは現視研内で唯一絵が描ける人物であった。実家がよほど裕福なのかマンション住まいで広い部屋と自動車を所有。部屋のクローゼットの奥に成人向けイラストを描きためたスケッチブックを隠している。
4年次に笹原から同人誌即売会「コミックフェスティバル」で出す同人誌のメイン執筆を依頼されたものの締め切り間際になっても原稿が進まず、笹原と衝突するということもあった。医療機器メーカーに就職後は滅多に登場しないが、元気に営業にはげむ姿が後に描かれている。ペンネームは「KODAMA」。
大野加奈子(おおの かなこ)
声 - 川澄綾子
アメリカからの帰国子女1983年7月14日生まれのO型。小学3年から約10年間、ボストンで生活していた。笹原たちと同じ代の会員だが、後期入学のため入会は半年遅れ。非常に長い髪と人目を引くはちきれんばかりの巨乳が特徴。お淑やかな見た目とは裏腹にれっきとした腐女子であり、ハゲ・ヒゲ好きの重度のオヤジ趣味である。
入会のきっかけとなる一言をくれた春日部のことを同じ学年同士でありながら尊敬しており、いつかはコスプレ仲間に引き込もうとも思っていた。同じコスプレ趣味を持つ田中とはレイヤーと制作者の関係から後に恋人関係に発展、交際は順調に進んでいる。次の代のメンバーが問題児の朽木(後述)しかいなかったため、卒業まで半年余裕のある彼女が4年次にして四代目会長に就任した。荻上とは反発しあっていたが、次第にのように可愛がるようになる。「ホモが嫌いな女子なんかいません!!!!」という迷言を残す。ペンネームおよびコスプレネームは「神無月 曜湖」。
荻上千佳(おぎうえ ちか)
声 - 水橋かおり
新歓期に漫研の女子部員たちとトラブルを起こし、現視研で引き取ることになった異例の新入部員。1986年3月28日生まれのA型。東北地方の出身で笹原たちの2年後輩にあたる。現視研でも一悶着起こしそうになるが、春日部のフォローもあり無事入会した。中学時代のトラウマ(中島・巻田の項を参照)が原因でホモ同人誌趣味を特に嫌っているような口振りを見せていたために大野とは非常に仲が悪かったが、実は本人も相当な腐女子であることがバレてからは次第に打ち解けるようになる。ひそかに尊敬している笹原や春日部には比較的従順で、後に自らのトラウマを全て受け入れた笹原と恋人同士となった。
絵が非常に上手く、コミフェスに現視研がサークル参加した際は久我山のサポートとして貴重な戦力となった。ひたすら無愛想キャラを貫いているが、追い詰められると感情がコントロールできなくなる。中学時代には自殺を図ったことがあり、大学入学後も動転した際には「飛び降り」に走ることがあった。笹原たちの卒業時に大野の後を継いで五代目会長に就任。ペンネームは「於木野 鳴雪」。
朽木学(くちき まなぶ)
声 - 石田彰
笹原たちの1年後輩にあたる会員。成田市出身。1985年3月21日生まれのB型。入学直後の新歓期に沢崎(後述)とともに現視研に仮入部していたが春日部と高坂によって追い出されてしまい、翌年の春まで登場しなかった。その間アニメ研究会に所属していたがそこからも追い出され、現視研に出戻りの形で正式会員となっている。
基本的に雰囲気を読まない(読めない)ハイテンションなキャラで通しており、行動や言動に奔放で不思慮な点が目立つ。そのため先輩後輩問わず女性陣からは煙たがられており、本人も自覚してはいるようである。
ただコミフェスで大手サークル同人誌の開場前購入という大役を任され学園祭では出し物を自ら発案・運営するなど、徐々にではあるもののサークル内での位置を確立している。サークル内では評価されていないが、新歓祭で大野のコスプレ用衣装が盗まれたときには犯人を捜し出し衣装を取り返している。ニックネームは「クッチー」。使用するのはもっぱら本人と人付き合いの良い春日部のみ。
笹原恵子(ささはら けいこ)
声 - 清水香里
笹原の妹。1986年6月10日生まれのA型。オタク趣味を持つ兄とは対照的に思いきりギャル系の女子高生だが、化粧の下の素顔は兄とそっくりであることを春日部に指摘されている。たまたま兄の通う大学近くまで来た際に居合わせた高坂に一目惚れしてしまい、以来現視研と関わりを持つようになる。事あるごとに高坂の彼女である春日部と張り合っていたが、次第に「ねーさん」と呼び慕う仲となっていった。
春日部に対抗すべくオタク趣味を理解しようと奮闘するが結局挫折してしまった。ただ大野から見せてもらった芸能ジャンルのボーイズラブものにはやや興味を持ってしまった様子。高坂を追って椎応大学文学部文学科を受験するも不合格。大学近くの会計専門学校に入学し、現視研に顔を出している。
初代会長
声 - うえだゆうじ
文字通り現視研の初代会長。笹原たちの入学時も会長をしていた人物。本名・学年・年齢全てが謎で斑目たちもそれについては詳しくは知らない。が、のちに大掃除の際に出てきた古い現視研会報によって彼が16年以上も大学内に居座り続けていたことが判明する。一瞬のうちに音も無く突然現れたり逆に突然居なくなるなど、喋っていない時は存在感が極めて薄い。
人間行動学に関する卒論製作に向けてのデータ収集と称して、何らかの方法(不法行為が含まれる可能性がある)で学内に居る人物らの“様々な”情報を収集していた。春日部が現視研に入会したのはこの「データ収集」が決定打となっており現視研を取りまとめる要員として彼女にいち早く目を付け、正式なメンバーとして引き込むことに成功したのは彼の功績である。トレードマークは眼鏡。

大学内の人物[編集]

北川(きたがわ)
声 - 小林沙苗
推応大学学生自治会の副会長。斑目らと同学年。駄目サークルを徹底的に嫌い、そのうちの一つである現視研を潰そうとしていた。冷静、冷徹で処理能力は高いが、ちょっとしたことですぐにムキになる。
現視研廃部騒動の折に春日部にある弱みを指摘された事がきっかけで自治会の会長と付き合い始める。その後も恋人関係は順調に進展していたようで卒業直後に結婚した。
原口(はらぐち)
声 - 石井康嗣
斑目たちの1学年上にあたる現視研の幽霊部員。漫研やアニ研にも会費も払わず居座り続けている。他人を食い物にするタチの悪いオタクであり、現視研メンバーをはじめ多くの人間から疎まれている。現視研で何か問題が起こると部室までわざわざ顔を出しては嫌味を言いに来る。
同人誌即売会の大手サークルに幅広いコネを持っておりその作家たちからもまた疎まれているのだが、恥も外聞も無くコミックフェスティバルで大金を稼ごうとする性格とそれに見合うだけの能力自体はちゃんと持合わせている人物であるが故、彼を評価している者も存在はしている。卒業後の進路は不明。後輩たちから付けられたニックネームは「ハラグーロ」。
沢崎(さわざき)
声 - 伊藤健太郎
朽木と共に現視研に仮入部していた人物。対戦型格闘ゲームが得意らしく、仮入部の際に挨拶代わりに腕前を披露しようと無謀にも全国レベルの腕を持つ高坂に挑んでしまいあっさり秒殺を喰らってしまった。さらに当時現視研の解散を目論んでいた春日部の追い討ちにより、朽木共々正式入会することなく追い出されてしまう。朽木と違ってその後は一切登場しておらず、漫画版では非常に影の薄いキャラクターである。
ちなみにアニメ版では新歓コンパの際にサブカルチャー論に関する「自分語り」で価値観を押し付ける、その上で露骨に女性陣に迫る等「嫌われるオタク」の特徴を前面に押し出した描写がされており、アニメでの彼の印象は非常に悪いものとなっている。

漫画研究会[編集]

高柳(たかやなぎ)
声 - 柳沢栄治
漫画研究会の会長。斑目と親しく、その縁で現視研にもちょくちょく顔を出す(大野さん目当てでもある)。
現視研のコミフェス参加をアシストしたり荻上を現視研に紹介するなど、物語のポイントに地味に関わっている稀有な存在。原口の横暴や漫研女子部員の派閥抗争に頭を悩ます苦労人。ニックネームは「ヤナ」。
藪崎(やぶさき)
関西出身の女子部員。入会早々に問題児であった荻上と対立、彼女が現視研に転がり込む原因の一翼となった。我が強く口も悪いが荻上の才能には早くから気付いており、学園祭で冬コミの委託を頼んで以降は、悪態をつきながらも何かにつけ彼女を気にかけるようになる。
加藤(かとう)
荻上らの先輩にあたる女子部員。学園祭では荻上と藪崎の間を取り持つなど、面倒見の良い性格。人間関係に爆弾をかかえる漫研女子は彼女の存在により一定の均衡を保っている。前髪で隠れた下の顔はお約束通りの美形。大野と仲が良く、その趣味は推して知るべし。
薮崎の後輩
どんぐり目と猫口が特徴的なハムスターのような顔の女性。薮崎と共に行動している姿がよく見られる。語尾に「ニャ」をつけるなど、キャラ作りを意識した口調。意外と発言はキツめ。名前すら明らかにならなかったにも関わらず、9巻カバー下のメインキャラ集合図に登場していた。

加藤、藪崎、その後輩の3名は連載時には登場しておらず、単行本化の際の書き下ろしで新たに登場した人物である。

その他[編集]

大野のアメリカ友達

アンジェラ・バートン
声 - 甲斐田ゆき
大野がアメリカに住んでいたときの友達(オタク仲間)。金髪のショートカットでグラマー(大野曰く「胸は私のほうが大きい」)。年齢不詳。日本語は全く駄目な模様。2005年の夏・冬コミの際、スー(後述)と共に来日。夏コミでは大野と共にコスプレをしていた。メガネフェチで、荻上の同人誌が大のお気に入り。男性向け同人誌もOKとの事。
スザンナ・ホプキンス
声 - 後藤邑子
通称は「スー」または「スージー」。アンジェラと違って長髪が特徴。身長が低く、かなり幼く見えるが年齢は不明。日本のアニメ漫画が大好きで、それらの作品の名言を所構わず叫ぶ。アンジェラと共にコミフェスで来日し、荻上の同人誌を気に入って以降彼女になつくようになる。冬コミの際にはずっと彼女にくっついていた。
当初は日本語が判らないと思われたが、その後日本語を完璧に理解していることが判明。日本への留学を考えている模様。

荻上の中学時代の同級生

中島(なかじま)
荻上の中学時代の文芸部の腐女子仲間。荻上を騙して巻田(後述)を題材にした「巻田総受け本」を作り、荻上の心に強いトラウマを残した。その後、コミフェスにて荻上と再会する。
巻田(まきた)
荻上の中学時代のボーイフレンド。2人の交際が順調に始まりだした矢先、中島に騙された荻上が作った「巻田総受け本」が彼の元に渡ってしまい(中島の手によるものと思われる)その後一度も会うことなく別の中学へ転校してしまう。この出来事が後の荻上の人格形成に大きく影響することとなった。

くじびきアンバランス[編集]

詳細は くじびきアンバランス を参照

くじびきアンバランスの漫画単行本1巻にてげんしけんのその後を描く描き下ろしのおまけ漫画「くじびきげんしけん」が掲載されている。

なお、「げんしけん」内で各キャラが以下のコスプレをする場面がある。

  • 会長:春日部
  • 副会長:大野
  • 橘いづみ:高坂
  • 上石神井蓮子:荻上

コミック[編集]

単行本(アフタヌーンKC)

※書き下ろしが豊富。全話に書き下ろしの「その後」(主に4コマ)が用意されている。また、連載時のカラーページもカラー印刷で収録されている。

  • げんしけん1(2002年12月発売)
  • げんしけん2(2003年06月23日発売)
  • げんしけん3(2003年12月22日発売)
  • げんしけん4(2004年06月23日発売)
  • げんしけん5(2004年11月22日発売)
  • げんしけん6(2005年06月23日発売)※同人誌付き特装版も同時発売された
  • げんしけん7(2005年12月22日発売)
  • げんしけん8(2006年08月23日発売)
  • げんしけん9(2006年12月22日発売)完結※同人誌、ドラマCD付き特装版も同時発売された
表紙一覧
  • 1巻 - 春日部メイン、バックに笹原、斑目、久我山。部室での一日。
  • 2巻 - 高坂メイン、春日部、笹原。屋外での一幕。
  • 3巻 - 大野(コスプレ)メイン。部屋でコスプレ衣装に囲まれて。
  • 4巻 - 大野メイン。画面手前の手は春日部。本編中、春日部の初コスプレシーンより。
  • 5巻 - 春日部メイン、大野(コスプレ)、笹原。本編中、コミフェス参加シーンより。
  • 6巻 - 荻上(コスプレ)メイン、バックに笹原、春日部。大学構内での一幕。
    (特装版)同じ構図だが荻上のコスプレが異なり、笹原、春日部が赤面している。
  • 7巻 - 荻上メイン、笹原、大野。荻上は原稿執筆中。
  • 8巻 - 荻上メイン、笹原。大学付近の坂道での一幕。
  • 9巻 - 春日部メイン、バックに荻上、笹原、斑目。部室での一日。
    (特装版)春日部、大野、荻上のげんしけん女子部員3人。背景は無し。
カバー下一覧
  • 1巻 - 「くじびきアンバランス アニメ設定資料集」(ネタ)
  • 2巻 - 「くじびきアンバランス」のイラスト集
  • 3巻 - 「くじびきアンバランス アンバランスファイター」(架空同人ゲーム)のキャラ別技一覧
  • 4巻 - 「げんしけん アニメ設定資料集」(ネタではない)
  • 5巻 - 「いろはごっこ」(本編中で笹原らが作った成人向け同人誌)の表紙。
  • 6巻 - 春日部、大野のフィギュア作成過程の連続写真。
  • 7巻 - 「あなたのとなりに」(本編中で荻上が作った成人向け同人誌)の表紙。
  • 8巻 - 「くじびき(はあと)アンバランス アニメ設定資料集」(ネタではない)
  • 9巻 - メインキャラ及びサブキャラ全員。
書き下ろし一覧
  • 1巻 - 主要キャラのプロフィール
  • 2巻 - 現視研メンバーによる「くじあん名場面集」(ネタ)
  • 3巻 - 現視研メンバーによる「くじアン」同人格闘ゲーム(架空)の感想集
  • 4巻 - 現視研メンバーによる「くじアン」恋愛ゲーム(架空)の感想集
  • 5巻 - 現視研メンバーによる「私のくじあん名場面集 Returns」(アニメ版、ネタ)
  • 6巻 - 田中による「くじアン」キャラ「忍先生」のフィギュア作成過程連続写真
  • 7巻 - 「くじアン 設定ラフ画あれこれ集」(ネタ、笹原と斑目の対談形式)
  • 8巻 - 「くじびき(はあと)アンバランス 設定ラフ画あれこれ集」(ネタではない、笹原と斑目の対談形式)及び第48話「放課後デート倶楽ブ」、第49話「メイド喫茶と三顧の礼」
  • 9巻 - 第50話「スージーといっしょ」、第51話「ボンノーはとめどなく」、第52話「Rain or Shine」
PROJECT G げんしけん「同人誌」
げんしけん6巻特装版付録の同人誌。『げんしけん』『くじびきアンバランス』を題材に多数の作家が筆を振るっている。
あさりよしとお甘詰留太うたたねひろゆき久米田康治桜玉吉志村貴子園田健一TAGRO田丸浩史二宮ひかる氷川へきる平野耕太ももせたまみ八雲剣豪
PROJECT G2 げんしけん「同人誌」
げんしけん9巻特装版付録の同人誌。『げんしけん』を題材に多数の作家が筆を振るっている。
みつみ美里鳴子ハナハル畑健二郎森山大輔鈴木次郎沙村広明石田敦子瀬口たかひろ藤木俊犬上すくね小梅けいと安彦良和きづきあきらサトウナンキ竹下けんじろう安永航一郎有馬啓太郎篠房六郎水橋かおり
現代視覚文化研究会活動記録
9巻特装版付録のドラマCD。キャストはアニメ版と同じ。脚本は横手美智子。トラック2では出演声優によるコメントが収録されている。

アニメ版[編集]

第1期シリーズ[編集]

2004年10月10日から12月26日まで全12回にわたりテレビアニメが放送された(日付はチバテレビテレ玉の場合で放送局により異なる)。単行本1巻の「第1話 現視研」から4巻の「第22話 げんしけん誕生」までの内容で、アニメ化されなかったエピソードも一部あるものの、基本的には原作の流れに即している。

作中で登場人物たちが『キテレツ大百科』の主題歌「はじめてのチュウ」を堂々と歌ったり『ぷよぷよ』をプレイしたりといった場面があったが、アニメ化においてもこの商標権著作権が絡みナーバスにならざるを得ないような部分の多くをクリアし問題なく放映出来た。

  • 大学祭のシーンで、大野が蔵土縁紗夢GUILTY GEARシリーズ)のコスプレをする一方で、ゲーム大会など格闘ゲームをプレイするシーンでは同シリーズのプレイ映像がそのまま使用されている。
  • プラモデルを作るシーンで原作ではバンダイの許可の下、『機動戦士ガンダム』の「グフ」「ジム」を作っていたが、アニメ版では架空の「ガフ」、「ジミ」に変更されている。
  • 同人誌専門店のシーンで原作では架空の店舗として描かれていたのが、アニメ版ではスポンサーであるとらのあなの意向により実在する店舗「とらのあな秋葉原1号店」となっている。

なお、作中作である『くじびきアンバランス』についてはテレビ放映分では『げんしけん』の作中に部分的に登場するのみであったが、『げんしけん』DVDボックス購入特典のボーナスディスクとして一部回(第1話・第21話・第25話)がフルタイムで収録されている(後にキッズステーションにて全話放送された)。

OVA版[編集]

2006年秋より『くじびき♥アンバランス』が単独でテレビアニメ化された際、同年12月22日よりリリースされたTVアニメ版くじアンのDVDボックス全3巻に購入特典として、各ボックスに1本ずつ『げんしけん』の完全新作OVAが同梱された(『げんしけん』DVDボックス発売時と逆のパターンである)。

このOVAはスタッフおよび製作会社は、シリーズ構成の横手美智子以外ほぼ総入れ替えとなったが、キャストに関してはTVシリーズをそのまま踏襲。また主題歌はTVシリーズに引き続きmanzoが担当し、エンディング曲もTVシリーズで使用されたアツミサオリの「びいだま」がそのまま使用されている。

ストーリーはTV版の続きということで、TV版では(実質)登場しなかった荻上も登場する。

ちなみにTV版『くじアン』の次回予告では『げんしけん』の登場人物が声だけ出演(出番はここだけ)。『くじアン』を客観的に“作品”として語るという、珍しくも『げんしけん』らしい形式での登場となった。

げんしけん2[編集]

2007年10月よりチバテレビなどのUHF局で放送中。

脚本を除くスタッフは第1期やOVA版から変更されているが、ストーリーはOVA版の続きとなっている。また、くじびきアンバランスが単独TVアニメ版のデザインに変わっている。

スタッフ[編集]

げんしけん第1期シリーズ/くじびきアンバランス・『げんしけん』同梱版共通
げんしけん第1期シリーズ
  • シリーズ構成:横手美智子
  • キャラクターデザイン・総作画監督:木下裕孝
  • 美術監督:奥井伸
  • 色彩設計:西香代子
  • 撮影監督:土田栄司
  • 編集:田熊純
  • 音響監督:明田川仁
  • 音楽制作:ランティス
  • OP曲:「マイペース大王」(歌:manzo
  • ED曲:「びいだま」(歌:アツミサオリ
くじびきアンバランス・「げんしけん」同梱版
  • シリーズ構成・脚本:横手美智子・水島努
  • キャラクター原案:八雲剣豪
  • キャラクターデザイン・総作画監督:大河原晴男
  • OP曲:「くじびきアンバランス」(歌:UNDER17
  • ED曲:「かがやきサイリューム」(歌:UNDER17)
げんしけんOVA版
  • 監督:水島努
  • シリーズ構成:横手美智子
  • キャラクターデザイン・総作画監督:柳田義明
  • アニメーション製作:亜細亜堂
  • OP曲:「青春として」(歌:manzo)
  • ED曲:「びいだま」(歌:アツミサオリ)
げんしけん第2期シリーズ

サブタイトル[編集]

TV版第1期シリーズ
話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 現代における視覚を中心とした文化の研究 横手美智子 池端隆史 山田一夫 谷口淳一郎
2 消費と遊興による現代青少年の比較分類 吉田玲子 古橋一浩 三原武憲 興石暁
3 地域文化振興の問題点とその功績 花村こけし 殿勝秀樹 福本潔 敷島隆
4 扮装と仮装の異化による心理的障壁の昇華作用 池田眞美子 古橋一浩 平向智子 青井清年
5 自律行動に見る排斥と受容の境界 平見瞠 原明 池下博紀
6 サブカルチャーをめぐる他者との関係論 中瀬理香 古川順康 三原武憲 興石暁
7 対人関係における行動選択の特徴 横手美智子 平向智子 原健
8 量産型製造過程における比較研究 高橋ナツコ 佐藤卓哉 さんぺい聖 松下清志
木下ゆうき
9 特殊閉鎖状況下における説明義務の有無について 横手美智子 水島努 谷口淳一郎
10 経済効果から考える余暇消費のフェティシズム 小林靖子 原明 殿勝秀樹 青井清年
11 都市型犯罪における悪意の所在論 横手美智子 うえだひでひと 三原武憲 興石暁
12 組織の再構築時に発生する課題と対策 水島努 谷口淳一郎
OVA版(くじびき♥アンバランス DVD-BOXに同梱)
※OVA版ではTVからの通し番号として話数が割り振られている
話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
13(1) オタクが嫌いな荻上です 横手美智子 福富博 根岸宏樹 藤森雅也
をがわいちろを
14(2) 私はオタク星人
15(3) じゃあ、脱がしてあげるッ! 八谷賢一 福本潔 二宮壮史
飯飼一幸
松岡秀明
鷲北恭太
柳伸亮
吉田伊久雄
うめつゆきのり
TV版第2期シリーズ
話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 新会長のココロザシ 横手美智子 よしもときんじ イワナガアキラ 宮澤努
2 会議はモメル 横手美智子 よしもときんじ 松本マサユキ Joung Soon an
3 アツい夏の一日
4 デキテンデスカ? 木尾士目
5 マダラメ総ウケ

放送局[編集]

第1期シリーズ
放送地域 放送局 放送期間 放送日時 備考
千葉県 ちばテレビ 2004年10月10日 - 12月26日 日曜 24時00分 - 24時30分 幹事局
埼玉県 テレビ埼玉 日曜 25時05分 - 25時35分
兵庫県 サンテレビ 2004年10月11日 - 12月27日 月曜 24時00分 - 24時30分
三重県 三重テレビ 月曜 25時30分 - 26時00分
神奈川県 tvk 2004年10月12日 - 12月28日 火曜 25時05分 - 25時35分
CS放送 キッズステーション 2004年10月15日 - 12月31日 金曜 24時00分 - 25時00分 製作局
福岡県 TVQ九州放送 2005年1月11日 - 3月29日 火曜 26時50分 - 27時20分 1クール遅れ
第2期シリーズ
放送地域 放送局 放送期間 放送日時 備考
千葉県 チバテレビ 2007年10月9日 - 火曜 25時30分 - 26時00分 幹事局
埼玉県 テレ玉
愛知県 テレビ愛知 火曜 27時28分 - 27時58分
神奈川県 tvk 2007年10月10日 - 水曜 25時15分 - 25時45分
兵庫県 サンテレビ 2007年10月11日 - 木曜 26時10分 - 26時40分
CS放送 キッズステーション 2007年10月12日 - 金曜 24時00分 - 24時30分 製作局
キッズステーション 木曜24時30分枠
前番組げんしけん次番組
はぴねす!Dream Factory
キッズステーション 金曜24時00分枠
前番組げんしけん2次番組
ゼロの使い魔
~双月の騎士~
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ラジオ[編集]

2004年7月から12月までラジオ大阪で『桃井はるこの現代視覚文化研究会・略してラジオげんしけん』が放送された。番組内では『くじびきアンバランス』のラジオドラマを放送。また、これの裏でこそこそとうらけんというラジオもやっていた。

2007年10月9日より檜山修之水橋かおりにより『げんちょけん おたくならぢを』がWebラジオで配信されている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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