スリーサイズ
スリーサイズ(和製英語:three size) は、バスト(男性の場合はチェスト)・ウエスト・ヒップの3部分の寸法をいう。日本語訳は「女体三位寸法」。英語では measurements 、話し言葉では vital statistics という(ただし「寸法」という意味では size も用いる)。
スリーサイズは男女いずれにも使える語だが、一般には主に女性について用いられる。ただし、過去には男性が興味本位に女性にスリーサイズを聞く行動がセクシャルハラスメントの代表例であるとして取り沙汰されたことがあるため、「スリーサイズ」という語にも大きなマイナスイメージがついてしまった感は否めない。このため近年では、この言葉以外による表現が求められる場合単に「サイズ」とする例も増えてきた。
概要[編集]
表記は通常、バスト(B/bust)・ウエスト(W/waist)・ヒップ(H/hip)の順に「B○○・W○○・H○○」の形式で行う。日本においてはセンチメートルが単位として使われるが、欧米やアジアのモデル業界などでは米国の影響によりインチがメジャーである。
全身の体型を表現するためにはこれ以外にも多くの指標が必要であるものの、体型的魅力の簡易的な判断には十分であることが多い。女性においては一般に、バスト・ヒップが大きくウェストの細い体型は男性に対する性的魅力が高いとされ、「グラマー」(トランジスタグラマーも参照)と言われる。バスト・ヒップが細く、ウェストがさらに細い体型は「スレンダー」と言われ、スレンダーかつ脚長な体型がファッションモデル向き(「モデル体型」)といわれるように、ファッションを楽しむ上では有利な体型である。とくに和服は胸が大きいと胸元が崩れてしまうため、なおさらスレンダーに一日の長がある。
なお、誤解の多いところであるが、スリーサイズでは乳房の大きさは全くわからない。乳房のサイズ指標である「カップ」はトップバスト(スリーサイズにおけるB)とアンダーバスト(乳房直下の胴囲)から算出されるが、スリーサイズにはアンダーバストが含まれない。また、アンダーバストとウェストは通常大きく異なる数字になる。肋骨の上であるため当然ではあるが、通常の成人では8cm±2~3程度の違いが出る。細身の女性でもアンダーバストでは65cmを切ることは余りなく、それを受けてブラジャーの規格もアンダー65(このサイズを着用できるのは通常は最小でも62.5cmの人まで)までしかない。ただし逆に言えば、「これ以上はありえない」という推測はできる。たとえばB77・W59では差が18cmであるため、仮にEカップ(TB-UB=20cm)とするとウェストがアンダーバストを上回るありえない体型となる。
スリーサイズと魅力[編集]
モデルやグラビアアイドルなどの多くはスリーサイズを公開し、自らの体型のアピールに利用している。
ただし、これら「公式」スリーサイズが正確な数値であるとは限らない。スリーサイズは身長などとは違い目測での測定が困難であるため、発表値と実測値に多少の違いがあっても気付かれにくいという特徴がある。そのため、スリーサイズの一部もしくは全部をより好ましい数値に詐称する者も多い。
バストやヒップの場合、数値が大きいとグラマラス・小さいとスレンダーとされ、大小どちらかに需要が偏っていても高評価につながるというわけではないが、ウエストにおいては単純に数値が小さいほど魅力的であるという風潮が強く、ウエストの大きな体型が高評価されることはほとんどないと言っても良い。