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2020年1月12日 (日) 22:23時点における最新版
東京モーターショーとは自動車に関しての世界で一番進んだ技術やデザインに触れられ、自然・地球環境に優しい車についての最新情報が発信される自動車の祭典(モーターショー)のうち東京で行われるもので、奇数年の(1973年の第20回までは毎年)10月下旬から11月上旬(15日間)に渡って開催されているものである。
※2005年の第39回東京モーターショーは混雑緩和のため、会期は週末を3回組み入れ10月21日~11月6日の17日間に延長され、2004年のパリサロンの16日間を上回り、主要国際モーターショーで世界最長となった(一般公開日は10月22日~11月6日)。
目次
概要[編集]
世界3大モーターショー[編集]
フランクフルトモーターショー(ドイツ)、北米国際オートショー(デトロイト・オートショー)(アメリカ合衆国)と世界3大モーターショーの一つに数えられているが、最近ではパリサロン(フランス)、ジュネーヴ・モーターショー(スイス)を含めて世界5大モーターショーとも呼ばれる。
世界的なモーターショーの常としてワールドプレミア(市販車の世界初公開)は欠かせないが、東京ショーは直前に行われるフランクフルトショーでヨーロッパのメーカーがワールドプレミアを終えていることと、展示や演出に一般客向けの要素が強い(館内でクルマ走行はおろかエンジンすら回せないなど消防法の縛りも大きい)ことから世界のメディアからは格の低い扱いをうけ、残念ながらワールドプレミアも多くはない。代わりに欧米のメーカーはコンセプトカーやチューンドカーの展示を行う場所として選ぶことが多い。
近年はF1参戦やPSAグループとのジョイントをはじめ、欧州戦略に本腰を入れ始めたトヨタ自動車や、日産自動車のカルロス・ゴーンへの興味から世界中から訪れるメディアの数が増えている。
一方アジア勢は日本に輸出している韓国や台湾の一部企業を除いて出展に消極的である。
また、優秀な日本車を支える世界トップレベルの技術力を持つサプライヤーが多く出展することから、「部品館」へのメディアの注目が高いことも東京ショーの特徴となっている。
テーマの変貌[編集]
近年のモーターショーの主要テーマは以前の娯楽性重視から“環境”や“安全技術”など、社会的ニーズに対する解決案を提案する展示が増えてきており、その傾向は年々強くなってきている。また、“見せるモーターショー”から“参加するモーターショー”へと変わりつつあり、同乗試乗会やシンポジウム、モーターサイクルスポーツスクールなど、参加体験型というコンセプトに基づき、来場者の多彩なニーズに応えられるショー作りをしている。
更に近年では製品そのものの注目度が少ないタイヤや部品メーカーのブースにおいてイメージモデル(イベントコンパニオン)の肌の露出度がアップし、セクシー系のコスチュームが目立つようになってきている傾向が有る。その為、車目当てではなくこの女性ら目当てで訪れる者(カメラ小僧)も多く、中には盗撮で逮捕されるものも出ているため問題になっており、露出度過多な部品メーカーのコンパニオンの衣装に対しての規制の必要性も議論されるようになっている。
会場[編集]
第1回から第4回までは日比谷公園内広場で開催された。広さは4389平方メートルと現在の幕張メッセの40,839平方メートルと比べると1/10の広さであった。
その後、第5回は日比谷公園会場が地下鉄丸ノ内線と日比谷地下駐車場工事の為使用できず、次回第6回大会は晴海会場での開催がすでに決定していたことから、"繋ぎ"として後楽園球場に隣接する後楽園競輪場インフィールドにて開催された。
第6回から第27回までは晴海の東京国際見本市会場で開催され、それまでの日比谷公園会場の3倍、展示小間面積も2倍と広がり、また今までのアウトドアショーから初のインドアショーとなった。
晴海会場時代はクルマでの来場が禁止されていたにもかかわらず、銀座から晴海への晴海通りは来場者のクルマで連日大渋滞し、また周辺に違法駐車する者が続出した為、主催者は会場周辺を一方通行にすると共に新たに竹芝桟橋~晴海埠頭間の水上バスによる海上輸送が行われた。
晴海会場へのアクセス方法は事実上都営バスしかなく非常に不便であった為、第28回より東京と成田国際空港のほぼ中間に位置し、JR京葉線「海浜幕張駅」、京成電鉄・JR総武線「幕張本郷駅」や東関東自動車道「湾岸千葉・湾岸習志野IC」、京葉道路「幕張IC」、「武石IC」などが近隣に接し、交通の便も良い現在の幕張メッセで開催されるようになった。
なお、第28回東京モーターショーは同施設のこけら落しイベントでもあった。
入場者数[編集]
入場者数はバブル景気絶頂期の1991年・第29回の200万人の大台を超えたのをピークに年々減り続けている。要因として1990年代以降の景気の低迷や価値観の多様化による若年層の自動車・モータースポーツ離れ、少子高齢化等が挙げられる。2003年の第37回にて入場料を高校生半額、小学生以下無料とし、総入場者数142万人と前回(127万人)を大きく上回り、過去12年間下げ続けてきた入場者数に歯止めをかけた。
統合[編集]
商用車ショーは2000年、2002年に開催され、2004年をもって最後となり2005年は乗用車・二輪車ショーと商用車ショーとの分離開催最後のショーとなる。2006年はショーを開催せず、次回は2007年に行われた。商用車、乗用車・二輪車を統合した新総合モーターショーとなり、以降、隔年開催となる予定。
TOKYO MOTOR SHOW TV[編集]
開催年の11月下旬(ショー終了直後)、長野・信越放送制作、TBS系列全国ネットで東京モーターショーのみどころをまとめたスペシャル番組が放送されている。モータージャーナリストの吉田匠とクルマ好きの有名人ゲストがショーを回り、魅力あるコンセプトカーについてコメントしたり日本では発表・発売していない輸入車を吉田が欧州で試乗している映像などが流れ、好評を得ている。ちなみにTBSでは諸事情により放送されておらず、「TBSを外したTBS系全国ネット」という形になっている。
歴史[編集]
回数 | 会期 | 会場 | 出品会社数 | 出品車両数 | 入場者数 |
---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1954年4月20日~29日 | 日比谷公園 | 254社 | 267台 | 54万7000人 |
第2回 | 1955年5月7日~5月16日 | 日比谷公園 | 232社 | 191台 | 78万4800人 |
第3回 | 1956年4月20日~29日 | 日比谷公園 | 267社 | 247台 | 59万8300人 |
第4回 | 1957年5月9日~19日 | 日比谷公園 | 278社 | 268台 | 52万7200人 |
第5回 | 1958年10月10日~20日 | 後楽園競輪場 | 302社 | 256台 | 51万9400人 |
第6回 | 1959年10月24日~11月4日 | 晴海国際見本市会場 | 303社 | 317台 | 65万3000人 |
第7回 | 1960年10月25日~11月7日 | 晴海国際見本市会場 | 294社 | 358台 | 81万2400人 |
第8回 | 1961年10月25日~11月7日 | 晴海国際見本市会場 | 303社 | 375台 | 95万2100人 |
第9回 | 1962年10月25日~11月7日 | 晴海国際見本市会場 | 284社 | 410台 | 104万9100人 |
第10回 | 1963年10月26日~11月10日 | 晴海国際見本市会場 | 287社 | 441台 | 121万6900人 |
第11回 | 1964年9月26日~10月9日 | 晴海国際見本市会場 | 274社 | 598台 | 116万1000人 |
第12回 | 1965年10月29日~11月1日 | 晴海国際見本市会場 | 243社 | 642台 | 146万5800人 |
第13回 | 1966年10月26日~11月8日 | 晴海国際見本市会場 | 245社 | 732台 | 150万2300人 |
第14回 | 1967年10月26日~11月8日 | 晴海国際見本市会場 | 235社 | 655台 | 140万2500人 |
第15回 | 1968年10月26日~11月11日 | 晴海国際見本市会場 | 246社 | 723台 | 151万1600人 |
第16回 | 1969年10月24日~11月6日 | 晴海国際見本市会場 | 256社 | 722台 | 152万3500人 |
第17回 | 1970年10月30日~11月12日 | 晴海国際見本市会場 | 274社 | 792台 | 145万2900人 |
第18回 | 1971年10月29日~11月11日 | 晴海国際見本市会場 | 267社 | 755台 | 135万1500人 |
第19回 | 1972年10月23日~11月5日 | 晴海国際見本市会場 | 218社 | 559台 | 126万1400人 |
第20回 | 1973年10月30日~11月12日 | 晴海国際見本市会場 | 215社 | 690台 | 122万3000人 |
第21回 | 1975年10月31日~11月10日 | 晴海国際見本市会場 | 165社 | 626台 | 98万1400人 |
第22回 | 1977年10月28日~11月7日 | 晴海国際見本市会場 | 203社 | 704台 | 99万2100人 |
第23回 | 1979年11月1日~11月12日 | 晴海国際見本市会場 | 184社 | 800台 | 100万3100人 |
第24回 | 1981年10月30日~11月10日 | 晴海国際見本市会場 | 209社 | 849台 | 111万4200人 |
第25回 | 1983年10月28日~11月8日 | 晴海国際見本市会場 | 224社 | 945台 | 120万400人 |
第26回 | 1985年10月31日~11月1日 | 晴海国際見本市会場 | 262社 | 1032台 | 129万1500人 |
第27回 | 1987年10月29日~11月9日 | 晴海国際見本市会場 | 280社 | 960台 | 129万7200人 |
第28回 | 1989年10月26日~11月6日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 349社 | 818台 | 192万4200人 |
第29回 | 1991年10月25日~11月8日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 352社 | 783台 | 201万8500人 |
第30回 | 1993年10月22日~11月5日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 352社 | 770台 | 181万600人 |
第31回 | 1995年10月27日~11月8日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 361社 | 787台 | 152万3300人 |
第32回 | 1997年10月25日~11月5日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 337社 | 771台 | 151万5400人 |
第33回 | 1999年10月23日~11月3日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 294社 | 757台 | 138万6400人 |
第34回 | 2000年11月1日~11月4日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 133社 | 251台 | 17万7900人 |
第35回 | 2001年10月27日~11月7日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 281社 | 709台 | 127万6900人 |
第36回 | 2002年10月30日~11月3日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 110社 | 224台 | 21万1100人 |
第37回 | 2003年10月25日~11月5日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 268社 | 612台 | 142万400人 |
第38回 | 2004年11月3日~11月7日 | 日本コンベンションセンター(幕張メッセ) | 113社 | 206台 | 24万8600人 |
第39回 | 2005年10月22日~11月6日 | 幕張メッセ | 239社 | 571台 | 151万2100人 |
第40回 | 2007年10月26日~11月11日 | 幕張メッセ | 241社 | 520台 | -人 |
- 当初、第1回から第10回までの国内呼称は「全日本自動車ショウ」だったが、国際自動車ショーを目指す方針から第11回以降は英文表記と同じ「東京モーターショー」となる。
- 1974年のオイルショックの煽りでショーが中止になって以降、第21回から第33回までは隔年の開催となった。
- 第26回は展示車両数1032台と歴代最高を記録。海外からの出品も40社、229台に達した。
- 第34回、第36回、第38回は商用車のみ(第38回で商用車ショーは終了)。
- 第39回は隣接する千葉マリンスタジアムでプロ野球の日本シリーズが行われたことも話題になった。
主な出展社[編集]
自動車[編集]
日本国内[編集]
日本国外[編集]
アメリカ[編集]
イギリス[編集]
イタリア[編集]
スウェーデン[編集]
大韓民国[編集]
ドイツ[編集]
フランス[編集]
二輪[編集]
国内[編集]
日本国外[編集]
イタリア[編集]
イギリス[編集]
ドイツ[編集]
中華民国[編集]
アメリカ[編集]
部品など[編集]
タイヤ[編集]
音響・電機・計器・照明[編集]
- BOSE
- パイオニア
- アルパイン
- ケンウッド
- クラリオン
- 富士通テン
- 三洋電機
- 松下電器産業
- 三菱電機
- 日立製作所
- 古河電気工業
- オムロン
- 日本精機
- 小糸製作所
- フィリップス
- CIBIE
- 日本特殊陶業
- デンソー
その他[編集]
- オーリンズ
- ビルシュタイン
- KYB
- ショーワ
- NHKニッパツ
- ブレンボ
- 曙ブレーキ工業
- ミクニ
- ケーヒン
- 日本ガイシ
- アイシン精機
- ボッシュ
- アライヘルメット
- レカロ
- トヨタ紡織
- 藤壷技研工業
- 京都機械工具
- 前田金属工業
- タカラ
- ゼンリン
- 大豊工業
- 豊田合成
カロッツェリア[編集]
教育機関[編集]
ワールドプレミア[編集]
世界初公開された車種(一部)。
日本車[編集]
- 日産・GT-R
- 日産・モコ・プレビュー
- 日産・ブルーバード・シルフィー
- ホンダ・スポーツ4コンセプト
- 三菱・i
- トヨタ・bB
- トヨタ・RAV-4
- レクサス・LF-Sh
- ダイハツ・エッセ
- ダイハツ・skツアラー
- スバル・B5-TPH
- 光岡・オロチ・ヌードトップ
外国メーカー[編集]
- ヒュンダイ・neos-3
- フォード・イクエーター・コンセプト
- クライスラー・あきの
- ミニ・コンセプト・トーキョー
- ブガッティ・ヴェイロン・16.4
- メルセデス・ベンツ・S320・ブルーテックハイブリッド
- メルセデス・ベンツ・F600・HYG
- アウディ・シューティングブレーク・コンセプト
- フォルクスワーゲン・エコレーサー
- フォルクスワーゲン・ポロ・GTI
市販化された過去の出展車(現在実在する車種のみ)[編集]
日本車[編集]
- ホンダ・F-MX→ホンダ・ステップワゴン(初代)
- ホンダ・SSM→ホンダ・S2000
- ホンダ・ASM→ホンダ・エリシオン
- ホンダ・オデッセイプロトタイプ→ホンダ・オデッセイ(2代目)
- ホンダ・EV PLUS
- 日産・NX-018→日産・マーチ(初代)
- 日産・mm→日産・マーチ(3代目)
- 日産・フウガ→日産・フーガ
- 日産・XVL→日産・スカイライン(V35型)
- 日産・キューブ
- 日産・C-NOTE→日産・ティーダ
- 日産・ブルーバードシルフィプレビュー→日産・ブルーバードシルフィ(2代目)
- トヨタ・クラウンコンセプト→トヨタ・クラウン(12代目)
- トヨタ・レクサススポーツクーペ→トヨタ・ソアラ
- トヨタ・ラオム→トヨタ・ラウム(初代)
- トヨタ・NLSV→トヨタ・ポルテ
- トヨタ・プリウス(初代)
- トヨタ・MR-S
- トヨタ・HV-M4→トヨタ・エスティマハイブリッド
- トヨタ・イプサム(初代)
- トヨタ・ハリアー(初代)
- トヨタ・SU-HV1→トヨタ・ハリアーハイブリッド
- トヨタ・ist
- マツダ・BU-X→マツダ・デミオ(初代)
- マツダ・RXエボルヴ→マツダ・RX-8
- スバル・ストリーガ→スバル・フォレスター(初代)
- スバル・R2
- ダイハツ・コペン
- ダイハツ・ネイキッド
- ダイハツ・タント
- ダイハツ・XL-C→ダイハツ・ミラジーノ(初代)
- スズキ・コンセプトS2→スズキ・スイフト
- スズキ・MRワゴン
- 三菱・コンセプトD:5→三菱・デリカD:5
輸入車[編集]
- ブガッティ・ヴェイロン
交通アクセス(公共機関)[編集]
JR京葉線ルート[編集]
- 東京駅 --(快速29分)-- 海浜幕張駅(徒歩5分)
- 東京メトロ有楽町駅 --(東京メトロ有楽町線・12分)-- 新木場駅 --(JR京葉線・快速21分)-- 海浜幕張駅(徒歩5分)
- JR武蔵野線(海浜幕張駅直通又は南船橋駅から京葉線に乗り換え)、東京メトロ東西線(西船橋駅にてJR武蔵野線に乗り換え)からも京葉線ルートが利用可能。
- 特急(わかしお、さざなみ)の特別ダイヤによる運行も行っている。
JR総武線ルート[編集]
- 東京駅 --(快速31分)-- 津田沼駅 --(普通4分)-- 幕張本郷駅(有料シャトルバス10分)
- 秋葉原駅 --(普通41分)-- 幕張本郷駅(有料シャトルバス10分)
- JR武蔵野線、東京メトロ東西線は西船橋駅乗換えで総武線ルート利用可能。
京成線ルート[編集]
その他[編集]
- JR稲毛駅・横浜(横浜シティ・エア・ターミナル)・羽田空港・成田空港から幕張メッセまでのバス運行がある。
※主催する日本自動車工業会(JAMA)では自家用車での来場を控え公共機関の利用を呼びかけている。
主催[編集]
- 社団法人 日本自動車工業会(JAMA)
共催[編集]
- 社団法人 日本自動車部品工業会(JAPIA)
- 社団法人 日本自動車車体工業会(JABIA)
- 社団法人 日本自動車機械器具工業会(JAMTA)
後援[編集]
関連項目[編集]
- モーターショー
- 大阪モーターショー
- 名古屋モーターショー
- 東京オートサロン
- イベントコンパニオン
- ミス・フェアレディ
- カメラ小僧
- Feel So Good! DRIVING TOMORROW!(コンピレーションアルバム)
- 自動車