西村博之

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西村 博之(にしむら ひろゆき、1976年11月16日 - )は、インターネット匿名掲示板である2ちゃんねる管理人、及び地域情報の掲示板であるまちBBSの開設者。

神奈川県相模原市出身(現在は東京都新宿区在住)。通称ひろゆき。まちBBSでは地方1という固定ハンドル(コテハン)を使用。2ちゃんねるの総合案内では永遠の19歳と自称している。独身身長177cm。

株式会社スキップアップ顧問金光教との関係を指摘されている[1])、東京プラス株式会社代表取締役有限会社未来検索ブラジル取締役。また2005年11月14日ドワンゴの関連会社ニワンゴの取締役にも就任している。

来歴

国税庁国税局職員の長男として神奈川県相模原市に生まれ、生後まもなく東京都練馬区田柄に移住。さらに東京都北区赤羽で育つ。東京都立北園高等学校卒業、一年間の浪人生活を経て1996年4月中央大学文学部教育学科心理学コース入学。在学中、文化連盟犯罪科学研究会に所属するも、会計を担当した際、帳簿をつけない等、杜撰な事務を問われ、退会する。2000年3月同大学卒業。在学中の1998年夏に米国アーカンソー州の(University of Central Arkansas)へ学内選抜を突破し大学から留学費用を支給され交換留学

中央大学在学中の1998年1月(2月6日説もある)、2ちゃんねるの前身となる電子掲示板「Hirox's room」を開設。1998年3月に合資会社東京アクセスを設立。1998年6月6日、「Hirox's room」を「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法(別名:交通違反の揉み消し方)」にサイト名を変更。2chの開設以前の詳しい情報は不明でほとんど西村博之が発言しているものである。

米国留学中の1999年5月30日2ちゃんねるを開設した(但し、設立時の本人の環境については各文献に様々な記述があり、どれが真実かは不明)。

2001年6月にイレギュラーズアンドパートナーズ株式会社を、2002年9月に東京プラス株式会社を設立。

“働かずにたらたら暮らす生活を目指している”という。

2ちゃんねるに関連する多数の訴訟案件を抱えている。最初のうちは裁判に対応していたが、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになり、これが原告主張を認諾している(“そのとおりです”と全て認める)として、その多くで管理責任を問われる判決を受けている(=敗訴)。西村が管理する巨大掲示板「2ちゃんねる」が、現実には犯罪の温床、特定の企業・団体・個人を誹謗する場になっていることが少なくなく、批判の声も上がっている。一方で西村を信奉する2ちゃんねらーは、「2ちゃんねるが、マスコミを介さない発言の場となるなど、インターネットの普及に伴って生じた社会的言論の場となり日本の言論状況に影響を与えている場面も見られる」、「日本の法律のほうが悪い」等と主張して西村を擁護している。もちろん西村を批判する2ちゃんねらーも数多く存在し、「犯罪者ひろゆき死ね」「早く賠償金を払え」などという意見も多々あり2ちゃんねる内では賛否両論である。2007年1月に元2ちゃんねる副管理人の切込隊長こと山本一郎が起こした、西村に対する名誉毀損裁判には出廷した。理由として「知り合いから起こされた裁判だから楽しそう」とのこと。

2006年8月以降消息が分からなくなり、2006年9月22日付の夕刊フジの記事では行方不明になっていると報じられた。しかし当日のブログには東京ゲームショウに行っていたとの記述がある。裁判の送達文書は使いの者が回収していたらしい。

2006年11月4日早稲田大学で講演を行い、生存が確認された。

2006年8月、東京都の男性会社員(35)は東京地方裁判所に対し、西村への情報開示命令を求める申し立てを行なったが、西村側は出廷しなかったため“西村博之に対し間接強制による500万円の支払い命令が下ったが、それを放置していた”として、2007年1月12日、東京地裁に西村博之の軽自動車や「2ちゃんねるのドメイン(2ch.net)」を含む全財産の仮差し押さえの申し立てを行ったと夕刊フジが報じた。ドメインの差し押さえは前代未聞であるため、弁護士などがブログなどで難しいとコメントしている。なお、東京地裁はインターネット上のドメインも差し押さえ可能な財産だと看做しているという。16日には埼玉県の男性会社員(35)が西村に対する破産宣告を求める第三者申し立てを行なった。

2007年2月、西村自身と西村が経営する会社に課された税金所得税法人税)の一部が滞納され続けていることを受け、東京国税局査察部が調査を開始したと夕刊フジが報じる。翌3月には読売新聞で“債務4億円、50件以上民事で提訴され43件で敗訴確定”と報じられた。また、3月20日には賠償金の債務が約5億円に上ると報道され、質問を受けた報道陣に対し「支払わなければ死刑になるのなら支払うが、支払わなくてもどうということはないので支払わない」、「踏み倒そうとしたら支払わなくても済む。そんな国の変なルールに基づいて支払うのは、ばかばかしい」と、支払いの意思がないことを明らかにした。

2009年1月2日、2ちゃんねるをシンガポールの会社「パケットモンスター」に仮想譲渡したことをブログ内で報告。これにより西村は2ちゃんねるの管理人ではなくなった。譲渡理由については明記されてはいないが、西村は上記の通り数多くの裁判を抱えているためその責任を放棄する説が有力とされているが、この譲渡には諸説ある。

エピソード

  • ほとんどインターネットでしか活動をしていないとはいえ、その影響力は大きいとされる。特にインターネットでは絶大で、政界とも深いつながりがある。中でも、河野太郎衆議院議員などは、対談を実施し、西村を賞賛している。発言·行動には名誉毀損·抗議·裁判·警察への通報との関連が指摘されるが、その因果は立証されていない。
  • 新宿区内の貸賃マンションに住んでいる。NHKの「日本の、これから」で映っていた。
  • うまい棒ルートビアが好物とされ、前者は2ちゃんねるなどでネタにされる。好きなうまい棒の味はめんたい味。最近ではうまい棒よりもじゃがりこのほうが好きである。
  • 両親に勘当された説がある。
  • 西村は私生活を表にほとんど出さないことでも知られる。
  • プライベートなことはあまり語らない。
  • 交際している女性とマンションの前で一緒に歩いている場所をフライデーに撮られたことがある(ただし、西村は気にしていないようだ)。
  • 多くの企業や有名人に対する叩きが激しい2ちゃんねるだが、管理者の西村自身も批判要望板を始めとする様々な板で批判されている。管理者責任を問う声も大きい。但し実際の運営は「運営ボランティア」に依るところも大きい。西村は最終的な責任を負うという立場である。
  • どんなにきつい警告を受けても西村自身が反省しないため、同じトラブルが繰り返されている。
  • 2ちゃんねる絡みの多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。毎日新聞の記事によると2006年12月時点で賠償額は総額4000~5000万円ほど。ただし、西村の年収は1億円以上ある。時効まで放置するつもりであると見られている。「時効成立の頃には飽きて別の事をやってるかも」と言う[2]板倉宏·日本大学大学院教授によると、裁判所強制執行があれば賠償金は回収できるが被告の資産を調べるのは原告がしなければならない。実際、弁護士会の有志グループから依頼されて大阪で講師をした際には謝礼を差し押さえられた。現在では差し押さえを回避するために給与の入金先を常に動かしている。
  • 西村がお金に拘っているのは国税庁に勤務する父の影響とも言われている。
  • メールマガジンの読者数がとても多い(2005年8月現在、13万人以上)事でも有名であるが、そこでDHCについて虚偽の報告を行ったとしてDHCから提訴され、賠償を命じられる(2ちゃんねるの歴史)。なお、2003年頃からは半年に1度くらいしか発行していない。
  • 2ちゃんねる内でちょっと発言するだけで、その発言に専用スレが立つほど注目を集めているが、偽物が登場することも多い。その為、キャップトリップ·Beで判断することになる。かつて、ある本がタダで欲しいが為に2ちゃんねる内に自宅住所を晒したこともある。何度か西村博之の自宅に対し2ちゃんねるのアクセスログを見せろなどと右翼団体などが訪れる場合があるが、このような行為に対しては警察裁判所からの令状や開示命令が無い限り一切応じていない(最近は犯行予告以外については拒否している)。なお、最近では、2ちゃんねるの管理をほとんどボランティアやサーバー運営会社に任せている。
  • 雑誌で、企業に対しての2ちゃんねる等ネット掲示板対策、企業のあり方についてアドバイスなどを行っている。
  • 2ちゃんねるで時折引用される「嘘を嘘と見抜けない人には(掲示板を使うのは)難しい」という言葉は西村が2000年に起きた西鉄バスジャック事件の際、テレビ朝日ニュースステーション』の取材を受けた際にコメントした言葉である。“嘘も書かれる掲示板”である事を認めたともとれるため批判も起こった。しかし2ちゃんねるに限らずどの掲示板でも嘘は書かれている可能性はあり、この言葉はインターネット掲示板全般を利用する上での心得を示唆しているとされる。ちなみに、その時の様子の映像がアスキーアート化されており様々な派生バリエーションが生まれた。
  • ネット上では歌も発表している。『激走爆走チーム2ちゃんねる』は当時の日本におけるフリーダウンロード楽曲のダウンロード件数記録を更新した。また『おいら』はMP3.comのダウンロードランキングで最高位46位、J-POPではB'zの『juice』に次いで2位を記録した。
  • 2002年11月16日には、2ちゃんねるに西村博之の誕生日を祝福するための専用板が作られた。
  • 大のゲーム好きで知られ、ロールプレイングゲームシミュレーションゲームアダルトゲームも多数プレイ。最近は『おいでよ どうぶつの森』や『マリオカートDS』に夢中で自身のブログでは、「スカイプと組み合わせると、お互いに喧々諤々出来たりするので、わりと面白いです」とコメントしている。反面、ITMediaでのゲームインタビューに対し、プレイステーション3Xbox 360が画質を売りにして宣伝を行うことに対し、Wii(当時はコードネーム「レボリューション」として)を対に挙げ、「美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れる」という言葉を使い、ハード·業界板で50スレに及ぶ大議論が起きた。
  • 「暇だ」が口癖。
  • 文章上では一人称に「おいら」を、語尾に「~するです」のような表現を使う。
  • 以前(2001年頃)、切込隊長が付けた肩書きである「メディアアーティスト」を自称していたことがある。
  • 探偵ファイル渡邊文男と交流があり、探偵ファイルのサイト上で2人が並んで座っている写真が掲載されたこともある。
  • ライブドア前代表取締役堀江貴文とも交流があり、西村はライブドアから発売の『INTERNET サムライ』のパッケージに侍魂の管理人健氏とともにイメージキャラクターとして登場したり、堀江は西村の著書『元祖しゃちょう日記』(西村の同名ブログもライブドア)のあとがきに参加したり、西村が立ち上げたしたらばJBBSシステムを買ったり、2ちゃんねるドメインをライブドアに委託したりなどしている。堀江からプレゼントされた財布を失くしたとブログで公表した。
  • 「明日できる事は今日やるな」と発言した事がある。大量の仕事を捌いていく以上、効率的に時間を使って行くべき、という事。
  • 2ちゃんねる内では、「まろゆき」「ひろまさ」「まさゆき」「ピロシキ」や、一部の住人からは「タラコ」「ハゲ」など陰口を叩かれる、またわざと名前を間違えて呼ばれることが多い。
  • 年収は「日本の人口より少々多い位」と2006年11月4日の早稲田大学公演で語った。
  • ライブドア前代表取締役堀江貴文に2ちゃんねるのニュース部門の買収を申し込まれたが、ライブドアという営利企業に売ると2ちゃんねるがつまらなくなるとの理由で断っている。バナー広告による売り上げは月約1000万(貨幣単位不明)、経費として70台のサーバーレンタル代が月2万ドル。[3]
  • とある雑誌に「月に8日しか働かない男」として紹介されたことがある。
  • 2ちゃんねる譲渡には飯島愛の死も関連しているという説がある。2ちゃんねる譲渡一ヶ月前の2008年12月に西村は自身が所属するドワンゴ主催の「ニコニコ大会議2008」に出演していた。このイベントには同月24日に亡くなった飯島愛も参加しており、飯島の生前最後のブログもニコニコ大会議のものだった。そのページには飯島と西村が一緒に写っている写真が掲載されており、飯島愛死亡の記事と共にその写真は全国のお茶の間に流れた。しかし、西村は過去にもテレビに数回出演したことがあるにも関わらず「見知らぬ男性」として報道された。西村と飯島は仲がいいことで知られているが、元AV女優の経歴を持つ飯島には闇の圧力がいるという噂も絶えず、西村を潰すために飯島利用したとも言われている。普段はネット上でしか活動をしない西村なだけに、この写真が飯島のブログを見たことがない者やネットユーザー以外にも知れ渡った事に危機感を感じ譲渡したのではとも言われている。

飯島愛のブログ

出演

語録

著書

その他、2ちゃんねるに匿名で投稿された文章を元に編集された多くの書籍(例として「電車男」)は、2ちゃんねるの代表者である西村が著作者権を投稿規定に基づいて行使する形で出版されている。ただしこれには異論もあり、投稿者が投稿した当時には投稿規定が表示されなかったり、あるいは当時には投稿規定の文言が現在表示されるものと異なるため、一部の投稿については投稿規定の効力に疑問があるとする意見もある。

※すべてネット上でフリーダウンロードシングルとして発表されたほか、2001年7月に開催されたイベント「2ちゃんねる祭り@2周年記念」で発売された『2ちゃんねるソング集』には「激走爆走チーム2ちゃんねる」~「アメニモマケテ」までの5曲が、2002年8月に発売された書籍『2ちゃんねる公式ガイド2002』の付録CD-ROMの音声トラックには「モナ~らぶ」と「4649!」の2曲が収録された。

CM

  • ドワンゴイロメロミックス(2005年) - 声のみの出演

参考文献

脚注

  1. ウェブデザイン金光ネットワークシステム
  2. AERA2004年7月19日号の2ちゃんねる特集にて発言
  3. 東京スポーツ2007年3月20日号ひろゆきがキター!!

関連項目

外部リンク