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雪印メグミルク株式会社(ゆきじるしメグミルク)は、日本における乳業メーカーの一つ。
雪印乳業株式会社(雪印)と日本ミルクコミュニティ株式会社(メグミルク)の経営統合により、2009年10月1日に両社の持株会社として設立。2011年4月1日に2社を吸収合併し事業会社となった。
目次
経緯[編集]
雪印乳業を中心とした雪印グループは、2000年の集団食中毒事件と2002年の牛肉偽装事件により、雪印食品は2002年4月30日限りで廃業、雪印乳業は2003年1月1日に市乳部門を分割し日本ミルクコミュニティを創設するなど、事実上の解体を余儀なくされた。
しかし、昨今の乳価高騰などの影響から、2009年1月27日、雪印乳業と日本ミルクコミュニティは経営統合を発表[1]。同年10月1日に、両者が共同株式移転を行い、共同持株会社として雪印メグミルク株式会社が設立されるに至った。
2012年までに、子会社となっている雪印乳業株式会社と日本ミルクコミュニティ株式会社を吸収合併する予定としていた[2]が、2010年10月14日、2011年4月をめどに雪印乳業と日本ミルクコミュニティを吸収合併することを決めたと正式に発表[3][4]、2011年4月1日に2社を吸収合併し、事業会社としての雪印メグミルクが発足した。
2012年11月13日には、協同乳業と資本・業務提携することで合意した[5]。
グループメッセージ[編集]
未来は、ミルクの中にある。
コーポレートシンボル[編集]
同社のコーポレートシンボルは「スノーミルククラウン」と呼ばれ、旧雪印乳業のマーク(雪の結晶の中心に、北海道をイメージした北極星をあしらったもの)を、白色のミルククラウン(旧日本ミルクコミュニティをイメージしたもの)で囲ったものとなっている。
なお、2011年7月に通信販売限定で発売した「うるおいの恵み」より、製品パッケージにも「スノーミルククラウン」のコーポレートシンボルと社名フォントの導入を開始し、以降に発売される新製品・リニューアル品にも順次導入される(雪印ブランドの製品はこれまで旧雪印乳業から使用されてきたマークから置き換える形で導入され、コーポレートシンボルと社名フォントはパッケージ正面の右上か左上に配置される、農協ブランドやDoleはコーポレートシンボルは入らない)。製品の大半はコーポレートシンボルの下に小さく社名フォントが記されているが、製品によってはコーポレートシンボルの右隣に大きめの社名フォントが記されている場合や、コーポレートシンボルの上半分を囲うように社名フォントが記されている場合がある。
沿革[編集]
本稿では雪印メグミルクの設立から現在までの沿革を述べる。雪印乳業・日本ミルクコミュニティの沿革は各詳細記事を参照のこと。
- 2009年10月1日 - 雪印乳業株式会社、日本ミルクコミュニティ株式会社の共同株式移転により、持株会社として雪印メグミルク株式会社を設立。
- 2011年4月1日 - 雪印メグミルク株式会社が雪印乳業株式会社、日本ミルクコミュニティ株式会社を吸収合併し、事業会社化。
- 2011年7月15日 - 通信販売限定製品「うるおいの恵み」発売[6]。本製品より製品パッケージへのコーポレートシンボル並びに社名フォントの導入を開始。
- 2012年3月31日 - 期間満了に伴うザ・ハーシー・カンパニー社とのライセンス契約解消により、当社で製造・販売していた日本における「HERSHY'S」ブランドの飲料・プリン・ホイップクリームの製造・販売を終了[7]。
- 2013年3月19日 - 乳飲料「MEGMILKおなかにやさしく」を「MEGMILKアカディ」にリニューアル発売し、約4年ぶりに「アカディ」ブランドを復活する[8]。
- 2013年6月11日 - 「とことんパインとヨーグルト」を発売[9]。本製品以降に発売された新製品・リニューアル品より、合併後も引き続き使用していた「MEGMILK」ブランドが順次使用されなくなる(現在も一部「MEGMILK」ブランドが残る製品がある)。
- 2014年3月11日 - 当社が販売する牛乳類のうち、「雪印メグミルク牛乳(「メグミルク牛乳」から改名)」、「毎日骨太(「1日分のカルシウム」、「1日分のカルシウム コーヒー風味」を含む)」、「アカディ(「MEGMILKアカディ」から改名)」、「特濃(「MEGMILK特濃4.5」から改名、北海道は未発売)」をリニューアル発売してパッケージデザインを統一し、新たに、「ビフィズス菌入りミルク」を関東~九州地区限定で発売[10]。
取扱商品[編集]
以下カテゴリー別に列挙する。()内は主なであるが、「毎日骨太」と「牧場の朝」は経営統合時から旧会社それぞれで発売されていたブランドであり、カテゴリー範囲が広い。なお、スキムミルクや粉ミルクなどの一部製品はグループ会社のビーンスターク・スノーが製造を行っている。
- なお、飲料類に関しては自社で製造販売する商品に加え、2010年11月に旧・日本ミルクコミュニティがサントリー食品(現・サントリー食品インターナショナル)との基本契約を締結したことに伴い、2011年春からは『伊右衛門』や『なっちゃん』などのサントリーブランドの紙パック飲料(ロングライフ紙パック飲料)の一括仕入れ販売を開始している[11]。
- ヨーグルト(ナチュレ恵megumiなど)
- デザート(栗原さんちのおすそ分け、クリームスイーツ、重ねドルチェなど)
- 生クリーム
- バター(雪印北海道バターなど)
- マーガリン類(ネオソフト、ショートニングなど)
- プロセスチーズ(スライスチーズ、とろけるスライス、ベビーチーズ、6Pチーズなど)
- ナチュラルチーズ(雪印北海道100さけるチーズ・カマンベールチーズ・クリームチーズなど)
- 練乳・スキムミルク
- 粉ミルク(雪印ぴゅあ、雪印たっち)
- その他食品(マッシュポテト、毎日骨ケアMBPなど)
工場[編集]
◇印は旧・雪印乳業工場、◆印は旧・日本ミルクコミュニティの工場。なお、旧・日本ミルクコミュニティの工場の住所後に記載の英数字は製造工場番号(一部製品のパッケージにも一覧表が記載されており、どこの工場で生産されたのかが一目でわかるようになっている)
- 札幌工場◆(北海道札幌市東区・記載なし)
- 大樹工場◇(北海道広尾郡大樹町)
- 磯分内工場◇(北海道川上郡標茶町)
- 興部工場◇(北海道紋別郡興部町)
- 幌延工場◇(北海道天塩郡幌延町)
- なかしべつ工場◇(北海道標津郡中標津町)
- 別海工場◇(北海道野付郡別海町)
- 阿見工場(茨城県稲敷郡阿見町)
- 川越工場◆(埼玉県川越市)
- 野田工場◆(千葉県野田市・C04)
- 富里工場◆(千葉県富里市・C05)
- 日野工場◆(東京都日野市・C06)
- 海老名工場◆(神奈川県海老名市・C07)
- 厚木マーガリン工場◇(神奈川県海老名市)阿見工場へ統合の予定[12]。
- 横浜チーズ工場◇(神奈川県横浜市緑区)2015年3月までに閉鎖の上、阿見工場へ統合の予定[13]
- 豊橋工場◆(愛知県豊川市・E01)
- 名古屋工場◆(愛知県名古屋市守山区・E02)
- 京都工場池上製造所◆(京都府南丹市・F01)
- 京都工場◆(京都府南丹市・F02)
- 神戸工場◆(兵庫県神戸市西区・F03)
- 関西チーズ工場◇(兵庫県伊丹市)2015年3月までに閉鎖の上、阿見工場へ統合の予定[14]。
- 福岡工場◆(福岡県福岡市南区・G01)
子会社[編集]
製造・販売子会社[編集]
- ビーンスターク・スノー株式会社 - 育児用粉乳・離乳食等の開発・製造・販売
- 八ヶ岳乳業株式会社 -(旧八ヶ岳雪印牛乳株式会社) 長野県の牛乳・乳製品等製造・販売
- 株式会社クレスコ
- チェスコ株式会社 - チーズ製品の輸入及び製造・販売
- 株式会社雪印パ-ラ- - 軽食喫茶店・乳製品販売
- いばらく乳業株式会社(旧茨城雪印牛乳株式会社) - 雪印系の茨城県内の牛乳・乳製品製造
- みちのくミルク株式会社
その他子会社[編集]
- 雪印種苗株式会社 - 飼料作物の生産販売、配合飼料の製造販売
- 甲南油脂株式会社
- 株式会社YBS - 雪印乳業系のビル管理会社
- 株式会社エスアイシステム
- ニチラク機械株式会社 - 雪印乳業系の製造施設の製造・販売
- 有限会社ロイヤルファーム
- 道東飼料株式会社
- イーエヌ大塚製薬株式会社 - 栄養剤・食品の研究・開発
- 株式会社アミノアップ化学 - 研究・開発
- 北網運輸株式会社
- 冨士食品工業株式会社
- 日本ポート産業株式会社 - 神戸港における倉庫・物流
- 日本乳品貿易株式会社
- S.E.P.V.株式会社
- 三和流通産業株式会社 - 日本ミルクコミュニティ系の関東における牛乳等の物流会社
- 直販配送株式会社
- 株式会社雪印こどもの国牧場 - こどもの国内の牧場運営
日本国外子会社[編集]
- 雪印オーストラリア有限会社
- 台湾雪印株式会社
- 雪印タイ株式会社
提供番組[編集]
現在は毎年1月に行われるスキージャンプ競技の「雪印メグミルク杯」テレビ中継で独占提供している。
CM出演者[編集]
- 現在
- 過去
雪印メグミルクスキー部[編集]
1946年創部。スキージャンプの強豪チームとして知られる。雪印メグミルクへの再編に伴い現在の名称に改称された。
現在の所属選手、スタッフ[編集]
関連項目[編集]
- 雪印乳業 - 当社の乳食品部門の前身
- 日本ミルクコミュニティ - 当社の市乳部門の前身
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ 乳糖をうまく分解できない「乳糖不耐」の方に向け、製造段階で乳糖を分解したおなかにやさしい乳飲料。雪印乳業時代から発売されていた製品で、2009年3月に「MEGMILKおなかにやさしく」に商品名を変更していたが、2013年3月のパッケージリニューアルで約4年ぶりに「アカディ」の商品名を復活させた。なお、「MEGMILKおなかにやさしく」改称時に赤基調に変更していたパッケージも、2014年3月のパッケージリニューアルで5年ぶりに改称前の緑基調に戻った。
- ↑ 当社の前身の一つである全国農協直販株式会社が発足した1972年に首都圏限定で販売されていた牛乳で、成分無調整・大型紙パック入り・スーパーでの販売という、当時としては画期的で、現在の紙パック牛乳のパイオニアでもあった。2度の社名変更を経た今でも販売されており、表示等の細かな変更はあるものの、パッケージデザインは発売当時からほとんど変えられていない(参照)。
出典[編集]
- ↑ (2009年1月27日) [ 雪印と日本ミルク、10月統合 売上高5900億円めざす ] 日本経済新聞 日本経済新聞社 [ arch. ]
- ↑ 雪印メグミルクグループ(平成21年度~平成25年度)中期経営計画の策定についてPDF
- ↑ (2010年10月14日) [ 雪印乳業、名門の歴史に幕 雪印メグミルクが吸収合併し一体化 ] 産経新聞 産経新聞社 [ arch. ]
- ↑ 連結子会社(日本ミルクコミュニティ株式会社および雪印乳業株式会社)との合併につきましてPDF 雪印メグミルク 2010年10月14日閲覧
- ↑ 雪印メグミルクグループと協同乳業グループとの資本・業務提携についてPDF 雪印メグミルク 2012年11月13日
- ↑ 『うるおいの恵み』通信販売にて限定発売PDF - 雪印メグミルク株式会社 ニュースリリース 2011年7月7日(2014年2月28日閲覧)
- ↑ ハーシーブランド製品 製造・販売終了のお知らせPDF - 雪印メグミルク株式会社 ニュースリリース 2012年2月23日(2014年2月28日閲覧)
- ↑ 「MEGMILK アカディ」リニューアル発売PDF - 雪印メグミルク株式会社 ニュースリリース 2013年2月28日(2014年2月28日閲覧)
- ↑ 『とことんパインとヨーグルト』期間限定発売PDF - 雪印メグミルク株式会社 ニュースリリース 2013年5月23日(2014年2月28日閲覧)
- ↑ 『雪印メグミルク牛乳』他 牛乳類16品 新発売 PDF - 雪印メグミルク株式会社 ニュースリリース 2014年2月20日(2014年3月11日閲覧)
- ↑ サントリー食品株式会社との「ロングライフ紙パック飲料」の販売に関する基本契約締結につきましてPDF - 2010年11月12日(2011年4月10日閲覧)
- ↑ 雪印メグ、茨城に新工場建設 神奈川と兵庫の3工場閉鎖 - Wayback Machine による SankeiBiz 2010.11.5 12:45版のキャッシュ
- ↑ 横浜チーズ工場地を売却へ - タウンニュース緑区版2013年5月9日。
- ↑ 雪印メグミルク 伊丹工場の閉鎖時期延期を発表 - 47ニュース 2011年10月14日 08:20版
外部リンク[編集]