高幡不動駅
高幡不動駅(たかはたふどうえき)は、東京都日野市高幡にある、京王電鉄・多摩都市モノレールの駅である。京王電鉄の駅番号はKO 29。
目次
概要[編集]
当駅は京王電鉄の京王線と動物園線、さらに2000年からは多摩都市モノレールの多摩都市モノレール線(以下「多摩モノレール」)が乗り入れており、計2社3路線の接続駅である。ただし、京王と多摩モノレールの駅は離れており、中間改札もないため、乗り換えには徒歩移動で数分を要する。
以前は京王線と多摩モノレールの駅舎は直結されていなかったが、京王の橋上駅舎化と南北自由通路の新設が決定され、2004年から工事が始まった。それに先行して、京王高幡ショッピングセンター(以下SC)が改築され、同年12月7日に多摩モノレールの駅とSCが直結された。そして2006年6月には京王の橋上駅舎の完成、さらに2007年3月28日にはSCが完成したことにより、SC3階フロアを介して京王の駅・多摩都市モノレールの駅・SCが直結された。
駅ビルは、線路上空に人工地盤を設け、3階部分中央に車庫線を跨いで南北を連絡する自由通路を設置した。駅ビル西側に駅施設を、東側に商業施設をそれぞれ配置し、南側に多摩都市モノレールと接続する自由通路を配置した。屋上には商業ビルと京王電鉄が共有する公共用駐車場70台分を設置した。自由通路は幅員8m・延長約50mの1径間ブリッジ構造で、人工地盤側は鋼接合、北口側はすべり支持である。また、モノレール直下にも南北自由通路を配置している。
動物園線は当駅が起点であり、当駅 - 多摩動物公園駅間は動物園線と多摩モノレールの併走区間である。
駅名の由来[編集]
当初は地名をとって「高幡駅」としたが、近くに高幡不動尊があるため「高幡不動駅」に駅名を改めた。
高幡の地名は、戦国時代の末、北条氏照の家臣・高幡十右衛門の居城があったことからとの説もある。
歴史[編集]
- 1925年(大正14年)3月24日 - 玉南電気鉄道(現・京王線)開通とともに高幡駅として開設。駅の位置は現在地より70m西側、すしおおまさ付近にあった。
- 1926年(昭和元年)12月27日 - 京王電気軌道に合併。
- 1937年(昭和12年)5月1日 - 高幡不動駅に改称。
- 1944年(昭和19年)5月31日 - 東京急行電鉄(大東急)に併合。同社京王線の駅となる。
- 1948年(昭和23年)6月1日 - 東急から京王帝都電鉄が分離。同社の駅となる
- 1957年(昭和32年) - 新宿 - 高幡不動間の急行・準急の4両編成運転開始(ラッシュ時のみ)。
- 1964年(昭和39年)4月29日 - 高幡不動 - 多摩動物公園間の多摩動物公園線(現・動物園線)が開通。現在地に移転。
- 2000年(平成12年)1月10日 - 多摩都市モノレール線立川北 - 多摩センター間開業に伴い、同社の駅が開設。
- 2001年(平成13年)3月27日 - ダイヤ改定により準特急が新設され、停車駅となる。
- 2004年(平成16年)
- 3月 - 1期改良工事着手(商業ビル建て替え)。
- 8月 - 2期改良工事着手(駅ビル・橋上駅舎化)。
- 12月 - 1期改良工事竣工。
- 2006年(平成18年)6月11日 - 橋上駅舎および南北自由通路の使用を開始(駅施設先行オープン)。
- 2007年(平成19年)3月25日 - 2期改良工事の竣工により、橋上駅舎と京王高幡ショッピングセンターが竣工し、京王線の駅舎と多摩都市モノレール線の駅舎、ショッピングセンターの直結が図られる。
- 2013年(平成25年)2月22日 - KO 29の駅ナンバリングを導入。
駅構造[編集]
京王電鉄[編集]
京王線が島式2面4線、動物園線が単式1面1線の計3面5線のホームを持つ地上駅であり、橋上駅舎を有している。すべての営業列車が停車する京王線の主要駅である。
管区長所在駅であり、京王西管区として聖蹟桜ヶ丘駅 - 京王八王子駅・高尾山口駅間と多摩動物公園駅の計15駅を管理している。また京王線の乗務員交代は当駅で行われる。
当駅構内には車両基地である高幡不動検車区があり、当駅を始発終着とする列車が多数設定されている。
改札口は3階にあり、ホームと改札階、改札階と各出口地上との間にはエスカレーターとエレベーターが設置されている。エレベーターのドアの色は、1番線が緑、2・3番線が青、4・5番線が赤である。改札階からはモノレール2階の改札口へ、連絡通路を経て同一平面で結ばれる。トイレ(だれでもトイレ併設)は改札内にある。
橋上駅舎化される前は南口のみに駅舎があり、改札とホームの間は地下通路で結ばれていた。
発車標は各ホームに設置されている。動物園線の発車標は発車番線と発車時刻のみを表示している。橋上駅舎化前は何番線からを発車する案内板が設置されていた。
改札脇にはコンビニエンスストア「K-Shop」があり、改札前には東京都民銀行のステーションATMが設置されている。南口には、駅前広場を望める大きな吹き抜け空間を設け、その一部に「たまりコーナー」を設け、駅利用者や施設利用者がくつろげる空間を設けた。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■動物園線 | - | 多摩動物公園行 | 4両編成ワンマン専用 |
2 | ■京王線 | 下り | 北野・京王八王子・高尾山口方面 | |
■動物園線 | - | 多摩動物公園行 | 平日の1往復と土休日の数本のみ | |
3 | ■京王線 | 下り | 北野・京王八王子・高尾山口方面 | |
4・5 | ■京王線 | 上り | 府中・調布・明大前・笹塚・新宿・都営新宿線方面 |
- 当駅で緩急接続を行う列車は非常に少ない。待避線である2番線や5番線は主に当駅を始発終着とする列車が使用する。
- 京王線新宿方と動物園線を直通する列車は配線上当駅でスイッチバックを行う。
- 当駅を境に列車種別を変更する列車がある(下りの特急・急行高幡不動行、高幡不動から各停京王八王子行)。
多摩都市モノレール[編集]
ホームと改札口、改札階と各出口地上との間にはエレベーターとエスカレーターが設置されている。2階コンコース脇に南北自由通路を設けている。2階改札口からは京王高幡SC内の連絡通路を経て、京王電鉄の3階改札口へ同一平面で結ばれる。
高幡不動駅より多摩センター方には中央大学・明星大学駅や大塚・帝京大学駅があり、2番線ホームには学生を中心に乗客が集中する時間帯がある。また多摩モノレール線のホーム形態が各駅ともほぼ同一であることもあり、ラッシュ時には遅延や積み残しが発生することもある。
トイレは2階改札口内に設置されている。ユニバーサルデザインの一環としての「福祉用トイレ」もあるが、車椅子対応ではあるが乳幼児やオストメイトに対応した設備はない。
列車の折り返し設備を有するが、非常時以外には折り返し運転は行われていない。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■多摩モノレール線 | 下り | 立川北・上北台方面 |
2 | ■多摩モノレール線 | 上り | 松が谷・多摩センター方面 |
利用状況[編集]
1日平均乗車人員および乗降人員推移は下記の通り。
年度 | 京王電鉄 | 多摩都市 モノレール |
出典 | |
---|---|---|---|---|
1日平均 乗降人員 |
1日平均 乗車人員 | |||
1948年 | 2,500 [3] | 未開業 | ||
1955年 | 2,891 | |||
1960年 | 5,319 | |||
1964年 | 6,589 [4] | |||
1965年 | 6,804 | |||
1970年 | 22,689 | |||
1975年 | 32,249 | |||
1980年 | 41,191 | |||
1985年 | 44,374 | |||
1990年 | 50,283 | 24,838 | [5] | |
1991年 | 25,164 | [6] | ||
1992年 | 25,249 | [7] | ||
1993年 | 25,019 | [8] | ||
1994年 | 25,041 | [9] | ||
1995年 | 50,656 | 25,044 | [10] | |
1996年 | 24,942 | [11] | ||
1997年 | 24,252 | [12] | ||
1998年 | 24,564 | [13] | ||
1999年 | 24,049 | 6,220 | [14] | |
2000年 | 48,951 | 24,537 | 7,559 | [15] |
2001年 | 25,000 | 9,048 | [16] | |
2002年 | 25,104 | 9,508 | [17] | |
2003年 | 26,104 | 10,294 | [18] | |
2004年 | 26,603 | 10,557 | [19] | |
2005年 | 54,021 | 27,036 | 10,805 | [20] |
2006年 | 55,798 | 27,830 | 11,194 | [21] |
2007年 | 57,837 | 28,740 | 11,936 | [22] |
2008年 | 59,157 | 29,384 | 12,666 | [23] |
2009年 | 59,491 | 29,559 | 12,919 | [24] |
2010年 | 59,539 | 29,575 | 13,115 | [25] |
2011年 | 58,919 | 29,232 | 12,803 | [26] |
2012年 | 58,988 | 29,304 | 12,986 | [27] |
2013年 | 59,536 |
駅周辺[編集]
- 高幡山金剛寺(高幡不動尊) - 駅名の由来にもなっている関東三大不動の一つに上げられる古刹。新選組副長土方歳三の菩提寺である関係から新選組関係の史料も多い。また、京王電鉄の前身の一つである玉南電気鉄道建設の経緯や協力した人々の名前が刻まれた「玉南電気鉄道記念碑」がある。
- 日野市役所七生支所
- 日野市立高幡図書館
- 日野消防署高幡出張所
- 日野高幡郵便局
- 三井住友銀行高幡不動支店
- みずほ銀行高幡不動支店
- 多摩信用金庫高幡不動支店
- さわやか信用金庫高幡不動支店
- 東京南農業協同組合本店・七生支店
- 富士旅館
- シティホテル高幡
バス路線[編集]
京王電鉄バスによる路線バスと日野市ミニバスが運行されている。なお、京王電鉄バスの路線詳細は京王電鉄バス桜ヶ丘営業所を参照。
また、南観光交通による乗合タクシーとして「丘陵地ワゴンタクシーかわせみGO」が運行されている。
- 1番乗り場
- 2番乗り場
- [ 日01 ] 日野本町経由 日野駅行(本数少)
- [ 日02 ] 日野市役所経由 日野駅行
- [ 日03 ] 日野市役所東経由 日野駅行
- 3番乗り場
- 4番乗り場
- モノレール北(多摩都市モノレール北口ロータリー)
- [ 高32 ] 万願寺駅・日野市役所入口経由 日野駅行(日中のみ、本数少)
- モノレール高幡
- モノレール駅入口(多摩都市モノレール南口付近、平日・土曜の朝8時30分まで停車、高幡不動駅方向のみ、降車専用)
- [ 高21 ] 高幡不動駅行
隣の駅[編集]
- 京王電鉄
- ■京王線
- ■動物園線
- ■急行(土休日下りのみ運転)
- (京王線 新宿方面) → 高幡不動駅 (KO 29) → 多摩動物公園駅 (KO 47)
- ■各駅停車
- 高幡不動駅 (KO 29) - 多摩動物公園駅 (KO 47)
- ■急行(土休日下りのみ運転)
舞台となった文学作品[編集]
脚注[編集]
- ↑ 京王グループ 1日の駅別乗降人員
- ↑ 多摩都市モノレール「駅別乗車人員」
- ↑ 京王帝都電鉄発足年度
- ↑ 動物園線開業年度
- ↑ 東京都統計年鑑(平成2年)228ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成3年)234ページ
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)PDF
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成24年)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 京王電鉄 高幡不動駅
- 多摩モノレール 高幡不動駅
- 京王高幡ショッピングセンター
- 街はぴ 高幡不動駅 - 京王電鉄の沿線案内