もやしもん
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もやしもん | |
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ジャンル | 青年漫画 学園漫画 |
漫画: | |
作者 | 石川雅之 |
作画 | |
出版社 | 講談社 |
その他の出版社 | |
掲載誌 | イブニング |
レーベル | イブニングKC |
発売日 | |
発表期間 | 2004年8月 - 以下続刊 |
巻数 | 既刊5巻 |
話数 | |
その他 | |
テレビアニメ: | |
原作 | 石川雅之 |
総監督 | |
監督 | 矢野雄一郎 |
シリーズディレクター | |
チーフディレクター | |
企画 | |
シリーズ構成 | 高橋ナツコ |
脚本 | |
キャラクターデザイン | 高岡じゅんいち |
メカニックデザイン | |
音楽 | |
アニメーション制作 | 白組 テレコム・アニメーションフィルム |
製作 | |
放送局 | フジテレビ系列(放送局参照) |
放送期間 | 2007年10月11日 - 12月20日 |
話数 | 全11話 |
その他 | |
コピーライト表記 | ©石川雅之・講談社/ もやしもん製作委員会 |
■テンプレート使用方法 ■ノート |
『もやしもん』は、2004年8月より青年漫画誌「イブニング」で連載中の石川雅之の漫画作品。菌・ウイルスと農業大学生活をテーマとしている。英語表記は「TALES OF AGRICULTURE」(農業物語)。単行本は2007年6月22日発売の5巻が最新。2007年10月からフジテレビのノイタミナ枠にてテレビアニメが放送された。
目次
概要
作者の説明によると「農大で菌とウイルスとすこしばかりの人間が右往左往する物語」である。
東京にあるとされる「某農業大学」(名前を伏せているわけではなく、これが正式名称)に入学した、「菌の存在」を知覚できるという不思議な能力をもつ主人公・沢木惣右衛門直保をめぐる学園ドラマである(第5巻収録の第49話冒頭において、「ミニマムな団体劇」とも表現されている)。沢木が知覚する「菌」の存在は、かわいらしくデフォルメされたキャラクターとして描かれている。作中で菌たちがたびたび発するセリフ「かもす(醸す)」(繁殖する(発酵、腐敗させる)ことを意味する言葉)は作品のシンボル的フレーズとなっている。
なお連載時のタイトルは、第1話が「農大物語」であり、第2話が「農大物語 もやしもん」、第3話は「農大物語改め もやしもん」、第4話は「新タイトル覚えてくれた? もやしもん」、今のロゴデザインになったのは、第5話「ロゴデザイン変えてみました。(農)もやしもん」からである(農は丸の中に稲穂と共に描かれている)。なお、単行本表紙のロゴデザインは統一されていない。
脚注は基本的に「菌」に関する記述は作者、それ以外は「担当さん(=担当編集者)」が担当している。単行本では脚注のほか、扉ページのアオリや毎回の登場人物紹介欄も雑誌掲載時と同様の形で収録すると言う珍しい形が取られている。
一人で描いているためか、休載や減ページが多い。又、単行本の新刊が発行される数ヶ月前にも、その編集および本編の修正/加筆作業のために休載する事が恒例になっている。
舞台となる「某農大」のモデルについては、実学を重視する建学の精神や、東京の他北の方にもキャンパスがあり、沖縄に実験農場があるなどいくつかの共通点があること、担当編集者宅の近所にあり、しばしば取材に訪れていることなどから東京農業大学であると憶測する読者は多い要出典。しかし、本作品はあくまでフィクションであり、実在の農業大学とは関係ない。事実、某農大に存在する獣医学部は東京農大に存在しない。また、テレビアニメ版には撮影協力として東京農工大学がクレジットされている。
Tシャツやぬいぐるみ、たっふぃんぐ、磁石等の商品が発売される。また「PARIS」Tシャツや「カリブの黄色いジュゴンちゃん」フィギアも発売される予定。
あらすじ
「某農業大学」に入学した主人公は、「菌やウイルスの存在」を知覚し、会話する事ができるという不思議な能力を持っていた。彼は、菌やウイルスに関する様々な騒動に巻き込まれていく。
登場人物
人間
醗酵蔵
- 沢木 惣右衛門 直保(さわき そうえもん ただやす)
- 声 - 阪口大助
- この物語の主人公。「某農大」農学部1年生。「もやし屋」こと種麹屋の息子。「惣右衛門」は実家の屋号。普段は「沢木 直保(さわき ただやす)」と屋号を省略する。一見背の低い、どこにでもいる金髪[1]の学生だが、菌やウィルスが肉眼で見え(空気中・水中・真空など、どこでも見える)、手に取り、会話することもできるという不思議な能力を持つ。子供のころから気味悪がられたり、嘘つき呼ばわりされ続けたため、本人はこの能力をあまり好ましく思っていない。菌が見える能力と、彼のどっちつかずな性格が原因で、様々な騒動に巻き込まれていく。キャラが強烈な先輩たちにいつも振り回されており、美里や川浜といつも一緒にいるため、結城の他に友人がいないらしい(本人も気にしている様子)。割と小心者の一面があり、第41話にて、びっくりすると一時的にその能力が消失することが確認されている。しかしそれをきっかけに、菌たちに対する自分の愛情を実感することになる。いつも菌(黄麹菌)が頭や肩に乗っている。
- 樹 慶蔵(いつき けいぞう、第1話~)
- 声 - 西村知道
- 沢木達が入学した菌を研究する「某農大」教授で、テラフォーミングの思想を支持している老人。菌について語りたがるが語りが非常に長いため、語りが始まると沢木達は逃げ出している。研究のモットーは実学で、キビャックやホンオフェ(後述)を作って試食したり、知り合いの女の子と一緒にプチ整形でボツリヌス菌の毒素を使って顔の皺を無くしたりしている(その顔を見て沢木・及川・武藤の三人は驚いたが、長谷川は平然としていた)。
- 研究を妨害したUFO研に報復するため、武藤の名を使って爆弾作りの器具と書物を部室に運び込ませた後に手製の爆弾を投下して部室棟を爆破し、UFO研が爆薬を作っていたと情報操作して廃部に追い込む過激な一面もある。私生活はかなりミステリアスで、実年齢すら明かされていない。戦時中、航空燃料についての研究職にあったことから考えると、70代後半~80歳以上の年齢である計算となる。自身の研究施設である「発酵蔵」が先頃完成した。
- 作者の元には度々「モデルは小泉武夫ですか?」という質問が寄せられるが、作者は「このような大学教授は個性が異常に強い人が多く、モデルにするとかえってリアリティーが失われてしまう」と発言して否定している。
- 政財界に太いパイプがあるようで、「夜の日吉酒場」を通じて策謀を巡らす事もある。
- 長谷川 遥(はせがわ はるか、第1話~)
- 声 - 大原さやか
- 「某農大」の大学院生(博士課程在学)。艶っぽい容姿、威圧的なダブルの白衣の下にボンデージ風の服を着込んでいる。武藤は「化粧してない方がかわいい」と言っていたが、しかめっ面で暴力的、時には鞭を振り回す女王様気質の女性。川浜曰く「女の形をした爆弾」。美里・川浜の言動にイライラしている。家は資産家で、過保護気味とのこと。また、酔うと特殊な酒癖が出る。本人は「甘え癖」と言っている。
- 大学を出ると不本意な結婚をしなければならない為か、やたら研究に没頭したりするなど、自分を追い込む傾向がある。樹の家来と思いきや、実は野望を持っている(第36話)。沢木によって水虫になりかかっている事をバラされ、それ以来長い戦いを続けていたが、現在は完治して再発しないように肌のケアをしている。第52話で父親に強引にフランスへ連れて行かれる。この際、酔った勢いで、龍太の通常会話の語尾に「ごめんなさい」をつけさせるようにしつけようとした。
- 美里 薫(みさと かおる、第2話~)
- 声 - 小西克幸
- 「某農大」農学部2年生の関西弁男性。偶然なのかどうかわからない(作者の担当編集員は知らなかった)が、笑い飯の西田幸治にそっくり。酒が大好きで、口噛み酒を自ら造ったことがある。川浜と一緒に酒の密造をして失敗し、一時は莫大な借金を背負うも、樹が肩代わりしている。大学生活については仲間と楽しく過ごそうと考えており、長谷川とは対称的な考えをしている。沢木たち後輩に何か奢ろうと川浜とのコンビでバイトに合格したが、長谷川のせいですぐにクビにされてしまった。ちゃらんぽらんな性格だが、沢木が能力を失ったのを知られたとき、川浜とともに長谷川の暴言から沢木を庇った。色っぽい話になると、暴走する傾向あり。
- 川浜 拓馬(かわはま たくま、第2話~)
- 声 - 杉山紀彰
- 美里と同じく「某農大」農学部2年生の男性。ドラえもん顔と体型。かなりルーズな性格。虫の研究に異様な熱意を燃やす。虫入りチーズを披露し、口噛み酒にゴキブリ(と思われる)の卵鞘を勝手に足した事もあった。美里と共に日本酒の密造を行って、素人ゆえか失敗し、一時膨大な金額の借金を背負った。容姿とは裏腹にメキシコからの帰国子女であり、英語・スペイン語を話すことができる。なお、美里・川浜は学生寮の同じ部屋に住んでいる。特技は水泳、子供のころのあだ名は「カリブの黄色いジュゴンちゃん」。納豆が嫌い。前述通り沢木が能力を失ったのを長谷川に知られたとき、美里と一緒に男気を見せ、ファンレターが増えたという。
- 及川 葉月(おいかわ はづき、第6話~)
- 声 - 神田朱未
- 沢木と同じクラスに所属する「某農大」農学部1年生。樹にナンパ(?)されて来たところから知りあう。除菌マニアで潔癖症気味であり、電車のつり革につかまるのも嫌がり、及川に冬虫夏草の菌を除菌されて逆上した川浜の説明で、皮膚に寄生するダニの存在を知った時は自分の顔に除菌スプレーをぶっかけた程である。沢木同様、教授や先輩に振り回されている。
- ちなみに沢木は彼女に「菌が肉眼で見える」能力を教えていないので、目の前で沢木が菌を見る能力を発揮しているのに彼の能力を知らない。沢木は「ただのクラスメート」と言っているが、彼とよく一緒にいるため、周囲は仲良しと認識している。蛍によると沢木は彼女のような女の子がタイプらしいが、本人は自称オヤジ好きである。次期ミス農大候補と目されているらしい。
- 講談社刊「週刊石川雅之」収録の「フランスの国鳥」に登場する「はづき」との関連は不明。愛車の原付はベスパのビンテージシリーズ。現在樹ゼミにおける己の立ち位置を模索中。樹謹製の媚薬を飲んだ上に酔っ払って武藤と寝たことがある。
- 武藤 葵(むとう あおい、第13話~)
- 声 - 能登麻美子
- 「某農大」農学部3年生の女性。樹研究室の唯一のゼミ生。かつてはミス農大だったらしい。彼氏にひどい逃げられ方をされた過去(後述)の影響か、長谷川に地球の裏側においてかれるという「電波少年」の企画のような壮絶な目に遭わされても自力で母国に帰ってきたタフさを持つ。酔った挙句及川と一緒に樹の超高級ワインコレクションを飲んでしまい、責任を感じて発酵蔵の現場責任者となった。ふられやすくいじられやすく、酒に飲まれやすい哀れながら笑えるタイプ。彼氏に振られた事が信じられずUFOにさらわれたと考え[2]、発酵蔵の責任者になるまではUFO研に所属していた。彼女の初登場時における鼻絆創膏姿を好む読者がおり、何度か復活している。収穫祭前後で発酵蔵責任者としての自覚に目覚め始めたようで、及川&蛍の活躍に触発(元ミス農大の矜持も含まれてる推測)されるも、あえなく撃沈(しかし元UFO研メンバーには好評を得た様子)。発酵蔵が出来た後はひたすら酒浸りの日々を過ごしている。
日吉酒店
- 結城 蛍(ゆうき けい、第1話~)
- 声 - 斎賀みつき
- 「某農大」農学部1年生。沢木の友人であり彼の能力の理解者。中性的な顔立ちの人物で、「女みたい」と言うのは禁句らしい(沢木談)。家は造り酒屋であるが、幼い頃の火落ちによる腐造で杜氏が自殺した事件が原因で日本酒の現状を憂い、その改革を考えている。またそのため火落ちを憎んでいる。酒屋の子のためか、醗酵品についてかなり詳しく、日吉店主オリジナルのブレンド清酒を利いて大まかな出自を当てるほどの能力がある。
- 第14話で休学すると宣言し、第15話を最後に1年近く出番が無かったが、第47話で黒いゴシックロリータ調の女装で姿を現す。沢木に正体を見破られた際、突然キスをしたり、及川とのやり取りの中で沢木に恋慕を抱いていると思わせる事を言っている(性同一性障害とも思える言動を見せる)が、明確に沢木にどのような感情を持っているのかは、今のところ曖昧にしか描かれていない。なお、この光景を見た及川は第56話で「(結城は)沢木君の彼女になっちゃった」と言っているが、直後に沢木本人が否定している。現在、日吉酒店預かりの立場で、理想の酒販形態について思索中(第60話現在)。
- 日吉 菊二(ひよしきくじ、第12話~)
- 声 - 藤本譲
- 「日吉酒店」の隠居。菌に好かれており、外出する際には酒屋に棲みついている菌がくっついてくる。菌が見える沢木はその様子を「菌のオバケ」「巨大な粘菌」と例えた。どの学校の同期かは不明だが、作中には樹慶蔵と同期という下りがある。酒屋の店主をしているケンドーコバヤシに似た「兄」と、黒いゴスロリファッションをした、人形のような容姿の「妹」(実は蛍)の2人の孫がいる。
その他
- 宏岡 亜矢(ひろおか あや、第16話~)
- 声 - たかはし智秋
- 「某農大」農業経済学部3年生の女性。武藤の親友でかなりの腕のバーテンダー。沢木・及川に自説を語ったり適切なアドバイスをしたり、樹とタメ口で話したりするなどその存在感はかなりのもの。月刊アフタヌーンの「出張版」にも登場。チアリーダー部に所属している。登場人物中、唯一人のたれ目。担当のお気に入りらしい。
- 金城 優(かねしろゆう、第33話~37話)
- 沖縄にある、某農大南の島実験農場の管理人。外見は色黒になった結城蛍といった感じだが、こちらは女性。沖縄の未来を憂えている様子。
- UFO研の面々(第15話~)
- かつて武藤が部長を務めていたサークルのメンバー。現在のリーダーは蒼井という男性。武藤の脱退後は本来の活動そっちのけで武藤ファンクラブと化し、武藤ポスター、武藤フィギュア、武藤抱き枕などの武藤グッズを自主制作している。UFOに関するいかがわしい知識は豊富だが、反面一般的な知識は乏しく、インフルエンザウイルスが増殖・変異するのに好適な環境を偶然作り出した上で共同生活を送ったり、土を真空パックしてボツリヌス菌が毒素を作り出す環境にするなどし、そのつど除菌されている。
- 武藤を奪われた逆恨みで、樹が密かに育てていた田んぼの稲を倒して人工ミステリーサークルをつくる、という報復を行うが、樹によって自家製黒色火薬爆弾(通称「沢木バクダン」)による部室の爆撃という過激な制裁を受け、ついには廃部処分となる。廃部となっても大学には一応通っている模様。
- 自治寮レジスタンス(自治会―、元自治寮―、第20話~)
- 春祭りの際に美里達が住んでいる自治寮で早々に校票をとられた2人。長谷川と武藤とのコンパ目当てに、美里達に農志会の情報を提供し、大将ロボを倒す作戦を立て生き残りを集めた。その後何度か登場し、長谷川とのコンパは失敗、収穫祭では美里達に田中恭子の情報を教えた。
- 龍太(りゅうた、第31話~)
- 声 - 大川透
- 親が勝手に決めた長谷川の許嫁。姓はまだ不明。小太りで脂ぎった眼鏡の男性。中年に見えるが、実は長谷川と同世代で、少し年上という程度なので20代半ば~後半と思われる。自惚れと自己愛が強く、厚顔無恥でマザコン気味の性格であり、口を開けば薄っぺらな薀蓄と恩着せがましいお為ごかし、他人を愚弄する台詞が垂れ流される俗物男。婚前旅行では長谷川と同じベッドで寝ているが、二人の間にトランクが置かれるなど、長谷川に心底から嫌われている様子が伺えるが、本人はその自覚は全くないように振る舞っていた。長谷川の幼い頃から引き合わされているが、その頃から既に現在のような体型と性格だった。
- 田中恭子(たなか きょうこ、第54話~)
- 某農大の収穫祭に呼ばれた新人アイドル。美里と川浜は彼女を利用して大金を手にする。話の本筋とは無関係のキャラだが、単行本5巻の表紙を飾った。
- マリー(第61話~)
- フランス人の少女。苗字は不明。日本語が堪能で、髪や目の色以外は(女装姿の)結城そっくり。白いゴシックロリータ調の服装が主。ワイナリーの娘で、祖父に仕込まれた為ワイン作りの知識は一流。長谷川を追ってフランスにやって来た主人公達を車で轢いてしまい、その弱みでガイド兼通訳をする羽目になる。
細菌・菌・ウイルス
もやしもんに登場する細菌・菌類・ウイルス達。脱力系キャラクターのようにかわいくデフォルメしたデザインで登場する。「かもすぞー」が口癖(危険な菌は「かもしてころすぞー」と言う)。『もやしもん』以外の漫画作品にも登場したことがある(高梨みどり『銀座の番ねこ』、やぶうちゆうき『警視正 椎名啓介』、二ノ宮知子『のだめカンタービレ』、寺沢大介『喰いタン』)。作者には彼らのオリジナルストラップ製作の夢があったが、単行本第4巻の限定版付録として実現した。なんと近年では大人の事情の壁を越えて【スクウェア・エニックス出版のヤングガンガン(ヤンガン)創刊2周年記念サプライズ】で応援出張出演もする(その時は金田一蓮十郎『ニコイチ』をかもした)。なお実際とは多少異なるため、詳細は文献やリンク先を参照のこと。アルファベット順に示す。また、菌類と細菌とウイルスがごっちゃになっているので注意が必要。
なお、アニメ版においては、特記したもの以外のほとんどの声を斎賀みつきが担当しているが、実際には出演したキャスト全員も担当している(『ぱふ』2007年12月号の阪口大助との対談より)。
主な細菌
- A.オリゼー(Aspergillus oryzae)
- 声 - 冬馬由美
- コウジカビの一種のニホンコウジカビ。いつも直保の肩や頭に乗っかっている、菌側の主役的存在。だいたいの事は自分で出来ると思っているらしい。合体して巨大化することも。デンプンを糖に分解する。温暖な気候を好む。第38話ではメインキャラである。アニメ版の第10話CMテロップにて、結城螢に乗っていた菌とキスをするシーンがあった。
- P.クリソゲヌム(Penicillium chrysogenum)
- 青カビの一種。抗生物質ペニシリンの原料となるが、非常にありふれたカビなので、純粋培養したところで売り物にはならない。作中ではA.オリゼー、S.セレビシエと共に出番が多く、新聞広告などにも良く組んで登場する。
- C.トリコイデス(Cladosporium trichoides)
- 声 - ムーディ勝山
- クロカビの一つ、クラドスポリウム。マンガではサザエさんの様な髪形の真っ黒な姿で描かれている。風呂場のクロズミはこの菌によるもの。上二菌とよく出番がある。
- S.セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)
- 声 - 玉川美沙(協会酵母)
- 酵母の一種(出芽酵母)。糖をアルコールに変える。以前はS.カワチと言う名で呼ばれており、焼酎酵母と呼ばれる事も有る。親戚にはパンや醤油の製造に活躍するものがいる。「かもすぞ」という台詞を最初に言った菌でもある。作中では純粋培養された酵母の額には文字や数字が入っていて、野生の酵母にはそれがない。オリゼーが直保とセットであるのに対して、蛍とセットで側にいる割合が多い。
その他の細菌
- A.アセチ(Acetobacter aceti)
- 酢酸菌。この菌がビールや薄めた日本酒などの酒をかもすと酢ができる。いわゆる酢酸発酵。
- A.キシリナム(Acetobacter xylinum)
- 酢酸菌。ナタ・デ・ココはこの菌が作り出す。
- A.カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)
- 表皮常在菌。
- A.レータス(Alcaligenes latus)
- 第40話で長谷川のワキや指の間をかもそうと狙うが、水虫予防が完璧なため取り付けずにいる。
- A.アピス(Ascosphaera apis)
- ハチ幼虫寄生病原菌。ハチミツをかもすことも。
- A.アルテルナータ(Alternaria alternata)
- ススカビ、あるいはアルテルナリア。至る所に存在する。プラスチックが好物でコンタクトレンズを曇らせる。作中では涙滴型の頭部が3つ連なった姿をしており、それぞれが別々に喋る。
- A.プルランス(Aureobasidium pullulans)
- 旧称プルラリア。黒色酵母様菌。結露の多い窓にいる。
- A.アワモリ(Aspergillus awamori)
- 声 - 吉田尚記
- アワモリコウジカビ。温暖な気候に適し、名前の通り泡盛など南方の酒をかもす。
- A.ソーエ(Aspergillus sojae)
- コウジカビの一種(ショウユコウジカビ)。事実上、自然界には分布していない。高濃度の塩分にも強く、醤油や味噌をかもす。うまみについて語らせると長いらしい。A.オリゼー同様第38話の主役。作中ではオリゼーと似た外見で描かれているが、ツノ状の胞子の数(オリゼーは5、ソーエは4)で判別ができる。
- A.パラシティクス(Aspergillus parasiticus)
- コウジカビの一種で、A.ソーエそっくりに描かれる。色んなところで見つかる。強力な発ガン性物質アフラトキシンを作る。
- A.フミガーツス(Aspergillus fumigatus)
- オリゼーと似た姿をしている。抗癌作用を持つ可能性があるためスゲー見られて (観察されて)いる模様。
- A.フラブス(Aspergillus flavus)
- コウジカビの一種で、A.オリゼーそっくりに描かれる。あらゆる物をかもして強力な発ガン性物質アフラトキシンを作る。
- A.ニガー(Aspergillus niger)
- 声 - 阪口大助・杉山紀彰
- 黒コウジカビ。米をかもしてもろみ酢を作る、クエン酸ブームの陰の立役者。しかし、体に入ると厄介な病気の原因となる。
- B.サブチリス(Bacillus subtilis)
- 枯草菌。
- B.ハロデュランス(Bacillus halodurans)
- バチルス属、好アルカリ細菌。公園のトイレやホンオフェなど、アンモニアがある場所を好む。
- B.ナットー(Bacillus subtilis natto)
- 納豆菌。アジアには親戚がいる模様。
- B.ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)
- ビフィズス菌の一種。
- B.シネレア(Botrytis cinerea)
- ハイイロカビ。灰色カビ病の病原菌だが、ブドウに付くと貴腐ブドウを作る。
- B.ブレビス(Brevibacillus brevis)
- 第13話で武藤と一緒にドイツからやってきた。
- C.レジネ(Cladosporium resinae)
- アルミニウム・ジュラルミン等を腐食させる。
- C.ボツリナム(Clostridium botulinum)
- ボツリヌス菌。嫌気性菌で空気のある場所では芽胞に包まれているが、真空になると芽胞が割れ、推定致死量70マイクログラム(0.07ミリグラム)[3]という地上最強の毒素ボツリヌストキシンを生み出す。なお、その凶悪な毒素は美容整形に利用可能。悪そうな顔が出てくる様子が描かれている。
- C.パーフリンゲンス(Clostridium perfringens)
- ウェルシュ菌。どこにでもいる土壌細菌だが、芽胞を持つため熱に強く、本作他『のだめカンタービレ』でもカレーをかもして食中毒の原因になった。
- C.テタニ(Clostridium tenani)
- 破傷風菌。破傷風の病原菌。
- C.シネンシス(Cordyceps sinensis)
- 虫草菌。コウモリガの幼虫の死骸から冬虫夏草を作る。借金返済のために美里と川浜が飼っていた物は及川の除菌攻撃の前に全滅。
- C.ジフテロイド
- 声 - 鈴木Q太郎(ハイキングウォーキング)
- ワキガの原因となる。
- C.グロボーサム(Chaetomium globosum)
- ケタマカビの一種。セルロース分解菌。木・繊維・紙をかもす
- C.マリティマ(Corollospora maritima)
- 海中や砂浜によくいる。
- D.ラジオデュランス(Deinococcus radiodurans)
- 放射線抵抗性細菌。放射線に最も強い菌としてギネスにも登録されている。自らの破損したDNAを修復できる。
- E.コリ(Escherichia coli)
- 大腸菌。糞と一緒に出ると、表皮常在菌に駆逐される運命。体内以外にも湿潤な場所に存在している。高梨みどり『銀座の番ねこ』をかもした。度々でしゃばっては、よく喋る。
- E.クロアカ(Enterobacter cloacae)
- 土壌菌。水、土、腸内にいる。
- F.ロゼウム(Fusarium roseum)
- フザリウム。この菌の繁殖を妨げない商品も「防カビ」と銘打ってもいいとされているほどありふれた、いわゆる雑菌。作中では3つのバナナの房が連なったような頭部をしている。
- F.パシンフェクタム(Fusarium vasinfectum)
- ロゼウムと同じくアカカビの仲間。
- ゲオトリクム(Geotrichum spp.)
- 分節胞子を作る分生子形成菌。白っぽいコロニーを作る。酵母に近い性格。
- G.エツニカタム(Glomus etunicatum)
- アーバスキュラー菌根(作品中ではVA菌根と表記)を作る菌。
- H.メトセティゲラ(Halosphaeriopsis mediosetigera)
- たくさんの鞭状の付属器官がある。
- H.ピロリ(Helicobacter pylori)
- ピロリ菌。
- I.オリエンタリス(Issatchenkia orientalis)
- 第26話欄外にのみ登場。酸に強くワイン作りにも参加する。
- インフルエンザウィルス(influenza virus)
- UFO研部室で大繁殖していた。伝染力の極めて強い病原性ウィルスとして毎年冬場に大流行するおなじみの存在。
- L.カゼイ(Lactobacillus casei)
- L.サケ(Lactobacillus sake)
- 植物性乳酸菌。日本酒をかもすのに使われることがある。
- L.フルクチボランス(Lactobacillus fructivorans)
- ヘテロ型乳酸菌の一種で「火落ち菌」と呼ばれる。日本酒の発酵で用いる、コウジカビが生成するメバロン酸が好物であり日本酒を腐敗させる。日本酒醸造の現場ではこれを「火落ち」「腐造」と言う。
- L.ヨグルティ(Lactobacillus yogurti)
- 声 - 仲村みう
- 日本で作られるヨーグルトによく入っている。作中では日本産ヨーグルトに使われることから、ちょんまげがついたデザインで描かれ、語尾に「ござる」とつけて喋る。「ナリよ」とは言わない。現在は菌の分類が変わり、学術的にはこの名前は使われていない。
- L.エドデス(Lentinula edodes)
- 椎茸菌。エドデスとは「江戸です」が語源と作中にあるが、これは誤解の模様。詳細は椎茸の項を参照。
- M.フルフル(Malassezia furfur)
- 声 - 松田洋昌(ハイキングウォーキング)
- 癜風菌。フケの原因菌であるが、表皮常在菌の一員として皮膚に病原菌が付くのを防ぐ働きもする。
- M.ムセド(Mucor mucedo)
- ケカビの一種。ケカビ中では大型種で、獣糞などに出現。
- M.プシルス(Mucor Pusillus)
- ケカビの一種。好高温菌。チーズ作りに利用。"M.プルシス"とあるのは多分勘違い。
- M.カニス(Microsporum canis)
- イヌ小胞糸菌。白癬菌の一種。
- M.マグネタクティカム(Magnetospirillum magnetotacticum)
- 走磁性細菌。
- M.ラクナータ(Moraxella lacunata)
- 常在菌。
- メタン醗酵菌
- メタン発酵能力を持つ古細菌の総称。農大では発生したメタンを発電に使っている。古細菌ドメインからは唯一の登場。
- ノロウイルス(Norovirus)
- 貝類による食中毒の原因として有名だが、それ以外の食材にも潜んでいる。フランス編でわがまま言って生牡蠣を食べた龍太を食中毒にした。沢木が生ものを苦手とする最大の原因がこのウイルス(によるトラウマ)だと発言した。
- O157(Escherichia coli O157:H7)
- 腸管出血性大腸菌。少しだけ悪そうな顔で描かれている。「かもして、ころすぞ」と危険性を自らカミングアウトしている。ニュースなどで「病原性大腸菌」と紹介されることが多い。
- P.アクネス(Propionibacterium acnes)
- ニキビ菌。毛根を好む。
- P.オパーレ(Pityrosporum ovale)
- 常在菌。
- P.フレクエンタス(Penicillium frequentans)
- 角真菌症原因菌。畳・皮革に発生しやすい。
- P.シゲロイデス(Plesiomonas shigelloides)
- 食中毒の原因となる。赤痢のような症状を起こす。
- フィザルム・ポリセファルム(Physarum polycephalum)
- モジホコリ、変形菌の一種。もっともよく実験に使われる種。作品中では迷路実験をさせられている。
- R.ルブラ(Rhodotorula rubra)
- 赤色不完全酵母。風呂場のぬるつきの原因。
- ライノウイルス(Rhinovirus)
- ライノとは鼻のこと。上気道炎を起こす。潜伏期間が1-3日と短く、吸い込んだら翌朝風邪をこじらせる可能性がある。
- R.ジャパニクス(Rhizopus japanicus)
- クモノスカビの一種。中国で酒を造るのに利用。
- R.オリゴスポラス(Rhizopus oligosporus)
- クモノスカビの一種。テンペを作るのに使われる。
- R.ラジオトレランス(Rubrobacter radiotolerans)
- 放射能耐性細菌。
- S.ウパルム(Saccharomyces uvarum)
- ビールをかもす。正しくはウ「ヴァ」ルムである。やぶうちゆうきの『警視正 椎名啓介』をかもした。
- S.サケ(Saccharomyces sake)
- 清酒酵母。日本酒をかもす。一説では、S.セレビシエの一種とも。
- S.セレジン(Saccharomyces cerevisiae)
- パン酵母。いわゆるイースト菌。
- S.ルーキシィ(Saccharomyces rouxii,Zygosaccharomyces rouxii)
- しょうゆをかもす。現在は後者の学名が使われている。DVD1巻(限定版)カバー内の漫画では「Z.ルーキシィ」に改名。
- S.ディゼンティリイエ(Shigella dysenteriae)
- 赤痢菌。属名は発見者の志賀潔にちなむ。
- S.アウレウス(Staphylococcus aureus)
- 黄色ブドウ球菌。様々な病気の原因になるマルチプレイヤーであるが、基本的には日和見感染菌であり、健康であればあまり害を及ぼすことはない。雪印集団食中毒事件の原因菌でもあるが、毒素産生株と非産生株があり、食中毒の原因菌となるのは毒素産生株のみ。毒素=エンテロトキシンはA,B,C,D,E型の5種類がある。菌は熱に弱いが、毒素は熱に強いため、一旦毒素が産生されてしまったら加熱しても無駄。
- S.エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)
- 表皮ブドウ球菌の一種。表皮常在菌の一種で、体が健康な場合は善玉菌として皮膚に雑菌が付くのを防ぐ。
- S.ラクチス(Streptococcus lactis、Lactococcus lactis)
- 声 - 鍋井まき子
- 乳酸菌の一種。牛乳加工に役立つ。現在は後者の学名が使われる。
- S.ルテア(Sarcina lutea)
- 湿ったところを好む。
- T.サーモフィルス(Thermus thermophilus)
- 高度好熱菌。伊豆の温泉にいたところを発見された。
- T.アクラスポルム(Tricocladium achrasporum)
- 流木からよく採取される。Halosphaeriopsis mediosetigeraの不完全世代。
- T.コニンギ(Trichoderma koningii)
- トリコデルマ菌の一種。木、繊維、紙をかもす。
- T.ハルジアナム(Trichoderma harzianum)
- 同上。落ち葉をかもす。
- T.マツタケ(Tricholoma matsutake)
- 松茸菌。DNA解析によりヨーロッパ産のT. nauseosumと同一種であることが判明している。食習慣の違いからヨーロッパでは食用にはされず、日本へ輸出されている。
- T.メンタグルフィティス(Trichophyton mentagrophytes)
- たむし菌。
- T.ラディアータ(Torpedospora radiata)
- 糸状菌。
- T.トンズランス(Trichophyton tonsurans)
- 中南米の土着の白癬菌だが、近年は日本でも見られるようになってきた。
- T.ルブラム(Tricophyton rubrum)
- 声 - 世戸さおり
- 真菌の一種である白癬菌の一種。上記T.メンタグルフィティスの近種。水虫の原因となる。かつて長谷川遥の足の指をかもしていた。
- V.コレレ(Vibrio cholerae)
- エルトール型コレラ菌。作中に登場するのはコレラの原因となる毒素を発生させない種類。
- V.パラヘモリティカス(Vibrio parahaemolyticus)
- 腸炎ビブリオ菌。
- X.キャンペストリス(Xanthomonas campestris)
- 土壌菌。除草剤代わりとしても使われる。
それ以外の生物
- デモデクス・フォリキュロラム(Demodex folliculorum)
- デモデクス・ブレビス(D. brevis)
- 前者がニキビダニ、後者がコニキビダニ。いずれもヒトの顔の汗腺に寄生。両者わずかに棲み分ける。いずれも普通は害を与えるものではないので怖がる必要はない。
- ミミズ
- 第10話で川浜が研究しており、本人がミミズで風邪を治したと発言している。作中ではニヒルな笑みをたたえた顔で描かれている。
発酵食品
もやしもんに登場する発酵食品たち。
- キビヤック
- 海鳥をアザラシの腹の中に詰め、地中に埋めて発酵させる。イヌイットの知恵による。
- 日本酒
- 酒税法により密造することが禁止されている。日本が世界に冠たる発酵食品。
- ホンオフェ
- 韓国・全羅南道の発酵食品。エイを甕に入れ、常温で放置して発酵させる。
- どぶろく
- 糟を濾さない日本酒。一般家庭でも醸造可能だが、法律違反。韓国のマッコリも登場する。
- 口噛みの酒
- 口嚼ノ酒。上記の通り、美里が披露した。作中ではそれに川浜が卵鞘(ゴキブリのものと思われる。第9話参照)を入れていた。
- チーズ
- 牛乳を酵素で凝固させ、場合によっては乳酸菌やカビなどで発酵させた食品。作中ではラクレット、カズ・マルツウ〔正式名称フォルマジョ・コン・ヴェルメ(Formaggio con verme)〕(ウジ入りチーズ)、ミモレットが登場。
- ヨーグルト
- 乳酸菌発酵させた牛乳。沢木は菌が見えてしまうので苦手。
- カルピス
- 乳酸菌飲料。作中に登場するのは某農大オリジナルのカルピス風飲料。腹を壊した沢木に長谷川が飲んでいた物を勧めた。
- ワイン
- 葡萄酒。現在発酵蔵完成年記念ワインをかもし中。また、武藤が発酵蔵責任者にされた原因にもなった。
- 納豆
- 日本が世界に誇る発酵食品の一つ。
- シュールストレミング
- スウェーデンが誇る世界最強の発酵食品。現地では「レ」と「ロ」の間の発音をする。武藤がこれのせいで酷な目に合わされた。
- 泡盛
- 沖縄県の焼酎。3年以上熟成させれば「古酒(クース)」となる。作中ではほぼ現存していないと思われる200年(に相当する熟成を人工的に促進させた)ものが登場する。
- 鰹節
- 鰹を燻製にした上で発酵させたもの。世界で一番堅い発酵食品。
- パン
- 小麦などで作った生地を発酵させ、焼いたもの。
- 味噌
- 大豆に麹や塩をまぜあわせ、発酵させた日本古来の食品。
- ビール
- 麦から作られたアルコール飲料。麦酒とも表記する。現代日本では酒類としては最も多く消費されている。
- バニラ
- ラン科の植物。未熟な鞘を自身の持つ酵素によって半発酵(キュアリング)させ、バニリンを主に含む香り成分を得る(第33話参照)。
- チョコレート
- 発酵させたカカオの種子から得られるカカオマスやカカオバターを主原料とした菓子。健康食品、媚薬としても有名。「樹慶蔵特製媚薬セット」の中の一品(第19話参照)。長谷川と及川が摂取したが、効果は定かではない。
- ピクルス
- 漬け物の一種。発酵させるものと、発酵させずに酢やワインなど保存性のあるものに漬け込むものとがある。
- クワス
- ライ麦・麦芽または黒パンを原料に作られるアルコール飲料。
- プルケ
- 竜舌蘭の樹液を発酵させて作る酒。テキーラとは原料となる竜舌蘭の種類が異なる。作中では学内の竜舌蘭を無断で材料に使ったため、美里と川浜は停学処分を受ける。
- メンマ
- 支那竹(シナチク)。麻竹を乳酸発酵させて作る樹自慢の品。学内の農薬や除草剤を使わない土地に埋めて土中発酵させていた。
化合物
- 黒色火薬
- 硝石こと硝酸カリウム(あるいは硝酸ナトリウム)を木炭や硫黄と混合させた物質。硝石は一種の発酵により合成できる。(床下など雨のあたらない場所に糞尿を撒いておくと、細菌による硝化作用によって窒素分が硝酸となり土中に蓄積するので、これを植物の灰で抽出する)
以上で作品の核心的な内容についての記述は終わりです。
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講談社より単行本1~5巻が発売中である。1巻は他社の同著者による作品集(人斬り竜馬、リイド社刊)と同じ発売日であった。1巻帯は古紙100%再生紙であり、インクは大豆由来のものを使用している。2巻と3巻の装丁には、ちょっとした仕掛けが隠されている。さらに単行本の次巻予告は「※内容は予告なく全然変更になる事があります」と書きながら全くのデタラメが書かれている。また、2~5巻は本の底部分に菌やUFOなどの模様が入っている。
単行本2巻第1刷には「もやしもんシール」が付録で付いてくる。3巻は通常版と特装版の2種類が存在するが、カバーのみの変更で内容はほぼ同じである。4巻は通常版と限定版の2つが売られており、限定版には携帯ストラップとフィギュア(製造元:海洋堂、製作:榎木ともひで)が同梱されている。5巻は通常版と特装版が売られており、特装版には携帯ストラップとフィギュア(製造、製作は4巻と同じ)が同梱されている。この5巻の特装版は、4巻の限定版と比較して4倍ほど作られている。6巻は通常版と限定版の2つが売られる予定で、限定版は受注生産品で全高約40cmのA.オリゼーぬいぐるみが同梱されている。
- 1巻 2005年5月 第1~11話、おまけ ISBN 4063521060
- 2巻 2005年10月 第12~23話、おまけ ISBN 4063521265
- 3巻 通常版 2006年5月 第24~37話、おまけ ISBN 4063521516
- 3巻 特装版 2006年5月 第24~37話、おまけ ISBN 4063721531
- 4巻 通常版 2006年12月 第38~48話、おまけ、『もやしもん』出張編 ISBN 4063521710
- 4巻 限定版 2006年12月 第38~48話、おまけ、『もやしもん』出張編 ISBN 4063582345
- 5巻 通常版 2007年6月 第49~60話、『もやしもん』出張編、オマーケ ISBN 4063521923
- 5巻 特装版 2007年6月 第49~60話、『もやしもん』出張編、オマーケ ISBN 4063620825
- 6巻 通常版 2008年2月
- 6巻 限定版 2008年2月
収録話
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限定酒
単行本2巻の第23話に登場した「大吟醸生原酒 龍神丸 中どり無ろ過」はネット注文のみ限定10本(応募者多数と予想されたため抽選)で販売された(作者と同じ名字の「石川さん」が入手に成功している)。ちなみに、単行本第2巻13話に登場した「大吟醸生原酒 龍神丸」は、限定品ながら高垣酒造で一般販売しているが、2006年3月31日に発売された2006年度産は10時間ほどで完売した。関連品として同社では,純米吟醸生酒「かもすぞ」を発売している。これには作者がデザインしたラベル(黄麹菌(A.オリゼー)と酵母菌(S.セレビシエ)とロゴが描かれている)を使用している。中身も作者自身がきき酒して選んだ品を瓶詰めしている。2006年度産はわずか13分で完売。2007年度産は抽選販売となった。
テレビアニメ
2007年10月11日より、フジテレビのノイタミナ枠で放送された。全11話。
5巻の裏表紙に石川雅之と高岡じゅんいちのアニメ『もやしもん』初期設定画がある(通常版が長谷川遥編で、特装版は武藤葵編。他のキャラクターは端の方に書かれている)。
オープニング・エンディングには、人間のキャラクターは出てこず、漫画のデザインの細菌・菌類・ウイルス達しか登場しない。オープニングは実写と3DCGの合成で、エンディングはクレイアニメ風のCGである。エンディング後に菌劇場(菌劇)という菌達が登場するアニメがある。次回予告は短く、樹慶蔵が一言喋る。
オリジナルサウンドトラックは2007年11月に発売された。放送で聴かれた殆どの楽曲が収録されているが菌劇場の予告(「もやしもんのテーマ」のコーラスだけオクターヴ高い)と長谷川の少女時代(第9話)の場面で使われた楽曲は未収録。ジョン・ウィリアムズ作曲の『1941』行進曲や『ジョーズ』のテーマ、ペレス・プラード楽団の「タブー」、「燃えよモヤシモン」はタイトル通り「燃えよドラゴン」をイメージさせるし、『宇宙大作戦』のテーマが隠されている「UFO研究会」などパロディに聴こえる楽曲が幾つもある。
なお2007年10月22日には、第20回東京国際映画祭のイベントのひとつとして、本作品のOP、ED、第1話と第2話のAパートとBパートと菌劇場、開催当日には未放送の第3話のAパートと菌劇場が上映された。作品上映前には、A.アワモリ役でもあるニッポン放送吉田尚記アナウンサーの司会の下、矢野雄一郎監督、八木竜一CG監督、声優ゲストとして、ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎(C.ジフテロイド役)と松田洋昌(M.フルフル役)、ムーディ勝山(C.トリコイデス役)、仲村みう(L.ヨグルティ役)、主題歌担当の依布サラサが舞台挨拶を行った。 また作品上映後に、吉田アナと八木CG監督の解説を交えて、OP映像のCGメーキング映像も流された。八木監督のコメントによると、実写部分は東京農工大学農学部府中キャンパスで撮影され、同大の学生・院生もエキストラ出演しているとの事。関連リンク
原作中では、未成年である沢木、蛍、葉月等も飲酒するシーンが多々観られるが、テレビアニメ版では影響を考慮してか、違うキャラが代わりに飲酒している。 そのせいで、日吉酒店でのエピソードで沢木や蛍といった「日本酒を製造する側」の人間が、本当に旨い酒と出会って感想を述べる事で、その旨さを特筆する意味があるのだが、その辺りが曖昧なまま展開してしまうこととなった。しかし、これはテレビ放映の時点で「仕方がない」事と云える。
また、この時、蛍が「飲酒せずに」その酒を「丁寧な作り」と評したり…微妙に歯切れが悪くなっており、また長谷川が飲酒を避けるエピソードが原作ではあるのにも関わらず、この時点で平然と沢木から酒を奪い、飲酒するという展開になっている。反面、それらの展開の歯切れの悪さを避けるためにか、原作では特に表現されていなかった「生」である部分を強調する表現が追加されたりと試行錯誤がみられる。
スタッフ
- 原作 - 石川雅之(「イブニング」連載中/講談社刊)
- 企画 - 松崎容子(フジテレビ)
- 監督 - 矢野雄一郎
- 製作 - 寺嶋博礼、針生雅行、島村達雄、林田師博、伊藤泰造、町田修一、伊藤幸弘(フジテレビ)
- プロデューサー - 中島寛朗(フジテレビ)、磯田敦仁、田中尚美、渡辺哲也、山本幸治(フジテレビ)
- シリーズ構成 - 高橋ナツコ
- キャラクターデザイン - 高岡じゅんいち
- 美術監督 - 新田博史
- 色彩設定 - 山本智子
- 3DCG監督 - 八木竜一
- 撮影監督 - 市川幸彦
- 編集 - 笠原義宏
- 音響監督 - 菊田浩巳(楽音舎)
- 録音調整 - 山田陽
- 音響効果 - 森川永子
- 録音助手 - 清本百合子
- 音響制作 - 楽音舎
- 音響制作担当 - 間瀬博美、神山衣里
- 録音スタジオ - スタジオマウス
- ビデオ編集 - IMAGICA(秋葉武弘、工藤華奈子)
- 音楽 - 佐藤直紀(オリジナルサウンドトラック:キューンレコード)
- 音楽制作 - フジパシフィック音楽出版、ソニー・ミュージックエンタテインメント
- 音楽制作協力 - フェイスミュージック
- アニメーション制作 - 白組、テレコム・アニメーションフィルム
- アニメーションプロデューサー - 粟飯原君江、谷口理
- 制作経理 - 鈴木勇一
- 制作総務 - 林雅子
- 制作デスク - 立石啓介
- 協力 - Autodesk、竹内道雄、寺岡巌、濱野國勝、普後一、島田順
- 原作協力 - 講談社『イブニング』編集部、松下陵、山谷奈久留、高野貴志
- 広報 - 遠藤恵(フジテレビ)
- 宣伝 - 竹内文恵(アスミック・エース)、中村優子(アスミック・エース)、Kプレス
- アシスタントプロデューサー - 斎藤彩(フジテレビ)
- 製作担当 - 大橋淳(アスミック・エース)、佐藤至信(アスミック・エース)、誉徹志(講談社)、平野剛(フジテレビ)、亀井威次郎
- OP演出 - 山崎貴
- 制作 - もやしもん製作委員会(アスミック・エースエンタテインメント、講談社、白組、スカパー・ウェルシンク、ソニー・ミュージックエンタテインメント、電通、フジテレビ)
主題歌
- オープニングテーマ「カリキュラム」
- 作詞:依布サラサ、作曲:Anders Hellgren&davld Myhr、編曲:松田岳二、歌:依布サラサ
- エンディングテーマ「Rocket」
- 作詞:Hiroyuki Hayashi、作曲:Hiroyuki Hayashi/Fumi、編曲・歌:POLYSICS
サブタイトル
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 原作話数 | 菌劇場 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 農大菌物語 | 高橋ナツコ | 矢野雄一郎 | 池畠ヒロ史 | 末永宏一 | 1,2 | A.オリゼー |
2 | 三億円の農大生 | 鏑木ひろ | 古俣太一 | 3,4,5 | 黴[4] | ||
3 | 菌でかもすぞ! | 武上純希 | 田頭しのぶ | 小山田桂子 | 末永宏一、野口寛明 森光恵、滝口禎一 |
6,8,9 | アスペルギルス属[5] |
4 | あちこち菌祭り | 高橋ナツコ | 矢野雄一郎 | 滝沢潤 | 関根昌之 | 10,11,7 | O-157、E.コリ |
5 | 怪奇!菌オバケ[6] | 武上純希 | 加瀬充子 | 玉田博 | 本間充 | 12,13 | A.オリゼー、S.セレビシエ 協会酵母[7] |
6 | 悩殺!ミス農大 | 猪爪慎一 | 青山弘 | 池畠ヒロ史 | 末永宏一、野口寛明 古俣太一、森光恵 |
14,15,16 | アジアの食中毒菌五人衆[8] |
7 | 開幕!農大春祭 | 高橋ナツコ | 鏑木ひろ | 小山田桂子 | 古俣太一、野口寛明 | 18,19,20 | A.オリゼー、表皮常在菌[9] |
8 | 農大正門攻略戦 | 矢野雄一郎 | 古俣太一、野口寛明 森光恵、末永宏一 |
21,22,23 | 土壌菌[10]、枯草菌[11] | ||
9 | 柔肌にとりつけ | 武上純希 | 河内日出夫 | 滝沢潤 | 関根昌之 | 29,30,32,40,37 | 乳酸菌[12]、A.オリゼー |
10 | ゴスロリキッス | 渡辺了 | 玉田博 矢野雄一郎 |
藤澤俊幸 | 41,42,43,45,46 | S.セレビシエ、P.クリソゲヌム C.トリコイデス、A.オリゼー | |
11 | 輝く菌未来 | 高橋ナツコ | 矢野雄一郎 | 池畠ヒロ史 | 末永宏一 | 46,47,48 | 多種の菌 |
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 |
---|---|---|---|
関東広域圏 | フジテレビ | 2007年10月11日 - 12月20日 | 木曜 24時45分 - 25時15分 |
中京広域圏 | 東海テレビ | 2007年10月18日 - 2008年1月10日 | 木曜 26時05分 - 26時35分 |
近畿広域圏 | 関西テレビ | 2007年10月23日 - 12月25日[13] | 火曜 25時45分 - 26時15分 |
福岡県 | テレビ西日本 | 2007年10月24日 - 2008年1月9日 | 水曜 26時10分 - 26時40分 |
新潟県 | 新潟総合テレビ | 2007年10月25日 - | 木曜 26時00分 - 26時30分 |
鹿児島県 | 鹿児島テレビ | 2007年10月25日 - 2008年1月10日 | 木曜 26時10分 - 26時40分 |
北海道 | 北海道文化放送 | 2007年11月6日 - | 火曜 25時10分 - 25時40分 |
初回視聴率4.9% 最終回視聴率5.2% 最高視聴率5.3% 平均視聴率 4.6%
※鹿児島テレビ以外は全局『ノイタミナ』レギュラーネット局。
フジテレビ ノイタミナ | ||
---|---|---|
前番組 | もやしもん | 次番組 |
モノノ怪 | 墓場鬼太郎 | |
DVD
初回特典は原作者描き下ろしキャラと3D-CGキャラ共演パッケージ。特典映像は菌劇場DX:細菌たちのミニ・ストーリー、発酵食品の衝撃映像。
- 第1~2話収録、2007年12月21日 (菌) 発売予定
- 初回特典はしゃべる「かもすぞオリゼー」マスコットと菌シール
- 第3~5話収録、2008年1月25日発売予定
- 第6~8話収録、2008年2月22日発売予定
- 第9~11話収録、2008年3月19日発売予定
脚注
- ↑ 連載初期から沢木の髪色は特定できなかったが、アニメ化を機に金髪となっている(作者曰く「大学デビュー」)。ちなみに、幼少時の髪色は茶。作者自ら「髪の毛が書きにくい」とぼやいたこともある。
- ↑ 彼氏の方に非があるらしき描写があり、それが要因と思われる。沢木に「現実逃避じゃ…」とつっこまれた。
- ↑ JAMA. 2001;285:1059-1070。ただし、単行本第1巻189ページ欄外には「0.00005ミリグラム(25グラムで人類を滅ぼせる)」とあるので、作者の記述は誤解ないし古い情報に基づいているらしい。
- ↑ P.クリソゲヌム、C.トリコイデス、A.アルテルナータ
- ↑ A.オリゼー、A.ソーエ、A.ニガー、A.アワモリ
- ↑ フジテレビ内の公式サイトでは「怪奇!菌オバケ・全身菌」となっている。
- ↑ 6号酵母、8号酵母、10号酵母、1601号酵母
- ↑ V.パラヘモリティカス、V.コレレ、S.ディゼンティリイエ、P.シゲロイデス、サルモネラ属菌
- ↑ C.ジフテロイド、M.フルフル、S.エピデルミディス
- ↑ P.クリソゲヌム、C.トリコイデス、A.アルテルナータ、T.ハルジアナム、G.エツニカタム、L.エドデス、T.マツタケ、X.キャンペストリス
- ↑ B.サブチリス、B.ナットウ
- ↑ L.ヨグルティ、S.ラクチス、L.ブルガリスク、L.アシドフィルス
- ↑ 12月25日は2週分放送
関連項目
もやしもんを連想させる場面がある作品
もやしもんが紹介された番組
ラジオFM NACK5のラジオ番組『The Nutty Radio Show 鬼玉』でメインパーソナリティの玉川美沙がもやしもんの大ファンだと言って何回も番組で取り上げたことがある。番組内ではよく本人が“菌の声”の真似をすることがある。なお、玉川美沙は協会酵母役でアニメに出演した。
公認・他作品出演 (かもし) 作品
- 『銀座の番ねこ』 高梨みどり
- 『警視正 椎名啓介』 (イブニング) やぶうちゆうき
- 『のだめカンタービレ』 (Kiss) 二ノ宮知子
- 『喰いタン』 (イブニング) 寺沢大介
- 『ヤングガンガン創刊2周年記念サプライズ 応援出張出演』 (スクウェア・エニックス出版)
- 『ニコイチ』 (ヤングガンガン) 金田一蓮十郎
- 『月刊アフタヌーン』2006年7月号 表紙に登場。また「出張版」として3ページの作品紹介漫画も掲載された。
外部リンク