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2018年2月22日 (木) 23:08時点における版
九段下駅(くだんしたえき)は、東京都千代田区にある、東京地下鉄(東京メトロ)・東京都交通局(都営地下鉄)の駅である。
概要
東京メトロの東西線・半蔵門線と、都営地下鉄の新宿線の、合計3路線が乗り入れている。駅番号は東西線がT 07、半蔵門線がZ 06、新宿線がS 05である[1] [2] 。
所在地は東京メトロが九段南一丁目[1]、東京都交通局が九段北一丁目となっている[2]。東京都交通局の駅には「二松學舍大学前」の副名称がある。
歴史
- 1964年(昭和39年)12月23日 - 帝都高速度交通営団(営団地下鉄)東西線高田馬場 - 当駅間開通に伴い開業。当初は終端駅[3]。
- 1966年(昭和41年)3月16日 - 当駅 - 竹橋間延伸により中間駅となる[3]。
- 1980年(昭和55年)3月16日 - 都営地下鉄新宿線の新宿 - 岩本町間開通に伴い、同線の駅が開業。乗換駅となる[4][5]。
- 1989年(平成元年)1月26日 - 営団地下鉄半蔵門線半蔵門 - 三越前駅間開通に伴い同線の駅が開業。現在の形となる[6]。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 営団地下鉄民営化。東西線・半蔵門線の駅は東京地下鉄(東京メトロ)に継承される。
- 2013年(平成25年)3月16日 - 4番線と5番線の間の壁が撤去され、半蔵門線と都営新宿線のコンコースも接続される(後述)。
駅構造
東西線は相対式ホーム2面2線、半蔵門線・新宿線は2面2線の相対式ホームが1面2線の島式ホームを挟む形の合計3面4線を有する地下駅である[7]。東京メトロと都営地下鉄ののりば表示は連番になっている[7] 。半蔵門線と新宿線は改札口を共用しており、中間改札なしで乗り換えが可能となっている。白金高輪駅~目黒駅間の線路共用区間を除けば、2014年現在、この両社局の接続駅で改札内乗り換えが可能な唯一の例である。一方、東西線は他路線とは改札内ではつながっておらず、一度改札を出ての乗り換えとなる。
2013年3月15日までは、運営主体が別々なため東京メトロ半蔵門線4番線と都営新宿線5番線の同一ホームを壁で仕切った形になっており、乗り換える際は階段を上って改札を一旦出て反対側に回り込む必要があったが、壁が撤去され、2013年3月16日からホーム上で乗り換えられるようになった。
半蔵門線で相対式ホームの構造の駅は当駅のみである。ただし、2013年3月16日からは押上方面は新宿線の新宿方面と対面の島式ホームになり、厳密には相対式ホームと言えなくなった。 東西線のホームは中柱がある。半蔵門線ホームは半蔵門側のみ中柱がなく、それ以外の部分には中柱がある。
のりば
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | 東西線 | 西船橋・津田沼・東葉勝田台方面 |
2 | 飯田橋・中野・三鷹方面 | |
3 | 半蔵門線 | 永田町・渋谷・中央林間方面 |
4 | 大手町・押上〈スカイツリー前〉・久喜・南栗橋方面 | |
5 | 都営新宿線 | 市ヶ谷・新宿・京王線方面 |
6 | 神保町・大島・本八幡方面 |
- 東西線には飯田橋方面に引き上げ線がある。
利用状況
- 東京メトロ - 2013年度の1日平均乗降人員は153,622人である[8]。
- 都営地下鉄 - 2012年度の1日平均乗降人員は83,909人(乗車人員42,380人、降車人員41,529人)である[9]。
各年度の1日平均乗車人員数は下表のとおり。
年度 | 東京メトロ | 都営地下鉄 | 出典 | |
---|---|---|---|---|
東西線 | 半蔵門線 | |||
1992年(平成 | 4年)51,701 | 21,082 | 19,734 | [10] |
1993年(平成 | 5年)49,496 | 21,945 | 43,452 | [11] |
1994年(平成 | 6年)47,619 | 22,460 | 43,455 | [12] |
1995年(平成 | 7年)45,839 | 22,760 | 41,710 | [13] |
1996年(平成 | 8年)46,597 | 23,055 | 41,964 | [14] |
1997年(平成 | 9年)45,734 | 23,044 | 42,115 | [15] |
1998年(平成10年) | 45,471 | 23,003 | 43,863 | [16] |
1999年(平成11年) | 43,202 | 22,467 | 42,478 | [17] |
2000年(平成12年) | 42,447 | 22,671 | 41,781 | [18] |
2001年(平成13年) | 42,181 | 21,600 | 39,433 | [19] |
2002年(平成14年) | 40,948 | 21,548 | 39,041 | [20] |
2003年(平成15年) | 40,514 | 21,986 | 36,861 | [21] |
2004年(平成16年) | 40,581 | 21,893 | 36,545 | [22] |
2005年(平成17年) | 41,537 | 22,466 | 37,216 | [23] |
2006年(平成18年) | 43,786 | 24,208 | 38,551 | [24] |
2007年(平成19年) | 46,563 | 27,063 | 41,852 | [25] |
2008年(平成20年) | 47,677 | 27,345 | 43,019 | [26] |
2009年(平成21年) | 47,194 | 26,550 | 42,318 | [27] |
2010年(平成22年) | 45,701 | 26,079 | 41,690 | [28] |
2011年(平成23年) | 44,468 | 25,655 | 41,099 | [29] |
駅周辺
- 1番出口
- 2番出口
- 3a番出口
- 九段下交差点
- 3b番出口
- 4番出口
- 牛ヶ淵
- 清水濠
- 九段下交番
- 九段会館(閉鎖され、立ち入り不可能)
- 昭和館
- 千代田会館(旧・千代田公会堂)
- 中部日本放送(CBC)東京支社
- 日本道路交通情報センター九段センター
- 7番出口(東西線2番線ホーム中野寄りにあり、東西線以外の利用はできない)
- 築土神社
- ホテルグランドパレス
- 日本私立学校振興・共済事業団
- 専修大学神田校舎
- 目白通り(東京都道8号千代田練馬田無線)
バス路線
- 九段下
- 千代田保健所
- 日立自動車交通
- 千代田区福祉タクシー「風ぐるま」
- 内神田・富士見便
- 四谷・あきば便
- 千代田区福祉タクシー「風ぐるま」
- 日立自動車交通
- ホテルグランドパレス
ホーム・コンコースの壁撤去工事
半蔵門線と都営新宿線は、当駅から神保町駅までの区間のトンネルを東京都交通局が一括で建設した[30]。当駅の半蔵門線押上方面(4番線)と都営新宿線新宿方面(5番線)のホームは厚さ約40センチメートルの壁で仕切られているだけで[31]、非常口が両ホームを結んでいる[32]。この壁があることで、乗客は階段の上り下りや改札の通過を伴う遠回りをしなければならず、乗り換えに時間がかかっていた[33]。また、ホーム自体の幅も壁によって半分ずつに分けられてしまう上、階段部分では一方のホームの階段が他方のホームに張り出す格好となることから、最も狭い箇所では幅がおよそ1.5メートルにまで狭められるという安全上の問題も開業当時から存在した[32][34]。
2011年12月、東京都交通局および東京メトロの両者が、ホームとコンコースの壁を撤去して乗り換えの利便性を向上させる工事を行うと発表した[35]。工事開始は同年12月15日終電後で[35]、全長210メートルのホームのうち約90メートル分の壁が撤去されることになった[31]。2012年6月21日には当時の東京都副知事の猪瀬直樹が当駅を視察し、この壁のことを養老孟司の著書になぞらえて「バカの壁」と表現した[36]。
2013年3月16日から供用が開始された。壁が撤去されたことで、3面4線配置となった[37]。これと合わせ、券売機スペースに新たに他方の運営体の券売機を設置する、改札機でも互いの切符を処理できるようにするなどのサービス向上が行われ、乗り換え客以外にも利便性の向上が図られた[35]。
付記
- 建設の際には近くを流れる日本橋川からの水漏れを防ぐため、一度土を凍結させた上で掘削された。
- 東西線と半蔵門線の乗り換えは、大手町駅よりも当駅のほうが両路線のホームが近いが、改札を介さない乗り換えは大手町駅でしか出来ない。それも千代田線ホームを経由してでしかできず、同じ大手町でも丸ノ内線ホーム・および途中の中間改札経由よりも遠回りになる(そのため、ホーム上の乗り換え案内は丸ノ内線ホーム経由で記載)。
- 映画『交渉人 真下正義』に「九段下駅」が登場した。ただし、ロケーション撮影は当駅ではなく、横浜市営地下鉄(ブルーライン)の中田駅でされた。
- 半蔵門線の当駅 - 神保町駅間の距離は400mで、同線では最短であり、当駅の神保町寄りのホーム端からは、神保町駅のホームの明かりが見える。
隣の駅
関連項目
脚注
- ↑ 1.0 1.1 九段下駅|東京メトロ、東京地下鉄、2013年2月28日閲覧。
- ↑ 2.0 2.1 九段下|東京都交通局、東京都交通局、2013年2月28日閲覧。
- ↑ 3.0 3.1 帝都高速度交通営団(1999)、p.14
- ↑ 帝都高速度交通営団(1999)、p.15
- ↑ 帝都高速度交通営団(1999)、付図「東京及びその周辺における都市高速鉄道網図」
- ↑ 帝都高速度交通営団(1999)、p.249
- ↑ 7.0 7.1 九段下駅 構内図|東京メトロ、東京地下鉄、2013年2月28日閲覧。
- ↑ 東京メトロ 各駅の乗降人員ランキング
- ↑ 東京都交通局 各駅乗降人員一覧
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ↑ 帝都高速度交通営団(1999)、p.49
- ↑ 31.0 31.1 地下鉄一元化を阻む「バカの壁」に穴があいた(猪瀬直樹の眼からウロコ)、日経BPネット(2012年6月26日)、2013年2月28日閲覧。
- ↑ 32.0 32.1 猪瀬(2011)、pp.23-24
- ↑ 猪瀬(2011)、p.25
- ↑ 帝都高速度交通営団(1999)、p.373
- ↑ 35.0 35.1 35.2 九段下駅の乗換改善に向けた工事の開始、東京都(2011年12月8日)、2013年2月28日閲覧。
- ↑ “地下鉄九段下駅の壁が一部貫通”、『産経新聞』2012年6月22日朝刊、東京ニュース面。
- ↑ 平成25年3月16日(土) 東京の地下鉄がさらに便利になりますPDF 、東京都交通局・東京地下鉄(2013年2月15日)、2013年2月28日閲覧。
外部リンク
- 東京メトロ 九段下駅、東京地下鉄。
- 東京都交通局 九段下駅、東京都交通局。