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2014年7月25日 (金) 23:35時点における版

浜川崎駅(はまかわさきえき)は、神奈川県川崎市川崎区にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)のである。

歴史

かつて、国鉄時代には同一駅名でもそれぞれの路線の駅が別に設けられている例として、他に尼崎駅東海道本線福知山線と福知山線支線)、宇美駅香椎線勝田線)、石巻駅仙石線石巻線)が存在したが、当駅以外の3駅は路線そのものの廃止や、駅機能の統合によって消滅した。後身のJRで現存するのは当駅のほか、1985年(昭和60年)に開業した新花巻駅東北新幹線釜石線)、そして1988年(昭和63年)にホームが新設された折尾駅鹿児島本線筑豊本線と両線の連絡線)ならびに三河安城駅東海道新幹線東海道本線)、2011年(平成23年)に新幹線駅が開業し、在来線駅が新幹線駅そばに移設された筑後船小屋駅九州新幹線鹿児島本線)である。

この浜川崎駅の場合は、南武線を建設したのが南武鉄道、鶴見線を建設したのが鶴見臨港鉄道と別の鉄道会社私鉄)によるもので、それぞれが戦時買収で国有化されて国鉄に編入された事が原因である。それでも南武鉄道の新浜川崎駅は国有化時に、乗り換えの便を図るため元鶴見臨港鉄道の浜川崎駅へできるだけ近づけるよう移設がなされている。

乗り入れ路線

乗り入れている路線は、東海道本線(貨物支線)・南武線(浜川崎支線、旅客案内では「南武支線」)・鶴見線の3路線であり、このうち東海道本線を当駅の所属線としている。ただし旅客営業を行っているのは南武線と鶴見線のみであり、両路線の乗換駅となっている。当駅は川崎市内にあるが、特定都区市内制度における「横浜市内」の駅として扱われる。

東京貨物ターミナル駅方面へ通じる東海道本線支線は貨物列車専用である。この東海道本線支線は南武線浜川崎支線と合わせて東海道貨物線を構成しており、2路線の相互間は当駅に停車せずに直通運転が可能な構造となっている。

旅客駅

南武線と鶴見線の旅客駅は、道路を挟んで別の駅になっている。どちらの旅客駅も無人駅で、南武線側は尻手駅が、鶴見線側は鶴見線営業所が管理している。当駅で乗り換える旅客はいったん改札を出ることになる。双方の駅の改札にSuica対応の自動券売機および簡易Suica改札機が設置されている。ICカードのSF部分を利用し当駅で乗り換える旅客は、当駅の簡易Suica改札機に触れずに乗り換える必要がある。

両路線はいずれも島式ホーム1面2線を有する地上駅で、南武線側に1・2番線、鶴見線側に3・4番線の番号がふられている。

鶴見線の駅には跨線橋がありこの上に改札がある橋上駅の体をなす。跨線橋を北側に渡ると一般道・南武線に通じる出入り口がある。跨線橋の南側にはJFEスチール東日本製鉄所専用の出入り口も設けられている。

南武線は鶴見線に直交する形で駅が設けられている。1番線側には川崎新町方面とJR貨物浜川崎駅構内・鶴見線扇町方面とを結ぶ連絡線が通っているが、停車する旅客列車はなく柵が設けられている。列車が停車する2番線は、終端部が車止めとなっている頭端式となっており、その先に改札口が設けられている。

トイレは南武線側改札口を入って左手にあり、鶴見線側には無い。

のりば

番線 路線 方向 行先
南武線ホーム
1 (通過列車のみのため閉鎖)
2 南武線 支線 尻手方面
鶴見線ホーム
3 鶴見線 下り 昭和扇町方面
4 鶴見線 上り 国道鶴見方面

なお、鶴見線の当駅折返し列車は3番線で乗客を降ろした後、扇町方に引き上げて本線上で折り返し、改めて4番線に入線する。

南武線・東海道貨物線と鶴見線の線路は当駅の昭和駅寄りで繋がっており、当駅を発着または通過する貨物列車と、当駅経由で鶴見線営業所から南武支線経由で中原電車区に入庫・出庫する回送列車が通過する。

貨物駅

JR貨物の貨物駅は旅客駅の東側にあり、JR貨物の駅員が駐在する(神奈川臨海鉄道浜川崎運輸所に委託)。

貨車を仕分けする仕分線がある。この仕分線は鶴見線扇町駅・安善駅方面、南武線川崎新町駅方面からは直接進入できるが、東海道貨物線川崎貨物駅方面からは直接進入することが出来ない。そのため川崎貨物駅方面から当駅に進入する貨物列車は川崎新町方の引き上げ線に入った後、推進で進入する構造になっている。また、当駅から川崎貨物駅方面へ行く列車は機関車を川崎貨物駅方に連結してこの逆の手順で発車する。川崎新町方の引き上げ線はそのまま着発線になっている。

1998年8月まで、第一セメント川崎工場への専用線もあり、奥多摩駅から石灰石輸送貨物列車が運転されていた。またそれ以前は工場からのセメントの発送もあった。1980年代までは、駅周辺にある日本鋼管(現・JFEスチール)製鉄所への専用線があり鉄鋼製品などをあつかっていた。また昭和電線電纜川崎工場への専用線や、東亜石油専用線から分岐し東洋埠頭川崎支店へ続く専用線もあった。最後まで残っていた、鶴見線昭和駅手前から分岐し東亜石油扇町工場へ続く専用線は、合理化による工場閉鎖に伴い、2011年9月30日の最終出荷を以って廃止となっている。

なお、2011年12月15日NHK総合テレビジョンで放送された「ブラタモリ」では東京メトロ銀座線の新型車両1000系愛知県豊川から貨物列車で輸送される様子が放送された。

利用状況

JR東日本

2008年度の1日平均乗車人員は2,606人である[1]。近年の推移は下記の通り。

年度 1日平均
乗車人員
1995年 2,107
1996年 1,780
1997年 1,739
1998年 1,715
1999年 1,694
2000年 1,669
2001年 1,697
2002年 1,791
2003年 1,828
2004年 1,905
2005年 1,996
2006年 2,139
2007年 2,422
2008年 2,606

※無人駅は正確な数が把握できないとして、2009年以降非公表となった[1]

JR貨物

近年の年間発着トン数は下記の通り。

年度 発送トン数 到着トン数 出典
1998年  
1999年 984,231 100,396 [2]
2000年 909,210 90,896 [3]
2001年 818,530 81,570 [4]
2002年 785,374 77,348 [5]
2003年 705,684 67,384 [6]
2004年 691,246 67,444 [7]
2005年 635,161 61,540 [8]
2006年 622,183 59,856 [9]
2007年 595,276 56,356 [10]
2008年 502,851 47,676 [11]
2009年      

駅周辺

バス路線

浜川崎駅前

浜川崎営業所(徒歩5分)

  • 川崎鶴見臨港バス
    • <川24> 川崎駅前(鋼管通二丁目・追分経由)
    • <川24> 川崎駅前(急行) ※平日夕のみ
    • <川24> 川崎駅前(渡田新町・南町経由)
    • <川28> 川崎駅前(京町経由)

JFE前(市営、臨港、羽田京急)

  • 川崎市交通局、川崎鶴見臨港バス、羽田京急バス
  • ※JFE前停留所は、行き先によって停留所位置が異なる。
    • 西方向(徒歩6分)
      • <川24> 川崎駅前(富士電機前・京町経由) (臨港)
      • <川24> ダイエー川崎プロセスセンター (臨港) ※1日朝2本のみ
    • 北西方向(徒歩5分)
      • <川40> 川崎駅前(渡田新町・川崎小学校前経由) (市営)
    • 北北西方向(徒歩8分)
      • <川24> 川崎駅前(鋼管通二丁目・追分経由) (臨港)
      • <川24> 川崎駅前(急行) (臨港) ※平日夕のみ
    • 西方向(徒歩8分)
      • <川40> 塩浜営業所前(臨港警察署前・四谷下町経由) (市営)
      • <川40> 臨港警察署前 (市営)
      • <川40> 塩浜営業所前(臨港警察署前・かわさき南部斎苑経由) (市営)
      • <川40> 水江町(臨港警察署前経由) (市営)
      • <蒲45> 蒲田駅(臨港警察署前・四谷下町・産業道路駅・萩中経由) (羽田京急) ※平日朝晩共に1本・計2本のみ

隣の駅

東日本旅客鉄道
東海道貨物線
川崎貨物駅 - 浜川崎駅 - 川崎新町駅
※書類上は当駅が東海道本線支線の終点で、川崎新町駅方は南武線支線。
南武線支線(浜川崎支線)
川崎新町駅 - 浜川崎駅
鶴見線
武蔵白石駅 - 浜川崎駅 - 昭和駅

脚注

  1. 1.0 1.1 川崎市統計書
  2. 神奈川県県勢要覧(平成12年度版)228ページ
  3. 神奈川県県勢要覧(平成13年度版)230ページ
  4. 神奈川県県勢要覧(平成14年度版)228ページ
  5. 神奈川県県勢要覧(平成15年度版)228ページ
  6. 神奈川県県勢要覧(平成16年度版)228ページ
  7. 神奈川県県勢要覧(平成17年度版)230ページ
  8. 神奈川県県勢要覧(平成18年度版)230ページ
  9. 神奈川県県勢要覧(平成19年度版)232ページ
  10. 神奈川県県勢要覧(平成20年度版)237ページ
  11. 神奈川県県勢要覧(平成21年度版)247ページ

関連項目

外部リンク