新宮市
新宮市(しんぐうし)は、和歌山県の南部、熊野川の河口に位置する都市である。旧東牟婁郡。
目次
概要[編集]
熊野川の河口の西側に位置し、熊野三山の1つである熊野速玉大社の門前町として盛えて来た。また、熊野本宮大社への入口として、熊野川の舟運を利用した木材の集散地でもあった。現在でも、熊野地方(旧牟婁郡)の中心的な都市の1つである。
1942年に、市制施行により新宮市が発足したが、2005年に実施された東牟婁郡熊野川町との合併により、新市制での新宮市が発足した。
地理[編集]
気候[編集]
太平洋側気候に属し、気候は温暖だが雨が多く、「台風銀座」としても有名な地域である。
地形[編集]
市内の熊野川町玉置口が飛地となっている。
隣接している自治体[編集]
- 和歌山県
- 三重県
- 奈良県
人口[編集]
600px | |
新宮市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 新宮市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 新宮市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 }} |
新宮市(に相当する地域)の人口の推移 テンプレート:人口統計/30 | |
総務省統計局 国勢調査より |
歴史[編集]
江戸時代まで[編集]
古代の新宮は熊野国造の領土に属し、日本書紀には、熊野神邑(くまのかむのむら)として登場した。
戦国時代には、堀内氏が新宮を中心に熊野地方を領した。
江戸時代には紀伊浅野藩の筆頭家老として浅野家一門の浅野忠長が入るが一代で備後三原(現在の広島県三原市)へ転封。幕府にとって紀伊国の南の要衝として重視され、徳川頼宣が和歌山に入ると、新宮に水野重央が城代として入った。新宮城代水野忠央は、幕末期に紀伊藩主徳川家茂(慶福)を14代将軍に擁立するなど、中央政界にも活躍を見せた。明治維新の際、新宮藩となる。
明治維新以後[編集]
- 1933年(昭和8年)10月1日 - 新宮町・三輪崎町が合併して新宮市が発足。和歌山市に次いで和歌山県内2番目の市。
- 1946年(昭和21年)12月21日 - 南海地震が発生。マグニチュード8.1に達し、新宮市内で死者58人、負傷者245人、全焼2398戸、全壊600戸ほか。
- 1956年(昭和31年)9月30日 - 高田村を編入。
- 1959年(昭和34年)7月15日 - 紀勢本線が全通。
- 2005年(平成17年)10月1日 - 熊野川町と合併し、改めて新宮市が発足。
- 2011年(平成23年)9月4日 - 台風12号による豪雨で旧熊野川町域をはじめ市内各地で浸水や土砂崩れの被害が相次ぐ。熊野川庁舎では三階付近まで浸水。
行政[編集]
- 歴代市長
- 初代:佐藤春陽(2005年10月30日 - 2009年11月29日)
経済[編集]
新宮市の経済は主にサービス業が大半を占めている。市街地には8つの商店街と1つの専門店街がある。
- 駅前本通り商店街
- 丹鶴専門店街
- 仲之町商店街
- 新町商店街
- 大橋通商店街
- 元町商店街
- 堀端商店街
- 初之地商店街
- 神倉商店街
陸の孤島に在りながら大型ショッピングモールが2つあり(スーパーセンターオークワ南紀店・イオン新宮店)、奈良県十津川村や三重県紀宝町からの利用者も少なくない。経済圏としては古くから新宮藩として存在していた現・三重県南部(紀宝町・御浜町・熊野市)から田辺市本宮地域、南部は串本町までを有しており、約10万人経済圏の中心都市である。また近畿南部を主に展開しているオークワ創業の地でもある。
- 特産品
金融機関[編集]
- 紀陽銀行 新宮支店(大橋通)
- 百五銀行 新宮支店(大橋通)
- 第三銀行 新宮支店(神倉)
- 新宮信用金庫 本店(大橋通)、徐福支店(蓬莱)、佐野支店(佐野)、緑ヶ丘支店(緑ヶ丘)
- 近畿労働金庫 新宮支店(野田)
- みくまの農業協同組合 新宮支所(井の沢)、みさき支所(三輪崎)
日本郵政グループ[編集]
- 新宮郵便局(伊佐田町)
- 日足郵便局(熊野川町日足)
無集配郵便局
- 新宮中央通郵便局(井の沢)
- 新宮初野地(ういのじ)郵便局(千穂)
- 新宮横町郵便局(大橋通)
- 熊野地(くまのじ)郵便局(蓬莱)
- 新宮佐野郵便局(佐野)
- 三輪崎郵便局(三輪崎)
- 新宮橋本郵便局(橋本)
- 新宮王子郵便局(田鶴原町)
- 高田(たかた)郵便局(高田)
- 小口郵便局(熊野川町上長井)
- 九重(くじゅう)郵便局(熊野川町九重)
- 新宮松山簡易郵便局(新宮)
- 敷屋簡易郵便局(熊野川町西敷屋)
- 大阪支店 イオン新宮店内出張所(橋本)(ATMのみ / ホリデーサービス実施)
- 大阪支店 スーパーセンターオークワ南紀店内出張所(佐野)(ATMのみ / ホリデーサービス実施)
- その他簡易郵便局を除く各郵便局にATMが設置されており、新宮・日足の各郵便局ではホリデーサービスを実施(2011年6月現在)。
※新宮市内の郵便番号は以下のとおり。
- 「647-00xx」「647-11xx」 = 平成の大合併以前からの新宮市域。新宮郵便局の管轄。
- 民営化以前、「647-11xx」区域(高田、相賀(おうが)、南檜杖(みなみひづえ)小字土ノ河(つちのこ))の集配業務は高田郵便局が担当していたが、同局は2006年9月25日付で集配業務を新宮郵便局に移管し、現在は窓口業務のみとなっている[1]。
- 「647-12xx」 = 熊野川地区。日足郵便局の管轄[2]。
姉妹都市[編集]
教育[編集]
- 小学校
- 新宮市立王子小学校
- 新宮市立高田小学校
- 新宮市立丹鶴小学校
- 新宮市立千穂小学校
- 新宮市立蓬莱小学校
- 新宮市立三輪崎小学校
- 新宮市立熊野川小学校
- 中学校
- 近畿大学附属新宮中学校
- 新宮市立光洋中学校
- 新宮市立城南中学校
- 新宮市立高田中学校
- 新宮市立緑丘中学校
- 新宮市立熊野川中学校
- 高等学校
- 近畿大学附属新宮高等学校
- 和歌山県立新宮高等学校
- 和歌山県立新宮高等学校(定時制)
- 和歌山県立新翔高等学校(旧:和歌山県立新宮商業高等学校)
- 特別支援学校
- 和歌山県立みくまの支援学校
- 学校教育以外の施設
交通[編集]
鉄道[編集]
路線バス[編集]
道路[編集]
- 自動車専用道路
- 一般国道
- 県道
- 主要地方道
- 一般県道
観光地[編集]
神社と例祭
自然
- 吉野熊野国立公園
- 浮島の森:「新宮藺沢浮島植物群落」の名称で国の天然記念物に指定
- 瀞峡、瀞八丁
- 和田川峡
- 那智の四十八滝
- 宝竜滝 - 落差105mの2段の滝(一ノ滝が落差51m、二ノ滝が落差54m)
- 鼻白の滝 - 落差83mの2段の滝(一ノ滝が落差45m、二ノ滝が落差38m)
- 猿手滝 - 落差20mの直滝
- 筆薮滝 - 落差10mの直滝
- 部屋滝 - 落差15mの直滝
- 嶋津の森
史跡・文学・民俗
その他
- 雲取温泉
- 高田グリーンランド
- 徐福公園
出身有名人[編集]
- 東くめ - 作詞家
- 西村伊作 - 教育者
- 佐藤春夫 - 小説家、詩人
- 中上健次 - 小説家
- 畑中武夫 - 天文学者
- デューク更家 - ウォーキングドクター
- 岸野靖之 - 元サッカー選手
- 久島海啓太 - 大相撲力士、元・田子ノ浦親方
- 岩出雅之 - 帝京大学ラグビー部監督
- 宮本治保 - 東急電鉄子会社社長
- 世耕弘一 - 政治家
- KOHKI -ミュージシャン、 BRAHMAN
- 平野義久 - 作曲家
- 大石誠之助 - 社会主義者
- 鈴木理策 - 写真家
- 柴崎由佳 - ソフトテニス選手(2009全日本チーム)
- 4106XXX - BRAZILIANSIZEボーカル SCAFULLKINGベーシスト
- OZA - ミュージシャン、ギタリスト
- NKJM(ナカジー) - &[AND]のベーシスト
- 仲村和生 - 演劇集団キャラメルボックスプロデューサー
ゆかりのある著名人[編集]
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 新宮市ホームページ
- 新宮市観光協会
- 新宮市・熊野川町・北山村合併協議会
- 新宮市(和歌山県)(@Shingu_City)- Twitter