東京都交通局
東京都交通局(とうきょうとこうつうきょく、英称:Bureau of Transportation Tokyo Metropolitan Government)は、東京都及びその周辺の区域における公営交通事業などを行っている東京都の局。
東京都公営企業組織条例に基づき、水道局や下水道局などと共に設置され、地方公営企業法に基づく地方公営企業として軌道事業、鉄道事業、自動車運送事業、電気事業を行っている。
日本の公営交通で5種類もの交通機関(地下鉄・路面電車・新交通システム・モノレール・バス)を運営する事業者は現在東京都交通局のみである。なお、都道府県単位で公共交通機関を運営している例はほかに長崎県(長崎県交通局)がある。
出納取扱金融機関は、みずほ銀行東京中央支店と三菱東京UFJ銀行本店とのアライアンス体制になっている(旧富士銀行および旧三菱銀行両本店の流れを継承)。これに加え、収納取扱金融機関は、都内みずほ銀行全店舗としている。
沿革[編集]
地下鉄・都電・都営バスの詳細な沿革は各事業・各路線の項目を参照。
- 1911年(明治44年)8月1日 - 東京市(当時)が東京鉄道株式会社を買収。東京市電気局を創設して路面電車(市電)事業と電気供給事業を開始。
- 1923年(大正12年)9月1日 - この日発生した関東大震災で市電に大きな被害を受けた。応急措置として翌1924年(大正13年)から乗合バス(市バス)事業を開始。
- 1942年(昭和17年)
- 1943年(昭和18年)7月1日 - 都制施行に伴い名称を東京都交通局に変更。
- 1952年(昭和27年)5月20日 - 都営トロリーバスが開業。
- 1960年(昭和35年)12月4日 - 都営地下鉄が開業。
- 1968年(昭和43年)9月30日 - 都営トロリーバスが廃止。
- 1972年(昭和47年)11月12日 - この日までに都電路線が現在の荒川線区間をのぞき廃止。
- 1977年(昭和52年) - 都電・都バス・都営地下鉄一日乗車券の発売を開始。
- 1991年(平成3年)4月1日 - 東京都庁舎移転に伴い交通局本庁舎を現在地に移転。
- 1993年(平成5年)11月1日 - Tカードの発売を開始。
- 1994年(平成6年)10月1日 - バス共通カードの発売を開始。
- 2000年(平成12年)10月14日 - パスネットを導入。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 都営バスの一部路線をはとバスへ委託。
- 2007年(平成19年)3月18日 - IC乗車カードPASMOを導入。同時に東日本旅客鉄道(JR東日本)などが発行するICカード乗車券Suicaと相互利用を開始。
- 2008年(平成20年)
- 1月10日 - PASMOの普及に伴いこの日の終電をもってパスネット(Tカード)の発行・発売を終了。
- 3月14日 - この日の終電をもってパスネット(Tカード)の自動改札機での使用終了。
- 3月30日 - 日暮里・舎人ライナー開業。同時に一日乗車券を「都営まるごときっぷ」に名称変更。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)8月1日 - PASMOを利用したポイントサービスToKoPoを開始した[2]。
- 2013年(平成25年)3月23日 - IC乗車カード全国相互利用開始で、Kitaca、manaca、TOICA、ICOCA、PiTaPa、nimoca、はやかけん、SUGOCAが利用可能になる。
事業[編集]
鉄道事業[編集]
- 地下鉄 - 都営地下鉄(東京都地下高速電車)
- モノレール - 東京都懸垂電車
軌道事業[編集]
- 路面電車 - 都電(東京都電車)
- 案内軌条式鉄道(新交通システム)
自動車運送事業[編集]
- 路線バス・貸切バス - 都営バス(東京都乗合自動車、東京都貸切自動車)
電気事業[編集]
組織[編集]
- 局長(公営企業管理者)
- 次長
- 技監
- 総務部
- 総務課、総合計画課、経営管理課、財務課、お客様サービス課、情報システム課
- 職員部
- 人事課、労務課、研修所
- 資産運用部
- 資産活用課、事業開発課、会計課、契約課
- 電車部
- 管理課、営業課、運転課
- 自動車部
- 管理課、計画課、営業課、車両課
- 車両電気部
- 管理課、車両課、電力課、信号通信課
- 建設工務部
- 管理課、計画改良課、保線課、建築課
- 総務部
指定広告代理店[編集]
吊り広告等は、東京都交通局指定広告代理店にて取り扱われている。
紋章・シンボルマーク[編集]
局の紋章(局紋)は、東京都章を基にしながら、六方に広がる光の部分を稲妻状に変形し、周囲を真円で囲ったものである。この局紋は、東京都交通局の前身である東京市電気局の創設時に制定された。
1989年に東京都シンボルマークが制定されてからは、これを交通局のシンボルマークとして一般的に用いるようになった。なお都営地下鉄では、2007年以降の新たな案内サインの更新に際し、通常のマークより明度の低い色を背景に、マークそのものを白抜きとしたデザインも用いられるようになっている(このデザインでは通常、「都営地下鉄」「TOEI SUBWAY」も併記される)。
シンボルマーク制定以降、一般的な表記や掲示において、局紋はこのシンボルマークに順次取って代わられた。このため紋章が使用される機会は激減したが、その後も都営地下鉄や都営バス、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーで発行されている乗車券の地紋にあしらわれているほか、都電荒川線9000形電車の車体側面装飾にも採用されている。
脚注[編集]
- ↑ バス共通カードのサービス終了について、乗継割引カード及び都バス都電専用Tカードの取り扱い終了について
- ↑ 東京都交通局ポイントサービスToKoPoを開始します!
- ↑ 路線図に掲載されている路線は駅の敷地がテーマパーク施設などの所有ではないものに限られており、東京都交通局上野懸垂線は載っていない。ディズニーリゾートラインは、路線と駅すべてが園外にあり、路線図に掲載されている。
関連項目[編集]
- 東京都電車
- 都営トロリーバス
- 東京都地下鉄建設
- 東京都庁
- 東京都庁舎
- 都営フェスタ
- Tカード
- 東京都営交通協力会
- 松木幹一郎 - 東京市電気局初代局長
- 東京地下鉄
- 東京臨海高速鉄道
- 東京臨海ホールディングス
- 小河内ダム