御嶽駅
御嶽駅(みたけえき)は、東京都青梅市御岳本町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)青梅線の駅である。
武蔵御嶽神社や御岳山、高水三山などへのハイキングの入口である。
歴史[編集]
- 1929年(昭和4年)9月1日 - 青梅電気鉄道 二俣尾 - 当駅間開通と同時に開業。旅客及び貨物の取扱を開始。
- 1944年(昭和19年)4月1日 - 青梅電気鉄道の戦時買収私鉄指定による国有化により、国鉄青梅線の駅となる。
- 1958年(昭和33年)11月1日 - 貨物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる。
- 1999年(平成11年) - 関東の駅百選に選定される。
- 2002年(平成14年)2月8日 - ICカードSuica供用開始。
- 2010年(平成22年)3月 - 駅舎リニューアル。きっぷうりば及び待合室が整備され、駅出入口にドア設置。駅舎の西側にあった臨時口、ホームのトイレは撤去される。
駅構造[編集]
青梅駅管理の業務委託駅(JR東日本ステーションサービス委託)。青梅駅 - 奥多摩駅間の途中駅では唯一の有人駅である。POS端末・自動券売機・簡易Suica改札機が設置されているが、みどりの窓口はない。登山客が多いため、登山計画書提出箱が設置されている。ホームは駅舎よりも一段高いところにあり、1番線の下をくぐって改札に出る。列車は、各駅停車のほか、「ホリデー快速おくたま」号や行楽向けの臨時電車が停車する。ユニバーサルデザインは採用されておらず、「多機能トイレ」なども設置されていない。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■青梅線 | 下り | 鳩ノ巣・奥多摩方面 | |
2 | ■青梅線・中央線 | 上り | 拝島・立川・新宿・東京方面 | 一部列車は1番線 |
当駅始発の「ホリデー快速みたけ」号(運行終了)や、折返しの上り普通電車(平日朝の一部電車を除く)は1番線から発車する。それぞれホームに乗車口が表示されている。
JR青梅線の前身、青梅電気鉄道の終着駅であり、ホームは広く、奥多摩方には両側に階段のある臨時降車口もあった。毎年12月31日深夜から翌1月1日未明にかけ、立川 - 御嶽間で終夜運転(初詣列車)が実施される。
2番線側に側線が1本あり、回送電車の待避などに利用されている。
利用状況[編集]
2012年度の1日平均乗車人員は669人である。近年の登山ブームや、御岳渓谷のボルダリングが注目されたことなどにより増加傾向にあり、近年の平均乗車人員の推移は下記の通り。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1992年 | 956[1] |
1993年 | 904[2] |
1994年 | 888[3] |
1995年 | 858[4] |
1996年 | 819[5] |
1997年 | 771[6] |
1998年 | 712[7] |
1999年 | 678[8] |
2000年 | 633[1] |
2001年 | 611[2] |
2002年 | 617[3] |
2003年 | 603[4] |
2004年 | 593[5] |
2005年 | 591[6] |
2006年 | 589[7] |
2007年 | 606[8] |
2008年 | 607[9] |
2009年 | 622[10] |
2010年 | 615[11] |
2011年 | 658[12] |
2012年 | 669[13] |
駅周辺[編集]
御嶽駅近辺には玉堂美術館、せせらぎの里美術館、御岳美術館など美術館が多い。沢井駅には櫛かんざし美術館、酒造りの見学が可能な清酒澤乃井と豆腐の小澤酒造、日本庭園があり日本酒と食事を提供する澤乃井園、豆腐・ゆばの懐石料理店「まゝごと屋」などがある。
この地域は御岳渓谷として、多摩川と青梅街道にはさまれる形で遊歩道が整備されていて、喫茶店やギャラリーがあり、ハイキングをしたり、カヌーに興じる人たちも居る。ゆず風呂とゆず料理を提供する旅館勝仙閣がある。
- 青梅街道(国道411号)
- 多摩川
- 警視庁青梅警察署御岳駐在所
- 御岳郵便局(日本郵便羽村支店御岳集配センターを併設)
- 御岳渓谷
- 御岳山 - 当駅より西東京バスで10分の滝本駅から御岳登山鉄道(ケーブルカー)で6分
- 武蔵御嶽神社
- 玉堂美術館
- 御岳美術館
- 御岳観光物産館「みたけ歩楽里道」(旧御岳観光案内所)
バス路線[編集]
青梅街道上にある「御嶽駅前」(路上)「御岳駅」(待機所)となる。
その他[編集]
- 御岳駅 - ケーブル下間の西東京バスと御岳登山鉄道(ケーブルカー)の往復乗車券をセットにした「駅からパック」は、2010年3月31日をもって発売中止となった。
- 1985年5月、つげ義春が家族とともに訪れ、駅前の渓谷美に感動、多くの渓谷を見てきたがここ以上のものはないと絶賛している。つげはこの場所で石拾いを試みたが、のちに映画化までされた作品『無能の人』シリーズのモチーフとなった[9]。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)
- ↑ 『無能の人』あとがき(日本文芸社)・雨の日の風景は鉄道ファンに人気である