西国分寺駅
西国分寺駅(にしこくぶんじえき)は、東京都国分寺市西恋ヶ窪二丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
中央本線と武蔵野線の2路線が乗り入れ、中央本線を当駅の所属線としている[1]。中央本線は当駅を含む区間は、運行系統上は「中央線」と案内される。運転形態の詳細については該当記事を参照のこと。
目次
歴史
東京 - 高尾間の中央線の駅では最も新しい駅である。元々中央線には西国分寺駅は設置されていなかったが、武蔵野線開通に伴い乗り換えの便を図るために設置された。
- 1973年(昭和48年)4月1日 - 武蔵野線開通と同時に開業。旅客営業のみ。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道の駅となる。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。
駅構造
中央線部分は相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。ホームは掘割部分にあり、その上部に橋上駅舎を有する。駅本屋の建設は鹿島建設が担当した[2]。同線の複々線化を考慮し、掘割は十分な幅を持っており、ホームの改修により島式ホーム2面4線として機能するようになっている。ただし、2013年現在は複々線用地に店舗が設置されている(後述)。また、駅ホームの手前、国立寄りの中央線上り線路側の掘割斜面には「JR東日本」の文字が示された植え込みがある。
武蔵野線部分は中央線と直交し、相対式ホーム2面2線を有する高架駅である。他に上り線と下り線の間に待避線を持つ。ホームは駅舎よりもやや高い位置にあり、駅舎から4番線へは上り階段で直接、3番線へは線路の下をくぐる連絡通路、あるいは中央線のホームを経由して接続する。
駅舎は中央線掘割の上、武蔵野線の西側にあり、掘割北側と南側を結ぶ自由通路を有する。改札は1か所であり、4基の自動改札機が設置されている。北口側にみどりの窓口と指定席券売機が設置されている。
改札内コンコースとホームを結ぶエスカレーター・エレベーターを設置し、バリアフリーに対応している。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
地上ホーム | |||
1 | ■中央線 | 上り | 三鷹・新宿・東京方面 |
2 | 下り | 立川・八王子・高尾方面 | |
高架ホーム | |||
3 | ■武蔵野線 | 上り | 府中本町方面 |
4 | 下り | 南浦和・新松戸・西船橋方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
- 中央線新宿方面は、早朝・深夜に東京行および総武線直通の各駅停車(立川発着)も運転される。それ以外の時間帯はすべて快速電車である。
- ATOSの初期導入であった路線の駅に該当するが、近年プログラムの更新が当駅を含めた中央線快速電車の各駅で実施された。新しいタイプは埼京線の赤羽 - 川越間で導入されているものである。2012年に導入された武蔵野線も同様である。
構内施設
2011年10月11日にウェスタン調の駅ビルが完成し(運営会社はJR中央ラインモール)、下記の4店舗が先行オープンした[3]。
そして、2012年9月13日に「nonowa西国分寺」としてグランドオープンし、下記の16店舗が新たに入居した[4]。
- 中央線ホーム
- コンコース階
- ビアードパパ
- NEWDAYS
- 中央線SWEETS
- 豆乳ケーキ はらロールnishikokubunji
- 一真庵
- ル スリール ダンジュ
- ベーカリー ドンク&ミニワン
- にしこくマルシェ しゅんかしゅんか
- 青山フラワーマーケット
- 2階フロア
- TULLY'S COFFEE
- BOOKS ORION
- シャンドエルブ
- FLO
- WAGON SHOP
なお、駅ビルが建設される以前は、コンコース改札内に小竹林(立ち食いそば・うどん店)の他非常設で各地の物産品コーナー、1番線ホームにNEWDAYS、2番線ホームに証明写真コーナー、4番線ホームにハニーズバー、改札外コンコースにビューアルッテ、山梨中央銀行ATM、コインロッカーが設置されていたが、駅ビル新設により閉店、撤去された。
利用状況
2012年度の一日平均乗車人員は27,485人であった。既成の市街地に駅を設置したのではなく、武蔵野線と中央線の乗り換えの便を図るために駅が開設されたという沿革から、改札を通る乗車人数は東京 - 高尾間の中央線の駅の中では2番目に少ない。中央線と武蔵野線との乗換客は多いが、中央線は快速と各駅停車のみの停車である。なお、武蔵野線内では25駅中第10位であった。
近年の推移は下表の通り。
年度 | JR東日本 | 出典 |
---|---|---|
1992年 | 17,715 | [5] |
1993年 | 18,348 | [6] |
1994年 | 19,025 | [7] |
1995年 | 19,071 | [8] |
1996年 | 19,222 | [9] |
1997年 | 18,973 | [10] |
1998年 | 18,745 | [11] |
1999年 | 18,954 | [12] |
2000年 | 19,674 | [1] |
2001年 | 20,764 | [2] |
2002年 | 21,917 | [3] |
2003年 | 22,471 | [4] |
2004年 | 23,185 | [5] |
2005年 | 23,908 | [6] |
2006年 | 24,334 | [7] |
2007年 | 25,569 | [8] |
2008年 | 26,375 | [9] |
2009年 | 26,474 | [10] |
2010年 | 26,969 | [11] |
2011年 | 26,804 | [12] |
2012年 | 27,485 | [13] |
武蔵野線貨物支線の運賃計算
武蔵野線貨物支線(国立支線・新小平 - 国立間)はJR東日本の所属であるものの、同社では独立した線区としていない。したがって、旅客列車は当駅経由の扱いとなり、旅客運賃は当駅経由の営業キロで計算する。JR時刻表では「むさしの号」の一部に当駅通過のマークが入っている[13]が、実際には八王子発着の列車が当駅北西方向の地下を通過するこの貨物支線を経由するため、当該列車を当駅で見ることはできない。一方、日本貨物鉄道(JR貨物)では独自の線区としており、貨物運賃はその営業キロ数(新小平 - 国立間5.0キロ)で計算する。
駅周辺
橋上駅舎からほぼ平面で南北出口につながっている。両側ともにロータリーを有するが、北口側はごく小さく、タクシー乗り場や多少の商店があるのみである。南側は小規模ではあるがバス・タクシー乗り場を有する南口前ロータリーを中心として商店やマンションが並ぶ。ただし、1970年代に開設されたことから、昔ながらの商店街はなく、中央線の他の駅と比較して規模は小さい。
府中街道を挟んだ駅南東部(中央鉄道学園跡地)は大規模に再開発がなされ、高層住宅が立ち並ぶ。その他は府中街道、多喜窪通り沿いに多少の商店がある。
北口
- 国分寺姿見の池緑地保全地域(姿見の池) - 駅がある恋ヶ窪の地名の由来となった池で、鎌倉時代に畠山重忠を慕う遊女の夙妻太夫が身を投げた場所とされる。昭和40年代に埋め立てられたが、平成に入ってから再建された。
- 山梨中央銀行 国分寺支店
- 東京都道17号所沢府中線(府中街道)
南口
- 西国分寺レガ - 東館、西館、南館の3館からなる駅前商業施設
- 史跡 武蔵国分寺跡・国分尼寺跡
- 名水百選 お鷹の道・真姿の池湧水群
- 多摩信用金庫 西国分寺支店
- 国分寺泉郵便局
- 東京都立武蔵国分寺公園
- いずみホール(市営文化施設)
- 東京都立多摩総合医療センター(バス便多数)
- 東京ER・多摩
- 東京都立小児総合医療センター
- 東京都立神経病院(多摩総合医療センターキャンパス内)
- 東京都多摩がん検診センター(同上)
- 東京都立府中療育センター(同上)
- 東京都立武蔵台学園(バス便多数・武蔵台2丁目下車)
- 根岸病院(同上)
- 総務省 情報通信政策研究所
- トヨタ府中スポーツセンター
- 日本芸術高等学園
- 東京都道17号所沢府中線(府中街道)
- 東京都道17号所沢府中線バイパス(府中街道バイパス)
- 東京都道145号立川国分寺線(多喜窪通り)
バス路線
いずれも京王電鉄バスグループによって運行されている。
- 西国分寺駅(南口ロータリー)
- 西国分寺駅北、西国分寺駅南
- 国分寺市コミュニティバス「ぶんバス」日吉町ルート:泉町二丁目経由 西国分寺駅行
その他
- 武蔵野線は1990年3月10日から京葉線直通で東京駅への乗り入れを開始したため、当駅から中央線・武蔵野線双方に別ルートの東京行が存在する(どちらもオレンジ色の電車)。ただし、両駅間の所要時間では中央線快速で約35 - 50分、武蔵野線は約100分と大きな開きがあるため、駅構内には中央線の利用を呼びかける注意が掲示されている。
- 当駅の自動券売機では地下鉄・私鉄線の連絡乗車券を発売しているが、購入可能範囲は乗り換え接続駅から初乗り区間のみに限定されている。
- 中央線連続立体交差化事業による国立駅高架化工事で立川駅 - 当駅間が運休された時は、当駅 - 国分寺駅間で単線での折り返し運転が実施された。なお、当駅の西側から国分寺駅までの区間は築堤・掘割となっており、交差する道路とはすべて立体交差となっているため工事区間に入っておらず、当駅でも立体交差事業に伴った駅の改修工事などが行われる予定はない。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- ■中央線
- ■武蔵野線
脚注
- ↑ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
- ↑ 『鉄道建築ニュース 1973年4月』、鉄道建築協会、1973年4月。
- ↑ 西国分寺駅中央線下りホームに新たに4ショップがオープン! - 2011年9月15日
- ↑ 2012年9月13日、西国分寺駅に「nonowa西国分寺」がオープン!
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年)
- ↑ 「マリンライナー」の予讃線宇多津駅と同等の扱いである。