柱谷哲二
この項目では、作家のみうらじゅんについて説明しています。フジテレビ社員については「三浦淳」をご覧ください。 |
みうら じゅん (本名:三浦 純、男性、1958年2月1日 - )は、日本の漫画家、イラストレーター。京都府出身。血液型:AB型。
東山高等学校、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。
職業については、エッセイスト、小説家、ミュージシャン、ラジオDJ、編集長、ライターなど幅広い分野で活動しており、日本のサブカルチャーを代表する人物の一人。公表している職業は「イラストレーターほか」で、本人曰く100以上の肩書きがあると言う。
目次
来歴
高校時代から絵描きを目指し、二浪後に武蔵野美術大学に入学。在学中から糸井重里の事務所に特に何をするでもなく入り浸り、糸井が「ただでイラストを仕上げる奴がいる」と紹介し、カットの仕事をもらっていた。1980年に『ガロ』誌上でデビュー。ガロに持込をしたのは他に掲載させてくれる雑誌はないと周囲に言われ判断した為だが、一旦はボツになっている。その後、糸井の「載せてあげれば?」の一言で掲載された。1982年には講談社の発行する『週刊ヤングマガジン』のちばてつや賞で佳作を受賞。以後、『ビックリハウス』や『宝島』などの各雑誌でエッセイやイラストを執筆。1980年代後半からテレビ・ラジオでの出演も増え多彩な活動を見せ始め、1989年には『イカすバンド天国』に喜国雅彦らと「大島渚」(由来は同名の映画監督の大島渚より)という名のバンドを結成し出演した。
1994年にはハリウッド俳優のチャールズ・ブロンソンの男気に憧れるあまり、映画俳優の田口トモロヲとユニット「ブロンソンズ」を結成。1996年にはいとうせいこうと「The Rock'n Roll Sliders」を結成し、みうらが撮影した写真にいとうが突っ込みを入れるという「ザ・スライドショー」が初めて開催され、以後何度も開催される人気公演となる。1997年に自由国民社の『現代用語の基礎知識』による新語・流行語大賞のトップテンに「マイブーム」(後述)が選出され表彰される。
2003年には自伝的コミック『アイデン&ティティ』が、田口トモロヲの初監督作品として映画化され再び脚光を浴びる。2004年度には『シベリア超特急』が縁で交流のある水野晴郎が世話人を務める日本映画批評家大賞の功労賞を受賞。「勝手に観光協会」などのコラムの他、エッセイ、小説など文章の世界でも活躍中である。
ロックマニアとして知られ、主にボブ・ディラン、トム・ジョーンズなどのキャラの濃いアーティストを愛好。
ファミコンなど8bitCPU家庭用ゲーム機のマニアでもあり、「クソゲー」は自分が生んだ言葉だと自認。
その他に趣味として「仏像に関しても明るい」面も持ち合わせており、いとうせいこうと各地の仏像を見て回る『見仏記』は書籍やDVDでシリーズ化されている。最近ではその流れから仏教に通ずる人生観を語ることもある。『般若心経』に使用される278の漢字を市街地の看板などで使用されている文字から収集した「アウトドア般若心経」を完成させ、2006年秋の「タモリ倶楽部」で発表した。いずれは出家する計画もある(さきの番組内では、インドア派であるみうらが撮影のためには外出が必要であり、「アウトドア」行動をとることが自らへの修行と位置づけられるため、家から出ることそのものを『出家』と表現していた)。
お笑い評論家としての顔も持ち合わせており、松本人志から「本当に信頼できる評論家はナンシー関とみうらじゅんだけ」と高い評価を受けている。
エロ写真スクラップ収集家としても知られる。
歌手birdとの不倫(後に出産)が発覚し、前夫人と2007年春に離婚した。
マイブーム
マイブーム(my boom)はみうらによる造語である。みうらのマイブームのルーツは小学生時代にさかのぼる。小学校の社会科見学で奈良・京都の寺院を見学してから仏像に興味を持ちはじめ、寺院で配布されているパンフレットの仏像の写真を切り抜き仏像の感想を沿えスクラップにしていた。この仏像ブームがみうらの人生初のマイブームとなった。「my」と「boom」を組み合わせた和製英語で「自分の中だけではやっている物や出来事」といった意味で使用される。この言葉は「大ブーム」に語感が似ていることから思いついたという。1994年に『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングに出演した際に発言したのを機に、その語感の良さもあって一般に広まっていった。そして1997年に新語・流行語大賞で表彰された。同賞を受賞した言葉は、一般的にマスコミが多用する例はあるもののマスコミ外で流行したとは言い難いものがほとんどであり、その年限りの一過性に終わり死語と化すことも多い中で、「マイブーム」はマスコミ外でも広く使われており、受賞後も廃れることなく使用され続けている珍しい例といえる。
みうら自身はマイブームは「自分だけのブームだけで終わらせず他人に広めること」としており、彼が注目した事柄は自身が出演する番組や著作などの形で面白おかしく紹介している。またそれらを世間に広める際は、みうらが考案した造語を用いる
主なマイブーム
- 読んでいるだけでムカツク=腹が立ってくるような絵馬のこと。みうらが紹介したものの一例:「田中と関わりがあることがないように」「秀さん生きてくれ!! ○○生命一同」
- 学術的に言えば「奇祭」だが、「そんな格好良いものではない」というみうらの考えにより作られた概念。地元では吉例行事だが、傍から観ているととんまに思える祭りのこと。例として新潟県の「つぶろさし」、愛知県の「豊年祭り」、和歌山県の「笑い祭り」、奈良県の「おんだ祭り」、福岡県の「尻振り祭り」がある。
- 著名人の写真をベースにして、様々な落書きを施す遊び。元々は『小学四年生』でみうらが連載していたものだが、後に『どちら様も!!笑ってヨロシク』でもクイズの題材になるほど広まった。時の総理大臣:宮沢喜一も自身の写真を“らくがお”してもらうことを認めていたという。
- 第1作目が制作/公開された当時は本当に一部のマニアにしか知られていない文字通りのカルトムービーだったが、みうらがきっかけの一つとなり広く話題となった。「シベ超」と略したのもみうらが最初である)
その他の造語例
- グレート余生
- 「人生とは死ぬまでの暇つぶし」はみうらの言葉である。人は生れ落ちた時、余生が始まると説いており、その余生を有意義にするのがマイブームである。
- エナリスト
エピソード
- ジャッキー・チェンが来日した際に、シャレでダッチワイフをプレゼントしてジャッキーを本気で怒らせたことがある。
- フジテレびーびーのインタビュー企画「斉藤舞子のこの人にあってみました」にゲスト出演した際、斉藤アナウンサーに假屋崎省吾と間違われ、訂正できないまま最後まで假屋崎になりきってインタビューを受けたことがある。しかし途中で斉藤アナウンサーに「みうらさんですよね?」と何度か聞かれても自分で「假屋崎ですよ」と言っていた。
- 2006年に海外のテレビ局の取材を受けたが彼らがみうらをジャパニメーションやメイド喫茶等のアキバ系サブカルチャーの権威と勘違いしていたらしく、出身地(京都)にメイドカフェは何件あるのか、とかアキハバラにはよく行くのか(本人はまったく行かない)、とかどんな(アニメ)作品が好きか、などと質問されその方面に興味がない為に全く噛み合わなかった。
- 本名が「三浦鈍」と誤植されたことがある。VOWの変読コーナーを担当したときはこれを逆にネタとして「三浦鈍」と名乗っていた。
主な作品
シリーズ化・文庫化されている作品はおもにシリーズ第1作・初出版時のものを挙げる。
漫画
- 『僕とカエルと校庭で』 - 漫画
- 『アイデン&ティティ』(1992年) ISBN 4-7926-0228-9 - 漫画
書籍
- 『見仏記』(1993年・ISBN 4-12-002239-0・第1作) - 随筆・紀行 いとうせいこうと共著
- 『みうらじゅんのフェロモンレコード』(1994年・ISBN 4-924880-36-1) - 図鑑(レコード・CDジャケット)
- 『やりにげ』(1994年・ISBN 4-8211-0506-3) - 随筆
- 『ブロンソンならこう言うね―マニア・カルト一生相談』(1995年・ISBN 4-341160311) - 田口トモロヲと共著
- 『みうらじゅんの仏画集・上 お堂で逢いましょう』(1995年・ISBN 4-330-31695-1) - 画集
- 『VOWでやんす!』(1996年・ISBN 4-7966-1164-9) - 書籍
- 『マイブームの魂』(1997年・ISBN 4-620-31152-9) - 随筆
- 『日本崖っぷち大賞』(1998年・ISBN 4-620-31233-9) - 座談 安斎肇、泉麻人、山田五郎と共著
- 『青春ノイローゼ』(1999年・ISBN 4-575-29047-5) - 随筆
- 『Slave of love』(2000年・ISBN 4-8211-0715-5) - 小説
- 『とんまつりJapan』(2000年・ISBN 4-08-781193-X) - 随筆・紀行
- 『飛び出せ!自分マニア』(2003年・ISBN 4-537-25171-9) - 随筆
- 『ゆるキャラ大図鑑』(2004年・ISBN 4-594-04666-5) - 図鑑(キャラクター)
- 『色即ぜねれいしょん』(2004年・ISBN 4334924425) - 小説
- 『正しい保健体育』(2004年・ISBN 4-652-07805-6) - 児童書
- 『アイノカテゴリー 写真集』(2005年・ISBN 4-8356-0988-3) - 本人撮影による写真集
- 『グラビアン魂』(2006年・『週刊SPA!』3月14日号臨時増刊)- 写真集 リリー・フランキーと共著
- 『みうらじゅんマガジン vol.01』(2006年・ISBN 4-86191-169-9) - 特集ボブ・ディラン
- 『そこがいいんじゃない!みうらじゅんの映画批評大全1998‐2005』(2006年・ISBN 4-86248-077-2) - 書籍
- 『アウトドア般若心経』(2007年・ISBN 978-4-344-01397-1) - 書籍
音楽
- 『大島渚』(1990年) - CDアルバム ロックバンド「大島渚」(喜国雅彦らと結成)のボーカルとして参加
- 『SUPER MAGNUM』(1997年・TOCT-9768) - CDアルバム ユニット「ブロンソンズ」(田口トモロヲと結成)名義
- 『青春ノイローゼ』(1999年・88-LDKCD) - CDアルバム 主な収録曲:『とんまつりJAPAN』
- 『勝手に観光協会 vol.1』(2004年・LDCD-50012・第1作) - CDアルバム 「みうらじゅん&安斎肇」名義
DVD・その他
- 『テレビ見仏記1 京都編』(2002年・PIBW-7118・第1作) - DVD
- 『全日本コール選手権withみうらじゅん』(2005年・UPBH-1183) - DVD
- 『みうらじゅん&安斎肇の「勝手に観光協会」 Vol.1』(2006年・AVBD-34318・第1作・以降第6巻まで発売) - DVD
- 『みうらじゅん・いとうせいこう めがね番長~めがね上等!編』(2007年・PCBG-50961)-DVD
- 『みうらじゅん・いとうせいこう めがね番長~裸眼厳禁!編』(2007年・PCBG-50962)-DVD
主な開催イベント
- ザ・スライドショー(1996年・初開催) - いとうせいこうと共演
- 日本崖っぷち大賞ライブ(1998年) - 安斎肇、泉麻人、山田五郎と共演
- とんまつり祭り(2000年)
- みうらじゅんのゆるキャラショー - 安斎肇、清水ミチコ、山田五郎と共演
- みうらじゅんの勝手に JAPAN TOUR 2003(2003年) - 安斎肇と共演
- みうらじゅん in 東京ドーム 郷土愛(きょうどラヴ) 2004(2004年)
- みうらじゅん的映画祭(2005年)
- みうらじゅんpresents 勝手に観光協会 ラジオショーUK.E(2006年) - 安斎肇、ウクレレえいじと共演
主な出演番組
- 『土曜かきこみTV』(NHK教育) - アート掲示板
- 『みうらじゅん&安斎肇のなまはげ兄弟』(EXエンタテイメント・SKY PerfecTV! 275ch) - 安斎肇と共演
- 『みうらじゅんの「サブカルジェッター」〜2番目がいいんじゃない』(TBSラジオ)
- 『シンボルず』(テレビ東京)
不定期・非レギュラー
- 『勝手に観光協会』(EXエンタテイメント・SKY PerfecTV! 275ch 他地上波各局) - 安斎肇と共演
- 『TV見仏記』(関西テレビ☆京都チャンネル・SKY PerfecTV! 726ch)- いとうせいこうと共演
- 『ストリーム』(TBSラジオ)- 「コラムの花道」におよそ月一回のペースで出演
- 『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)
終了
- 『GOLDEN TIME』(J-WAVE・終了) - 安斎肇と共演
- 『ラジオDEごめん』 (中京テレビ・終了)
- 『CX-NUDE DV』(フジテレビ・終了) - ザ・会議室 伊集院光、山田五郎、佐野瑞樹と共演
- 『はなまるマーケット』(TBSテレビ・出演終了) - ドリームハンター
- 『天才てれびくん』(NHK教育・出演終了)
- 『music roots』(終了) - ロック崖先生D
- 『TR2』(J-WAVE・出演終了) - 安斎肇と共演
- 『小堺一機のサタデーウィズ』(TBSラジオ・終了)- およそ半年に一回のペースで出演
- 『吉田照美のやる気MANMAN!』(文化放送・終了) - マイクサイドボクシング「俺に言わせろ!」(水曜日)
- 『金曜かきこみTV』(NHK教育・終了) - アート掲示板
- 『めがね番長』(BSフジ・終了)- いとうせいこうと共演
- 『キュート特捜隊』(WOWOW・終了)- 小川範子と共演
外部リンク
- 武蔵野美術大学の人物一覧
- The Rock'n Roll Sliders' SITE
- GOLDEN TIME - J-WAVEのラジオ番組
- TR2 - J-WAVEのラジオ番組
- 吉田照美のやる気ManMan - 文化放送のラジオ番組
- 小堺一機のサタデーウィズ - TBSラジオのラジオ番組
- 土曜かきこみTV - NHKのテレビ番組
- じゅんの恩返し - ほぼ日刊イトイ新聞
- みうらじゅん公式wiki
- 全日本コール選手権withみうらじゅん
- みうらじゅん&安斎肇の勝手に観光協会
- みうらじゅんと安斎肇のなまはげ兄弟
- みうらじゅんの私の人生すべてお見せします(Videocast)