峯岸みなみの丸刈り謝罪
峯岸みなみの丸刈り謝罪(みねぎしみなみのまるがりしゃざい)
日本のアイドルグループであるAKB48のメンバー・峯岸みなみは、週刊誌で報道された男性との外泊について、頭を丸刈りにして涙ながらの謝罪を行った。2013年1月31日、YouTubeのAKB48 Official Channel!に謝罪動画がアップロードされ、日本のファンやマスメディアのみならず、国外のメディアからも注目を集めた。
背景
日本を中心に東・東南アジアでも人気を高め、多くのファンを獲得しているAKB48は、「下着姿のロリータと純真な女子高生」という二つの顔を持っており、後者のイメージをつくりだすためメンバーには「恋愛禁止」として知られる厳しいルールが課されている。すなわち男女交際に関して「行儀がよく」、「ファンの幻想をこわさないなどである。実際に峯岸自身も男性にもてないエピソードを自虐的に語っていたが、2013年1月31日に発売された『週刊文春』2013年2月7日号(文藝春秋)において、同年1月中旬に彼女が男性宅に外泊したことが報じられ、主にインターネット上でスキャンダルへと発展していた。
謝罪動画
峯岸はこうした騒動に「けじめ」をつけるため、「メンバーにも事務所の方にも誰にも相談せずに、坊主にすることを自分で決め」て実行し、YouTube上の公式チャンネルで謝罪を行った(正確には、峯岸自身がバリカンで頭を刈り、動画の撮影直前にスタイリストが一部(後ろ髪)を整えたという)。日本国外のメディアでも取り上げられた。丸刈りも「日本に伝わる反省の意を表すときの行動」として説明されている。しかしこの動画は、2013年2月2日にAKB48の公式チャンネルから削除される。
受容
ファンの中には騒動後も峯岸がグループ内に残ることを願う者もいるが、批判的なコメントをする者も多く、イギリス・インデペンデント紙では「みんなから応援される人間にふさわしくない」というファンの声も紹介されているまた一方で、恋愛が発覚したこと自体はそれほど意外なものではなく、衝撃として受け取られているわけではないというファンの声もある。 峯岸は2013年2月1日付で研究生へ降格となった。
メディア・業界人の反応
- デイリー・テレグラフ紙のアリス・ヴィンセントは、やはり同じような「セックススキャンダル」を起こし、涙を誘う釈明の動画をYoutubeに投稿したトゥリーサ・コントスタヴロス と峯岸を比較している。しかし彼女の指摘する大きな違いは、トゥリーサの動画は「誤解を解き」、スキャンダルの相手となった男性への愛を表明するためのものだったという点である。
- 批評家の東浩紀は、グループ内のルールにしか触れていないにも関わらず、アイドルがこういった伝統的な改悛を示す手段をとるべきだと感じたことに「気持ち悪い」とコメントをしている。
- エジプト人タレントのフィフィは「ポリティカルなポリシーで丸坊主にしてる人も、治療中であえて剃った人もいる。"丸坊主で反省"って風潮やめません?失礼ですよ。怒」と不快感を表している。[1]。
- Twitterでの活動、著書「ノマドと社蓄」で知られるロンドン在住の谷本真由美(フリーライター)はAKBにこそ詳しくは無いが、このニュースをネットで知った際に「第二次世界大戦後にナチに協力した、ドイツ兵と恋人関係にあった、という理由で公衆の面前で丸刈りにされ、屈辱を与えられた女性達を思い浮かべた」と不快感を表している[2]。
- 漫画家の小林よしのりは峯岸の行動について「なんというかもう……素晴らしい」「みぃちゃんのAKB48に残りたいという執念と覚悟を、女の命である髪を切ってまで表した態度に感動した」と絶賛すると同時に[3]峯岸の行動に批判する者達に対し「元々AKB48が嫌いなだけのアンチが「パワハラ」 とか、「体罰」 とか、最近の流行のキーワードを使って、大ごとにしようと企んでくる。」などと批判的な意見をする者に対して挑発的なコメントを残している[4]。
- このことはNHKのニュースでも取り上げられた[5]。
脚注
- ↑ “丸坊主”は体罰? AKB48峯岸みなみ騒動めぐりネット上で議論過熱 RBBTODAY 2013年2月1日閲覧
- ↑ イジメはあるが祝福する文化のない日本 WirelessWire News 2013年2月1日
- ↑ AKB48 峯岸みなみの丸坊主について ゴー宣同情 2013年1月31日
- ↑ AKB48 峯岸みなみの物語が始動した! ゴー宣道場 2013年2月1日
- ↑ AKB48メンバー“丸刈り”議論に