チャンピオンズカップ (中央競馬)

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チャンピオンズカップ (中央競馬)
開催地 第8回まで東京競馬場
第9回以降阪神競馬場
施行時期
格付け GI
1着賞金 1億3000万円
賞金総額
距離 第8回までダート2100m
第9回以降ダート1800m
出走条件 サラブレッド系3歳以上(国際)(指定)
負担重量 3歳55kg、4歳以上57kg
(牝馬2kg減)
創設 2000年11月25日
特記事項:
テンプレート
ファイル:Kurofune at Japan Cup Dirt.jpg
第2回ジャパンカップダート(2001年11月24日 クロフネ優勝)

ジャパンカップダートJapan Cup Dirt)とは日本中央競馬会日本中央競馬会(JRA)がジャパンカップウィーク東京競馬場ダート2100mで施行する中央競馬重賞GI競走(国際招待指定)である。

ジャパンカップダートの1着賞金1億3000万円は日本の全ダート競走の中で最高賞金額を誇る。

外国から当競走に出走する場合には競走馬の輸送費、滞在に要する厩舎や飼料にかかる費用、馬主、調教師、騎手、厩務員(馬主、調教師、騎手についてはその配偶者も含む)の交通費や宿泊費はJRAが全額負担する。このような遠征に要する諸費用の負担を外国からの全出走馬に行う競走は日本ではこのほかに中山グランドジャンプジャパンカップがある。世界ではドバイミーティングドバイワールドカップなど)、香港国際競走がある。なお、外国招待馬は8頭まで出走可能である。2008年からジャパン・オータムインターナショナルに指定されている。

概要

JRAにおける最初のダートGI競走は1997年に昇格したフェブラリーステークスであったが中距離の交流GIである帝王賞東京大賞典での熱戦、ドバイワールドカップブリーダーズカップ・クラシックの隆盛により中央競馬においてもダート競走の主流である2000m級の距離によるダート国際競走を望む声が高まり2000年にジャパンカップダートが創設された。略称はJCD(JはJAPAN、CはCUP、DはDIRTのそれぞれの頭文字)。

しかしながら、世界のダート競走の主流が2000mであるにもかかわらず2100mという半端な距離で(JRAではダート2000mというコースが阪神競馬場以外にない)スタートから第1コーナーまでが短めで競走馬の能力以外の有利不利があることなどがこのレースの欠点となっている。またダートが主流のアメリカでは赤土のようなスピードの出やすいダートが主流だが、日本のダートはスピードが出にくい。2007年に来日したスチューデントカウンシルは時計のかかる馬場向きと見てブリーダーズカップ・クラシックを回避して、このレースに出走した経緯がある[1]。そのため2008年からはジャパンカップの翌週の日曜に移動し、阪神競馬場のダート1800m[2]で施行される(関西初の国際招待GIとなる)。これに伴い、一部の競走日程が変更されている[3]。ちなみに阪神競馬場ではダートのオープン特別は2009年には9競走編成されているが、1800mで施行されるのはこの競走のみである(他は1400mが5競走、2000mが3競走)。

世界各国の一流馬が登録することこそあるものの開催時期が北米勢(およびクールモアグループなど一部の欧州勢)にとっての最大目標であるブリーダーズカップ・クラシックの後ということだけあって、実際に出走することは皆無である。

ただし近年、アメリカのダートコースにも変化が見られるようになりオールウェザーの競馬場も増えたことからスピードの必要なアメリカ特有のダートに適性がない馬がこのレースを選ぶこともある。また1800mという距離で施行されるため、今後は中距離馬とマイル馬の両方が出走し易くなっている。ただし日本馬のレベルの向上とアメリカ勢の惨敗が続いているためアメリカの競馬関係者の中にはジャパンカップダートに出走すること自体が無謀という考えも多くあるうえに[1]、アメリカの競馬場は全て左回りであることから今後このレースの外国の有力馬が増えるかどうかは微妙である。

なおファンファーレは創設以来テープ演奏であったが2004年から2006年までと2008年2009年は生演奏で行われた。また2007年まで(ジャパンカップと同日開催となった2004年は除く)平地のGI競走では数少ない、土曜日に施行されていた競走である[4]

正賞は日本馬主協会連合会会長賞、全国公営競馬馬主連合会会長賞、地方競馬全国協会会長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞。

主な前走

以下はジャパンカップダートに出走する競走馬の主な前走。

  競走名 格付 団体 施行競馬場 施行距離
1 武蔵野ステークス GIII 中央 東京競馬場 ダート1600m
2 JBCクラシック 統一JpnI 地方 持ち回り ダート2000m

歴史

  • 2000年 東京競馬場のダート2100mの国際招待指定競走として創設。
  • 2001年 日本のクロフネがダート2100mの世界レコード2.05.9で圧勝。
  • 2002年 東京競馬場の改修工事により中山競馬場のダート1800mで施行。
  • 2003年 アメリカのフリートストリートダンサーが外国調教馬として史上初の制覇。
  • 2004年 ゴールデンジュビリーデーに伴い当年に限りジャパンカップと同日開催。
  • 2005年 武豊が騎手として当レース初の連覇。
  • 2006年 外国馬が1頭も参戦しなかった。
  • 2007年 石坂正が調教師として当レース初の連覇。
  • 2008年
  • 2009年 当年のみ、JRAプレミアムの対象レースとなる。
  • 2010年 外国調教馬が1頭も出走せずに実施された(予備登録はあった)。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 勝時計 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 2000年11月25日 ウイングアロー 牡5 2:07.2 岡部幸雄 南井克巳 池田實
第2回 2001年11月24日 クロフネ 牡3 2:05.9 武豊 松田国英 金子真人
第3回 2002年11月23日 イーグルカフェ 牡5 1:52.2 L.デットーリ 小島太 西川清
第4回 2003年11月29日 フリートストリートダンサー 騸5 2:09.2 J.コート D.オニール T.レザーマン
第5回 2004年11月28日 タイムパラドックス 牡6 2:08.7 武豊 松田博資 (有)社台レースホース
第6回 2005年11月26日 カネヒキリ 牡3 2:08.0 武豊 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第7回 2006年11月25日 アロンダイト 牡3 2:08.5 後藤浩輝 石坂正 (有)キャロットファーム
第8回 2007年11月24日 ヴァーミリアン 牡5 2:06.7 武豊 石坂正 (有)サンデーレーシング
第9回 2008年12月7日 カネヒキリ 牡6 1:49.2 C・ルメール 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第10回 2009年12月6日 エスポワールシチー 牡4 1:49.9 佐藤哲三 安達昭夫 友駿ホースクラブ
第11回 2010年12月5日 トランセンド 牡4 1:48.9 藤田伸二 安田隆行 前田幸治

ジャパンカップダートの記録

  • レースレコード - 2:05.9(第2回優勝馬クロフネ)
  • 2着との最大着差 - 7馬身(第2回優勝馬クロフネ)

注釈

  1. 1.0 1.1 週刊Gallop 2007年11月25日号。
  2. 2007年11月20日のサンケイスポーツによると阪神の2000mダートはスタートが芝コースとなる関係もあり、1800mでの開催になったのではと考えられている。
  3. 阪神ジュベナイルフィリーズが12月第2週目、朝日杯フューチュリティステークスが12月第3週目にそれぞれ変更となった。また、ジャパン・オータムインターナショナルシリーズに指定されることになる。
  4. 例えば2002年NHKマイルカップ5月5日大国魂神社の祭事と重なるため5月4日土曜日に施行されたほか、天皇賞(春)4月29日の固定開催だった1989年に土曜日開催となった。

関連項目

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  • 中央競馬主催のレースは「☆」で示している。
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