悪徳商法
悪徳商法(あくとくしょうほう)は、悪質な者が不当な利益を得るような、社会通念上問題のある商売方法であって、例えばマルチ(まがい)商法による販売などが代表的である。多くの場合、被害者は消費者であるが、企業(ことに中小零細企業)や個人事業者のこともある。また、問題商法(もんだいしょうほう)または悪質商法(あくしつしょうほう)とも言う。
なお、警察、消費生活センターなどでは問題商法または悪質商法ということが多く、ほとんど悪徳商法とは言わない。マスコミや一般の人は、悪徳商法ということが多い。近年20歳で成人を迎えて間もない人たちをターゲットにする悪徳商法が増加している。法律的には成人とみなされても、彼らには社会的な経験や知識が少なく、そこにつけこんだものである。
目次
- 1 特徴
- 2 過去最悪211億円被害=上半期の振り込め詐欺など―1日1億円超(2013年)
- 3 50音順一覧
- 4 新たな商法
- 4.1 「送りつけ」商法の被害急増、代金引換を悪用(2013年8月)
- 4.2 パワーヘルスで妻若返る?…根拠なしと措置命令(2013年10月)
- 4.3 婚活で交際…実はセールス。マンション購入後疎遠に。男女12人が集団提訴(2014年2月)
- 4.4 不安脅迫医療「男のデリケートな悩み」につけこむ悪徳美容医師の脅し文句「がんになる」「モテない」即日100万円の高額手術、被害相談相次ぐ
- 4.5 「デートする度に女性から3万5千円~7万円もらえる」出会い系サイトで詐欺被害。独占契約名目で1000万
- 4.6 ロト6「1等思いのまま」7150万円だまし取る。21歳の飲食店店員、詐欺容疑で逮捕
- 4.7 アダルトサイト見てたら突然シャッター音
- 4.8 トラブル注意。面接練習で留年。しつこい勧誘も(2016年)
- 5 対処法
- 6 企業・団体・事件
- 7 よく扱われる商材
- 8 関連項目
- 9 参考文献
- 10 脚注
- 11 外部リンク
特徴
以下の特徴のいずれか1つ以上に該当する商売方法は、概ね「悪徳商法」である。
広告・勧誘・契約方法などに問題があるもの
- 意思の合致が無いのに、一方的に契約の成立を主張するもの。
- 勧誘目的を隠して、接近してきたり、誘い出したりするもの。 - 当選商法、デート商法など。
- 申し込みをしていないのに、商品などを一方的に送り付けるもの。
- 水道局・消防署・電力会社・NTTなどの官公庁や公共企業の職員を騙ったり、暗示したりして、接近してくるもの。
- 大手企業や有名企業の関連会社や子会社を騙ったり、暗示したりして、接近してくるもの。
- 虚偽・誇大な広告など。
- 効果や結果などが断定できないのに、断定調で広告や勧誘をするもの。 - 「最低でも2kgは痩せます」「○○株は必ず上がります」など。
- 金融商品などリスクを伴う商品やサービスなどについて、期待できる利益ばかりを強調して、予測されうる不利益について十分な説明を行わないもの。
- 契約内容について十分な説明をしなかったり、検討する時間を十分に与えなかったりしたまま、早期の契約締結を迫るもの。
- 勧誘を拒んでも、再びしつこく勧誘するもの。
- 強迫や詐欺などを手段として、契約を締結させるもの。
- 営業所などに監禁や退去妨害をして、契約を締結させるもの。
- 被害者の自宅などに居座り、不退去で契約を締結させるもの。
- 勧誘を行う時間帯が、深夜や早朝など、社会通念上不適切なもの。
- 異常に高揚した心理状態で契約を締結させるもの。 - 催眠商法(SF商法)など。
- 迷惑な方法で広告するもの。 - 迷惑メール・勤務時間中の勤務先への電話による販売勧誘など。
- 児童などの未成年者・高齢者・認知症など契約内容を十分に理解できない者に、契約を締結させるもの。 - 高齢者や認知症患者への住宅のリフォーム(改装)など。
- いわゆる マルチ商法、マルチまがい商法。
- 硬貨に宣伝を貼りつけるもの。- 「愛媛県今治市 バイクの中島」など。
- 霊感的な説明や疑似医学的な説明で消費者の不安感を煽り、商品を売りつけるもの。
- 福引きやクジで”当選”した(2位というケースが多い)として、強引に携帯電話や有線放送の契約を結ばせるもの(「実は2位でした商法」とも言われる)。
商品やサービスなどに問題があるもの
- 商品やサービスなどが劣悪なもの(攻略法詐欺、情報商材商法など)。
- 商品やサービスなどが、その価値と比べて著しく高額であるもの。
- 社会通念上、価値の無い「資格」(通常は民間資格)を取得させるもの。
- サクラ(おとり)がいるもの(悪質な出会い系サイトなど)。
- 商品の原材料、産地、消費期限などに対して、虚偽の品質表示を行うもの(虚偽表示、産地偽装など)。
1万1200円のキャビアの仕入れは840円。料理の価格は本物をベース…近鉄旅館システムズ(2013年11月)
社長の辞任表明に発展した近鉄旅館システムズが運営する施設のメニュー虚偽表示問題で、食材の産地や品種の偽装が判明した5施設の23品目のうち、同社が明らかにした8品目(4施設)の実際の仕入れ値は、多くが、メニュー通りだった場合の3割程度だった。1割以下の価格のものもあった。
近鉄旅館システムズは、経費節減のための組織的な偽装を否定しているが、「料理の価格は、本物をベースに決めていた」と認めた。
チョウザメの卵「キャビア」の偽装が明らかになった料亭・百楽荘(奈良市)。会席料理の一品として提供したのは、ダンゴウオ科の「ランプフィッシュ」の卵を黒く着色した模造品だった。過去に仕入れた実績のあるキャビアは100グラム1万1200円。世界三大珍味とされる高級食材だが、その1割にも満たない840円で仕入れていた。
旅館・奈良万葉若草の宿三笠(奈良市)は、奈良県特産の地鶏「大和肉鶏」や、「三輪素麺」などを偽装。修学旅行生らに「奈良らしいものを出したい」と考えたためという。1キロ・グラムあたり3300円の大和肉鶏の代わりに、1000円程度のブラジル産鶏肉を使用。県南部・吉野地方で作られ、1キロ4000~5000円する吉野葛を使っているとした餅には、1200円の県内産の別の葛を使っていた。
近鉄旅館システムズの北田宣之社長(59)は、6日の記者会見で「コスト削減のためでは」と報道陣に問われ、「(現場に)そこまでの悪意があったとは思えない。(メニューの)見栄えを良くするためだった」と否定。しかし、担当者はその後の取材に対し、「料理の価格は、本物を使うことを想定して決める」と答えた。
契約の履行や解約などに問題があるもの
- 商品やサービスに関する契約を全く履行しない、あるいは不誠実・不完全な履行しかしないもの。
- 解約が可能なのに、解約させないもの。
- 解約に応じるが、不当な解約手数料や違約金などを要求するもの。
- 解約は、コールセンターで受け付けると記載されているがコールセンターは、「只今、電話が込み合っております。しばらくお待ち下さい・・・」というガイダンスが繰り返し流れるだけでほとんど繋がらない。(繋がりにくい状況の中で消費者に解約を諦めさせる)
個人情報の扱いに問題があるもの
犯罪であるもの・犯罪になってしまう可能性があるもの
上記の各項目と結果的に重なるものもあるが、犯罪であるもの。無知あるいは不本意ながらにせよ、犯罪になってしまう可能性のあるもの。
- サラ金規制法や出資法などの上限を超えた高金利を要求するもの(闇金融)。
- 詐欺罪・監禁罪・不退去罪など、刑法に違反するもの。
- ねずみ講防止法に違反するもの。
- 特定商取引法に違反するもの。
- 薬事法に違反するもの。
- その他犯罪に該当するもの。
- 執拗に「合法」と強調するもの。実態は、ほとんどの場合違法なものであり、問題のない商売は合法が当然なので、わざわざ「合法」と謳わない。
実際は、上記の複数の項目に該当するものがほとんどである。
過去最悪211億円被害=上半期の振り込め詐欺など―1日1億円超(2013年)
振り込め詐欺など「特殊詐欺」の被害額が、今年1~6月で211億6708万円に上ったことが8日、警察庁のまとめで分かった。過去最悪だった昨年の上半期を約56億円(36%)上回り、1日平均1億円を超えている。
増加が目立つ手口は、息子を装って使い込みや借金の穴埋めを無心する「おれおれ詐欺」で、約24億円(52%)増の約72億円。インターネットの有料サイト利用料などの「架空請求詐欺」は3倍以上に増えて約24億円、医療費を返すなどと偽る「還付金詐欺」は約8億円に倍増した。
パチンコ攻略法など「ギャンブル必勝法の情報提供」を名目にした詐欺も、約13億円で4倍に増加。最近は「ロト6(数字選択式宝くじ)の当選番号が事前に分かる」とうそをつく手口が急増し、半数以上を占めた。金融商品の取引を装った詐欺は約84億円で2%減ったが、被害額は最も多かった。
50音順一覧
必ずしも悪徳商法とは言えないが、勧誘方法などによっては悪徳商法となりやすく、消費者が警戒心を持つべきものを含む。Category:悪徳商法も参照。
- あ --アポイントメント商法 - 悪質リフォーム -アンケート商法 - 違約金 - インターネット上でのネズミ講 - エウリアン/絵売り女(→絵画商法) - オーナー商法 - 送りつけ商法(→ネガティブ・オプション) - 押し貸し - おとり商法 - お礼商法
- か -- 会員権商法 - 開運商法 - 海外宝くじ - 絵画商法(エウリアン/絵売り女) - 買取屋 - 学位商法 - 家具リース金融 - 騙り商法 - 家庭教師業者 - 空貸し - 偽装表示 - キャッチセールス- キャンペーン商法- 求人商法 - 教材販売 - 教育商法 - 業務提供誘引販売取引 - クレサラ問題 - 健康商法 - 馬券予想会社 - 血液検査商法 - 現物まがい商法 - 原野商法 - 恋人商法 - 講習会商法 - コンプレックス商法
- さ -- 財テク商法 - 催眠商法 - 竿竹商法 - 士商法(資格商法) - 実験商法 - 自費出版商法 - 借金アルバイト - 就職商法 - 紹介屋 -情報商材- 消費者金融 - 情報販売 - システム金融 - 紳士録商法 - 新聞拡張団 - スパムメール - 整理屋 - 090金融 - ゼロゼロ物件 - セミナー商法 - 宣伝講習販売(催眠商法に近い)
- た -- 体験談商法 - 代引き商法(ネガティブ・オプションの一) - 抱き合わせ商法 - チケット金融 - 通信販売 - 次々商法 - 次々販売 - デート商法 - 点検商法(危険商法) - 展示会商法 - でんすけ賭博 - 電話勧誘販売 - 都(1)金融 - 当選商法(福引商法、「実は2等でした」商法) - 特定継続的役務提供 - ドロップシッピング
- な -- 内職商法 - 二次勧誘 - 二八商法 - ネガティブ・オプション(代引き商法・送り付け商法) - ネズミ講 - 年金担保金融 - ノミ行為
- は -- バイブル商法 - 便乗商法 - 福祉商法 - ペーパー商法 - 返金商法 -包茎手術商法 - ホームパーティー商法 - 訪問販売 - 保険金不払い
- ま -- マルチ商法 - マルチまがい商法 - 未公開株購入勧誘 - 見本工事商法 - 無限連鎖講 - 無認可共済 - 無料体験商法 - 迷惑メール - モニター商法
- や -- ヤミ金融 - 預託商法
- ら -- 利殖商法 - リピート・スリー - 霊感商法 - 連鎖販売取引 - ロコ・ロンドン金取引
- わ -- 和牛商法 - ワンクリック契約 - ワン切り
- A -- GNP商法 - MMF(Make Money Fast) - SF商法 - spamメール - SEO商法
新たな商法
「送りつけ」商法の被害急増、代金引換を悪用(2013年8月)
注文してもいない健康食品などを一方的に自宅に送りつけられ、代金を請求される被害が高齢者を中心に急増している。
1~6月の半年間で421件あり、被害総額は1400万円を超える。犯人側は、宅配業者が発送者に代わって代金を徴収するサービスを悪用するケースが多い。代金回収の際に被害者に姿を見せる必要がなく、警察庁幹部は「摘発を逃れる新手の手口だ」と警戒している。
「送りつけ」商法の被害は過去にもあり、今年1月も16件あったが、その後、右肩上がりに増加。6月には123件に上った。半年間の被害計421件のうち、86%の362件では60歳以上が被害に遭っていた。
犯人側が悪用しているのが「代金引換サービス」。
宅配業者が商品を届けた際、発送者に代わって受取人から代金を受け取る仕組みで、被害件数のうち371件(88%)は、このサービスが使われていた。宅配業者は事情を知らないことから、被害者は支払いを拒みにくい状況に追い込まれるという。
パワーヘルスで妻若返る?…根拠なしと措置命令(2013年10月)
頭痛や肩こりなどを緩和する家庭用治療器の販売の際、「腰痛や視力、糖尿病などが治る」と根拠のない説明を口頭でしたとして、消費者庁は17日、医療機器販売会社「ヘルス」(東京都府中市)に景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求めた措置命令を出した。
口頭説明(セールストーク)への同法適用は2009年の同庁発足後、初めて。
同庁によると、同社は2010年11月~2013年4月、全国で無料体験会を開き、高齢者らに家庭用電位治療器「パワーヘルス」(1台50万円前後)を販売。
治療器は頭痛や肩こりなど四つの症状に一定の効果があると薬事法で認められているが、販売員らは他の症状についても「治る」と説明。「妻が若返った」「ゲートボールが上手になる」などのセールストークもあり、同社元従業員は取材に「とにかく『治る』と10回以上言うよう指導された」と話した。
婚活で交際…実はセールス。マンション購入後疎遠に。男女12人が集団提訴(2014年2月)
「婚活サイト」で知り合った交際相手はセールス目的で勧められて不要な投資用マンションを買わされた後、遠ざかっていった…。
同様の被害に遭ったと主張する男女12人が26日、元交際相手が勤務する不動産関連業者などを相手に総額約2億円の賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こす。
国民生活センターによると、同じ被害が全国の都市部などで急増している。
集団訴訟の原告は30~40代の女性10人と男性2人。訴状などによると、サイトを通じて知り合った相手とデートなどを重ねていたところ、勧められてローンを組み、平均約2800万円のマンションを購入した。1人で2戸買った原告もおり購入後、相手と疎遠になったという。それぞれの元交際相手は、都内の5業者の従業員で、ほとんどの場合、交際時には肩書や目的を明かしていなかった。
原告側は「結婚を望む真剣な気持ちに乗じ、利回りが期待できない物件を高く買わされた」と批判。安易に融資審査をした責任があるとして、金融機関3社にも賠償を求めている。
不安脅迫医療「男のデリケートな悩み」につけこむ悪徳美容医師の脅し文句「がんになる」「モテない」即日100万円の高額手術、被害相談相次ぐ
男性にも美容医療が広がり、美容外科で必要性の不確かな「包茎」などの高額手術を受けてしまう男性の被害が後を絶たない。
2014年6月に大阪の弁護士らが開いた美容医療の相談電話でも、新たな男性の被害が明らかになった。未成年や20代の若者が年収に近い支払いを迫られて困窮し、家族が気づくケースも。弁護士らは「デリケートな問題に悩み、誰にも相談できないまま美容外科の門をたたく男性が多い」として注意を呼びかけている。
2014年6月21日、大阪市内で弁護士らが開設した被害相談に、一本の電話が寄せられた。「低額だと思っていたら不安をあおる説明をされ、高額な施術契約を結ばれた」。20代の男性の代理人からの電話だった。
「10年ほど前から、同じような被害相談が絶えない」と「美容・エステ被害研究会」の尾崎博彦弁護士(大阪弁護士会)は説明する。男性の美容医療に多いのは、包茎手術。手術が必要なケースはごくわずかで、本当に必要な場合は保険診療も可能だ。しかし、こうした説明をせずに「血流を圧迫している」「がんになる」などと告げて不安をあおり、「1週間考えても状況はよくならない」と即断を迫るパターンが多い。
雑誌やインターネットの広告では10万円前後の価格が記されているが、「あなたの場合は重症なのでオプション手術が必要だ」などとしてコラーゲンの注入などを勧める。重症と聞いたショックもあって100万円を超える高額契約を結び、その日のうちに手術を受けてしまうという。
尾崎弁護士は「コラーゲンは早期に体内に吸収されることもあるため効果が不確実で、アレルギーテストも不可欠」と指摘。「このままでは女性にもてないとか、がんになるとかいうのは、全くの嘘だと知ってほしい」と訴える。
国民生活センターによると、男性の美容医療に関する相談件数は、平成21年から25年まで240~290件で推移。このうち包茎手術に関する相談は常に7~8割を占めており、同センターはホームページに具体的事例を記して注意を呼びかけている。
同センターが対応した事例では、美容外科クリニックのホームページで包茎手術が8~10万円と書かれているのを見て、未成年の男性が受診。しかし安価な手術による失敗例の写真を見せられて不安になり、高額な80万円の手術を受けたという。
両親にクレジット契約書を見られて問いただされ、あらためて泌尿器科に行ったところ、保険診療が可能だったことが判明。泌尿器科で提示された費用は、3割自己負担で6,000円程度。センターが間に入って交渉した結果、既払い金(約3万円)を返金しないことで合意したとしている。
多くの人たちが美容外科のホームページをきっかけに受診しており、厚生労働省は2013年9月、「医療広告ガイドライン」を改正。バナー広告を出している医療機関のホームページの記載内容が、新たに罰則も含めた規制対象となった。患者の主観による体験談や、費用を強調する表記は同ガイドラインで禁じられている。
「現在はこの改正の効果を見極めているところ」と厚生労働省医政局総務課の担当者。尾崎弁護士は「こうした被害にあわないためには、まずは泌尿器科に保険診療ができるのか相談した方がよい」と話している。
「デートする度に女性から3万5千円~7万円もらえる」出会い系サイトで詐欺被害。独占契約名目で1000万
女性とデートしたら現金がもらえるともちかけられ、京都市上京区のアルバイトの男性(42)が独占契約の権利金などとして約1050万円をだまし取られたと京都府警上京署が2014年9月3日、発表した。同署は詐欺事件として捜査している。
同署によると、男性は2013年11月上旬、出会い系サイトから「デートしましょう」などとする出会い系サイトを紹介するメールを携帯電話で受け取った。
記載されたホームページの電話番号に連絡したところ、社員を名乗る男から「資産的に裕福な女性が男性を求めている。デートする度に女性から3万5千円~7万円の現金が支払われる」と言われ、契約。
その後、男から「女性と交際するには権利金が必要」「女性と独占契約するには200万がいる」などと持ちかけられたという。
実際にデートした女性から現金3万5千円を受け取ることもあり、信用した男性は2014年6月上旬までに計10回にわたって、計約1050万円を口座に振り込んだ。
サイトの電話番号につながらなくなり、男性は被害に気付いた。
ロト6「1等思いのまま」7150万円だまし取る。21歳の飲食店店員、詐欺容疑で逮捕
数字選択式宝くじ「ロト6」の当せん番号を教えると持ち掛けて現金計7150万円をだまし取ったとして、埼玉県警越谷署は2014年9月4日、詐欺で横浜市栄区公田町、飲食店店員、宇田川宏幸(21)を逮捕した。
宇田川は3月17日ごろから数回、埼玉県越谷市の無職女性(55)の自宅に電話し「宝くじの当せん代行会社です。会員になれば1等も思いのまま」などとかたり、入会金や会員料名目で計7150万円を手渡しや郵送でだまし取った。
同署によると、「今は何も言えない」と話しているという。
アダルトサイト見てたら突然シャッター音
カシャッ!スマートフォンでアダルトサイトを見ていると、突然シャッター音が鳴った。もしやカメラが勝手に起動し、にやけ顔でも撮影されたのでは…。
不安に思っていると、表示されたのは「ユーザー登録画面」。そして利用料として数万円が請求された-。インターネットで年齢認証や動画再生ボタンをクリックするだけで高額な利用料を請求される「ワンクリック詐欺」。多機能を売りに急速に普及するスマホだけに、詐欺の手口も進化している。シャッター音で不安感をあおったり、ブルブル震えてトラブルを装ったり…。スマホ利用者は「スマホで初めて情報機器に触れた」という人が少なくないといい、ネットに不慣れな初心者は注意が必要だ。
「スマホでアダルトサイトを見ていたら、突然シャッター音がして、利用料の請求画面になって…」2015年2月、近畿地方に住む40代の男性から地域の消費生活センターに相談の電話があった。スマホでアダルトサイトを閲覧し、画面に表示された「18歳以上」のボタンをタップした(押した)ところ、カメラのシャッター音が聞こえ、スマホには登録完了の画面が表示された。約9万円の利用料を請求された。慌てた男性は、画面に表示された問い合わせ先の番号に電話。「取り消したい」と申し出て名前や住所を伝えた。だが、電話の相手はこううそぶいた。
「こちらには〝写真〟があるから払ってください」
だが、そもそもスマホでアダルトサイトを見ただけで、勝手にカメラが起動して、にやけ顔を撮影されてしまったりすることがあるのだろうか。パソコンの遠隔操作を耳にすることもあり、全く不可能ではないのかもしれないと不安に思う人も少なくないだろう。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の担当者によると、「ウェブサイトを閲覧するだけでスマホのカメラを操作したり、撮影した画像を送信させたりすることはできない」。
企業などのサイトを見た場合にBGMが流れたりするのと同じ仕組みで、請求画面を表示する際にカメラのシャッター音が再生されるよう仕組んでいるだけという。それでも、国民生活センターには2014年以降、全国から同様の相談が寄せられている。現金を要求する表示だけでなく、音声を組み合わせることで不安をあおられた人が多いのだろう。実際に現金を支払ったり、問い合わせ先に連絡して電話番号や名前などの個人情報を業者側に知られてしまったりする被害が出ている。
国民生活センターによると、同じようにアダルトサイトを閲覧中、登録画面が表示されるタイミングでスマホのバイブレーション機能が作動するようにサイトに仕掛けを作っておき、利用者に「何かまずいことが起きたんじゃないか」と疑心暗鬼にさせるのだという。さらに、最近新たに確認されているのが、ネット閲覧ソフト(ブラウザー)を操り、自動的に業者に電話をかけさせようとする手口だ。サイトにある動画の再生ボタンや、メールのリンクをタップすると、登録完了画面が表示される。ここまでは従来のワンクリック詐欺と同じだが、その際に、料金や問い合わせ先などが記載されたポップアップメッセージが自動的に表示される点が異なる。
メッセージを画面から消そうと「OK」ボタンをタップすると、今度は電話発信をするかどうか確認するポップアップが表示される。無警戒に「発信」ボタンをタップしてしまうと、サイトの運営業者に電話がかかってしまうという。発信する相手先番号の頭には、あらかじめ電話番号を相手に通知するための「186」が付け加えられており、たとえ普段は非通知設定にしていたとしても、こちらの電話番号を知られてしまうのだ。この手口のやっかいなところは、電話発信をキャンセルしても再び登録画面とポップアップメッセージが表示される状態になること。そのまま無視して閲覧をやめればすむ話なのだが、「ネットが使えなくなった」と思い込んでやむなく電話をかけてしまう人もいる。
民間リサーチ会社「MM総研」の調査では、2014年9月末時点の国内のスマホ契約数は6248万件で、携帯電話の契約数全体の50.3%に達した。スマホの浸透とともにトラブルは急増しており、アダルトサイトの利用料請求などをめぐる国民生活センターへの相談件数は、2014年度、過去最多の年間10万6279件に上った。このうちスマホ利用者は半数近い4万7515件だった。
IPAの担当者は「スマホで初めて情報機器に触れたという人も少なくない。ネットにも不慣れなため、つけ込まれやすい」と指摘する。一方、トラブル解決をうたって〝初心者〟に近づく業者にも注意が必要だ。国民生活センターは2015年5月、アダルトサイトをめぐる問題で、行政書士が法律上認められていないトラブル解決をうたって被害者に費用を請求するケースが増加していると発表した。
行政書士は弁護士のような返金請求や解約交渉を行うことはできないが、できるかのような説明を受けたという相談が急増。3~4万円の解決費用を請求され、料金を支払った人もいる。
技術の進歩とともに犯罪も進化する。何かと便利なスマホだが、楽しく利用するためには、利用者が危険を避ける術を身につけておくべきだろう
トラブル注意。面接練習で留年。しつこい勧誘も(2016年)
就職活動の指導や社会人になるための能力アップ支援をうたう「就活塾」で、学生が活動に夢中になって留年したり、多額の利用料に悩まされたりするトラブルが起きている。大学が集まる東京都の消費生活総合センターは、契約前に家族や同センターなどに相談するよう呼びかけている。
「息子に被害意識は無いけれど、学費や交通費が相当かかり、親が被害者」。就活塾のため2度留年した長男について同センターに相談した母親はそう話し、ため息をついた。
長男から1度目の留年を相談され初めて、塾の面接練習や募金活動に夢中で、ほとんど大学に通わず就活もしていなかったと知った。翌春、再度の留年を聞き、塾に「一体何を教えているのか」と電話した。長男は成人で親は契約解除できないが、渋る塾側に迫って強制退会とさせた。
実家に連れ帰り3時間かけて通学させ、卒業と就職が決まるまで見守った。母親は「もう大人と放置せず、親が介入する必要を痛感した」と振り返る。
同センターによると就活塾の一部は、将来の不安や孤独感を抱えがちな就活生に、仲間との活動で常に「文化祭前夜」のような高揚感を感じさせる一方、学生が塾の活動に没頭して就活をしなくても放置しているという。
先の塾はしつこい勧誘でも問題になった。都内の大学1年男性(19)は2015年、大学近くの駅前で若い女性にアンケートを頼まれ、電話番号を教えたところ、後で「塾の説明会をあなたのために準備した」と誘われた。20分だけの約束で応じ「お金がない」と入会を断ると、「バイト先を紹介する」などと2時間半引き留められた。
男性は「入会しない方がおかしいような言い方で怖く、腹が立った。今も他の学生が声をかけられ、入会者が叫んだり踊ったりの奇妙な募金活動をしているのを見る」と話す。
首都圏のある大学では、就活生向けに「リーダーシップ育成」などを掲げ、多額の料金を取るセミナーの存在が問題になっている。
相談窓口となるキャリアセンターの職員によると、数年前までは料金15万~20万円で富士山麓の研修所に1週間宿泊させ、泣くまで自分の欠点を叫ばせたりするセミナーの相談があった。最近は、1回の料金を学生がぎりぎり払える2万~3万円に設定してビジネスホテルで行うセミナーの相談が目立つ。入会のハードルを低くして何度も参加させ結果的に大金を取る手法だ。
アルバイトや親からの借金でセミナーに計約50万円をつぎ込んだ大学2年女性はキャリアセンターへの相談で「もう限界。でも、これだけ投資したので今更やめられない」と話した。勧誘時に「入会しなくてもいい。それで就職先が決まらなくても君の人生」と突き放し学生の不安をあおるのも、こうしたセミナーの特徴という。
主に相談に来るのは活動に熱中する学生の親や、そうした学生に勧誘されたゼミ・サークル仲間で、後に親子・友人関係に影響することも少なくない。先の職員は「相談は深刻なものばかり。潜在的な広がりを考えると、ぞっとする」と話す。
国民生活センターによると、就活生の教室・講座契約を巡るトラブルの相談は、大卒の就職内定率が改善傾向にある最近5年間でも、年173~129件寄せられている。
対処法
悪徳商法への対処法は、次のようなものが一般的である。消費生活センターや悪徳商法に詳しい弁護士・司法書士・行政書士にも相談ができる。外部リンクも参照。
企業・団体・事件
一般の企業が企業ぐるみで犯した罪などは企業犯罪を参照の事。
- 天下一家の会事件 - 無限連鎖講。無限連鎖講が禁止される契機となった。
- 豊田商事事件 - 金の現物まがい商法。1985年6月18日にマスコミの取材中に豊田商事会長刺殺事件が発生する。
- 経済革命倶楽部事件 - 詐欺。「未常識経済論」。
- 新製品普及会 - 元祖催眠商法。「SF商法」の語源。
- 統一協会 - 霊感商法という言葉を生む切っ掛けとなった。
- 法の華三法行 - 詐欺。「足裏診断」と称する開運・霊感商法。
- 霊示気学二穣会 - 詐欺。「念金」と称する開運・霊感商法。
- オレンジ共済組合事件 - 参議院議員による出資法違反、詐欺。
- ジー・オーグループ - 在宅ワークで勧誘。出資法違反、詐欺。
- USEN - 委託業者が抽選箱からくじを引かせ「2等が当たりました」と勧誘、行政指導を受ける。当選商法。
- 投資ジャーナル事件 - 株式の不正売買事件。詐欺。投資顧問業法の制定の契機となる。
- 保全経済会事件 - 投資詐欺事件。出資法の制定の契機となる。
- ココ山岡 - 大規模な消費者被害を引き起こしたダイヤモンドの販売会社。
- スカイビズ - ホームページスペースレンタルの連鎖販売取引。無限連鎖講と捉える人も多い。
- メディアサポート (大阪府) - 大規模な電話機リース法人契約被害と就職詐欺を引き起こした電話機リース会社。法人相手の訪問販売はクーリングオフ対象外なのを悪用した。
- 全国八葉物流 - 健康食品販売を名目にした預かり金によるマルチ商法詐欺。出資法違反。集めた金は豊田商事事件に次ぐ規模。
- エステdeミロード - 大規模な消費者被害を起こしたエステティックサロン。
- 近未来通信 - IP電話の設備への出資を集めながら、実態は自転車操業状態だった。
- 平成電電 - 匿名組合を利用し出資金を集めるが破綻。
- リッチランド - 健康食品販売や架空の投資話を餌にマルチ商法を展開するが、出資法違反、組織犯罪処罰法違反罪。
- L&G(エル・アンド・ジー) - 高配当を謳った「あかり価格」や「L&G協力金」をはじめ、独自の円天と呼ばれる電子マネーを発行するなどし、出資を募るが、出資法違反で摘発。
- キングスレーキャピタル - 架空の投資話(リゾート投資や、投資ファンド)を持ちかけるマルチ商法を展開中。
- エフ・エー・シー - 月5%の高配当をうたって出資を募っていたが、実態は出資金を配当に充てる自転車操業だった。全国8000人から約135億円を違法に集めたが、詐欺容疑で摘発。
- ワールドオーシャンファーム - エビの養殖事業に投資すれば高利の配当を約束すると宣伝し、約4万人から計約650億円を集めた。首謀した黒岩勇会長が海外へ資金洗浄している所をFBIに発見され全容が発覚し偽造パスポートで国外逃亡するも、その後逮捕。現在、公判中。(※なお黒岩被告は2002年4月、運営していたマルチ商法会社が破綻し、債権者からの取り立てや警察の捜査を免れるためフィリピンへ出国した前科がある)
- 未来土地コーポレーション - 2014年、原野商法の被害者らに架空の土地売却話を持ちかけ、管理費名目で現金をだまし取っていたとして奈良県警が経営者らを逮捕[1]。
よく扱われる商材
悪徳商法で扱われることの多い商品やサービスなど。すべてが悪徳とは限らないが、問題となることが多い。基本的に一般人では即座に理解しにくいものが選ばれる。
高額商品
一見して値段がわかりにくい物を販売し、法外な利益を得る。
- 指輪・ネックレスなど宝石関連のアクセサリー類 - アポイントメント商法・デート商法。
- シルクスクリーンなどの絵画 - キャッチ商法・アポイントメント商法・デート商法。
- 着物・呉服 - アポイントメント商法・当選商法。
- 布団 - 羽毛布団や健康布団を法外な価格で販売する。女性高齢者がターゲットにされやすい。催眠商法、訪問販売、点検商法。
- 投機を謳った販売 - 先物取引、投機目的のマンションなどの不動産
- 電位治療器 - 健康・医療に関心が高い高齢者がターゲットにされやすい。
生活関連商品
「健康に悪い」などと心理的不安を煽り不要な物、効果の無いものを高額で販売する。疑似医学を取り入れている場合が多い。
- 健康食品 - 医薬品でないのに「病気が治る」などと効果や効能を謳う(薬事法違反)。医学的に証明されていないものを証明されているかのように偽る。バイブル商法。
- 健康器具・美容器具(美顔器など) - モニター商法・マルチ商法。
- 浄水器・スチームクリーナー・アルカリイオン水・マイナスイオン - 医学的根拠に乏しかったり、虚偽説明で健康への不安を煽るものが多い。浄水器の場合は不動産会社や大家からの指示や紹介のように装うケースもある。訪問販売に多い。
- 換気扇のフィルター・シャワートイレ取り付け工事 - これらも不動産会社や大家からの指示や紹介のように装うケースもある。訪問販売に多い。
- 化粧品 - 医学的根拠に乏しかったり、虚偽説明で肌への不安を煽るものが多い。キャッチ商法・バイブル商法。
- コンドーム - 訪問販売。出産直後の母親を狙う。
- 開運グッズ - いわゆる霊感商法で宗教的に不安を煽り、次々と商品を購入させる。印鑑などが多い。
話題の単語、新技術
ニュースなどで取り上げられた新技術などの話題の単語を利用し、相手がよく知らないことに付け込み勝手な説明をつけて、必ず利益が出ると誤解させ契約する。また、実際には存在しない新技術、単語自体を創作し、騙すものもある。
- IP電話 - 小規模事業者向けにリース契約の商材として用いられる。IP電話が引けないのに引けると偽ったり、IP電話でないものをIP電話として販売するケースがある。また、IP電話の電話中継基地に投資しないかという商法もある(インターネット回線を利用するIP電話に、電話の中継基地は本来不要)。
- 地上波デジタル放送・固定電話の市外局番の変更、電話回線の光ファイバー化、火災報知器設置の義務化 - 制度変更に便乗した、おとり商法・点検商法。
- 節電器 - 節電の理論的根拠がおかしいもの、安全性に問題のあるものが多い。また、おかしな科学的根拠を謳っているものもある。
- 燃費向上グッズ - 理論と検証の塊である自動車に対し大きな性能向上を謳うが、そのほとんどは疑似科学による説明であり、また「理論では証明できない」「使ってみなければ分からない」などと言ったオカルト的な売り文句も多い。また費用に対する効果が乏しいものや、使用した場合に大きなリスク(自動車の故障:メーカーの保障対象外とされる場合もある)を持つ製品なども多数存在する。
- 学習教材 - 英会話・行政書士・電験3種・旅行主任・ホームページ作成・アフィリエイトプログラム・著作権登録 - 資格商法。
その他
- 保険商品 - 虚偽説明、強引な勧誘、いわゆるGNP商法など、保険業法を無視した販売をする。
- 新聞 - 玄関に居座る等の強引な勧誘や、3ヶ月無料などのお試し価格で契約を結び、解約になかなか応じない等のトラブルがある。
- ミシン - チラシ等に1万円程度の格安のミシンを掲載し、注文をすると高額なミシンを強引に勧誘して売りつける。またミシンの無料・激安点検と称して、依頼すると修理不能という理由をつけ、新しいミシンを買わせる事もある。 - おとり商法・点検商法。
- 消火器 - 設置義務が無い建築物であるにも関わらず、設置義務があると偽る。また家庭用火災感知器を市価の数倍の値段で売りつける。点検商法。
- 軽貨物運送委託 - 軽トラックを買わせ運送業を委託するが顧客開拓は本人任せ(名古屋立てこもり放火事件)。
- 情報商材 - ○○万円稼ぐなどとうたって実際には情報商材の売り方などを記したものなど形態は様々。
- ディプロマミル - 実際には就学させず金銭により、無効な学位を販売する。学位商法などとも呼ばれる。
- シール型アンテナ - 携帯電話などにシールを貼ることによって受信感度を良くなると謳った商品。電波の強度は常に変化するため、さも受信感度が良くなったように思い込む(プラシーボ効果)。
- 自己啓発セミナー - 自己変革を口実にセミナー参加者の知人や親族からの強引な勧誘と高額な受講料金、洗脳行為が問題化。また、大学で「偽装サークル」や「就職対策ゼミ」を作ってセミナーに引きずり込むことも問題視されている。
- 貧困ビジネス - 一部の人材派遣会社やゼロゼロ物件・家賃保証会社など貧困層からさらに蓄えを搾り取ったり、非人道的扱いをしたりするビジネス。悪質な紹介業者だとホームレスに近づき「住居斡旋」「生活サポート」と称して生活保護費(=税金)をピンハネするケースもあり、ホームレスも住まいを追われる可能性があるため声高に出来ないことを悪用している。
- 合否電報 - 大学の入学試験場付近で大学関係者を装い、電報で合否を知らせると称して金銭を詐取する。個人情報が悪用される恐れもある。
- 心理カウンセリング - 主に、精神疾患や心理的問題で悩む人につけ込む。心理カウンセリングに似せた形態をとるほか、状態改善・自己啓発をうたうが効果の無い商品・教材の販売、高額養成講座・高額自己啓発セミナーへの勧誘など様々である(→カウンセリング#詐称と関連した問題)。他にも、マスメディアに取り上げられることの多い占い(血液型性格分類・占星術・四柱推命・手相・姓名判断・風水等)、スピリチュアル(霊視(オーラ・守護霊・前世)・除霊等)、宗教(入信・信仰・お祓い・祈祷・布施・寄進等)などの、現代医学・現代心理学上の主要な知見に基づかない行為を、精神疾患などに対処する心理療法であるかの様に称する場合がある(→霊感商法)。また、疾患や問題を抱えた経験から心理カウンセラーを目指す人へ、効力が無い独自資格を発行するなど、資格商法との関連もある(→資格商法#資格商法で利用される事が多い資格)。
- 障害年金受給のマニュアル本 - 受給が認定されたら分け前を要求されるなど。
関連項目
行政機関
制度
もう泣き寝入りせぬ…悪徳商法で一括救済の法案(2013年4月)
政府は4月19日午前、悪徳商法などの被害者に代わって特定の適格消費者団体が訴訟を起こすための手続きに関する特例法案を閣議決定した。
被害額が少なかったり、訴訟の負担が重かったりして泣き寝入りしてしまうことが多い消費者被害を一括救済する新たな仕組みで、今国会での成立、2016年春までの施行を目指す。
対象となるのは、共通の業者により多数の消費者に被害が多発したトラブル。ネット通販で購入した商品が粗悪品だったり、英会話教室やエステを途中解約したりしても代金の返還に応じてもらえないケースなどが想定される。
手続きは2段階に分かれる。まず、特定適格消費者団体が、業者に多数の消費者に対する「共通の支払い義務」があることを確認する訴訟を提起する。共通義務が確認された場合は公告し、同じトラブルを抱える消費者に広く通知する。被害者が団体に被害を届け出ると、裁判所が賠償額を確定し、分配する仕組み。
法律
- 消費者基本法
- 特定商取引に関する法律
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 割賦販売法
- 消費者契約法
- 電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律
- 商品取引所法
- 無限連鎖講の防止に関する法律
- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律
- 貸金業の規制等に関する法律
- 利息制限法
用語
- カモリスト
- フードファディズム (コマーシャリズムに乗り、不安を煽られた人が消費に邁進する・不確かな商品を購入させられる)
- 不利益事実の不告知
- 偽医療 (悪徳商法で扱われる商品は、活性水素水・磁化水・アルカリイオン水・アルカリ性食品・パワーストーンなど疑似医学的なものが見受けられる。バイブル商法)
人物
- 天羽優子 - 疑似科学的な宣伝を利用した悪徳商法の問題に取り組んでいる山形大学准教授。
- 紀藤正樹 - 被害者の人権問題などに取り組んでいる弁護士。
- 小島茂 - ディプロマミル問題を研究する静岡県立大学教授。
- 西田公昭 - マインドコントロールや詐欺・悪徳商法の心理学を研究する静岡県立大学准教授。
- 多田文明 - 「キャッチセールス評論家」「悪質商法コラムニスト」等の肩書きを持ち、多数の著書を出版。様々なテレビ番組等に出演。
その他
参考文献
- 大山真人(著)『悪徳商法 あなたもすでに騙されている』文藝春秋(文春新書、2003年6月21日、ISBN-10: 4166603221、ISBN-13: 978-4166603220)
- 国民生活センター(監修)『悪質商法のすごい手口―ここまで巧妙ならみんなだまされる!知っておきたい被害の実態と対処法』徳間書店(2009年4月、ISBN-10:4198626022、ISBN-13:978-4198626020)
- 西田公昭(著)『だましの手口』PHP研究所(PHP新書、2009年3月14日、ISBN-10:4569706460、ISBN-13:978-4569706467)
脚注
外部リンク
- 行政機関のサイト