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'''大谷 昭宏'''(おおたに あきひろ、[[1945年]][[7月8日]] - )は、[[大阪]]を拠点に活動する、日本の[[ジャーナリスト]]、[[評論家]]、[[漫画原作者]]である。元[[読売新聞社]]社会部記者。
 
'''大谷 昭宏'''(おおたに あきひろ、[[1945年]][[7月8日]] - )は、[[大阪]]を拠点に活動する、日本の[[ジャーナリスト]]、[[評論家]]、[[漫画原作者]]である。元[[読売新聞社]]社会部記者。
  

2021年6月28日 (月) 18:35時点における最新版

大谷 昭宏

大谷 昭宏(おおたに あきひろ、1945年7月8日 - )は、大阪を拠点に活動する、日本のジャーナリスト評論家漫画原作者である。元読売新聞社社会部記者。

人物[編集]

経歴[編集]

東京都目黒区出身。目黒区立第十中学校早稲田大学高等学院を経て、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。

大学卒業後の1968年昭和43年)、読売新聞社入社、徳島支局勤務。1970年(昭和45年)に大阪本社社会部(警察担当)配属時、上司の黒田清などとともに「黒田軍団」の一員として、数多くのスクープ記事を取材。1980年(昭和55年)より、朝刊社会面コラム欄『窓』を7年間にわたって担当。

1987年(昭和62年)に黒田が読売グループのドン・渡邉恒雄側近との対立から読売新聞社を退社した際、行動を共にし、黒田とともにジャーナリスト事務所・黒田ジャーナルを設立。2000年平成12年)7月、黒田の死去に伴い黒田ジャーナルを解散、個人事務所・大谷昭宏事務所を大阪市に設立し、現在に至る。1987年(昭和62年)の退社以来、読売新聞の子会社である日本テレビ系列の番組に出られずにいたが、2006年(平成18年)、『NNNきょうの出来事』にコメンテーターとして出演。

東京出身であるが、大阪を拠点に活動していることもあり、大阪本社勤務時代に聞き覚えた大阪弁を話すことがある。大阪弁の素養は『事件記者』や『大阪社会部』などの著書でも生かされている。

思想と主張[編集]

弱者が標的となるような若者の犯罪について、特定の趣味サブカルチャーと結びつけることが多い。ただし、現実の人間関係や格差問題など、若年犯罪者が置かれてきた境遇に言及することも多い。

自身がヘビースモーカーであり、喫煙者擁護の立場をとる。タバコの箱にタバコの害の表示義務付け化について、「デザイナーに対して失礼」、「例えば非常に甘いものに対して、糖尿病の方は、あなたの糖尿病を悪化させる恐れがありますって書きますか?それは自分で管理していきなさいって言うのが我々大人の社会」と反対したり、「シガーバーで『禁煙じゃないの?』」と聞く人を例にあげ、神奈川県の受動喫煙防止条例などを批判している。

2009年末、鳩山由紀夫首相(当時)が偽装献金問題で釈明会見をした際には、万引きの罰則が最高罰金50万であることを引き合いに出し、「万引き程度で総理大臣が辞めてたらどうなる、という発想もある」という主張した。

死刑制度については存置の立場で、死刑廃止論者である作家の若一光司と、テレビ番組の中で何回となく激論をたたかわせたりしている。

フィギュア萌え
フィギュア萌え族参照
2004年平成16年)11月17日に発生した奈良小1女児殺害事件に関する報道の初期から、大谷は犯人をアニメ恋愛ゲームに没頭するフィギュアおたくであると推定し、特定の趣味サブカルチャーを犯罪と結びつける造語を作成し、主張を繰り返した。しかし、実際に逮捕された犯人はこうしたフィギュアを全く保有していなかったことが明らかになっている。
また大谷はこれに関連してフィギュア、アニメ漫画などへのメディア規制を強く訴えた。
グリコ・森永事件
大谷と宮崎学の対談本である『グリコ・森永事件最重要参考人M』などで、大谷は宮崎学に「あんたがグリコ・森永事件の真犯人なんでしょ」と発言。ただし、これは宮崎に対する個人攻撃ではなく「学生時代からの友人ゆえにシャレで言っている」のであり「時効寸前だったので自首を勧めた」という意味合いが強い。しかし、大谷が挙げた根拠がやや薄弱だったために、テレビ朝日の『サンデーモーニング』で両者が出演した際、宮崎に猛反論されている。それ以降は「学生時代からの友人」「警察を知り尽くしている」という共通項の存在もあってか、『警察幹部を逮捕せよ!』などで共著が増えている。
朝日新聞阪神支局襲撃事件
2002年4月28日放送の「朝日新聞襲撃事件 15年目の真実」(「サンデープロジェクト」)で、時効間近かな事件の真相に迫る取材を行うなどし、報道言論の自由の問題にしばしば言及する。「犯人は『記者を撃つ』ことで『言論を撃った』」と、「赤報隊」を名乗った犯人を厳しく批判している。
郵政民営化問題
官僚批判・公務員批判の一環として、比較的早い時期から郵政民営化に賛成している。これは自身のコラムなどでもたびたび述べられていたことでもあり、大谷が毛嫌いしている小泉政権の政策の中で唯一支持してきた政策であった。そのため、大谷は、自身が連載しているコラムの中で民営化反対派を賛成した。この郵政民営化への賛成によって小泉政権を支持しているとの誤解を受けたため、衆議院選挙期間中の2005年(平成17年)9月3日、大谷は公式サイトに『小泉支持?! いま、答えられるところでのお答え』というコラムを発表した。また公式サイトのコラムで『言うことを聞かず0点の答案を持って帰ってきたバカ息子、バカ娘』と野党を批判している。
共謀罪
共謀罪の自民党案について、「"組織的犯罪集団"の定義が労働組合市民団体にまで拡大解釈され、また人間の内心の自由を侵す危険がある。通告者を減罪・放免する条項は、"密告社会"を奨励してしまい、市民同士を疑心暗鬼に陥らせてしまう。自民党案での提要罪状の多さは、自民党が国内犯罪に対してこの法案を適用したがっている事をしめしている。テロ防止の為の国際条約に沿うための法案ならば、国際的組織犯罪に限定するべき」として反対している。
北朝鮮拉致放送命令問題
2006年(平成18年)に、菅義偉総務大臣がNHK短波ラジオ国際放送に対して北朝鮮拉致問題を重点的に取り上げるよう放送命令を下したことについて、「報道の自由」「報道機関の自主性」に関わってくる大問題だとした。
小沢一郎の献金問題
2010年(平成22年)1月東京地検の捜査について「立法府に司法(検察は法務大臣所管の行政権の一部であるが、その特質から準司法的機関とされる)がちょっかいを出すことが繰り返されていいのか。あり方を与野党で考えるべきだ。」とした。
2010年(平成22年)1月18日、フォーラム神保町と現代深層研究会主催の緊急シンポジウム「『新撰組』化する警察&検察&官僚がニッポンを滅ぼす!」に、青木理魚住昭岡田基志木村三浩郷原信郎佐藤優鈴木宗男田原総一朗平野貞夫宮崎学らとともに参加した。
暴力団排除条例の廃止を求め、暴対法改定に反対する共同声明
2010年1月24日、大谷は『暴力団排除条例の廃止を求め、暴対法改定に反対する共同声明』の賛同人となっている。同声明の共同記者会見では、人権の問題や警察の暴走への危惧、暴力団に関わる表現の萎縮への懸念などが述べられた。これは漫画やアニメなどのメディアへの法規制や、それら愛好者への警察による取締りを強く主張していた大谷の姿勢と大きく食い違うものであるが、大谷はこの矛盾について何らコメントはしていない。
大阪心斎橋通り魔事件
2012年6月10日起きた事件に対して、翌11日の『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日)の中で「通り魔の起きたヨーロッパ村は、オタクの町として知られる日本橋とも近い。オタク文化との関連がないか精査する必要がありますね」とコメントし、地理的背景や犯人像を考慮していない強引なこじつけであると異論が相次いでいる。
その他
2009年(平成21年)12月には、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の「笑ってはいけないホテルマン24時」に、社会問題についてジミー大西と対談するVTRでゲスト出演した。

「通り魔の起きたヨーロッパ村は、オタクの町として知られる日本橋とも近い。オタク文化との関連がないか精査必要」[編集]

6月11日、テレビ朝日放送「スーパーJチャンネル」における、ジャーナリスト大谷昭宏氏の発言がツイッターやネット掲示板で波紋を呼んでいる。

6月10日に大阪・心斎橋で起きた大阪通り魔殺人事件について、大谷氏は「通り魔の起きたヨーロッパ村は、オタクの町として知られる日本橋とも近い。オタク文化との関連がないか精査する必要がありますね」とコメントした。

すると、その放送直後からツイッターでは「え? 今回の犯人って日本橋が近いって理由だけでオタク文化と関係あるの?」「犯人は元暴走族の総長で先月刑務所を出所したばかりだと報道してるのに、 このこじつけようは…」「大谷昭宏さんって凶悪犯罪を全部オタクのせいにしますよね」など、大谷氏の見解に異論が噴出した。

「強制連行はあったと思う。元慰安婦のおばあさんたちが恥部をさらして、ウソをついて何の得があるのか」[編集]

慰安婦の強制連行があったか、なかったか、わからない段階で、今、日本が元従軍慰安婦の強制連行は「なかった」と言い張ること自体、間違っていると考えます。

「あった」という人たちを支えているのは、元慰安婦のおばあさんたちの証言です。一方、「なかった」と主張する人たちは、根拠になるものや証人だっていません。

それにもかかわらず、「河野談話」まで蒸し返して、口にすることは卑劣ではないでしょうか。

加害者と被害者の双方を調べて徹底的に取材を行って、初めて正しい報道と言えます。産経新聞の報道は最初から「元慰安婦はデタラメでウソをついている」という意図に基づいているものです。

つまり、この記事は、一方的にこうだと主張する記事ですから、強制連行の有無を証明する参考になりません。

歴史は語られるものと、科学的に検証するものと2つあります。語られる場合は、為政者の都合のいいほうで作られることが多いのです。 中国を見ても明らかですが、自分に都合の悪い歴史を変えて語るわけです。

また、科学的歴史の検証は、いつ、どこで、誰が調べても同じ答え、結論が出てこなければならない。 今回の産経の記事は「河野談話」の調査がずさんであるということを示したに過ぎず、強制連行の否定を、科学的に検証したものだとは思えないのです。

(呉智英氏の章で解説した)吉田清治氏の著書が、ずさんでデタラメなのは確かでした。

でっち上げから従軍慰安婦問題は始まっていますが、強制連行の事実がなかったとは言えません。殺人事件で誤認逮捕したからといって、殺人そのものがなくなったわけではないのです。

10年ほど前、大阪のイベントで元従軍慰安婦の方と会って話をしました。慰安婦の仕事によって、何人もの兵士の相手をさせられて、性的な病気になり、子宮摘出の手術を受けることになってできた傷もあるそうです。

恥部をさらして、ここまで明らかにする、このおばあさんがウソをついても何の得もありません。また、そんな人に、お前はウソをついているだろうと言うほど失礼なことはないでしょう。私は、その人の証言を、重く受け止めるべきだと実感しました。

性暴力は戦争時について回るとはいえ、しかたがなかったことで済ませられるものではない。謝っても、謝っても、謝りきれない戦争犯罪をしたわけですから、どこまでも、素直に認めて詫びるべきです。

今後の補償については、日韓基本条約の時に決着がついているので、法律を盾にして戦ってもいいと思います。法律を盾にして補償金を支払わないからといっても、謝らないわけではないし、一度支払ったら際限なく続いてしまいます。

従軍慰安婦の問題に関しては、ひたすら謝り続けないかぎり、日韓の溝は埋まらないのです。

家族[編集]

実弟は最高裁判所判事で、元大阪高等裁判所長官の、大谷剛彦

著書[編集]

ノンフィクション[編集]

フィクション[編集]

  • 『事件記者・新婚夫妻殺人事件』(幻冬舎アウトロー文庫)
  • 『事件記者2・陰毛怪怪殺人事件』(幻冬舎アウトロー文庫)
  • 『事件記者3・不完全仏殺人事件』(幻冬舎アウトロー文庫)
    『事件記者』シリーズの主人公は“日政新聞”の“谷昭宏”。また、1999年の5月と12月に2度にわたって日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」にてドラマ化され、大谷本人もカメオ出演した。

漫画原作[編集]

  • 『獅子のごとく』画:さだやす圭(講談社・モーニングKC)
    主人公の新人熱血警察官による小児性犯罪事件捜査の失敗のエピソードと、刑事に転身してからのベテラン刑事とコンビを組んでの2件の猟奇的殺人事件の解決が描かれている。後年の漫画作品と比べて、犯人の性生活や性暴力の描写が多く登場するのが特徴である。
  • 『大阪府警刑事部捜査第一課』画:政岡としや(秋田書店・ヤングチャンピオンコミックス)
    主人公は“読朝新聞”の“谷昭宏”記者。『大阪府警刑事部捜査第一課』のストーリーは『事件記者3・不完全仏殺人事件』と類似しており、漫画バージョンと言える。
  • こちら大阪社会部』画:大島やすいち(講談社・ミスターマガジンKC、講談社漫画文庫)
    『こちら大阪社会部』は、大谷による解説を加える等の再構成が施されたムック『こちら大阪社会部+α』として、2006年から月刊ベースで発売された。
  • 『こちら大阪社会部 阪神大震災篇』画:大島やすいち(講談社・ミスターマガジンKC、講談社漫画文庫『こちら大阪社会部』収録)
    ストーリー中に出て来る大学生の死亡エピソードは、実在の犠牲者(読売大阪に内定)の話を基にしている。また、『こちら大阪社会部+α』にも収録された。
  • 『こちら社会部』画:大島やすいち(講談社・ミスターマガジンKC)
    『こちら大阪社会部』の東京異動篇。現実の大谷が大阪読売新聞を辞職した事を反映して、主人公が日政新聞を辞めて独立するまでのストーリーとなっている。また、「フィギュア萌え族」以前から、近年のオタク文化に批判的であった事が窺える「バーチャルアイドル編」が収録されている。

論文[編集]

メディア出演[編集]

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

過去の出演番組[編集]

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

雑誌等連載・コラム[編集]

  • 日刊スポーツ近畿中京北陸中四国地方山口県除く)向けに「大谷昭宏のフラッシュアップ」を毎週連載中
    • 2010年3月まで社会面→同4月より最終面・地上テレビ番組表下段でいずれも火曜日掲載。
    • 2011年4月の1ヶ月のみ月曜の日替わり特集「サラリーマンデー」に連載位置変更したが、5月から当該箇所に「アニメ特集」が連載されているため、5月以後同じ月曜の社会面に連載ページ移動
  • 週刊現代(講談社)
  • 週刊ポスト(小学館)
  • しんぶん赤旗・日曜版(日本共産党
  • 月刊PL(芸術生活社)
  • 月刊社会民主(社会民主党全国連合 機関紙宣伝委員会)
  • TSR情報(東京商工リサーチ)
  • MORGEN(遊行社)

外部リンク[編集]

テンプレート:読売新聞グループ本社