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2007年8月29日 (水) 13:31時点における版
青(藍、あお)は寒色の一つで、海や瑠璃のような色。470nm程度の単独の波長の光線でこの色を表すことができる。他の色と対比したり、熟語となる時には、“blue”の場合は「藍色」(らんしょく)、“green”の場合は「緑色」(りょくしょく)となる。このように、日本語や漢字の「あお」は“blue”と“green”が混同されている。この区別については後述する。
青は下のような色をしている。
光の三原色でブルーと呼ぶときには、次の色である。
絵の具の三原色での青はシアンと呼ばれ、次のような色である。
また、緑を「あお」に含めることがあるが、一般的でなくなってきている。
「青い空」「青い水」というときには、空色、水色と呼ばれる薄い青(藍)である。
信号の「青(緑)」は、緑が通常であるが、紅緑色弱を考えて藍緑色が使われる事もある。
また、本項で定義している「青」とは別に、藍色が定義されている。なお、藍色や水色についても本項で扱う。
目次
“blue”と“green”の区別
(→ 緑 の項目も参照のこと)
日本語や漢字の「青」「蒼」「あお」は、“blue”と“green”が混同されている。漢字や中国語の「青」も、実際は「緑」を意味する語が多い(例:青梗菜、青果、青春)。現代の中国語では、“blue”を「藍」、“green”を「緑」と表記して区別する。例:青々とした(稲田)→緑油油。青々とした(海)→藍汪汪。青葉→緑葉。青空→藍天。
本項目では、「青」は、ことわりがなければ、基本的に“blue”(藍)について表す。
なお、馬の毛色における「青毛」は、正しくは「黒」である。
青の色材
古来高級絵画などで、美しい藍色を出す顔料には宝石ラピスラズリの粉を用いた。これは海のかなたから運ばれてきたのでウルトラマリンと呼ばれ珍重された。その後科学が発達し合成色素・合成顔料が生産されるようになったが、1704年にドイツで作られた紺青(プルシアンブルー:プロシャの藍)は合成顔料の第一号と言われている。紺青はやや紅みの藍色顔料として今でも生産されている。藍色顔料として現在最も多用されるのは、葉緑素に似た化学構造を持つフタロシアニンブルーである。→上記シアンに相当。なお藍色より明るい青色の顔料としてはコバルトブルーやセルリアンブルーがあり、青いセラミック顔料としては紺青 (セラミック顔料)やターコイズブルーがある。
緑としての「青」
古代日本語やマヤ文明では緑に該当する言葉がなかった。その名残で、現代でも日本語では、緑を「青」「あお」という例がある。
- 例1 信号機の進行は「青」と表現されるが、実際は緑である。これは当時新聞が「青は進め」と発表してしまったからである。
- 例2 「青々とした葉っぱ」:これは昔の日本での色は、あか(紅)・あお(緑)・しろ(白)・くろ(黒) の四色だけだったことによる。
- 幼い、若い、あるいは未熟であることを日本では「青い」という。例:「青二才」
青に関する事項
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自然界の青
青に関する風習
- 青は海のイメージから、「希望」「冷静」のイメージを伴う事がある。例:“Blue Bird”(希望の鳥)
- 工員や技術職を象徴する。例:「ブルーカラー」(藍襟) ⇔白
- ヨーロッパでは15世紀ごろまで青は寒色ではなく暖色だった。
- ロマン主義以降憂鬱な心境を「ブルー」と呼ぶことがある。
- 暦において、半休(土曜日)は青で記される。 ⇔赤、黒
- トイレを示すピクトグラムなどでは、男性を表す色として使われることが多い(黒の場合もある) ⇔紅
- 知性、高尚、インテリや貴族を象徴する色に、青が多用される。例:「藍い血を引く(=貴族階級である)」「ブルーリボン賞」 ⇔黄
- 五行思想では「春」を表し、東方を指す。青春という言葉もここから来ている。(ただし表現上のものであり、実際の見た目は緑を指す。)
- 日本の新左翼の中で革労協がヘルメットの色を青にしていた。
- ヨーロッパでは、保守主義政党(特にキリスト教民主党系列)が青を用いることが多い。 ⇔紅
- 仏教では、青色は「修羅」の世界の色として考えられている。
交通に関する事柄
道路に関する青
- NEXCO西日本 - 社名ロゴの色に青を採用している。
- 「強制」を表す際に、青が使われることがある。例えば、道路標識の「矢印の方向にだけ進め」は、青地に白の矢印で示される。
- 日本のナンバープレートで、地名表示が1文字だった時代、「青」が地名表示として使われていた。現在の「青森」にあたる。
鉄道に関する青
- 青をシンボルカラーとする鉄道会社
- JR西日本 - 社名ロゴの色には青を採用している。また自社が運行する多くの普通列車・快速列車(新快速を含む)・特急列車に青を配色している。
- JR四国 - 社名ロゴの色は水色。一部の普通列車・特急列車にシンボルカラーの水色を配色している。
- 小田急電鉄 - かつては紺と黄色をシンボルカラーとしていたが、現在はすべての通勤車両がアイボリーとロイヤルブルー(ステンレス車体の場合銀色にロイヤルブルー帯)の車体に統一されている。種別表示は、各駅停車に濃い青、区間準急に水色を採用している。
- 西武鉄道 - かつて投入された車両は1970年代から黄色の時代が続いたが、1992年投入開始の6000系以降の新規車両は、銀色または灰色に、青の帯を入れたものに統一されている(それ以前に投入された車両は改修後も黄色のまま)。種別としては快速の色に使われる。
- 青をシンボルカラーとする路線
- JR東日本京浜東北線 - 1966年以来ラインカラーはスカイブルー(正称:青22号または青24号)。厳密には東北本線・東海道線・根岸線の3路線の電車線から構成される路線であるが、京浜東北線には宇都宮線・高崎線・東海道線の列車が停まらない駅が多数存在するため、事実上は独立した路線とみなされている。
- JR東日本横須賀線・総武快速線 - 運行される車両の車体色は紺色・クリーム色の2色。駅の表示では紺色が使用されている。
- JR東日本京葉線 - 1985年に旅客営業を開始して以来、2005年までスカイブルーの103系が運行されていた。2001年中央・総武線から移籍した201系も同色をまとっている。ただし、駅の路線案内表示は205系の車体色として採用されているピンク(正称:赤14号)である。
- JR東日本常磐線 - 取手以北の交流区間を走行する普通列車(上野~取手では快速)の車体色は紺色。駅の表示は、駅により紺色と青緑色が混在している。
- JR西日本琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線 - アーバンネットワークの中核路線であるため、JR西日本のシンボルカラーと同じ青を用いている。
- 東海道新幹線・山陽新幹線 - 1964年の開業以来白地に青がシンボルカラー。但し山陽新幹線の短編成列車はこの限りではない。余談であるが、JR東海が所有する371系も東海道新幹線のシンボルカラーを模した車体色である。
- 東京地下鉄東西線 - 東京地下鉄株式会社自体のシンボルカラーも青の濃淡2色。相互直通をおこなうJR東日本中央線の東西線直通対応車両も1989年にシンボルカラーを青に改めた。
- 東京都交通局三田線 - 青と赤の2色をラインカラーとしている。
- 東急電鉄目黒線 - 5080系・3000系ともに、目黒線のシンボルカラーとして、紺色の帯を巻く。
- 大阪市交通局四つ橋線 -
- 路線の種別としての青
- 車体色に青を採用する車両
- その他
物語に関する事柄
- アーノルド・ローベルの絵本『いろいろへんないろのはじまり』では、一番最初の灰色だった世界で、魔法使いが最初に作った色が青色である。
人物・キャラクターに関する事柄
- パブロ・ピカソは1901年以降、友人の死をきっかけに「青の時代」と呼ばれる哀愁あふれる作品群を発表している。
- 「インターナショナル・クライン・ブルー」はフランスの画家、イヴ・クラインが1957年に開発し特許を取得した青の色名である。彼はこの色を用いた単色の作品群を多く発表している。
- 長嶋茂雄は鯖の字を「魚へんにブルー」と説明したという。ちなみに彼のようにひげの剃り跡が目立つことを「青々とした剃り跡」という。
- 手話において青は頬をなでるしぐさで表される。由来はひげの剃り跡を表したもの、あるいは病人の青ざめた顔を表したものとされる。
- スーパー戦隊シリーズでは赤と並び必ず使われる色である。赤の「熱血」に対し「冷静」のイメージがある。大体は男性に使われるが、稀に女性に使われることもある。
- アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するジオン公国軍のキャラクター「ランバ・ラル」のパーソナルカラー。彼は搭乗する機体が青いことから「青い巨星」と呼ばれることもある。
- 小説「戯言シリーズ」に登場するキャラクター「玖渚友」の毛髪・瞳の色。
- 三遊亭圓楽 (5代目)の笑点の大喜利での着物の色。
企業などに関する事柄
青(藍・ブルー)を含む言葉
(緑としての「青」は、緑 の項目を参照のこと)
- 青銅
- 藍玉(サファイア、或いはアクアマリンの別名)
- ターコイズ・ブルー(トルコ石の青色)
- 藍綬褒章
- 青天井
- 青色申告(藍色申告)
- 青胴車は阪神電気鉄道の各駅停車専用車両(別名:ジェットカー)の呼び名。
- 青色LED
- 青線:日本で売春防止法施行以前に非合法で売春が行われていた地域の俗称。
- 青写真
- ブルーバックには多数の意味があるのでその項目を参照のこと。
- 岡山ブルーライン
- ブルートレイン
- KEIKYU BLUE SKY TRAIN(京急600形電車・京急2100形電車)
- ラプソディ・イン・ブルー(ジョージ・ガーシュウィンの楽曲)
- ブルーマウンテン(コーヒー)
- IBM(ビッグブルー)
- 日産自動車の国内販売会社網の区分けのひとつ。ブルーステージ
- アズーリ - サッカーイタリア代表の愛称。ユニフォームの青に由来。
- サムライブルー - 2006年ワールドカップに出場した、サッカー日本代表の愛称。
- Blu-ray Disc(次世代光ディスク)
- オリックスブルーウェーブ - 日本プロ野球に存在したチーム名(現・オリックス・バファローズ)
- 五行説では、青(この場合は蒼・碧・緑を含む)は、木を象徴する色となっている。
- 青森県青森市
- 東京都港区北青山・南青山
- 朝青龍明徳 - 大相撲・第68代横綱。また同部屋(高砂部屋)には、同じ明徳義塾高等学校出身で弟弟子である幕内力士・朝赤龍がいる。
- ブルー・ウルフ - プロレスラー。横綱朝青龍の実兄。
- 日野・ブルーリボン
- ブルーリボン賞 (映画)
- ブルーリボン賞 (鉄道)
青と他の色を混ぜると
近似色
関連項目
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