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ゴールドカップ（Gold Cup）とはイギリス王室とBHB（イギリス競馬公社）が6月にアスコット競馬場の芝20ハロンで施行する競馬のG1レースである。様々な競技の国内や世界中のゴールドカップ（金杯）が認知されている為、開催競馬場の名前から取りアスコットゴールドカップ（Ascot Gold Cup）と呼ぶ事もある。

概要[編集]

• 距離　芝20ハロン（約4023m）
• 開催地　アスコット競馬場（イギリス）
• 格付け　G1（グループ1）
• 条件　4歳以上　4歳馬 126ポンド（57.2kg）、5歳以上馬 128lbs（58.1kg）　牝馬は3ポンド減 （1.4kg）
• 1着賞金　135,000ポンド（約2560万円）
• 開催時期　6月2週日曜
• 創設年　1807年

イギリス王室が開催するロイヤルアスコットレースミーティング3日目のメインレースであり創設年は1807年に遡る。20ハロンというとてつもなく長い距離で行われ、グレード/グループ制で格付けされている平地レースとしてはフランスのカドラン賞（4000m）を上回り世界で最も長い距離を誇る。また日本の帝室御賞典（のちの天皇賞）がモデルにしたレースである。

グッドウッドカップ（G2、16ハロン）、ドンカスターカップ（G2、18ハロン）とともにカップ三冠（長距離三冠）を形成しているが3レースとも長距離レースである為、現在この三冠の権威は著しく低いものである。ただゴールドカップはレースのレベルは低くとも歴史と権威だけはあり、賞金も135,000ポンドとこの距離においては高く設定されているため中距離G1馬が稀に出走してくることもある。

歴史[編集]

• 1807年 創立。
• 1845年 ニコライ1世が観覧、以後1853年までエンペラーズプレート（大ロシア皇帝陛下プレート）として施行。
• 1915年 - 1916年 第一次世界大戦により中止。
• 1917年 ニューマーケット競馬場で代替開催。ニューマーケットゴールドカップ（ウォータイムゴールドカップ）、18ハロン（3621m）。
• 1940年 第二次世界大戦により中止。
• 1941年 - 1945年 ニューマーケット競馬場で代替開催。18ハロン（3621m）。
• 1951年 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスが創設される。
• 1955年 時計表示を1/5秒表示から1/100秒表示に変更。
• 1964年 中止。
• 1971年 グループ制導入、G1に格付けされる。
• 2005年 アスコット競馬場改装のためヨーク競馬場で施行。
• 2009年 イェーツが史上初の4連覇を達成。
• 2013年 エリザベス2世所有のエスティメートが優勝、史上初めてイギリス国王所有馬が優勝^[1]。

創設年は1807年であり現在イギリスで行われているレースの中でもかなり古い。古くは古馬最高峰のレースとされ、実際歴代の勝ち馬にはセントサイモンやグラディアトゥールなどの名馬が並んでいる。しかしスピード化が進む近代競馬の情勢によって芝20ハロン（約4023メートル）という長距離が嫌われて、近年レースの権威も出走馬のレベル共に低下が激しい。1951年には同じアスコット競馬場でキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスが行われることになり完全に古馬の目標レースとしての役割を終えた。

歴代優勝馬[編集]

日本調教馬の成績[編集]

脚注[編集]

1. ↑ 1897年に皇太子時代のエドワード7世所有馬が優勝したことがあるが、在位中の国王所有馬が優勝するのは初めて。

外部リンク[編集]

• イギリス競馬公社 - イギリス競馬統括団体
• アスコット競馬場 - 施行競馬場の公式サイト

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