長野原草津口駅
長野原草津口駅(ながのはらくさつぐちえき)は、群馬県吾妻郡長野原町大字長野原にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)吾妻線の駅である。
概要[編集]
特急「草津」が停車する長野原町の中心駅で、草津温泉の最寄り駅となっている。
隣の川原湯温泉駅より東方約 1 km に建設されている八ッ場ダムが完成すると、岩島駅 - 当駅間のルートが大きく変わる(現在、吾妻川の左岸を走っている吾妻線は、同区間では右岸を走るようになる)。なお、当駅は水没せず、位置もほとんど変わらないのだが、ダム関連工事の影響でかつて駅前にあった施設(建物)は移転等のためそのほとんどが取り壊されており、駅だけがぽつんとある状態になっている。
なお、八ツ場ダム問題に直面する長野原町の生活再建策の一つとして、群馬県とJR東日本は2011年度から長野原草津口駅を改築する方針を固めた。現駅舎の西側に新駅舎を建設する。2013年(平成23年)7月27日に新駅舎の完成式典が行われ、8月1日から新駅舎で業務が開始となった。1階に改札口とホームが設けられ、バス・タクシー乗り場も駅舎に隣接して設けられている。ホームから改札までは、段差を無くしバリアフリー化した。今後は駅前広場の整備が進められる。3年計画で総事業費は14 - 15億円[1]。
駅構造[編集]
島式ホーム1面2線を有する地上駅で、駅舎は3階建てである。駅構内には留置線が設けられている。2011年6月25日より、新駅舎の建設のため、1番線を行き止まり方式として通路を新設し、駅舎とホームが直接結ばれ跨線橋は撤去された。旧駅舎の2階にあった改札口・自動券売機・売店は新駅舎の地平部分に移設、2階の自動販売機・待合室・コインロッカー・トイレはそのまま存置され、タクシー会社の事務所が入居している。
直営駅(駅長配置)であり、管理駅として川原湯温泉駅 - 大前駅間の各駅を管理している。2006年にみどりの窓口が廃止され、その代替として「もしもし券売機Kaeruくん」が設置されたが、2012年2月13日をもって営業終了し撤去された。現在は指定席券売機が設置されている。
のりば[編集]
1 | ■吾妻線 | (上り) | 中之条・渋川・新前橋・高崎方面 |
2 | ■吾妻線 | (上り) | 中之条・渋川・新前橋・高崎方面 |
(下り) | 万座・鹿沢口・大前方面 |
- 1番線は当駅発着の列車のみが使用する。2011年6月25日より行き止まり式のホームとなっている(下り方へは合流できない)。
- 夜間滞泊が設定されている。
- タクシープールが改札口を出た所にある(写真は、改築前のタクシープールである)。
- バスターミナルは駅舎から連絡通路で直結されていたが(旧駅舎写真の裏手にある)、2011年6月25日に駅舎改築工事が始まり、連絡通路は2階の待合室とトイレ、自販機コーナーを結ぶ通路となった。2階にはタクシー会社の事務所も入居した。2011年6月24日までは、駅の外へ出る通路よりも幅が広く、バスターミナルとほぼ一体化されていた。これは、鉄道 - バス(志賀草津高原線)の連携体制をサポートするための構造であった。2013年7月に新駅舎が完成し、8月1日から供用が開始された。バスターミナルとタクシー乗り場までは改札から段差を無くしたバリアフリー構造の通路で結ばれている。
利用状況[編集]
- 2013年度の1日平均乗車人員は684人。近年の推移は下表の通り。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 一日平均乗車人員 |
2000 | 921 |
2001 | 923 |
2002 | 917 |
2003 | 896 |
2004 | 869 |
2005 | 850 |
2006 | 832 |
2007 | 792 |
2008 | 794 |
2009 | 743 |
2010 | 691 |
2011 | 645 |
2012 | 682 |
2013 | 684 |
駅周辺[編集]
- 国道145号
- 国道292号
- 国道406号
- 群馬県道378号長野原草津口停車場線
- 群馬県吾妻県民局 長野原合同庁舎
- 長野原町立東中学校
- 長野原郵便局
- 長野原町役場
- 群馬県立長野原高等学校
- ジェイアールバス関東長野原支店
- トヨタレンタリース長野原草津口駅前店
- 吾妻川を渡った対岸にある。万座・鹿沢口駅前店の移転扱いで2008年に開設。
温泉地・観光地[編集]
- 草津温泉 - JRバス関東草津温泉行で25分(急行便22分)
- 花敷温泉 - 中之条町町営バスで30分
- 尻焼温泉 - 中之条町町営バスで30分、終点花敷温泉から徒歩10分
- 野反湖 - 中之条町町営バスで65分(5~10月のみ運行)
- 北軽井沢 - 草軽交通バス北軽井沢行で30分
バス路線[編集]
※渋川駅寄りから
- 高速バスのりば - 「上州ゆめぐり号」(JRバス関東)練馬駅経由新宿駅東口ゆき(上り便(新宿方面)は乗車のみ、下り便(草津方面)は降車のみ)
- 4番のりば - 各駅停車 北軽井沢行(草軽交通)
- 5番のりば - 各駅停車 花敷温泉行、各駅停車 野反湖行(中之条町営バス、ローズクィーン交通に運行委託)
- 野反湖行は夏期のみの運行
- 1番のりば - 急行・各駅停車 草津温泉バスターミナル行(JRバス関東)
- 急行は草津温泉バスターミナルまでノンストップ
- 各駅停車の一部は西吾妻福祉病院を経由する
- 2番のりば - 急行・各駅停車 草津温泉バスターミナル行(JRバス関東)
- 3番のりば - 急行 草津温泉バスターミナル行、急行 白根火山行(JRバス関東)
- 一部の各駅停車草津温泉行きと急行便の続行便も発着する。
- 白根火山行は、4月末から11月初頭までの運行
※ 2013年8月1日より、長野原草津口駅の新駅舎供用に伴い、バスのりばの配置とタクシー乗り場の配置が変わった。 ※ タクシー乗り場は5番乗り場と1番乗り場の間にある。
歴史[編集]
- 1945年(昭和20年)1月2日 - 長野原線・渋川 - 当駅間開業の際に貨物駅として開設(日本鋼管群馬鉄山専用線・当駅 - 太子間も同時開業)。当時の駅名は長野原駅(ながのはらえき)。
- 1946年(昭和21年)4月20日 - 旅客営業を開始。貨物駅から一般駅に変更。
- 1952年(昭和27年)10月1日 - 日本鋼管専用線を移管し、当駅 - 太子間の貨物支線が開業。
- 1954年(昭和29年)6月21日 - 当駅 - 太子間の旅客営業を開始。
- 1967年(昭和42年)6月10日 - 渋川 - 当駅間を電化。
- 1970年(昭和45年)11月1日 - 当駅 - 太子間が休止。
- 1971年(昭和46年)
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる。
- 1991年(平成3年)12月1日 - 長野原草津口駅に改称。
- 2006年(平成18年)3月5日 - みどりの窓口を廃止、「もしもし券売機Kaeruくん」を設置。
- 2011年(平成23年)6月25日 - 駅構内改築工事の初段階として、1番線を行き止まり方式とし、ホームと駅舎を結ぶ跨線橋を廃止。駅業務を1階に移設し、改札口などを地平に設ける。今後は後述のように駅前広場などを継続して整備する。
- 2012年(平成24年)2月13日 - 「もしもし券売機Kaeruくん」営業終了。
- 2013年(平成25年)7月27日 - 新駅舎完成式典を挙行(落成は7月9日)
- 8月1日 - 新駅舎の供用開始。
隣の駅[編集]
※特急「草津」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。
廃止路線[編集]
- 日本国有鉄道
- 長野原線 太子支線(廃止当時)
- 長野原駅(廃止当時) - 太子駅
脚注[編集]
- ↑ 長野原草津口駅を改築へ・県とJR(47NEWS 2011年2月2日)