つなぎ番組
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つなぎ番組(-ばんぐみ)とは、前番組が何らかの理由で打ち切りになり、後番組の放送が始まるまでの仮の番組として放送させる、テレビ番組若しくはラジオ番組の手法のこと(暫定措置)である。穴埋め番組とも表現される。
概要[編集]
後番組が決まると、そこで終了となったり、そのままつなぎからレギュラー番組化することもある。
また、最初から視聴率を取れないと見込まれる時間帯、低予算で半年間ずつつなぎ番組でつなぐ時間帯は「つなぎ時間」と呼ばれる。例として1990年代半ばまでのフジテレビの水曜夜7時30分からの30分間が挙げられる。この時間帯は後に『タモリのボキャブラ天国』が成功するのだが、「半年で終わらせるつもりだったのにあまりのヒットで…」と番組本の中で語られている。
番組を一時的に休止して、復活するまでの間の仮の番組もつなぎ番組とされることがある。例えばアニメやドラマ(主に特撮や刑事ドラマ)の場合、シリーズ作品を一時休止して別の作品でつないだ後に再開することがある。この場合シリーズ間の番組がつなぎ番組とされることがある。東映作品に多く見られる。
スポーツ中継がつなぎ番組となるケースもある。過去には、日本航空123便墜落事故により「アップダウンクイズ」(毎日放送制作)の放送が休止され、その間をプロ野球中継でつないだこともある。
ラジオの場合はプロ野球中継の枠でシーズンオフに放送される番組もつなぎ番組とされることがある。基本的に次のシーズンが開幕した時点で終了することを前提としているが、中にはシーズンオフ恒例の番組に発展することや別の枠でレギュラーに昇格することもある。制作費削減のためか、音楽番組やネット局の番組購入が多い。
つなぎ番組からレギュラー化した主な番組[編集]
- 『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ)
- ドラマ枠の視聴率的な苦戦から当初は3ヶ月限定ということで暫定的に始まった番組だが、それまでの歌謡番組に無かった、歌手の素顔を引き出す演出やアットホームな雰囲気が人気を呼び、高視聴率を叩き出す大ヒット番組になった。1970年代~1980年代に歌謡番組として一時代を築き、22年という長寿番組となった。
- 『まんが日本昔ばなし』(毎日放送)
- NETテレビ(現・テレビ朝日)系列からTBS系列へのネットチェンジまでの3ヶ月間に、改編の都合で枠に空きが出来たため、海外在住の日本人向けに制作していたシリーズを放映した。その後、視聴者からの反響が大きかった事から、ネットチェンジ後に一旦終了した『仮面ライダーシリーズ』の後番組として改めてレギュラー番組化。1970年代後半~1990年代初頭にかけてTBS系列の土曜日ゴールデンタイムを象徴する番組として親しまれた。
- 『スーパー戦隊シリーズ』(NETテレビ(現:テレビ朝日))
- 前番組『仮面ライダーアマゾン』が制作局・毎日放送のネットチェンジで打ち切られたため、つなぎとしてNETで制作されたものがシリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』である。大ヒットしたため戦隊としてシリーズ化され、途中1年2ヶ月の中断を経て33年経った現在でも放送されている(2008年現在放送中の作品は『炎神戦隊ゴーオンジャー』)。
- 『パネルクイズ アタック25』(朝日放送)
- 『スーパー戦隊シリーズ』同様、毎日放送とのネットチェンジを機に制作された。前番組『東リクイズ・イエス・ノー』がネットチェンジで打ち切られ、単独スポンサーだった東リの意向により、替わってNET系に移行した朝日放送で制作されたものである。当初は関西以外のNET系列局でのつなぎだったが好評を得たため、33年経った現在でも放送されている。
- 『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)
- 『世界まる見え!テレビ特捜部』(日本テレビ)
- 前番組である『所さんのまっかなテレビ』が視聴率低迷で打ち切りになり、つなぎとして以前特別番組として単発で放送された『たけし&所が選んだ!笑えるTV番組グランプリ』をベースにスタート。大好評だったものの、一旦は当初から予定されていた後継番組『TVマンモス』の放送のために終了。しかし同番組も視聴率が低迷したため半年で打ち切られ、『世界まる見え』が再びレギュラー番組として復活。これが結果的に大成功し、17年経った現在でも放送されている。
- 『ウッチャンナンチャンの誰かがやらねば』(フジテレビ)
- とんねるずが日本テレビ系ドラマ『火の用心』への出演に専念するため『とんねるずのみなさんのおかげです』を半年間休養したことに伴い、つなぎ番組として制作された。これが予想以上に高視聴率を獲得したため、『みなさんのおかげです』放送再開に伴い放送時間を移動し『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば』と題名を改めレギュラー放送を継続した。
- 『進め!電波少年』(日本テレビ)
- 元々は『ウッチャンナンチャン with SHA.LA.LA』のつなぎとして立ちあげられ、好評を得たためそのまま番組が続けられ人気番組となった。ウッチャンナンチャンは別の時間帯にて『ウンナン世界征服宣言』をスタート、この番組も後にゴールデンタイムに進出し『ウッチャンウリウリ!ナンチャンナリナリ!!』『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』として人気番組となった。
- 『はなまるマーケット』(TBS)
- TBSビデオ問題を受け、それまであったワイドショーを完全撤廃。その際新設されたのだが、つなぎ番組として「番組は1クール(3か月)持てばいいだろう」と見られていた(司会者二人とも後に番組中で同様の発言をしている)。しかし、同時間帯の他局がワイドショーであるのに対し、生活情報番組であったことが隙間産業として主婦層に受け入れられ、TBSの朝としては珍しく安定した視聴率をキープし、12年経った現在でも放送が続けられている。
- 『ギャラクシーエンジェル』(テレビ大阪)
- 前番組の『Cosmic Baton Girl コメットさん☆』が途中で打ち切られたため、すでにアニマックス『ゲーマーズエクスプレス』内で放映されていた第1シーズンの続編として2002年2月に2ヶ月間の穴埋めで第2シーズンを放映。同年10月から同じ枠で第3シーズンが放映され、その後もギャラクシーエンジェル関連アニメは全てテレビ東京系で放映されている。
- 『金色のガッシュベル!!』(フジテレビ)
- 雷句誠の漫画『金色のガッシュ!!』が原作で、商業的不振で一時休止することになったデジモンシリーズの充電期間のつなぎとしてアニメ化されたと見られる。1年間の予定だったが、トレーディングカードゲームが大ヒットしたため結果、3年間放送された。なお、この作品の終了後、デジモンシリーズが再開されたが、わずか1年で再び休止となった(ゲゲゲの鬼太郎(5作目)を優先したからとも言われている)。
- 『ふたりはプリキュア』(朝日放送)
- 『明日のナージャ』の不振を受けて単発・1年の作品として作られたが、予想以上の好評(特に玩具が爆発的なヒットを記録した)によりシリーズ化され、現在5シリーズ目の『Yes! プリキュア5 Go Go!』を放送中。
- 『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)
- 関西テレビ製作の番組、発掘!あるある大事典のデータ捏造問題で打ち切りとなり、2007年元日の「爆笑ヒットパレード」で放送した1企画を特番仕様にした上で、つなぎ番組として2月18日・3月18日に放送された。その結果芸人が1分前後のネタを披露する構成やそれに出演した芸人が後にブレイクするなど好評だったため、2007年7月以降は不定期特番となり、2008年4月にはレギュラー番組となった。