我孫子市

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我孫子市(あびこし)は、千葉県北西部のである。

概要

利根川手賀沼に挟まれた、茨城県との境に位置する。JR常磐線成田線国道6号国道356号が分岐する交通の要衝。我孫子宿及び布佐の市街地を除き、概ね農業地域であったが、1970年代からはベッドタウンとして一部区画が開発され、人口が増加した。利根川沿い・手賀沼沿いを中心とした稲作、台地上での野菜の生産が盛んに行われている。

江戸時代には水運が栄え、特に東端の布佐地区は利根川の主要な河岸であった。大正時代から昭和初期にかけて我孫子は「北の鎌倉」と称され[1]志賀直哉武者小路実篤柳宗悦バーナード・リーチなど多くの著名な文化人が居を構えたり、別荘を持った。

地理

千葉県北西部東葛飾地域の利根川と手賀沼に挟まれた海抜約20mのなだらかな台地が東西に約14km、南北に約4km~6kmにわたってひろがり、南東部の手賀沼沿いと北西部の利根川沿いは平らな水田になっている。南東は印西市、南西は手賀沼をはさんで柏市、北は利根川をはさんで茨城県取手市北相馬郡利根町と隣接している。東京からは40km圏内に位置している。

面積と人口

  • 面積 43.19km²
  • 総人口 134,778人(推計人口、2009年10月1日)
  • 人口密度 3,120人/km²

歴史

旧石器時代より人類が住んでいた痕跡が確認されており[2]江戸時代には利根川の水運が隆盛したこと、水戸街道沿いに我孫子宿ができたことで、交通の要衝として大きく発展した[3]明治時代に入り鉄道や自動車、汽船などの交通機関が発達するにつれて、利根川の水運は衰退したが、現在のJR常磐線成田線の開通に伴いベッドタウンとして人口が増加した。

  • 1889年(明治22)5月、町村制施行により南相馬郡我孫子町、湖北村布佐町が誕生。
  • 1897年(明治30)4月、東葛飾郡が南相馬郡を編入し東葛飾郡我孫子町、湖北村、布佐町になる。
  • 1954年(昭和29)11月、東葛飾郡富勢村の一部が我孫子町に編入。(残部は東葛市(現在の柏市)へ編入。)
  • 1955年(昭和30)4月、我孫子町、湖北村、布佐町が合併し新制我孫子町が誕生。
  • 1970年(昭和45)7月、市制施行により我孫子市が誕生。全国で565番目、県下で22番目。
  • 2000年(平成12)5月、降被害。
  • 2002年(平成14)4月、平成の大合併の流れで周辺の柏市、沼南町と共に「柏市・我孫子市・沼南町まちづくり研究会」発足。
  • 2002年(平成14)12月、手賀沼、全国水質ワースト1を返上。
  • 2003年(平成15)2月、住民の反対などから「まちづくり研究会」を離脱、合併を白紙に。
  • 2007年(平成19)1月、福島浩彦の任期満了に伴う我孫子市長選挙で、星野順一郎が当選。

行政

  • 議会:仁成会(6名)、緑政クラブ(5名)、公明党(4名)、市政クラブ(3名)、あびこ21(3名)、政策グループあびこ(3名)、日本共産党(2名)、無会派(2名)       
  • 市長:星野順一郎(ほしのじゅんいちろう)
  • 柏市と共に手賀沼花火大会(毎年8月初旬)を共同主催する。
  • 利根川を挟んで隣接する茨城県取手市とは、公共施設の相互利用がなされており、我孫子市の市民体育館・老人福祉センター「つつじ荘」、取手市の「グリーンスポーツセンター」は、いずれも市内料金で利用できる。また、図書館については取手市立図書館・利根町図書館についても相互利用できる。

市町村合併

かつて流山市柏市・東葛飾郡沼南町との合併研究会が設けられたことがあるが、合併に向けた市民の関心は薄かった。当時の福嶋浩彦市長は、地方分権による自立を掲げ、平成15年1月6日から1月24日に市民3,000人を対象に世論調査方式の「市民意向調査(住民アンケート)」(人口比2.3%・有権者数比2.9%・回答率は56.76%)を行ない、その結果を参考に平成15年2月、合併協議(研究会)からの離脱を表明した。

現在も、野田市柏市流山市松戸市鎌ケ谷市と我孫子市のいわゆる「東葛6市」での合併による政令指定都市構想があり、この6市で構成される東葛広域行政連絡協議会内に「政令指定都市研究会」を設けている。この研究会の委員は、6市の企画担当部長職で構成され、その下に担当課長等で構成するワーキンググループを設けている。研究会は基本的に公開されており、会議の開催情報や結果の概要について、ホームページ等で公開されている。この研究会は、「社会経済情勢の変化と生活圏の拡大から、東葛地域の現状と課題および将来像に関する調査・研究、政令市に関する情報の収集および調査・研究を行うもので、東葛地区で合併することを前提としたものではない」としている。

地域

名所・旧跡

  • 相島芸術文化村
  • 岡田武松邸跡
  • 嘉納治五郎別荘跡
  • 旧我孫子宿名主邸跡
  • 旧根戸新田名主邸
  • 旧武者小路実篤邸
  • 志賀直哉邸跡
  • 白樺文学館
  • 楚人冠公園
  • 竹内神社
  • 千葉県手賀沼親水広場
  • 布佐河岸跡
  • 将門神社

公園・自然

  • 気象台記念公園
  • 湖北台中央公園
  • 五本松公園
  • 手賀沼公園
  • 利根川ゆうゆう公園
  • 中峠亀田谷公園
  • 宮ノ森公園
  • 古利根公園「自然観察の森」
  • 根戸船戸緑地
  • 岡発戸市民の森
  • 中里市民の森
  • 布佐市民の森
  • 谷津ミュージアム

歌・民謡

  • 市民の歌 あびこ市民の歌
(作詞:平塚歌子、作曲:小椋佳)
  • 河童音頭
(作詞:松島たまみ、作曲:飯田景応)
  • 一緒に歌おう 我孫子の子供たちのための歌
(作詞:駒崎亜衣菜、作曲:黒澤吉徳

スポーツ

ラグビー
毎年7月に、NEC我孫子事業場ラグビーグラウンドにて「あびこラグビーフェスタ」を開催している。
サッカー
ホームタウンは隣の柏市だが、東葛地域我孫子鎌ケ谷白井流山野田松戸と、印旛郡市の印西の8市を活動エリアとしている。

教育

小学校

中学校

高等学校

特別支援学校

大学

近隣センター


交通

鉄道

今後の予定
  • 2000年1月の運輸政策審議会答申第18号で「目標年次の2015年までに整備着手することが適当である路線」に、東京地下鉄11号線(半蔵門線)の押上松戸の延伸計画が明記された。さらに「必要に応じ、松戸から千葉県北西部方面への延伸の可能性を検討する」と付記されており、市内では布佐駅がルートに含まれている。

バス

  • 阪東自動車
  • つつじ荘 送迎バス(つつじ荘・市民体育館利用者のみ利用可能)
  • 市民バス(あびバス/ABIBUS)
    • 我孫子市が阪東自動車に運行委託するコミュニティバス。33人乗りのノンステップ小型バスを使用している。料金は一律100円(小学生以下は無料)。現在は「新木ルート」、「栄・泉・並木ルート」、「船戸・台田ルート」の3ルートを運行。

道路

一般国道
都道府県道
今後の予定
  • 国道16号バイパスとして建設される予定の千葉柏道路が市内を通過する計画がある。
    • 2007年に公表された計画のたたき台で、野田市から我孫子市東部まで利根川沿いを進むルートで具体化を目指すこととなった。
  • 現在、国道356号我孫子バイパスの整備が進められている。

メディア

テレビ放送

我孫子市では在京キー局チバテレの視聴エリアであるほか、放送大学TOKYO MXが視聴エリアに入っている。テレ玉はデジタル放送では放送エリア外だが、受信ブースターを使用することで受信が可能。tvk群馬テレビは通常のアンテナでの受信は非常に困難(全く不可能という訳ではない)。また、隣接の茨城県ではNHK水戸放送局が県域放送を行っており、将来的には東京地区の放送のほかに水戸放送局の茨城県域放送も視聴できるようになる見込み。

リモコンキーID 放送局名 コールサイン チャンネル
1 NHK東京総合 JOAK-DTV 27
2 NHK東京教育 JOAB-DTV 26
4 日本テレビ JOAX-DTV 25
5 テレビ朝日 JOEX-DTV 24
6 TBSテレビ JORX-DTV 22
7 テレビ東京 JOTX-DTV 23
8 フジテレビ JOCX-DTV 21
9 TOKYO MX JOMX-DTV 20
12 放送大学 JOUD-DTV 28
3 チバテレ JOCL-DTV 30
3 テレ玉 JOUS-DTV 32

ケーブルテレビは、ジェイコム関東東関東局(J:COM東関東)とスカイパーフェクTV!光(フレッツ・テレビ)がある。

ラジオ放送

我孫子市では県内をカバーしているBayFMをはじめとして、在京AM・FM局や埼玉県のNACK5、茨城県の茨城放送が聴取エリアである。また、一部難聴取エリアがあるが、神奈川県のFMヨコハマや山梨県のFM-FUJI、栃木県のRADIO BERRYも聴取可能な場合がある。

出身有名人

縁のある有名人

居住・勤務経験がある又は、我孫子市に関係がある著名な人物。

関連項目

その他

難読地名

難読地名が多い。市名の「我孫子」も難読地名のひとつであり、かつては日本国有鉄道の採用試験の問題にされた。

  • 高野山(こうのやま)
  • 岡発戸(おかほっと 又は おかぼっと)
  • 下ヶ戸(さげと)
  • 都部(いちぶ)
  • 中峠(なかびょう)
  • 日秀(ひびり)
  • 江蔵地(えぞうち、えぞち)

脚注

  1. http://www.excite.co.jp/News/bit/00051078124824.html エキサイトニュース はなわの第2の故郷(?)、”北の鎌倉”を歩く
  2. 布佐平和台を造成中、旧石器時代の余間戸遺跡が発見された。
  3. このころは隣町の木下と共に、布佐が現市域で一番繁栄していた。

外部リンク