ミス・コンテスト
ミス・コンテストとは、女性の美を競うイベント。一般的には容姿を基準に審査員が優劣を決めるため、コンテストの上位入賞者は美人の肩書きを得ることになる。日本語では「ミスコン」と省略されたり、「美人コンクール」と呼ばれたりもする。英語に基づいた表現として「ビューティー・ページェント」を用いる場合もある。
ミスコンの上位入賞者は男性の注目を集め、美を求める女性の憧憬の念を得る効果があるため、たいていはコンテスト終了後も主催者と契約し、主催者が用意するイベントやキャンペーン(PR活動や社会奉仕活動)に出演する。
概要
日本では、1908年3月5日にシカゴ・トリビューンの依頼により、時事新報主催『世界美人コンクール』の日本予選として行った「良家の淑女」写真コンテストの入賞者発表を掲載したのが始まりとされている。これに因んで、3月5日は「ミス・コンテストの日」となっている。
このコンテストで最優秀賞を獲得し、日本初のミスに選ばれた当時16歳の末弘ヒロ子は、学習院女子部3年生に在学していた。当時末弘の義兄が、本人に無断で写真を主催者宛に郵送したが、これが学習院上層部、特に学長の乃木希典の怒りを買い、諭旨退学処分というお咎めを受けるとなったというエピソードがある。乃木は後にこの事を悔い、末弘の仲人を務め、野津道貫の長男・鎮之助と結婚させた。
アメリカでは1920年代からミス・アメリカが行われ、水着審査の発祥である。また入賞者には奨学金が授与される。
ミス・コンテスト入賞者(特にミス・ユニバース、ミス・ワールド、ミス日本や、自治体のキャンペーンガール)に対してはそれを示すたすきやユニフォーム、帽子(これらはキャンペーン活動を含む公式行事に着用する)が贈呈される。又、コンテストの審査結果発表時にはこれにガウンや王冠・ティアラも贈呈される事もある。任期が定められているものもあり、任期は1年間のものが多いがそれよりも長い場合もある。
女性を外見で評価するため、反対運動が根強く、規模を縮小する例がある。
日本の大学におけるミスコンテスト
日本の大学では、学園祭の時期にあわせる形もしくは違う時期に独自企画としてミスコンテスト(ミスキャンパス)が行われている大学が多くあり、特に東京の大学のミスコンは、有名大学を中心にキー局のアナウンサーである「女子アナ」への登竜門と言われ、実際にミスコン経験者のアナウンサーも多いほか、キャスターやタレントも多く輩出している。なお、大学のミスコンを初めて開催したのは青山学院大学である。
また有名大のミスコンを中心にテレビに出演したり、ミスコンを集める番組(フジテレビ「キャンパスナイトフジ」)もある。新たなムーブメントとなっている。他にもミスとして取材を受けたり、イベントが行われることもある。
ムーブメントの過熱化も起きており、例えば2006年のミス慶應(慶應義塾大学)には副賞として外国産車のBMWが、2007年にはティアラが贈られている。これらは、ミスコン主催サークル等を通じて一流企業のPR目的の協賛があったためである。これらに関しては、学生の本分ではないなどとの批判も存在する。
主要コンテスト一覧
ミス・ユニバース (MU) |
ミス・ワールド (MW) |
ミス・インターナショナル (MI) |
ミス・アース (ME) | ||
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主催者 | MU機構 | MW機構 | 国際文化協会 ( 外務省外郭団体) |
カルーセル・プロ[1] (テンプレート:UN 国際連合環境計画共催) | |
初回開催 | 1952年 | 1951年 | 1960年(昭和35年) | 2001年 | |
ベネズエラ | ミス・ベネズエラ | 1位が出場 | 2位が出場 | 3位が出場 | 4位が出場
|
ミス・コリア | 1位が出場 | - | 2位が出場 | 3位が出場 | |
ミス・ワールド・コリア | - | 1位が出場 | - | - | |
インド | ミス・ユニバース・インド | 1位が出場 | - | - | - |
ミス・インド | - | 1位が出場 | 3位が出場 | 2位が出場 | |
ミス・フランス | 1位が出場 | 2位が出場 | - | - | |
ミス・プレスティージュ ・ナスィヨナル |
- | - | 1位が出場 | - | |
ミス・ナスィヨナル | - | - | - | 1位が出場 | |
ミス・ユニバース・ジャパン | 1位が出場 | - | - | - | |
ミス・インターナショナル ジャパン |
- | 2位が出場 | 1位が出場 | - | |
ミス・アース・ジャパン[2] | - | - | - | 1位が出場 | |
コロンビア | ミス・コロンビア | 1位が出場 | - | 2位が出場 | - |
ミス・ワールド・コロンビア | - | 1位が出場 | - | - | |
ミス・アース・コロンビア | - | - | - | 1位が出場 | |
ミス・ロシア | 1位が出場 | - | - | ||
ミス・アース・ロシア | - | - | - | 1位が出場 | |
() |
ミス・ユニバースGB | 1位が出場 | - | - | - |
ミスUK | - | イングランドミス・イングランド1位 テンプレート:WALミス・ウェールズ1位 テンプレート:SCOミス・スコットランド1位 テンプレート:NIRミス・北アイルランド1位 の計4名が各々出場 |
ミスワールドに出場した 連合王国4ヶ国の代表 計4名の中から ミスUK1位を選び 翌年大会に出場 |
- | |
ミス・アースUK | - | - | - | 連合王国4ヶ国と アイルランドの 各1位計5名が出場 | |
ミス・ユニバース・ブラジル | 1位が出場 | - | - | - | |
ミス・ワールド・ブラジル | - | 1位が出場 | - | - | |
ミス・ブラジル | - | - | 1位が出場 | - | |
ミスUSA | 1位が出場 | - | - | - | |
ミスUSインターナショナル | - | - | 1位が出場 | - |
その他の国際的なコンテスト
- ミス・アジアパシフィック
- ミス・ヨーロッパ
- ミス・ツーリズム・クイーン・インターナショナル
- ミセス・ワールド(既婚者を対象としたミセスコンテスト)
- ワールド・ミス・ユニバーシティ・コンテスト
- ミス・ビキニ・インターナショナル
日本での主な国内コンテスト
- ミス日本
- プリンセス (ミスコンテスト)
- 日本パラオ国際親善大使プリンセス
- ミスセブンティーン
- ミセス日本(ミセスワールド同様既婚者対象)
その他の国での主な国内コンテスト
ミス・コンテスト出身の主な著名人
- 山本富士子 第1回ミス日本グランプリ→女優(ミスコンではないが、2000年と2002年には沼津市観光キャンペーン隊「燦々ぬまづ大使」選出もある)
- 西川史子 第28回ミス日本フォトジェニック→医師、タレント、女優
- 伊比恵子 ミス日本グランプリ→映画監督。第71回米国アカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞受賞
- 藤原紀香 ミス日本グランプリ→女優
- 叶美香 ミス日本グランプリ→タレント
- 佐野美和 ミス日本ファイナリスト→八王子市市議会議員→政治ジャーナリスト・タレント
- 相沢礼子 ミス日本グランプリ→キャスター、タレント
- 嵯峨百合子(さがゆりこ) ミス日本グランプリ→タレント、女優 現在の芸名はひらがな名義
- 友利新 準ミス日本→女医、放送コメンテーター
- 萩美香 ミス日本グランプリ→女優、タレント(みえの国観光大使)
- 谷中麻里衣 ミス日本グランプリ→キャスター、タレント
- 新井寿枝 ミス日本・ミス着物→モデル・画家(「アートメッセンジャー」)
- 新井貴子 ミス日本グランプリ→モデル・アルティメット選手
- 新井寿枝・貴子は「実姉妹」。
- 渡辺けあき ミス日本・海の日→プロボウラー・モデル
- 萬田久子 ミス・ユニバース日本代表→女優
- 織作峰子 ミス・ユニバース日本代表→写真家
- 町本絵里 ミス・ユニバース日本代表→モデル、タレント、歌手、女優
- 知花くらら ミス・ユニバース日本代表→モデル、タレント
- 森理世 ミス・ユニバース日本代表。2007年度世界大会でミスユニバースに選ばれる。振付師・ダンサー・モデル
- 宮坂絵美里(REIRA) ミス・ユニバース日本代表→モデル・女優・タレント。(ミスユニバース日本代表に選ばれたことをきっかけに本名名義での活動を強化しており、現在は苗字を外した「絵美里」名義で活動)
- 板井麻衣子 ミスユニバース日本代表→モデル・タレント(出場時は大分市役所の地方公務員。ファイナリストに選ばれた後タレント活動へ転向している)
- 白田久子 ミス・インターナショナル日本代表→女優
- 杉山恭子(KYOCO) ミス・インターナショナル日本代表→モデル(出場当時はタレント)
- 金ヶ江悦子 ミス・インターナショナル日本代表→タレント、インストラクター
- 吉松育美 ミス・インターナショナル日本代表。2012年度世界大会でミス・インターナショナルに選ばれる。モデル。
- 渡辺志穂 ミス・エアジャパン(ミス・アースの準ミスの一つ。準ミスの最高位<2位>に当たる賞)→タレント・モデル(元AKB48)
- 室井佑月 ミス栃木・ミス公園通り→レースクイーンなどを経て作家・テレビコメンテーター
- 東里 第25代ミス熱海梅の女王(並行して女優・タレント・モデルとして活躍)
- 山路ふみ子 ミス神戸→女優→実業家→社会事業家
- 平野啓子 ミス東京→NHK専属契約アナウンサー→語り部(1995年・1997年・2004年の3回「燦々ぬまづ大使」に選出)
- 浅田舞 フィギュアスケート選手・スポーツコメンテーター。フィギュア選手として活動しつつ2005年「国際モードルオーディションORIBE」第2回グランプリ
- 白石さおり タレント、オーディション研究家。アイドル時代より54ものミスコンテスト優勝・入賞や観光大使受賞歴を誇る「ミスコン女王」
- 高野人母美 プロボクサー・モデル。「第4回アジアスーパーモデルコンテスト」上位やミス・アースジャパンファイナリストなどを経験。
関連項目
- 三井マリ子 - ミスコン反対運動の旗手。「全国フェミニスト議員連盟」世話人。「自治体男女平等コンテスト」の代表を務める。
- 美樹あゆみ
- 親善大使
- 堺市女性団体協議会 - 書籍『ミスコンテストNON!』(1989年12月18日)出版。旧堺市婦人団体連絡協議会。
- 女子アナ
- プリンセス (ミスコンテスト) - プリンセス○○(○○は地名)と称して日本各地で行われているミスコンテスト。
- プリンセス関西
- ミスキャンパス
- 濡れTシャツコンテスト
脚注
外部リンク
- 深窓令嬢美人コンクール - 時事新報主催で行われた一般子女を対象とした日本初のミスコンテストとも言われる催し。