警視庁公安部
提供: Yourpedia
2013年3月9日 (土) 11:48時点におけるFromm (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成:「'''警視庁公安部'''(けいしちょうこうあんぶ)は、東京都を管轄とする警視庁で、公安警察を担当する部。 == 概要 == ...」)
警視庁公安部(けいしちょうこうあんぶ)は、東京都を管轄とする警視庁で、公安警察を担当する部。
概要
警視庁公安部は、GHQの人権指令により廃止された警視庁 (内務省)特別高等警察部の後継組織である。
日本の公安警察は警察庁警備局の指揮で活動しているが、中でも警視庁は唯一、公安部を置いており、最大規模の公安警察官を抱えている。これは人口が多いからというだけでなく、東京には日本共産党本部や各国の大使館など、公安警察の対象が拠点を置いているためでもある。
これに対し道府県警察本部の公安警察は、警備部に設置されている。また、日本の各警察署では警備課に公安係・外事係を設置することがある。
対象
- 極左暴力集団
- 政治組織(日本共産党、右翼など)
- 特殊組織(カルト団体)
- 外国政府による工作活動(北朝鮮による日本人拉致問題など)
- 国際テロリズム
- 警察内部の防諜
- 皇族の身分を詐称する人物(有栖川宮詐欺事件など)
組織
- 公安総務課
- 庶務:庶務係(公安部内庶務)
- 第一公安捜査:公安管理係(公安部運用)、第1、第2係(デモ対応)
- 第二公安捜査:第3、第4係(反戦デモ)
- 第三公安捜査:第5、第6係(反戦デモ)
- 第四公安捜査:第7、第8係(左翼政治団体対応)
- 第五公安捜査:第9、第10係(左翼政治団体対応)
- 公安第一課
- 第一公安捜査:第1係(課内庶務)、第2係(極左警備情報)
- 第二公安捜査:第3、第4係(極左情報収集)
- 第三公安捜査:第5、第6係(日本赤軍情報収集)
- 第四公安捜査:第7、第8係(極左情報収集)
- 公安第三課
- 第一公安捜査:第1係(課内庶務)、第2係(右翼情報)
- 第二公安捜査:第3、第4係(右翼情報)
- 第三公安捜査:第5係(右翼情報)
- 右翼団体を捜査対象とする
- 公安第四課
- 第一公安資料:第1係(課内庶務、公安関係統計)
- 第二公安資料:第2係(公安資料整理)
- 資料管理
- 外事第一課
- 外事:第1係(課内庶務)、第2係(在日大使館とのリエゾン)
- 欧米:第3(作業)、第4(事件)、第5係(事件)
- 外事第二課
- アジア第一:第1係(課内庶務)、第2係(アジア関係外事捜査)
- アジア第二:第3、第4、第5係(アジア関係外事捜査)
- アジア第三:第6、第7係(アジア関係外事捜査)
- 東アジア地域、特に中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、共産圏諸国のスパイを捜査対象とする
- 公安機動捜査隊
- 隊本部(庶務係、運用係)、各班。NBCテロ対策班を置いている。目黒区目黒一丁目に隊本部がある。
役職
- 部長:階級は警視監
- 参事官(兼刑事部付):階級は警視長か警視正
- 参事官は2名、うち1名はキャリア
- 課長・隊長:階級は警視正か警視
- 公安総務課長と外事第三課長以外は近年ほとんどノンキャリアのポスト
- 理事官:階級は警視
- 管理官:階級は警視
- 係長:階級は警部
- 主任:階級は警部補
- 係員:階級は巡査部長および巡査
歴代部長
氏名 | 在任期間 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|
野田章 | 1957年(昭和32年) - 1959年(昭和34年)3月31日 |
警視庁警備第二部長 | 兵庫県警察本部長 |
石岡実 | 1959年(昭和34年)3月31日 - 1961年(昭和36年)4月1日 |
福島県警察本部長 | 九州管区警察局長 |
秦野章 | 1961年(昭和36年)4月1日 - 1963年(昭和38年)5月31日 |
警視庁刑事部長 | 警視庁警務部長 |
川島広守 | 1963年(昭和38年)5月31日 - 1967年(昭和42年)3月7日 |
警察庁警備第一課長 | 警察庁警備局長 |
山本鎮彦 | 1967年(昭和42年)3月7日 - 1971年(昭和46年)1月22日 |
警察庁警備局参事官 | 兵庫県警察本部長 |
三井脩 | 1971年(昭和46年)1月22日 - 1973年(昭和48年)11月2日 |
警察庁警備局参事官 | 警視庁警務部長 |
中島二郎 | 1973年(昭和48年)11月2日 - 1975年(昭和50年)8月4日 |
警察庁警備局参事官 | 神奈川県警察本部長 |
福田勝一 | 1975年(昭和50年)8月4日 - 1978年(昭和53年)2月21日 |
警察庁警務局人事課長 | 兵庫県警察本部長 |
鎌倉節 | 1978年(昭和53年)2月21日 - 1980年(昭和55年)8月18日 |
警察庁警備局参事官 | 警視庁警務部長 |
柴田善憲 | 1980年(昭和55年)8月18日 - 1982年(昭和57年)5月20日 |
警視庁警備局審議官 | 警視庁副総監 |
福井与明 | 1982年(昭和57年)5月20日 - 1985年(昭和60年)8月7日 |
警察庁警備局公安第一課長 | 埼玉県警察本部長 |
城内康光 | 1985年(昭和60年)8月7日 - 1988年(昭和63年)1月22日 |
警察庁警務局人事課長 | 警察庁警備局長 |
國松孝次 | 1988年(昭和63年)1月22日 - 1989年(平成元年)4月1日 |
警察庁警務局人事課長 | 兵庫県警察本部長 |
大森義夫 | 1989年(平成元年)4月1日 - 1991年(平成3年)1月11日 |
警察庁警備局公安第一課長 | 警察庁長官官房審議官 |
前田健治 | 1991年(平成3年)1月11日 - 1992年(平成4年)9月18日 |
警察庁警務局付 | 警視庁警務部長 |
渡邊泉郎 | 1992年(平成4年)9月18日 - 1994年(平成6年)10月18日 |
警察庁警備局警備企画課長 | 神奈川県警察本部長 |
櫻井勝 | 1994年(平成6年)10月18日 - 1996年(平成8年)10月29日 |
警察庁警務局人事課長 | 警察庁長官官房付 |
林則清 | 1996年(平成8年)10月29日 - 1998年(平成10年)3月28日 |
警察庁刑事局暴力団対策部長 | 警視庁副総監 |
奥村萬壽雄 | 1998年(平成10年)3月28日 - 1999年(平成11年)8月26日 |
警察庁長官官房審議官(警備局担当) | 警視庁警務部長 |
安藤隆春 | 1999年(平成11年)8月26日 - 2001年(平成13年)9月3日 |
警察庁長官官房審議官(交通局担当) | 警察庁長官官房総括審議官 |
米村敏朗 | 2001年(平成13年)9月3日 - 2003年(平成15年)8月5日 |
警察庁長官官房人事課長 | 警察庁長官官房審議官(警備局担当) |
伊藤茂男 | 2003年(平成15年)8月5日 - 2004年(平成16年)8月20日 |
警察庁長官官房付 | 神奈川県警察本部長 |
末井誠史 | 2004年(平成16年)8月20日 - 2006年(平成18年)1月23日 |
警察庁交通局交通企画課長 | 兵庫県警察本部長 |
高石和夫 | 2006年(平成18年)1月23日 - 2007年(平成19年)8月24日 |
静岡県警察本部長 | 警視庁副総監 |
植松信一 | 2007年(平成19年)8月24日 - 2008年(平成20年)8月25日 |
警察庁長官官房付 | 警視庁副総監 |
青木五郎 | 2008年(平成20年)8月25日 - 2011年(平成23年)3月22日 |
京都府警察本部長 | 警察大学校国際警察センター所長 |
石川正一郎 | 2011年(平成23年)3月22日 - |
栃木県警本部長 |
参考文献
- 警視庁本部の課長代理の担当並びに係の名称及び分掌事務に関する規定
- 警視庁文書管理規定
- 大野達三『警備公安警察の素顔』(新日本出版社)
- 警備研究会著『日本共産党101問』(立花書房)
- 大島真生『公安は誰をマークしているのか』新潮新書より
- 青木理 「日本の公安警察」(講談社)