新松戸駅
新松戸駅(しんまつどえき)は、千葉県松戸市幸谷にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
常磐線(緩行線を走る各駅停車のみが停車)と武蔵野線の2路線が乗り入れ、相互間の乗換駅となっている。このうち常磐線を当駅の所属線としている。
歴史
武蔵野線の開通に伴い開設された。そのため常磐線日暮里駅 - 取手駅間では最も新しい駅である。
- 1973年(昭和48年)4月1日 - 日本国有鉄道(国鉄)の駅として、常磐線・武蔵野線同時に開業。当時は武蔵野線の終着駅であった。
- 1978年(昭和53年)10月2日 - 武蔵野線が西船橋駅まで延伸開業。途中駅となる
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。
駅構造
南北方向に伸びる武蔵野線が、東西方向に伸びる常磐線の上を直交してまたがる形となっている。常磐線は複々線上の緩行線にある島式ホーム1面2線を有する地上駅。武蔵野線は相対式ホーム2面2線を有する高架駅。武蔵野線の線路の高さは微妙に異なっており、西船橋方面の4番線は府中本町方面の3番線と比べやや低くなっている。
常磐線のホームはカーブ上にあるため、乗り降りを行う乗客は足元に注意を必要とする。ATOS導入後の一時期は列車到着時に「電車とホームの間が広く開いております。足元にご注意ください」という放送が流れていたこともあった。また車内でも、その放送を武蔵野線の乗り換え放送をしないで優先的に車掌が注意を促す放送をすることがある。
武蔵野線の工事などで列車を区間運休する場合、南流山駅の中線を使って折り返すことが可能なため、当駅を折り返し列車の始発・終着駅とすることがある。また、幕張新都心にある幕張メッセ・千葉マリンスタジアムでのイベント開催による多客に対応するために当駅 - 海浜幕張駅間で、船橋法典駅を最寄駅とする中山競馬場で競馬が開催されているとき(場外発売のみの日は除く)も多客対応で当駅 - 西船橋駅間で臨時列車が設定されることがある。(2012年3月の吉川美南駅の開業後は吉川美南駅折り返しになっている。)
改札口・出入口は武蔵野線ホームの高架下(常磐線西側)の1か所のみである。駅東側へ行くには、いったん出口を出たあと、常磐線をくぐる通路を通る必要がある。
みどりの窓口(営業時間 7:00 - 20:00)、指定席券売機、Suica対応自動改札機が設置されている。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
2階ホーム | |||
1 | ■常磐線(各駅停車) | 下り | 柏・我孫子・取手方面 |
2 | ■常磐線(各駅停車) | 上り | 松戸・北千住・代々木上原方面 |
3階ホーム | |||
3 | ■武蔵野線 | 上り | 南浦和・武蔵浦和・府中本町方面 |
4 | ■武蔵野線 | 下り | 西船橋・南船橋・舞浜・東京方面 |
配線図
↑下り(武蔵浦和・府中本町方面)
↓上り(西船橋方面)
連絡階段・通路
常磐線ホームと武蔵野線ホームの間には、双方のホームを結ぶ階段、通路がある。構造上3番線、4番線はそれぞれ別の階段、通路になっている。常磐線ホームから武蔵野線ホームへ上がる場合、取手方が西船橋方面行き、綾瀬方が府中本町方面行きである。
常磐線ホームから改札口(出口)に至る通路は武蔵野線ホームへの連絡階段の真下にある。乗り換え階段の方を利用する乗客も多く目立たないため、少々分かりにくい。取手側・綾瀬側とも、階段横にはエレベーターがそれぞれ1台ずつ設置されており、常磐線ホームを経由して武蔵野線の各ホームに通じている。なお、改札と常磐線ホームへ上がる階段を結ぶ通路にはスロープも設置されている。
これら一連の工事は、2007年(平成19年)初頭から仮囲い作業が行われて以降、本格的な工事が始まった。一連の工事でエスカレーター8台、エレベーター2台、スロープ1か所が設置された。従前からの設備と合わせると、エスカレーターは12台になる。
利用状況
2013年度の1日平均乗車人員は37,285人である。武蔵野線内では26駅中第7位。北千住駅・綾瀬駅を除いた常磐緩行線内では13駅中第5位、綾瀬駅を除いた快速通過駅では金町駅・亀有駅に次いで第3位。
以前は常磐線では亀有・金町の両駅、武蔵野線は新秋津駅より上位だったが、つくばエクスプレス開業の影響もあり、減少傾向にある。松戸市内では松戸駅についで第2位である。
JR東日本および千葉県統計年鑑によると、1日の平均乗車人員の推移は以下の通りである。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1990年 | 37,627 |
1991年 | 39,141 |
1992年 | 40,445 |
1993年 | 40,811 |
1994年 | 40,476 |
1995年 | 40,480 |
1996年 | 40,222 |
1997年 | 39,146 |
1998年 | 38,568 |
1999年 | 38,358 |
2000年 | 37,974 |
2001年 | 37,878 |
2002年 | 38,140 |
2003年 | 38,229 |
2004年 | 38,439 |
2005年 | 37,630 |
2006年 | 36,858 |
2007年 | 37,094 |
2008年 | 36,647 |
2009年 | 36,192 |
2010年 | 35,834 |
2011年 | 35,784 |
2012年 | 36,288 |
2013年 | 37,285 |
駅周辺
駅出入口のある西側は、田園地帯であったところを開発した住宅地・新松戸である。東側の幸谷は、畑と住宅と山林だったが、北小金寄りの山林は一部住宅開発されている。駅東側には出入口がなく、西側にある改札口を出てから、地下道で常磐線をくぐり、東側へ出る。
流鉄の幸谷駅は、駅出入口前にある広場の向かい、そのわずか先(やや右奥の方)にあるが、ファーストフード店などの商店が立地しているため非常に目立たない。しかし、双方の駅は、同じ駅と考えても良いほどの距離と言える。また、幸谷駅までの通路の大部分は武蔵野線高架下のため、事実上屋根付き通路となっている。その途中には公衆トイレと、鳥居に似た形の赤色の鉄骨オブジェがある。毎年、夏には「新松戸まつり」が催される。
- 流鉄幸谷駅 - わずかな距離。
- 松戸市役所新松戸支所
- 松戸年金事務所
- 松戸市立図書館新松戸分館
- 幸谷公民館
- 千葉県警察松戸警察署新松戸交番
- 新松戸駅前郵便局
- 新松戸郵便局
- 千葉銀行新松戸支店
- みずほ銀行新松戸支店
- 三菱東京UFJ銀行新松戸支店
- 三井住友銀行新松戸出張所
- ダイエー新松戸店(西へ徒歩7分)
- ヤマダ電機テックランド新松戸けやき通店(ダイエー4階、旧サトームセン)
- JCNコアラ葛飾本社(ケーブルテレビ)
- マツモトキヨシ新松戸駅前店
- ニッポンレンタカー新松戸営業所
- マツモトキヨシ本社 - 小金から幸谷(住居表示新松戸東)に移転。
- 新松戸中央総合病院
- 流通経済大学新松戸キャンパス
- 明生情報ビジネス専門学校
- 赤城神社
- 関さんの森 - 松戸市の道路整備計画から森を守っている。
- 幸谷観音
バス路線
駅の特性を表すかのように、典型的な住宅地路線など短距離路線が乗り入れる。 2013年4月19日より成田空港交通が運行する深夜急行バス成田空港行きが当駅から京成成田駅および成田空港まで乗車可能となった。[1]
※2006年時点では馬橋駅西口 - 松戸駅の系統があり、松戸馬橋高校方面は馬橋駅から利用できる。
このほか、東葛病院行き無料シャトルバスも発着する。ただし本数は少ない。
駅名の由来
当駅の所在地は松戸市幸谷であるが、流鉄幸谷駅は松戸市新松戸にある。駅名は1966年(昭和41年)に認可になった駅周辺の「新松戸第一区画整理事業」(現在の新松戸1丁目および2丁目にあたる部分)に由来する。国鉄の仮称は「北馬橋」で[3]、松戸市は「南小金」を考えていたが、地元は新幹線の「新横浜」「新大阪」の発展を意識して土地区画事業の名称である「新松戸」を働きかけ、国鉄OB代議士を通じて国鉄と松戸市の譲歩を引き出した。改札前の高架の橋脚部にある「北馬橋ガード」の名称は駅名決定以前の名残とされる。
なお、流鉄の幸谷駅は旧地名である「幸谷」が由来で、幸谷の集落自体は当駅の東側にある。
隣の駅
脚注
- ↑ 新松戸・千葉ニュータウン・成田線
- ↑ 新松戸・千葉ニュータウン・成田線
- ↑ 『日本国有鉄道百年写真史』(1972年発行、p390)