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相模大野駅

相模大野駅(さがみおおのえき)は、神奈川県相模原市南区相模大野三丁目にある、小田急電鉄である。

かつてこの駅周辺の地域が大野村であったことや、相模原町(相模原市)となって以降も大野地域とされていたことから、相模原市近辺の住民および利用者からは「相模」を付けずに大野と呼称されることが多い。

利用可能な鉄道路線[編集]

歴史[編集]

  • 1929年昭和4年)4月1日 - 現在地より0.2km小田原寄りに大野信号所開設。
  • 1938年(昭和13年)4月1日 - 大野信号所が駅に昇格する形で通信学校駅として開業。「直通」と急行の停車駅となる。なお、各駅停車は、新宿駅 - 稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)間のみの運行であり、当駅までの運行はなかった。
  • 1941年(昭和16年)1月1日 - 相模大野駅に改称。
  • 1944年(昭和19年)11月 - 戦況悪化に伴い、急行の運行が中止される。
  • 1945年(昭和20年)6月 - 従来、新宿駅 - 稲田登戸駅間のみの運行の各駅停車が全線で運行されることとなり、各駅停車の停車駅となる。同時に、「直通」は廃止される。
  • 1946年(昭和21年)10月1日 - 準急が設定され、停車駅となる。
  • 1951年(昭和26年)4月1日 - 急行の停車駅となる。
  • 1955年(昭和30年)3月25日 - 通勤急行が設定され、停車駅となる。
  • 1957年(昭和32年) - 夏季のみ運行の臨時列車が設定され、停車駅となる。
  • 1960年(昭和35年)3月25日 - 通勤準急が設定され、停車駅となる。
  • 1962年(昭和37年)10月19日 - 大野工場(現・大野総合車両所)開設。
  • 1964年(昭和39年)11月5日 - 「快速準急」が設定され、停車駅となる。
  • 1996年平成8年)
    • 9月1日 - 現在地に移転。新駅舎と南北を結ぶ自由通路が供用開始。
    • 11月1日 - 小田急相模大野ステーションスクエア(相模大野ミロード)開業。
  • 1997年(平成9年)12月28日 - 営業キロを新宿寄りに0.2km(現在地と同じ位置)移転、旧駅地点は相模大野分岐点となる。
  • 1998年(平成10年)8月22日 - 相模大野駅改良工事完成。特急ロマンスカーの停車開始。
  • 2000年(平成12年)10月14日 - 関東の駅百選に選出される。
  • 2002年(平成14年)3月22日 - 湘南急行が設定され、停車駅となる。
  • 2004年(平成16年)12月11日 - 快速急行区間準急が設定され、停車駅となる。湘南急行は廃止となる。
  • 2009年(平成21年)12月 - 駅構内コンコース、ホームに設置されている発車標案内がフルカラーLED式に更新される。
  • 2012年(平成24年)3月17日 - JR御殿場線御殿場駅まで直通する特急ロマンスカー「あさぎり」号の停車を開始。
  • 2014年(平成26年)6月19日 - 車両基地に向かう回送電車が脱線した[1]

駅構造[編集]

島式ホーム2面4線および通過線2線を有する地上駅で、橋上駅舎を備える。当駅での優等列車の接続が非常に多く、ホーム幅員は広いが、ラッシュ時は長い列ができる。

駅舎は相模大野ステーションスクエアという駅ビルで、Odakyu OXビックカメラなどの各種専門店、小田急ホテルセンチュリー相模大野がテナントとして入居している。以前は、小田急百貨店がテナントとして入っていた。

管区長・駅長所在駅。相模大野管区として相模大野 - 伊勢原東林間間を、相模大野管内として相模大野 - 小田急相模原・東林間間を管理している。また、大野総合車両所も設置されている。

相模大野駅プラットホーム
ホーム 路線 方向 行先 備考
1 江ノ島線 - 大和藤沢片瀬江ノ島方面 一部の特急は2番ホーム
2 小田原線 下り 小田原箱根湯本方面 一部の特急は1番ホーム
通過線 □小田原線 下り (下り特急・回送列車の通過)  
通過線 □小田原線 上り (上り特急・回送列車の通過)  
3・4 小田原線 上り 新宿千代田線方面  
  • 原則として外側ホーム(1・4番ホーム)を江ノ島線が、内側ホーム(2・3番ホーム)を小田原線が使用する。
    • 1番ホームは小田原線(下り/小田原・箱根湯本方面)の待避線であるが、通常待避線として利用されることはなく、江ノ島線ホームとして使用されている。ホームの乗り場案内でも江ノ島線のみが案内されている。ただし特急ロマンスカーや臨時電車などには1番ホーム発の小田原線・2番ホーム発の江ノ島線が存在する。
    • 同様に4番ホームの小田原線(上り待避線)も通常待避線として利用されず、江ノ島線からの電車が4番ホームを、小田原線からの電車が3番ホームを主に利用する。ただし当駅で接続する電車はこの限りではない。また特急ロマンスカー「はこね」「さがみ」と併結する4両編成「えのしま」の一部は3番ホームを利用する。
  • 江ノ島線の列車は構造上、通過線を経由することができない。
  • また、新宿発相模大野行急行で、相模大野から全車両各停○○行の列車は、町田 - 相模大野間走行中に種別と行先を変更して当駅到着後に各停○○行と表示して、後続の列車よりも終着駅まで先着する。逆に○○発相模大野行各停で、相模大野から急行新宿行の列車は、小田急相模原 - 相模大野間走行中に種別と行先を変更して当駅到着後に急行新宿行と表示する。小田原線のみ存在する。
  • 2009年(平成21年)11月下旬に、下りホーム・上りホーム共に多摩線各駅とほぼ同じフルカラーLED・LCD案内表示器に更新された。
  • 2012年12月に、駅名標がLED照明付きのものに交換された。

駅構内設備[編集]

  • 改札階
    • 売店
    • コンビニエンスストア
    • ピザ店(持ち帰り)
    • 喫茶店(店内飲食・持ち帰り)
    • 化粧品店
    • マクドナルド
  • ホーム階
    • 売店
    • そば店(下りホーム小田原より)
  • トイレは、改札内山側(北側)と改札外のステーションスクエア西側にある。
  • エレベーターは、改札階と各ホーム階を連絡する1台ずつ。
  • エスカレーターは、各ホームに改札階→ホーム階が2本ずつ(ホーム階→改札階はない)。

その他の特徴[編集]

  • 当駅での営業列車の分割併合は、一部の特急を除いて2008年(平成20年)3月改正で消滅した。
  • ホームには終日立哨の駅員がいる。

利用状況[編集]

2012年度の1日平均乗降人員122,453人である。小田急線内70駅中10位[2]

1日平均乗降人員および乗車人員推移は下表のとおりである。

年度 1日平均
乗降人員
1日平均
乗車人員
[3] 1935年(昭和10年) 806
1940年(昭和15年) 1,770
1946年(昭和21年) 2,975
1950年(昭和25年) 3,807
1955年(昭和30年) 6,239
1960年(昭和35年) 15,682
1965年(昭和40年) 44,689
1970年(昭和45年) 71,024
1975年(昭和50年) 83,267
1980年(昭和55年) 84,879
1985年(昭和60年) 87,864
1989年(平成元年) 95,594
1990年(平成02年) 100,976
1993年(平成05年) 106,006
1995年(平成07年) 105,312
1998年(平成10年) 109,717 43,407[4]
1999年(平成11年) 42,007[5]
2000年(平成12年) 106,000 41,901[5]
2001年(平成13年) 41,642[6]
2002年(平成14年) 41,692[6]
2003年(平成15年) 108,602 42,174[7]
2004年(平成16年) 42,024[7]
2005年(平成17年) 113,093 42,529[8]
2006年(平成18年) 114,979 43,169[8]
2007年(平成19年) 120,241 45,034[9]
2008年(平成20年) 121,338 45,381[9]
2009年(平成21年) 119,240 44,618[10]
2010年(平成22年) 119,166 44,394[10]
2011年(平成23年) 120,113 44,743[11]
2012年(平成24年) 122,453

駅周辺[編集]

相模大野を参照。

駅東側には国道16号(東京環状)が、北側には東京都道・神奈川県道51号町田厚木線(行幸道路)が通る。

1980年代初頭まで行幸道路北側と相模女子大学の間に相模原米軍医療施設が存在したが、日本へ返還後、跡地利用として住宅施設(ロビーシティ相模大野五番街)、商業施設(伊勢丹)、文化施設(グリーンホール相模大野)、娯楽施設(相模大野中央公園)、教育施設(神奈川県立相模大野高等学校)等のほか駅周辺のアンダーパス、歩道橋の設置を行い、踏切の廃止、再開発等を行った。その後、北口駅前広場および駅ビル(相模大野ステーションスクエア)新築を含めた駅舎の改良工事が行われ、近年の急激なベッドタウン化に伴う人口増加もあいまって著しい変化を遂げた。

しかしながら、商業面においては隣接駅の町田駅周辺の方が既に商圏が形成されていたことから、規模としては中程度とされる。

相模大野ステーションスクエア[編集]

相模大野ステーションスクエアを参照。

南口[編集]

東口(南出口)[編集]

バス路線[編集]

北口と南口に乗り場がある。1990年頃まではバスターミナルは北口のみであったが、再開発と駅舎改築の際に、南口にもバス乗り場が設置された。

また、北口近くのグリーンホール相模大野にグリーンホール前停留所があり、北口発着の一部の系統が経由するほか、朝間は一部の系統が北口の代わりに始発停留所としている。

一般路線は神奈川中央交通が担当している。発着路線の詳細については、神奈川中央交通相模原営業所を参照。

空港連絡バスは上記の神奈川中央交通のほかに、京浜急行バス京成バスが担当している。

相模大野駅北口[編集]

ペデストリアンデッキの下に2つの島からなるのりばがある。のりばでは1 - 4番、5・6番と分かれ、進行方向前から番号が付与されている。再開発前から駅と行幸道路の間では、駅行と駅発のバスが別の道路を通る。

  • 1番のりば (GH3) - 大沼・北里大学病院・JR相模原駅方面
    • 大53 - 北里大学病院ゆき
    • 相25 - 北里大学経由 相模原駅南口ゆき
    • 大25 - 北里大学経由 光が丘一丁目ゆき (平日・土曜深夜のみ)
    • 大68 - 北里大学経由 麻溝車庫ゆき
  • 2番のりば (GH3) - 原当麻駅・上溝方面・大野台・淵野辺公園・JR相模原駅方面
    • 大15 - 北里大学・原当麻駅・古山三谷経由 上溝ゆき
    • 相05 - 大野台三丁目経由 相模原駅南口ゆき
  • 3番のりば (GH4*) - みゆき台団地・女子美術大学・北里大学病院・麻溝車庫方面
    • 大54 - 上原団地経由 みゆき台団地ゆき
    • 大55 - 麻溝台・北里大学経由 麻溝車庫ゆき(平日・土曜深夜のみ) 
    • 大59 - 麻溝台経由 北里大学病院ゆき
    • 大60 - 麻溝台経由 女子美術大学ゆき
      • 女子美術大学ゆきは、平日・土曜の10:00より前に発車する便はグリーンホール前始発で運行し、相模大野駅北口は経由しない。
  • 4番のりば - 小田急相模原駅方面
    • 小06 - 豊町経由 小田急相模原駅ゆき
  • 5番のりば (GH2) - 淵野辺十字路・JR相模原駅方面
    • 相02 - 国道16号経由 相模原駅南口ゆき
  • 6番のりば (GH1)
  • 東京駅八重洲南口新宿駅西口からの深夜急行バスも北口に到着(神奈中)
再開発中にはのりばが4つの時期があり、大沼方面は1つののりばにまとめられていた。
のりばの後にある括弧内のGHに続く数字は、駅発の場合のグリーンホール前ののりば番号である。
ただし、相模大野駅を10:00より前に発車する便はグリーンホール前を経由しない。
*の付いた数字は、グリーンホール前始発となる系統ののりば番号である。駅発は経由しない。
空港行きの場合は、グリーンホール前の箇所にあるバス停を相模大野立体駐車場と称して、空港行きの始発停留所(橋本駅発は橋本駅と相模大野駅の間の停留所)としている。
グリーンホール前の停留所ののりば番号は、入口寄りから1番・2番となり、出口近くが4番となる。

相模大野駅南口[編集]

  • 大13 - 中和田循環、相模大野駅南口ゆき

駅名の由来[編集]

駅開業当時の「通信学校」は陸軍通信学校が駅の近くにあったことから名づけられた。「相模大野」は、駅所在地が「高座郡大野村」であったことによる。既存の大野駅との区別を図るため旧国名の相模を附した。

将来の計画[編集]

  • 本駅から原当麻駅までの専用レーンを使用した新バス交通システムが検討されている[12]

その他[編集]

海老名市厚木市出身の音楽バンドいきものがかり」が結成当初の水野良樹山下穂尊の2人組で活動していた時期に当駅前で路上ライブを行っていた[13]。その後、ボーカルの吉岡聖恵の加入を機に本厚木駅前に活動拠点を移した[14]

隣の駅[編集]

小田急電鉄
小田原線
快速急行・急行
町田駅 (OH 27) - 相模大野駅 (OH 28) - 海老名駅 (OH 32)
準急・区間準急・各駅停車
町田駅 (OH 27) - 相模大野駅 (OH 28) - (相模大野分岐点) - 小田急相模原駅 (OH 29)
江ノ島線
快速急行・急行
町田駅 (OH 27)(小田原線) - 相模大野駅 (OH 28) - 中央林間駅 (OE 02)
各駅停車
町田駅 (OH 27)(小田原線) - 相模大野駅 (OH 28) - (相模大野分岐点) - 東林間駅 (OE 01)

脚注[編集]

  1. 小田急線相模大野駅で脱線 回送電車、けが人なし
  2. 小田急電鉄「事業案内」
  3. 駅開業年
  4. 神奈川県県勢要覧(平成12年度)223ページ
  5. 5.0 5.1 神奈川県県勢要覧(平成13年度)225ページ
  6. 6.0 6.1 神奈川県県勢要覧(平成15年度)223ページ
  7. 7.0 7.1 神奈川県県勢要覧(平成17年度)225ページ
  8. 8.0 8.1 神奈川県県勢要覧(平成19年度)227ページ
  9. 9.0 9.1 神奈川県県勢要覧(平成21年度)241ページ
  10. 10.0 10.1 神奈川県県勢要覧(平成23年度)239ページ
  11. 神奈川県県勢要覧(平成24年度)235ページ
  12. 新しい交通システム導入の推進 - 相模原市
  13. いきものがかり インタビュー 音楽の目覚め〜相模大野時代
  14. いきものがかり インタビュー 地元・本厚木時代
  15. 「えのしま」との分割・併合列車も有。「スーパーはこね」「メトロはこね」と、小田原線系統の「ホームウェイ」はすべて当駅を通過する。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]