機動武闘伝Gガンダム

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機動武闘伝Gガンダム
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ジャンル ロボットアニメ
テレビアニメ:
原作 矢立肇富野由悠季
(『機動戦士ガンダム』より)
総監督
監督 今川泰宏
シリーズディレクター
チーフディレクター
企画 サンライズ
シリーズ構成 五武冬史
脚本
キャラクターデザイン 逢坂浩司
メカニックデザイン 大河原邦男カトキハジメ
山根公利
音楽
アニメーション制作 サンライズ
製作 テレビ朝日
サンライズ
放送局 テレビ朝日
放送期間 1994年4月1日 - 1995年3月31日
話数 全49話
その他
コピーライト表記 ©創通・サンライズ
テンプレート使用方法 ノート

機動武闘伝Gガンダム』(きどうぶとうでんジーガンダム、MOBILE FIGHTER G GUNDAM)は、サンライズ製作のテレビアニメ。「ガンダムシリーズ」の1つ。1994年(平成6年)4月1日から1995年(平成7年)3月31日まで全49話がテレビ朝日系で毎週金曜日17:00 - 17:30にて放送された。


注意以降に核心部分が記述されています。

物語[編集]

強そうな感じのタイトル。

未来世紀(FutureCentury, F.C.)60年、各国コロニー間の覇権をかけてガンダムファイト第13回大会が始まった。主人公 ドモン・カッシュもその1人として、地球をリングにして他の選手たちと闘う。

しかし彼の真の目的は、祖国であるネオ・ジャパンを裏切り、アルティメットガンダム(デビルガンダム)を奪って失跡した兄、キョウジ・カッシュを探すということであった。

世界観設定[編集]

詳細については未来世紀の項目も参照のこと。

地球の環境は環境汚染によって大きく荒廃しており、人類の居住にはあまり適さない環境となっている。その為、世界の国家は宇宙空間にスペースコロニーを保有し、それを現在の本国としている。

人類でも指導者層などの者たちはこのコロニーへと移住しているが、移住するための資金が捻出できない貧困層を中心にまだ多くの者が地球上に取り残されている。このため、政治・経済・軍事などはコロニーの者たちが支配し、彼らは戦争の代替手段たるガンダムファイトによって破滅的な戦争を回避することで繁栄を謳歌する一方、地球に暮らす住民の多くは貧困層で、荒廃した都市に多くのスラム街が形成されているという、コロニー・地球間にかなり激しい地域格差の構造が作られている。

作品解説[編集]

本作の主人公、ドモン・カッシュ。

俗に「平成3部作」と呼ばれる、富野由悠季監督以外の手によって製作されたガンダムTVシリーズの第1作である[1]

『機動戦士Vガンダム』の次期企画として、再び新作ガンダムのオファーがあった富野はこれを拒否。火星を舞台にした宇宙世紀作品『ポルカガンダム』などが提案されたが、結局没となり企画が難航する。『Vガンダム』はガンプラの購買層の中心が高校生以上とかなり高齢化していた。要出典しかし『Vガンダム』でリアルタイプと同時に発売されていたSDタイプは子供たちにそこそこ支持されていた。[2]『Vガンダム』の結果を見たバンダイは「SDガンダムとリアルタイプでは隙間がある」と分析した。こうした経緯から本作はSDガンダムで育った小学生を対象とし、「SDガンダムの持ち味を生かした」作品になることになった。[3]そんな中、『ストリートファイターII』などに代表される格闘ゲームと『ドラゴンボールZ』の流行を見たバンダイから「ガンダムで格闘ものを」という要求が来た[4]。スポンサーからの作品への度重なる介入は『Vガンダム』において作品を混乱させる一因になっていた要出典ことから、それを聞いた富野はスポンサーサイドの作品制作介入を防ぐため、「どうせやるなら次はガンダムでプロレスをやるんだからね、絶対それ以外やっちゃダメだよ」と指示。そこで「そんな馬鹿な事が出来るのは今川しかいない」という事で、今川泰宏に監督として白羽の矢が立った。「今川連れてこい」というところまでが自分の仕事だ、「それがVガンダムだ」で富野は語っている。

世界の覇権を戦争ではなく、各国を代表する格闘家達が操るガンダムの格闘技で争うという漫画的要素を持ち込んだ、これまでのシリーズとは一線を画す設定。これを今川が監督し、旧来のガンダムと大きく異なる作品が完成した。また、キャラクターのディテールの作成に漫画家の島本和彦を起用している[5]

あまりにも従来のイメージと違いすぎる本作は、従来のシリーズのファンから「ガンダム」として認められず、「ガンダムの名前を使って安易に商売をするな!」と怒りの声を受けることになった。このため川口克己によると「放映スタートから、三カ月間は商売になりませんでした」というほどの不振に陥る。一方でその独自の展開は小学生を中心とした新たなファン層を生み出した。さらに東方不敗を始めとするサブキャラが従来のファンに受け、彼らを呼び戻すことに成功。このため後半は『Vガンダム』を上回る売上になった。但し前半の不振が響き、年間トータル売上では『Vガンダム』と大差がなかった。だが小学生を取り込んだため、SDガンダムを活性化させるという相乗効果を生み出し、ガンダム全体の売上では前年を大きく上回った。このような経緯から、本作は宇宙世紀ガンダムとSDガンダムという、年の離れた二つの世代の間で評価が大きく異なり、ガンダムシリーズの中でも賛否両論の作品である。

本作の成功の後、リアルタイプに興味を持つ小学生が増加。前述の「隙間」の解消に繋がった。しかしその一方でやはりガンダムシリーズは旧作ファンが多い作品であることも示した。このためガンダムを低年齢化させるのはまずいので、次回作『新機動戦記ガンダムW』では本作より対象年齢を上げることになった。

なお主人公機以外にも大量にガンダムが登場するという設定は、前年の『Vガンダム』のプラモデル展開において、ガンダム以外のモビルスーツが売行き面で苦戦したため、「だったら全部ガンダムにしてしまえば売れるのではないか」というバンダイの要望を汲んだものでもある要出典。後に続くテレビシリーズの各作品は『∀ガンダム』を除き、敵味方共に複数のガンダムが登場する作品となっている。

雑誌B-CLUB誌上では『機動闘士Gガンダム』との仮題で紹介されていた。また、その時点ではシャイニングガンダムを主役機ライジングガンダムとして紹介している。同様な”当初はそうだった”というものは今現在でもいくつか散見でき、現在でも再販がかかることのあるプラモデルの1/100シャイニングガンダムの説明書に確認することができる。

主要登場人物;搭乗ガンダム[編集]

詳細は 機動武闘伝Gガンダムの登場人物 を参照

兵器[編集]

詳細は モビルファイター を参照

元ネタ[編集]

本作品には、今川監督の趣味の一つである香港映画の影響が色濃く見られ、元ネタが数多く存在する。

以下は香港映画以外の元ネタを持つもの。

  • ジェントル・チャップマン - モンティパイソンのメンバー、故グレアム・チャップマンから。イギリスのカーデザイナー、コーリン・チャップマンという説もある。 
  • アレンビー・ビアズリー - 新スタートレック、テス・アレンビー少尉から。イギリスの画家、オーズリー・ビアズリーという説もある。
  • デビルガンダムの自己進化、自己修復、自己増殖のコンセプト、輸送用コンテナのデザイン、DG細胞の人間への感染・ゾンビ化 - 新スタートレックの敵性異星人、ボーグから。
  • ゴッドフィンガーの指 - スタートレックのバルカンの挨拶から。
  • ジョルジュ・ド・サンド - 名前の元ネタはフランスの女流作家のジョルジュ・サンドから。

スタッフ[編集]

シリーズスタッフ[編集]

各話スタッフ[編集]

「プロローグ」スタッフ[編集]

  • カメラ:澤田浩
  • VE:大坪裕二
  • 照明:大場智史
  • 編集:定野正司、坂本篤
  • MA:清田政男
  • 音響効果:河手康良
  • 美術制作:重岩清人
  • CG制作:楜沢順
  • 衣裳協力:PAZZO
  • 演出協力:西森章、渡邊哲哉
  • 作画協力:川元利浩、石垣純哉、やまだたかひろ、たくらんけ
  • 仕上協力:中山しほ子、スタジオK、エムアイ
  • 撮影協力:旭プロダクション、ヒロ・アニメーションスタンド
  • 音響制作協力:オーディオ・プランニング・ユー
  • 編集協力:鶴渕友章
  • 取材協力:旭プロダクション、エムアイ、APUスタジオ、スタジオ・イースター、一口坂スタジオ
  • 協力:井上幸一、中山浩太郎、バンダイ
  • 制作進行:塚田政宏、安川浩司、山口陽一郎、小野寺春佳
  • 制作協力:ニューテレス
  • 制作担当:内田健二、関口哲
  • 広報:丹羽敦子
  • 構成・演出:四辻たかお

主題歌・挿入歌[編集]

前期オープニングテーマ『FLYING IN THE SKY
作詞・作曲・歌:鵜島仁文、編曲:鵜島仁文、樫原伸彦
第7話からOPアニメが新調された。
後期オープニングテーマ『Trust You Forever
作詞・作曲・歌:鵜島仁文、編曲:鵜島仁文、岸利至
前期エンディングテーマ『海よりも深く』
作詞:井上望、作曲:白川明、編曲:小西真理、歌:彩恵津子
後期エンディングテーマ『君の中の永遠』
作詞:池永康記、作曲:樫原伸彦、編曲:斉藤誠、歌:井上武英
挿入歌『勝利者たちの挽歌』
作詞:安藤芳彦、作曲・編曲:田中公平、歌:大山修司
挿入歌『星屑のレクイエム』
作詞:安藤芳彦、作曲:田中公平、編曲:溝口肇、歌:天野由梨
挿入歌『魂(いのち)の扉』
作詞:錦織貴子新居昭乃、作曲・編曲:新居昭乃、歌:天野由梨

放送リスト[編集]

本編放送開始前には3週に渡ってこれまでのガンダムシリーズを振り返る番組が放送された。出演はマイケル富岡内山信二。これは本作の製作の遅れに起因するものである。

  1. プロローグ・I 誕生編
  2. プロローグ・II 出発(たびだち)編
  3. プロローグ・III 飛躍編
  1. G(ガンダム)ファイト開始! 地球に落ちたガンダム
  2. 唸れ! 夢を掴んだ必殺パンチ
  3. 倒せ! 魔神ドラゴンガンダム
  4. いざ勝負! 真紅のバラの貴公子
  5. 大脱走! 囚われのガンダムファイター
  6. 闘えドモン! 地球がリングだ
  7. 来るなら来い! 必死の逃亡者
  8. 仇は討つ! 復讐の宇宙刑事
  9. 強敵! 英雄チャップマンの挑戦
  10. 恐怖! 亡霊ファイター出現
  11. 雨の再会…フォーリング・レイン
  12. その名は東方不敗! マスター・アジア見参
  13. 大ピンチ! 敵は5大ガンダム
  14. 衝撃! シャイニング・フィンガー敗れたり
  15. 戦士の称号! さらばシャッフル同盟
  16. 最強最悪! デビルガンダム現る
  17. 対決! 謎の覆面ファイター
  18. 必殺技を盗め! 美女軍団の大作戦
  19. 激闘! ドラゴンガンダム対ボルトガンダム
  20. ジョルジュよ、悪夢を打ち砕け!
  21. 決勝迫る! タイムリミット3日前
  22. 戦士の絆! デビル包囲網を突破せよ
  23. 宿命の戦い! ドモン対デビルガンダム
  24. 新たなる輝き! ゴッドガンダム誕生
  25. 決勝開幕! ガンダムファイター大集合
  26. 新必殺技! 爆熱ゴッド・フィンガー!!
  27. 頑張れドモン! 友に捧げた大勝利
  28. 狙われしドモン! 殺し屋ファイターの必殺剣
  29. 試合放棄!? 恋にドキドキサイ・サイシー
  30. 美少女ファイター! デンジャラス・アレンビー
  31. ピエロの幻惑! 怒れガンダムマックスター
  32. 危険な罠! ネロスガンダムの大逆襲
  33. 地獄からの使者! チャップマン復活
  34. 立てドモン! 嵐を呼ぶタッグマッチ
  35. 決着の時! 豪熱マシンガンパンチ
  36. 騎士の誇り! 奪われたガンダムローズ
  37. 真・流星胡蝶剣! 燃えよドラゴンガンダム
  38. ドモン対アルゴ! 突撃ボルトガンダム
  39. 石破天驚拳! 決闘マスター・アジア
  40. 非情のデスマッチ! シュバルツ最終決戦
  41. バトルロイヤル開始! 復活のデビルガンダム
  42. 強襲四天王! ガンダムヘブンズソード
  43. 獅王争覇! グランドガンダム迎撃作戦
  44. シュバルツ散る! ドモン涙の必殺拳
  45. さらば師匠! マスター・アジア暁に死す
  46. レインの危機! デビルガンダムふたたび
  47. デビルコロニー始動! 大進撃シャッフル同盟
  48. 地球SOS! 出撃ガンダム連合!!
  49. Gガンダム大勝利! 希望の未来へレディ・ゴーッ!!

放映ネット局[編集]

東日本放送福島放送長野朝日放送チューリップテレビ朝日放送琉球放送

この他、本放送終了後に秋田朝日放送新潟テレビ21瀬戸内海放送山口朝日放送でも放映された。なお、瀬戸内海放送ではVガンダム終了時、次にGガンダムの予告がされるもネットされなかった。

テレビ朝日系 金曜17:00枠
前番組機動武闘伝Gガンダム次番組
機動戦士Vガンダム新機動戦記ガンダムW
テレ玉 火曜23:00枠(2008年5月20日~)
前番組機動武闘伝Gガンダム次番組
機動戦士Vガンダム

関連作品[編集]

本作品の放送と前後して、講談社漫画雑誌コミックボンボン」にて、ときた洸一によるコミカライズ版が連載され、本編とほぼ同じストーリーで展開した。これは『Vガンダム』と違い、本作が小学生に理解できるものであるというボンボン編集部の判断によるものである。この判断は見事に当たり、コミック版はボンボン誌上でベスト3に入るほどの人気になる。さらにコミック版のファンがアニメに流れるという相乗効果も生み出した。また元々脚本の初期稿を使用していたことと、製作時期の関係上作画に難点があったことから、香港で発売された際に描き直しが行われ、日本でも2005年以降に発売されている単行本ではこちらが使用されている。

また、コミックボンボンの別冊である「デラックスボンボン」では、サイ・サイシーを主人公とした外伝作品『機動武闘伝Gガンダム外伝~翔龍伝説~』が村上としやにより製作された。

本放送中の1994年12月27日にはバンダイからスーパーファミコン用の対戦型格闘ゲームが発売された。ゲームの制作はパンドラボックスが担当。本放送中に発売されたこともあり、登場モビルファイターのデザインが細部で異なっており、放映で用いられたデザインではなく、企画段階のデザインが反映されている箇所が散見されている。また、雑誌などでの発表はされていたがテレビアニメ本編ではまだ登場していなかったライジングガンダムは登場するが、発売日の一月ほど前にアニメに初登場したノーベルガンダムは登場せず、デビルガンダムはゲームオリジナルのデザインとなっている。このゲームに登場した必殺技の名称の一部は後にテレビアニメ本編や関連ゲームに登場した。

本放送終了後には、角川書店から鈴木良武(五武冬史)による小説版が発売された。従来のロボットアニメの常識を覆した初代『機動戦士ガンダム』の小説版がアニメ版をさらに覆した作品になっているように、この小説版も「従来の『機動武闘伝Gガンダム』の世界観を覆す」必要に迫られ、テレビ版よりも高い年齢向けによりリアルな世界観を持つ独特な作品となっている。

また、プラモデル企画として『機動武闘外伝ガンダムファイト7th』が展開されることとなり、テレビアニメ版のスタッフによりキャラクターやメカニックのデザインが行われた。さらに先行して漫画作品が製作された。本来は島本和彦が担当する予定だったが多忙により不可能となり、アシスタントだったおとといきたろうに一任されたものの、それでも時間不足は補えなかった。また発表された雑誌が季刊であった「コミックボンボン増刊号」ということもあり、媒体への露出不足で人気が伸び悩んだため、結局プラモデルの発売は行われなかった。その後、おととい作画の『機動武闘伝GガンダムTHE NEXT GENERATION』という、第14回大会ネオジャパン予選を描いた読みきり2編が存在している。

関連商品[編集]

放送当時の商品以外に、放送後しばらく経ってからの商品もいくつか発売されている。特筆すべきは決勝大会に登場したMFがほぼ網羅されたアクションフィギュアMS in Action!!シリーズで、同シリーズ内で一種異様な存在ともいえるラインナップとなっている。これは、アメリカで放送された際の人気からアメリカ向けとして商品ラインナップが充実したためである。

その他にも、プラモデルのマスターグレードシリーズで数点のMFが発売されている。

脚注[編集]

  1. 前作『機動戦士Vガンダム』も平成の作品だが、富野監督作品であるため区別される
  2. ガンダム神話Z
  3. ガンダム神話Z
  4. ガンダム神話Zによると、この流行をキャラクターに取り込む手法はスーパー戦隊シリーズではよく行なわれる手法である
  5. 島本は「キャラクターデザイナーの逢坂浩司さんがこの物語に合ったキャラクターデザインに迷っているので、イメージを提示して欲しいということになった。だから最終的なデザインは逢坂さんです」と語っている

関連項目[編集]

外部リンク[編集]


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