機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY

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機動戦士ガンダム0083
STARDUST MEMORY
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ジャンル ロボットアニメ
OVA:
原作
監督 加瀬充子(第1話 - 第7話)
今西隆志(第2話 - 第13話)
シリーズ構成
キャラクターデザイン
メカニックデザイン
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ
バンダイ
発売日
発表期間 - 発表途中
リリース日
話数 全13話
その他
コピーライト表記 ©
映画:機動戦士ガンダム0083
ジオンの残光
監督 今西隆志
制作 サンライズ
封切日 1992年8月29日
上映時間 119分
その他
コピーライト表記 ©
シリーズ作品
* ガンダムシリーズ一覧
テンプレート使用方法 ノート

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』(きどうせんしガンダム ダブルオーエイティースリー スターダストメモリー、MOBILE SUIT GUNDAM0083 STARDUST MEMORY)は、ガンダムシリーズOVAで、1991年から1992年にかけて全13話が制作された。

また、後に本作を元に編集・カットの追加が施された劇場版『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』(- ジオンのざんこう、LAST BLITZ OF ZION)も制作されている。


注意以降に核心部分が記述されています。

物語[編集]

一年戦争が終結して3年、地球連邦軍再建計画に基づきガンダム開発計画が提唱され、その試作機 ガンダム試作1号機ガンダム試作2号機が性能テストのためにオーストラリア トリントン基地に搬送される。しかし、ジオン軍の残党がこの情報をつかんでおり、核兵器を搭載したガンダム試作2号機を強奪せんと基地を襲撃する。

かつて「ソロモンの悪夢」と呼ばれたジオン軍エースパイロット アナベル・ガトーがガンダム試作2号機に乗り込み強奪。だが、脱出を図る2号機の前に、連邦軍新米テストパイロット コウ・ウラキが乗り込んだガンダム試作1号機が立ちはだかる。しかし、ガンダム2号機は追撃を振り切り朝靄の彼方に消え去ってしまう。

戦いの舞台は宇宙に移り、ソロモン宙域で地球連邦軍艦隊による観艦式が行われる。その艦列を核弾頭を装備したガンダム試作2号機が襲撃、放たれた核の閃光に艦隊の半数が飲み込まれた。だが、ガトー達の真の狙いは別の所にあった。混乱のさなか移送中のコロニーがデラーズ・フリートに強奪され月へ、そして地球に向かい落下を始めて、「星の屑」はその正体を現す……。

作品解説[編集]

0080』に続いて製作された『機動戦士ガンダム』の外伝的OVAの一つ。作品タイトルの「0083」とは宇宙世紀0083年のことであり、『機動戦士ガンダム』の宇宙世紀0079年と『機動戦士Ζガンダム』(当時すでに放映済)の宇宙世紀0087年の間に存在した出来事として描かれ、両作品間の空白を埋める設定となっている。OVAリリースの途中で再編集による劇場版の製作が決定。これを受けてシリーズ後半では、大画面に耐え得る素材を作るため、映像のクオリティが更に上げられた。[1]

メカニック関連[編集]

本作に対しては、特に戦闘シーンに対しての評価が高い。これは、人間ドラマに重点を置いた前作OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の中で、ガンダムNT-1が登場し派手な戦闘シーンが展開される第4話及び第6話が特に売れたという事実を踏まえ、本作の製作においては戦闘シーンにより重点を置いたためである要出典。そのためか、監督・脚本・演出には『装甲騎兵ボトムズ』のスタッフの名が多く見られる。

その戦闘シーンも、前作及び次回作が戦場やメカニック描写のリアリティを追及し、ミリタリー要素を多く含むのに対して、本作はより爽快感を重視したものとなっている。また、現在でこそ珍しくない「ガンダム対ガンダムの戦闘」という構図が本格的に描かれる様になったのも本作からであり、当時は斬新な設定であった。

登場する兵器群(モビルスーツから戦艦、輸送機、潜水艦等まで)のデザインは『機動戦士ガンダム』に登場した兵器をリメイクしたものが中心。ただし、一年戦争を勝利した地球連邦軍のモビルスーツは戦後にマイナーチェンジあるいは新開発されたという設定、敗北したジオン公国軍の残党であるデラーズ・フリートのモビルスーツは一年戦争後期に造られた再設計型と、同じリメイクでも設定の使い分けがなされている。なお、前作OVAにて登場したリメイク機体、リック・ドムIIを本作にて再び登場させている。

新規にデザインされた兵器もいくつか登場する。特にカトキハジメによってデザインされた、システムの全長が140メートルに達する「ガンダム試作3号機(デンドロビウム)」については時代設定との齟齬などで賛否両論を呼んだ。

ストーリー関連[編集]

本作ではストーリーもより娯楽色が強いものとなっている。主人公コウ・ウラキが突如戦争に巻き込まれ、ほぼ成り行きで新型兵器・試作ガンダムのパイロットとなるところから始まり、ライバルとの遭遇と敗北、新型兵器パイロットの座を狙う同僚との確執、上司の死、ライバルとの再戦、より高性能な機体への乗り換え等、「王道」とも言えるストーリーを辿りながら、主人公は少しずつ「大局的な戦い」へと巻き込まれていく。また、第9話以降は正にジェットコースター・ムービーとも言うべきスピード感溢れる展開となっており、後半のサブタイトルにもスピード感を重視したタイトルが付けられている。

本作では単純に「主人公が所属している連邦軍=正義の味方」とはされず、連邦軍の腐敗に関してかなり徹底した描写がされている。逆に敵であるデラーズ・フリートに関しては、愛国心に基づき「大義」に殉じる姿や武士道を彷彿とさせる潔さ等、むしろ高潔さを感じさせる描写も多い。こうした単純な善悪二元論に基づかない設定はガンダムシリーズの他作品にもみられるが、本作では特に顕著である。

結末では『機動戦士Ζガンダム』で主人公陣営の敵役となる連邦軍派閥ティターンズの台頭を予感させており、安易にハッピーエンドとは言えない終わり方になっている(作中でも後にティターンズの中心人物となる人物が暗躍する描写が見られる)。

その他[編集]

元々は『ガンダム・センチネル』のアニメ化企画からスタートしたと言われ要出典、実際キャラクター・設定・ストーリーなど同作品との類似点は多い。スタッフクレジットにあさのまさひこら『センチネル』関係者の名が多く入っているのもそのためである。

本作のヒロインであるニナ・パープルトンの容姿や主人公コウ・ウラキとの関係の推移(特にOVA版)、中盤のコウとその上官サウス・バニングによる訓練(模擬戦闘)シーン等、1986年公開の映画『トップガン』へのオマージュ的な描写もいくらか見られる。

なお、2006年1月27日に再アフレコ、5.1chサラウンド音声化、HDリマスター処理をした『機動戦士ガンダム0083 5.1ch DVD-BOX』がバンダイビジュアルより発売された。

主要登場人物[編集]

詳細は 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYの登場人物 を参照

主要登場兵器[編集]

地球連邦軍

ジオン公国軍

  • MS-09F ドム・フュンフ
  • MS-14A (MS-14H) ゲルググ(アナベル・ガトー専用機)

デラーズ・フリート

アクシズ(ネオ・ジオン)

  • AMA-002 (AMA-X2) ノイエ・ジール(モビルアーマー)

ティターンズ

スタッフ[編集]

主題歌・挿入歌[編集]

オープニングテーマ[編集]

「THE WINNER」
作詞 - 安藤芳彦/作曲 - 都志見隆/編曲 - 萩田光男、都志見隆/唄 - 松原みきビクター音楽産業
第2話から第7話に使用。
「MEN OF DESTINY」
作詞 - 安藤芳彦/作曲 - 松原みき/編曲 - 萩田光男/唄 - MIO(ビクター音楽産業)
第8話から第12話に使用。

エンディングテーマ[編集]

「MAGIC」
作詞・作曲 - JACOB WHEELER/編曲 - 志熊研三/唄 - JACOB WHEELER(ビクター音楽産業)
第1話から第7話に使用。
「Evergreen」
作詞 - 佐藤ありす/作曲 - 鈴木キサブロー/編曲 - 萩田光男/唄 - MIO(ビクター音楽産業)
第8話から第13話に使用。

劇場版[編集]

主題歌「True Shining」
作詞 - 安藤芳彦/作曲 - 松原みき/編曲 - 萩田光男/唄 - 和田るみ子(ビクター音楽産業)
挿入歌「Mon étoil」
作詞 - 佐藤ありす/作曲 - 田中弥生/編曲 - 萩田光男/唄 - 和田るみ子(ビクター音楽産業)

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 メカニカル
作画監督
1 ガンダム強奪
STARDUST RISING
五武冬史 加瀬充子 渡辺信一郎 川元利浩 佐野浩敏
2 終わりなき追撃
WAR IS NOT OVER, YET
今西隆志 逢坂浩司 吉田徹
3 出撃アルビオン
IRREGULARS IN ALBION
渡辺信一郎 川元利浩 佐野浩敏
4 熱砂の攻防戦
THE LOST TROOPERS
赤根和樹 今西隆志 逢坂浩司 吉田徹
5 ガンダム、星の海へ
SIEG, ZION!
遠藤明範 加瀬充子 川元利浩 佐野浩敏
6 フォン・ブラウンの戦士
MIND OF THE MOON
渡辺信一郎 逢坂浩司 吉田徹
7 蒼く輝く炎で
BURNING HEART
大熊朝秀 赤根和樹 加瀬充子 川元利浩 佐野浩敏
8 策謀の宙域
CONSPIRACY OF SILENCE
加瀬充子 渡辺信一郎 逢坂浩司 吉田徹
9 ソロモンの悪夢
NIGHTMARE OF SOLOMON
高橋良輔 今西隆志 赤根和樹 菅野宏紀 杉浦幸次
10 激突戦域
THE HOT AREA
大熊朝秀 渡辺信一郎 川元利浩 佐野浩敏
11 ラビアンローズ
IN LA-VIE-EN ROSE
高橋良輔 赤根和樹 逢坂浩司 吉田徹
12 強襲、阻止限界点
ASSAULT WAVES
大熊朝秀 今西隆志 渡辺信一郎 菅野宏紀 杉浦幸次
13 駆け抜ける嵐
MEN OF DESTINY
大熊朝秀 川元利浩 佐野浩敏

※サブタイトル下段の英文はLDのジャケットに記載されていたもの。

関連作品[編集]

G×G UNIT[編集]

1990年12月に、正式発売に先駆けて第1話を収録したビデオテープと、劇場版『機動戦士ガンダムF91』の前売り券をセットにした「G×G UNIT(ダブルジー ユニット)」が発売された。ただし、製品版には存在する第1話のプロローグシーン(ア・バオア・クー攻防戦時のガトーとデラーズの出会い)は、このビデオには収録されていない。

このビデオはパイロット版の意味合いが強かったのか、製品として発売された第1話とは異なる部分が多く、キャスト・台詞は同じものの発音や発声の間合いが違うことから別録音もしくは別テイクのものであることが分かる。

さらに、本編冒頭のコロニー残骸でのパワードジム対ザクIIの模擬戦闘時にBGMとして流れた曲は、製品版の同じシーンで使われた松原みきの「BACK TO PARADISE」とは歌詞が全くの別物である(このバージョンはCD等にも収録されていない)。

劇場版[編集]

OVAが発売された後に、本作を元に編集・カットの追加が施された劇場版『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』が1992年に制作、劇場公開されている。なお、公開時期はOVA最終巻のリリース前であり、先行して結末が描かれる形となった(ただし、北アメリカ オークリー基地に赴任したコウがニナと再会するエピローグシーンはOVA版のみのもので劇場版では描かれない)。

漫画[編集]

2000年から、本作を元にした『機動戦士ガンダム0083 星屑の英雄』が松浦まさふみの手により執筆された。大筋のストーリーは原作と共通しているが、細部のストーリーは独自のものが描かれている他、試作3号機用コア・ファイター(原作未登場)が作中に登場している。

その他、OVAの発売当時にコミックボンボンにて連載されていた、加登屋みつるによる『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』は、永らく単行本化はなされていなかったが2003年に講談社より発売されている。

小説[編集]

1992年に山口宏の手による小説版が全3巻で発売されている(角川スニーカー文庫刊)。ノベライズ小説としてOVAのストーリーをほぼ踏襲すると共に、画面では読み取れない裏設定・心理描写を付け加えた作品となっている。

CDシネマ[編集]

1992年にはCDシネマとして、本編のサブストーリー(第7話と第8話の間のエピソード)となる『ルンガ沖砲撃戦』及びシーマ・ガラハウに焦点を当てた『宇宙(そら)の蜉蝣』が発売されている。

『宇宙の蜉蝣』は一部が映像化され、LD第7巻から第12巻の購入者特典に収録されたほか、後にDVD第2巻に収録されている。ちなみに、PS2ソフト『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』に、その映像が再編集されたものがおまけとして付属されている(『ACE PILOT MODE』のシーマ編をプレイしないと見ることができない)。

テレビ放送[編集]

2006年11月から2007年2月にかけて、TOKYO MXBS-iにおいて、無料の放送局では初めてテレビ放送された。また2007年2月から同年5月にかけて、テレ玉でもテレビ放送された。

2008年1月2日から1月4日にかけて、日本BS放送(BS11デジタル)にて放送。

前後テレビ番組の変遷(地上波&BS)[編集]

TOKYO MX アニメの神様22:29枠(2006年11月14日 - 2007年2月6日)
前番組機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY次番組
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争機動戦士ガンダム 第08MS小隊
BS-i 日曜10:30枠(2006年11月 - 2007年3月18日)
前番組機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY次番組
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争機動戦士ガンダム 第08MS小隊
テレ玉 水曜25:30(2007年2月 - 2007年3月27日)→火曜23:00(2007年4月3日 - 5月8日)
前番組機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY次番組
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争機動戦士Vガンダム

関連項目[編集]

外部リンク[編集]


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it:Gundam 0083: Stardust Memory

pt:Gundam 0083 th:กันดั้ม 0083

zh:機動戰士GUNDAM 0083:Stardust Memory
  1. これは次回作OVAの『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』にも影響を与えたとされ、同OVAの発売スケジュールが幾度か延期されることとなった理由は、作品の映像クオリティをより追求するためだったと言われる要出典