行動する保守

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行動する保守(こうどうするほしゅ)とは、2000年代後半より日本で台頭し始めた保守思想運動の一潮流である。一水会からは「とても保守とは言えない」と批判されている[1]

また「北京オリンピック後に日本が中国に占領される」事を前提にしたデモなど、陰謀史観にとらわれている主張も多い。彼らの主張を純化すると反外国人、反創価学会の二つに集約される。推進者の中心人物のひとりとされる瀬戸弘幸ナチス信奉者であった。一方で組織絡みとは無関係でブログから一身奮起して運動家となった若手も、情報媒体の高度化により現れた。

概要

行動する保守を標榜する主要団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)会長桜井誠によれば、「行動する保守運動」は2006年に行われた「河野談話の白紙撤回を求める署名活動」から始まったとしている[2]

これまでの既存の保守政治運動は、ただ単に保守言論を説くだけの「語る保守」とし、これからは有言実行の「行動する保守」であらねばならないとする[3]

積極的に「行動する保守」を掲げる瀬戸弘幸のブログなど、インターネット上で啓蒙活動が行われることが多い。政治的主張を掲げる団体としては支持政党を掲げるのが運動の常であるが、瀬戸自身が維新政党・新風の副代表を一身上の都合により辞任する、ブログで幸福実現党に秋波を送るなどの問題から、既存の保守思想とはほど遠い、社会での不平不満層が外国や外国人を攻撃して一時の閉塞感を解消するためだけの運動という見方もある。そのため、彼らの運動は政治学より社会学的な考察アプローチが求められる見地もある。

特徴

  • 市民運動的スタイル
    行動する保守の政治活動スタイルは、従来の右翼団体のように街宣車を連ねて暴れるのではなく、プラカードを掲げ、シュプレヒコールを叫びながらデモ行進するなど、一般的な市民運動のものと大差はない。
  • 街頭宣伝
  • インターネットの積極的活用
    21世紀に入りインターネットが広く普及するにつれて、公式サイトを開設している政治団体も多くなってきている。行動する保守は公式サイトの開設のみならず、更にその政治活動をビデオに収録し、YouTubeニコニコ動画といった動画共有サービスに積極的に公表し、行動する保守の宣伝に利用している。
  • 瀬戸弘幸の活動などに見るように、ブログをいくつも開設、市民団体をいくつも設立し、行動をする際にそれらを全て羅列し、多数であるかのように装う(瀬戸は「世界戦略研究所」、「外国人犯罪追放運動」、「国家社会主義者同盟」、「新風連」などの立ち上げに関わり、また代表を務めたりもしている)。
  • 左翼などの批判対象に対する直接的批判
    左翼に面と向かって批判や誹謗中傷を浴びせるのも「行動する保守」の特徴である。例えば、在特会は2008年12月17日にウトロ地区に乗り込み、在日韓国・朝鮮人間の土地紛争を戦後補償問題にすり替えて“反日”宣伝を行った地区住民を徹底的に批判している他、熊谷俊人の街頭演説(当時千葉市長候補、2009年6月)まで妨害しようと試みた。

「行動する保守」を標榜する諸団体

団体ではないが、日本文化チャンネル桜の視聴者や2ちゃんねるの、「行動する保守」を主たる話題にしているスレッドのユーザーなどによる突発的活動も「行動する保守」に含まれる。

脚注

  1. File:05 リークはなぜ、「悪」なのか2010年1月27日Infoseek 内憂外患編集部
  2. 行動する保守運動から育つ新たな芽・Doronpaの独り言
  3. 3・1緊急国民集会「行動する保守」の総括・主権回復を目指す会

関連項目

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