社説
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社説(しゃせつ)は、一般紙(全国紙、地方紙)の新聞に掲載されている解説記事のことである。新聞社のスタンスなどによりその論調は異なる。
概要
一般には社としての立場・意見の表明。よって執筆者署名はない。
最近の時事・国際問題など、注目されるニュースの中から毎日1、2項目ずつ取り上げて、新聞社の論説委員(地方新聞の一部は共同通信社、時事通信社などニュース配信をする通信社の論説委員・編集委員)がその背景を解説するとともに、解説者の主張や考えを掲載するものである。
それだけに、地方紙が通信社から配信される社説を転用することへの批判も少なくない。通信社はニュースの速報を、新聞社はそのニュースを受けて解説・論説を、という役割分担が必要との議論も古くからある。
新聞によっては、社説に独自の名称を用いている場合もある(産経新聞の「主張」、岐阜新聞「論説」など)。
社説を目的としてその新聞を購読している読者は少ないという指摘もある。例えば、丸谷才一は小説「女ざかり」の中で「社説の読者の数より執筆者の数の方が多い」と皮肉った。
社説は2~5面あたりに掲載されることが多い。(2面…産経新聞、日本経済新聞、読売新聞、3面…朝日新聞、5面…毎日新聞)
批判を浴びた社説
- 読売新聞は、2004年のプロ野球再編問題で選手会がストライキを起こしたときに9月18日の社説で「ファンを裏切る億万長者のスト」と銘打ち、経営者側のスタンスに立った内容を書き連ね、かえって世論の顰蹙(ひんしゅく)を買った。
- 2004年4月~5月は、東京都教育委員会が国歌斉唱の際起立しなかった教職員を処分したことを巡り、複数の新聞社が社説で、普段は上品な一般新聞が珍しく喧嘩ともいえる論争を繰り広げた。
- 朝日新聞は、当時民主党衆議院議員の西村眞悟について、刀剣友の会との関係(2003年12月23日)、郵政選挙直後の「狙撃」発言(2005年9月17日)に関し、名指しで批判、先年の民主党と自由党の合併は理解できると記す一方、民主党に西村が存在することに疑念を示す個人攻撃的な論旨を展開。西村ほどではないものの自民党衆議院議員の稲田朋美についても、映画「靖国」上映中止(2008年4月2日)に関し、かなり婉曲的な表現ながら名指しで批判。主義主張が異なる政治家に対しては、辛く当たる一方、リクルート出身で民主党・菅グループの加藤公一や鳩山グループの大島敦については広報宣伝の様な記述(2002年5月5日)を展開している。
放送メディアによる社説
- 山形県の山形放送が、YBC社説放送を月曜日~金曜日に放送している。内容は強い結び付きを持つ山形新聞の社説を分かりやすく解説する番組だが、日によっては山形放送独自の社説を展開することもある。
- NHK総合テレビが「時論・公論」を放送している。「NHKニュース解説」、「あすを読む」の流れを継ぐもの。
参考文献
- 産経新聞論説委員室編『社説の大研究』(扶桑社)
関連項目
wikipediaとの比較
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