武蔵小金井駅
武蔵小金井駅(むさしこがねいえき)は、東京都小金井市本町六丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)中央本線の駅である。
当駅を含む区間は、運行系統上は「中央線」と案内される。運転形態の詳細については該当記事を参照のこと。
駅構造[編集]
2012年5月20日現在、島式ホーム2面4線を持つ高架駅である。
2003年から2013年の予定で施工されている中央線高架化工事の影響で、駅構造はしばしば変化している。2007年6月30日と7月1日に下り線、2009年12月5日と6日に上り線で、それぞれ高架切り替え工事が行われた。その後2012年5月19日と20日に上り線増設工事が行われた。2012年には仮設の北口駅舎の解体および上り新副線の新設工事が行われ、工事完成後には2面4線の高架駅となった。
西側に豊田車両センター武蔵小金井派出所があり、当駅始発・終着列車が設定されている。以前は「武蔵小金井電車区」として車両配置もあったが、2004年に豊田電車区(当時)に統合され、車両はすべて移管された。
高架化工事に伴う変化[編集]
工事開始以前は2面3線(下り方面が単式)の地上駅だったが、北口が橋上駅舎化された後、2003年9月28日から暫定的に4面4線となり、翌2004年7月19日から2007年6月30日までは2面3線(上り方面が単式)、2007年7月1日から2009年12月5日までは3面4線(上り方面が地上で相対式、下り方面が高架上で島式)、それ以降は2面3線(上り線が単式)のホームを有する駅となった。
2009年1月25日に出入口が高架下に移り、1・2番線へはその先の階段・エスカレーター・エレベーターを使い、地上の3番線へは高架下の入口からスロープを使いホームへ向かうことになっている。4番線へは、全線高架化された後に3・4番線ホームとなる部分が通路として使われていて、北口へ向かう。
かつて南口には当駅が停車場に昇格して以来の緑色の三角屋根が特徴の駅舎があったが、高架化工事に伴い2009年1月24日限りで使用が中止され、解体された。
当駅のホームの変化を示すと、以下のようになる(のりばの番号は南側から数えられている)。
- - 2003年9月27日:2・3番線が同じ面。2面3線。
- 1番線:中央線 立川・八王子・高尾方面
- 2番線:中央線 主に上下線始発
- 3番線:中央線 新宿・東京方面
- 2003年9月28日 - 2004年7月18日:既存のホームの北側に相対式の3・4番線を新設、旧3番線を廃止。4面4線。
- 1番線:中央線 立川・八王子・高尾方面
- 2番線:中央線 主に下り方面優等列車の通過線
- 3番線:中央線 主に上り始発(新設)
- 4番線:中央線 新宿・東京方面(新設)
- 2004年7月19日 - 2007年6月30日:3番線と同じ面に線路を新設(新1番線)。旧1・2番線を廃止。番線を1つずつ繰り下げ。1・2番線が同じ面の2面3線に戻る。
- 1番線:中央線 立川・八王子・高尾方面(新設)
- 2番線:中央線 主に始発および優等列車の通過線(旧3番線)
- 3番線:中央線 新宿・東京方面(旧4番線)
- 2007年7月1日 - 2009年12月5日:下り線を高架上の新ホームに切り替え。旧1番線を廃止。番線を1つずつ繰り上げ。下り(1・2番線)は島式1面2線の高架ホーム、上り(3・4番線)は相対式2面2線の地上ホームとなる。
- 1番線:中央線 立川・八王子・高尾方面(新設)
- 2番線:中央線 立川・八王子・高尾方面の待避線(新設)
- 3番線:中央線 新宿・東京方面の待避線(旧2番線)
- 4番線:中央線 新宿・東京方面(旧3番線)
- 2009年12月6日 - 2012年5月19日:上り線を高架上の新ホームに切り替え。旧3・4番線を廃止。2面3線
- 1番線:中央線 立川・八王子・高尾方面
- 2番線:中央線 立川・八王子・高尾方面、新宿・東京方面の退避・折返列車
- 3番線:中央線 新宿・東京方面の待避線(新設)
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■中央線 | 下り | 立川・八王子・高尾方面 | |
2 | ■中央線 | 下り | 立川・八王子・高尾方面 | 待避・折返列車 |
上り | 三鷹・新宿・東京方面 | |||
3 | ■中央線 | 上り | 三鷹・新宿・東京方面 | 2012年6月17日より使用開始。 |
4 | ■中央線 | 上り | 三鷹・新宿・東京方面 |
早朝と深夜には総武線直通(始発・終着あり)や東京始発・終着の各駅停車も運転される。それ以外の時間帯はすべて快速電車である。
通常の下り快速は中野駅(土曜・休日ダイヤは吉祥寺駅)から各駅に停車しているため、「各駅停車」と案内されることが多いが、行先のみで案内されることもある。その一方で、平日早朝の当駅始発の下り列車や当駅止まりの上り列車は各駅に停車するものの、時刻表では「快速」と案内されている。
発車メロディ[編集]
2006年4月1日から駅開設80周年を記念して、江戸時代に玉川上水沿いに植えられた名勝「小金井桜」や小金井公園の桜にちなみ、『さくらさくら』が発車メロディとなった[1]。当初は2007年1月14日までの使用予定だったが、その後も継続して使用されている。
なお、JR山手線駒込駅の発車メロディーも同様の曲を使用しているが、当駅とは曲調が異なる。
利用状況[編集]
2012年度の一日平均乗車人員は57,906人で、JR東日本の駅の中では第75位。なお、この数は中央快速線東京-高尾間で乗り換え路線がない駅の中では三鷹駅についで多く、中央快速線内24駅中14位である。近年の推移は下記の通り。
年度 | JR東日本 | 出典 |
---|---|---|
1992年 | 60,326 | [2] |
1993年 | 60,049 | [3] |
1994年 | 59,132 | [4] |
1995年 | 58,224 | [5] |
1996年 | 57,786 | [6] |
1997年 | 56,690 | [7] |
1998年 | 55,312 | [8] |
1999年 | 54,831 | [9] |
2000年 | 54,579 | [10] |
2001年 | 55,216 | [11] |
2002年 | 55,330 | [12] |
2003年 | 55,281 | [13] |
2004年 | 54,641 | [14] |
2005年 | 54,798 | [15] |
2006年 | 55,225 | [16] |
2007年 | 55,509 | [17] |
2008年 | 55,413 | [18] |
2009年 | 55,742 | [19] |
2010年 | 56,544 | [20] |
2011年 | 56,677 | [21] |
2012年 | 57,906 | [22] |
駅周辺[編集]
駅前には中規模の商店街がある。駅の東側には南北に小金井街道が走っており、中央線の高架化以前は駅東側の踏切で線路と直交していた。
北口はバスターミナルとなっており、多摩地区の各地と結ばれている。バスターミナルに面して西友やドン・キホーテ(長崎屋から転換)といった大型店がある。このバスターミナルから小金井街道までの道が都道135号線であり、バスターミナルから西に延びる道路は都道136号線である。
南口は小金井街道に面する広場があり、イトーヨーカドーなどの店舗や、中規模の市民ホールである小金井市民交流センターなどの公共施設が再開発によって完成した。 南方向には商店街が伸びている。中央線の高架化工事と同時に商店街付近も再開発が進行中で、商店の入れ替わりや建て替えにより2000年代から急激に様変わりしている。南側に少し離れて連雀通りが東西に走る。この道に面して小金井市役所がある。また、元はこの通りに面した市役所分庁舎の前に南口バスターミナルがあった。
西には豊田車両センター武蔵小金井派出所(旧・武蔵小金井電車区)がある。その下を新小金井街道がくぐって線路と直交する。この道は、線路の南北で連雀通り、都道136号と直交する。連雀通りはその西で線路を横切り、都道136号を合流する。
従来、駅東側の小金井街道踏切は「開かずの踏切」だった。また、西の旧小金井市公会堂側の踏切も歩道橋はあるものの同様に「開かずの踏切」だった。特に2003年9月の切り替え直後は横断距離も遮断時間も長くなったことで社会問題になり、テレビ番組でもよく取り上げられた。その後応急措置として歩道橋を設置した他、翌年の切り替えで横断距離・遮断時間とも切り替え前の水準に戻り、さらに2007年7月の下り線高架でさらに短くなった。そして、2009年12月の上り線高架化により踏切は撤廃され、南北の行き来がスムーズとなった。
南口再開発の一環で小金井市公会堂が2006年4月に解体され、その跡地にイトーヨーカドー、アクウェルモール武蔵小金井や公共施設、マンションの複合ビルが建った(2006年11月起工)。2009年9月17日には、バスロータリー南側にライフサポートショッピングセンター「セレオ武蔵小金井」(JR東京西駅ビル開発運営)がオープンした。
- 東京都立小金井公園
- 東京学芸大学 - 国分寺駅の方がより近い。ただし、附属小・中学校については当駅から東門側に出た方が至近であり、バス停(京王バス「学芸大東門」)もある。
- 多磨霊園
- 府中運転免許試験場
- 中央大学附属中学校・高等学校
- 桜町病院
- 聖ヨハネホスピス
※上記7施設は徒歩移動では少々難があり、バスによる移動が便利である。
バス路線[編集]
南口[編集]
2009年3月19日に新設の駅前ロータリーに乗り入れした。
0番のりば
- CoCoバス貫井・前原循環:前原小学校前・貫井団地経由 武蔵小金井駅南口行
- CoCoバス中町循環:市立図書館前・農工大前経由 新小金井駅行
- CoCoバス野川・七軒家循環:西念寺前・七軒家通り経由 武蔵小金井駅南口行
1番のりば
2番のりば
- 武56:貫井南町一丁目・貫井横丁入口経由 武蔵小金井駅南口行(貫井南町一丁目循環)
4番のりば
- 武51:貫井横丁入口・貫井南町五丁目経由 武蔵小金井駅南口行(西之久保循環)
- 境81:新小金井駅・井口日赤入口経由 武蔵境駅南口行
- 羽田空港リムジンバス:東京国際空港(羽田空港)行(京王バス東、京王バス中央、東京空港交通の共同運行)2012年10月1日より
5番のりば
6番のりば
- 武84:貫井南町一丁目・試験場正門経由 多磨町行
- 武85:貫井南町一丁目・試験場正門・多磨町経由 多磨霊園駅行
- 武91:前原坂・多磨霊園裏門・試験場正門・大沢十字路経由 調布駅北口行
- 武93:貫井南町一丁目・試験場正門・天文台前経由 調布駅北口行
- 武94:前原坂・試験場正門経由 多磨町行
- 武95:前原坂・試験場正門・多磨町経由 多磨霊園駅行
北口[編集]
0番のりば
1番のりば(すべて日立国際電気経由・止まり)
- 武17:小平団地中央・花小金井駅南口・昭和病院経由 小平駅南口行(西武バス)
- 花12:小平団地中央経由 花小金井駅南口行(同上)
- 武19:小平団地中央・一橋学園駅経由 小平営業所行(同上)
- 武20:小平団地中央・学園東町経由 小平駅南口行(同上)
- 武20-1:日立国際電気行(同上)
2番のりば(すべて小金井公園西口・花小金井駅入口経由)
3番のりば(すべて小金井公園西口・花小金井駅入口経由。「系統番号なし」は花小金井駅北口経由)
- 武14:滝山団地経由 久留米西団地行(同上)
- 武15:滝山営業所行(同上)
- 武15:滝山団地行(同上)
- 系統番号なし:花小金井駅・滝山団地経由 久留米西団地行(同上)
- 武21:錦城高校・久留米西団地・東久留米市役所経由 東久留米駅西口行(同上)
4番のりば
5番のりば
6番のりば
7番のりば
- 武02:本町五丁目行(京王バス中央)
<降車のみ>
歴史[編集]
- 1924年(大正13年)4月4日 - 観桜のための仮乗降場として開業。
- 1926年(大正15年)1月15日 - 停車場に昇格、武蔵小金井駅となる。旅客営業のみ。
- 1959年(昭和34年)9月1日 - 構内に武蔵小金井電車区が完成。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。
- 2007年(平成19年)7月1日 - 下り線高架化。
- 2007年(平成19年)11月25日 - 構内の武蔵小金井電車区が豊田車両センター武蔵小金井派出所に改称。
- 2009年(平成21年)12月6日 - 上り線高架化。
- 2012年(平成24年)5月20日 - 上り線4番線ホームが新設。