川越駅
川越駅(かわごええき)は、埼玉県川越市脇田町および脇田本町にある、東武鉄道・東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
目次
歴史
東上線が川越に到達した時点では駅がなく、やや遅れて開業した。開業時は「川越西町」と称し、川越の市街地からはずれた位置にあった。当時の東上線における川越市の玄関駅は、隣の川越町(現在の川越市)駅である。川越線の開業に伴う駅名改称と、市街地の南下により市を代表する駅となった。
- 1915年(大正4年)4月1日 - 東上鉄道の新河岸 - 川越町間に川越西町駅(かわごえにしまちえき)として開業。
- 1920年(大正9年)7月27日 - 東上鉄道が東武鉄道に合併し、東武鉄道東上本線の駅となる。
- 1940年(昭和15年)7月22日 - 国有鉄道川越線川越駅が開業。同時期に東武鉄道は川越駅に改称。
- 1976年(昭和51年)6月1日 - 国鉄川越駅の貨物営業廃止。
- 1985年(昭和60年)9月30日 - 国鉄川越線が電化され、埼京線との直通運転を開始。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、川越線は東日本旅客鉄道の駅となる。
- 1989年(平成元年)3月 - 橋上駅舎の供用開始。東武鉄道とJR東日本の改札が分離。JR東日本の駅も自社管轄に変更。
- 2001年(平成13年)11月18日 - JR東日本でICカードSuica供用開始。
- 2004年(平成16年)2月19日 - JR東日本側の大幅な駅舎改修が行われ、窓口移動のほか、階段がもう一組大宮側に増設され、川越線ホーム上にはルミネ川越店が開店。
- 2007年(平成19年)
乗り入れ路線
東武鉄道の東上本線と、JR東日本の川越線が乗り入れている。東武鉄道の駅にはTJ-21の駅番号が付与されている。なお、川越線は朝の南古谷始発の下りの一部電車を除いて当駅で系統分割されており、当駅以東へ向かう電車は大宮駅から埼京線に直通し、当駅以西へ向かう電車は高麗川駅から八高線に直通する。
駅構造
駅舎は1989年3月に完成した橋上駅舎で、改札口は東武鉄道、JR東日本それぞれに有しており、両社の乗り換えを行う利用客はいったん改札を出る必要がある。橋上駅舎完成前まではJR東日本の駅業務も東武鉄道が委託を受けており、両社間の中間改札は設置されていなかった。
商業施設として、東武鉄道(東口)側には「エキア (EQUIA) 川越」(駅構内商業施設)が、JR東日本(西口)側には「ルミネ川越店」(駅ビル)がそれぞれ改札外にある。「エキア川越」は、2007年9月20日に従来の「ファイン (Fine) 川越」に代わり、リニューアル開業した。
東武鉄道・JR東日本ともに改札内にユニバーサルデザインとしての多機能トイレが設置されている(東武:オストメイト対応多目的シート付き、JR東日本:オストメイト対応ベビーシート付き)。ほか、全ホームにエレベーターとエスカレーターを設置している。また、コインロッカーも設置している。
東武鉄道
2008年5月18日より、改札口にウォークインカウンター(カウンター形式の有人通路)が設置された。同年12月頃から2009年3月頃にかけてホームのイメージアップ工事を行うとともにLED式発車標が設置され、出口案内板をピクトグラム化したものに変更した。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■東上線 | 上り | 朝霞台・和光市・池袋方面 有楽町線 新木場・副都心線 渋谷・■東急東横線 横浜・■みなとみらい線 元町・中華街方面 |
2 | ■東上線 | 下り | 坂戸・森林公園・小川町方面 |
改札内の商業施設
改札階
- ACCESS(売店)
- 東武ブックス(書籍) 川越店
1番線ホーム
2番線ホーム
- 達磨(立ち食いそば・うどん店) 川越下り店
JR東日本
島式ホーム2面3線を有する地上駅。番線の表示は東武東上線からの通しとなっている。
当駅は、川越線における運用上の拠点駅[1]となっており、早朝の一部列車[2]を除き、大宮駅方面(埼京線方面)、高麗川駅方面(八高線方面)のいずれの両方向からも川越線を乗り通すには当駅で乗り換えが必要である。
上下本線の間に中線が入る形で、平日朝ラッシュ時以外は主に中線に高麗川方面への列車が発着する。中線は両側にホーム(4・5番線)を有しており、大宮方面への列車が3・6番線いずれのホームに入線しても階段の上り・下りなしに乗り換えができるようになっている。
のりば
番線 | 路線 | 方向 |
---|---|---|
3 - 6 | ■川越・埼京線 | 大宮・池袋・新宿・大崎・りんかい線方面 |
■川越線 | 高麗川・東飯能・八王子方面 |
- 本項では高麗川方面のラインカラーを■灰色で表すが、実際の案内は両方向とも■グリーンのみ用いられている。
- 朝ラッシュ時は、主に大宮方面が4・5番線を、高麗川方面が3・6番線を交互に使用する。これは、大宮方面行において乗降分離による整列乗車を実施しているためである[3]。
- 日中時間帯は、5・6番線は使用されず、大宮方面が3番線を、高麗川方面が4番線を使用する。なお、2010年3月のダイヤ改正までは大宮方面が3・6番線を、高麗川方面が4・5番線を交互に使用していた。
- 夕ラッシュ時以降は、主に大宮方面が3・6番線を、高麗川方面が4・5番線を交互に使用する。
- 高麗川方面の電車は終日ボタン操作による乗降ドアの半自動扱いを実施しているが、発車時刻の約1分前になると半自動扱いが解除され、すべての乗降ドアが開く。
- 3・4番線にはホーム上に常時立ち番が配置されており、案内放送や客扱終了合図を行う。
- 改札周辺には、びゅうプラザ、みどりの窓口、自動券売機(指定席券売機併設)、VIEW ALTTE、KIOSKなどがある。
- 貨物駅でもあった時期なら川越線と東武東上線は線路が繋がっており、当時は東武の車両を出搬入する際に当駅を使用しており、連絡線では貨物列車以外でも稀に団体列車の行き来もあった。
- 非電化の頃は、1面2線の島式ホームだった。
改札内の商業施設
改札階
- NEWDAYS
- GIFT GARDEN
- BECK'S COFFEE SHOP
- そば処 小庵 喜多
利用状況
- 東武鉄道
- JR東日本
近年の1日の平均乗降・乗車人員の推移は以下の通りである。
年度 | 東武鉄道 | JR東日本 | |
---|---|---|---|
乗降人員 | 乗車人員 | 乗車人員 | |
1999年(平成11年) | 58,809 | 35,473 | |
2000年(平成12年) | 58,306 | 35,181 | |
2001年(平成13年) | 115,628 | 58,272 | 35,278 |
2002年(平成14年) | 115,015 | 57,951 | 35,177 |
2003年(平成15年) | 116,164 | 58,625 | 35,273 |
2004年(平成16年) | 116,922 | 59,009 | 35,719 |
2005年(平成17年) | 116,615 | 58,903 | 36,149 |
2006年(平成18年) | 117,270 | 59,265 | 36,997 |
2007年(平成19年) | 120,505 | 60,641 | 37,811 |
2008年(平成20年) | 122,438 | 61,487 | 37,939 |
2009年(平成21年) | 121,773 | 61,068 | 37,098 |
2010年(平成22年) | 121,558 | 60,909 | 36,780 |
2011年(平成23年) | 121,051 | 60,739 | 36,344 |
2012年(平成24年) | 123,242 | 36,936 |
駅構内(改札外)
- エキア川越(駅構内商業施設) - 出店店舗の詳細は東武鉄道公式サイト「川越駅 店舗のご案内」を参照。
- ルミネ 川越店(駅ビル) - 出店店舗の詳細はルミネ公式サイト「フロアガイド」を参照。
駅周辺
当駅は、川越市の代表駅である。
東口は表口にあたり、当駅周辺から本川越駅周辺にかけて商業施設が集中し、賑わいを見せている。東口直結のペデストリアンデッキは、アトレマルヒロ2階通路を抜けてクレアモール入口まで続いている。また、ペデストリアンデッキは東上線・川越線の線路を跨いで西口側へも伸びている。クレアモールは川越新富町商店街振興組合と川越サンロード商店街振興組合の統一名称であり、川越駅から北に約1kmの繁華街が続く関東有数規模の商店街である。
西口はかつて川越少年刑務所が駅前にあるなど裏口然としていたが、その後企業のオフィスビル・学習塾・予備校が立地するようになった。現在、広域再開発計画を推進中である(後述)。
2007年4月1日より、駅周辺は川越市路上喫煙防止条例による路上喫煙禁止地区とされた[6]。
「小江戸」と呼ばれる江戸の面影を残した旧市街地(いわゆる「蔵造りの町並み」)は、当駅から北へ1km以上離れた場所に位置している。
西武鉄道新宿線の本川越駅との連絡は、徒歩の場合、クレアモールを一直線(徒歩15分程度)でまっすぐ抜けるか、バスなどが通る「アカシア通り」「中央通り」を回る。路線バスは東口・西口いずも便があるが、東口の方が本数は多い。運賃は100円で統一されている。
「川越市中心部の3駅を一体化する統合案」が川越市建築設計協会などから出されている[7]が、実現の目処は立っていない。
東口
- 本川越駅 - 西武新宿線
- 埼玉県警川越警察署 川越駅前交番
- 川越脇田郵便局
- アトレマルヒロ
- 川越市役所 南連絡所
- クレアモール(商店街)
- 川越マイン
- 川越モディ(旧・川越丸井跡)
- 東武ホテル
- 丸広百貨店 川越本店
- 埼玉県立川越工業高等学校
- 埼玉県立川越総合高等学校
- 埼玉県道39号川越坂戸毛呂山線
※川越市旧市街(川越市役所・大手町方面)へはバス利用が便利。
西口
- ヤオコー 本社ビル
- 埼玉医科大学 かわごえクリニック
- 東進ハイスクール 川越校
- 駿台予備学校 現役フロンティア川越校
- 河合塾 川越現役館
- 大宮予備校 川越校
- 四谷学院 川越校
- 市進予備校 川越校
- 日能研 川越校
- 埼玉りそな銀行 川越南支店
- 武蔵野銀行 川越南支店
- 群馬銀行 川越支店
- 川越市立川越高等学校
- 国道16号
- 埼玉県川越地方庁舎
- ヤオコー 川越新宿(あらじゅく)店
- 川越新宿郵便局
西口広場再開発
西口に埼玉県・川越市・民間が共同で建設する「西部地域振興ふれあい拠点」(2014年度完成予定)に合せて、西口駅前広場も大きく再開発された。現在の駅前噴水広場と地下道は廃され、バス・タクシーなど公共交通と一般車両の乗降場所を区分した形状となり、駅舎2階から70mのペデストリアンデッキを建設し広場を横断する形に変更された[8]。この工事は2014年3月26日に竣工し供用開始された[9][10][11][12][13]。
バス
路線バス
路線バスのバス停は、東武バスはすべて東口側に、他社は主に西口側にある。東口乗り場はペデストリアンデッキ・階段・エレベーターで駅出口と直結している。
- 東武バスウエスト(川越営業事務所。若02・東坂02系統と川越09系統の一部は坂戸営業所、川越06系統のうち平方・上尾駅西口行は上尾営業所)
※ 池袋駅西口からの深夜急行バス「ミッドナイトアロー川越号」は東口に到着する。
コミュニティバス
- 川越シャトル西口発着便
- 川越シャトル東口発着便
空港連絡バス
停留所は西口にある。
高速バス
停留所は西口にある。
西口(自由広場前)停留所から出発する便
スクールバス
川越市近辺の私立高等学校へのスクールバスが複数運行されている。主に西口の西武バス停留所および周辺道路から発着する。
隣の駅
- 東武鉄道
- ■東上本線
- 東日本旅客鉄道
- ■川越線・埼京線(上り)
- ■川越線・八高線(下り)
- 南古谷駅(一部) → 川越駅 - 西川越駅
脚注
- ↑ 埼京線直通用の10両編成は、西川越以西の各駅のホーム有効長の関係から当駅までの運転となる。民営化直後までは大宮 - 高麗川間を直通運転する列車があった。
- ↑ 南古谷始発(川越車両センターからの出区列車)の高麗川方面行が3本設定されている。
- ↑ 列車により4番・5番のいずれかが乗車ホームとなる。
- ↑ 東武鉄道 駅情報(乗降人員)
- ↑ JR東日本 各駅の乗車人員
- ↑ 路上喫煙禁止地区の指定について - 川越市役所
- ↑ JR・東武・西武の川越3駅に一体化案 埼玉 - asahi.com 2012年1月10日(2012年1月10時点でのアーカイブ)
- ↑ デッキでバリアフリー化 川越駅西口駅前広場改修 市が概要 - 東京新聞 2012年1月22日
- ↑ 川越駅西口駅前広場リニューアル(川越市)
- ↑ 川越駅西口駅前広場改修事業完成記念式典
- ↑ 川越駅西口駅前広場リニューアル
- ↑ 川越駅西口駅前広場供用開始
- ↑ ニュース小江戸 川越駅西口前新広場
- ↑ 森林公園営業所が担当。
- ↑ 川越営業事務所が担当。
- ↑ 八尾営業所が担当。
- ↑ 川越経由は富士急山梨バスが運行、所沢経由は西武バスが運行。[1]富士急山梨バスも参照。