「三菱重工業」の版間の差分
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2007年7月24日 (火) 18:18時点における版
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三菱重工業株式会社(みつびしじゅうこうぎょう、英名:Mitubishi,Heavy,industries,Ltd.)は、日本の企業。1908年7月27日に三菱造船に社名変更した。現在のイメージキャラクターは吹石一恵(象の着ぐるみを着ている)。
目次
概要
三菱グループの中でも三菱東京UFJ銀行・三菱商事と並んで「三菱グループ御三家」と呼ばれる中核企業である。
創業者は、三菱財閥の二代目である岩崎弥之助。1884年(明治17年)に工部省長崎造船局の払い上げを受け、これを長崎造船所としたことから始まった。以後造船の他に、重機・自動車(のちの不祥事を起こす三菱自動車工業)・航空機などの分野に進出。また、日本における兵器製造の中止として発展、有名な日本海軍の戦艦や戦闘機の設計・製造を担当したのも三菱重工業である。
このようなワガママな企業であるためか戦後GHQによって3社に分割されたが、1964年(昭和39年)に再統合。三菱グループは重工業分野に強かったために1950年代から1971年ころの高度経済成長期に大きく発展したと言われているが、戦後の三菱重工業はその中核を狙い、日本最大規模の重工業メーカーとして発展した。いまや世界を代表する重工企業にまで発展している。また、エアコンも製造している。
現在は、造船・原子力・ガスタービン・産業機械などのほか航空機やロケットエンジンを製造。また伝統ともいえる兵器製造でも、防衛庁(現在は防衛省への納入実績第一位の企業であり、戦闘機・ヘリコプター・イージス艦を含む護衛艦・戦車などを製造している。また、鉄道車両(電気機関車・懸垂型モノレール・新交通システム・LRVなど)の製造、さらにはビーバーエアコンや事業所向け大型冷凍機・ETCシステムの製造で知られる。
過去には「シルバービジョン」というスクーターも製造していた。
本社と主な事業所
その他、研究所等が関東、東海、仙台、九州などに存在する。ちなみに、丸の内の旧本社ビルは文部科学省の仮庁舎となっている。
主な関連会社
- 株式会社東洋製作所 - 本社:東京都品川区、冷凍・空調設備機器製造販売、東京証券取引所第二部上場、証券コード6443
- 新キャタピラー三菱株式会社 - 本社:東京都世田谷区、建設機械の製造販売・リース。アメリカキャタピラー社の合同出資企業。
- 三菱農機株式会社 - 本社:島根県八束群東出雲町、農業機械、汎用機の製造販売。
- 三菱自動車工業株式会社 - 本社:東京都港区
- 新菱冷熱工業株式会社 - 本社:東京都新宿区、三菱電機スリムエアコン等空調設備の製造・販売。
- 三菱ふそうトラック・バス株式会社 - 本社:神奈川県川崎市
沿革
- 1884年(明治17年)創業
- 1908年(明治41年)7月 、社名変更。三菱造船(株)となる。
- 1917年(大正6年)電気機器の販売を開始。
- 1921年(大正10年)三菱電機分離。
- 1934年(昭和9年)社名変更。三菱重工業(株)に。
- 1944年(昭和19年)頃、東日本重工業・中日本重工業・西日本重工業へ分割。
- 1950年代3社が、それぞれ三菱日本重工業・新三菱重工業・三菱造船へ改称。
- 1964年(昭和39年)創業81周年に、3社が合併し、新生三菱重工業株式会社が誕生。
- 1967年(昭和42年)業務用エアコンを量産し始める。
- 1970年(昭和45年)自動車部門が三菱自動車工業として独立。
- 1986年(昭和61年)基盤技術研究所設立。
- 2003年(平成15年)本社を東京・丸の内から東京・品川に移転。
- 2005年(平成17年)三菱自動車工業を持株法適用会社とした。
航空宇宙関連
宇宙機器
自衛隊
- T-2高等練習機
- F-1支援戦闘機
- F-2A/B支援戦闘機(ロッキード・マーティン共同開発)
- OH-1観測ヘリコプター(川崎重工業、分担生産)
- P-X対潜哨戒機(川崎重工業、分担生産)
- C-X輸送機(川崎重工業、分担生産)
- ライセンス生産
- F-86F戦闘機(ノースアメリカン、ノックダウン生産あり)
- F-104J/DJ要撃戦闘機(ロッキード、DJ型はノックダウン生産のみ)
- EJ/EJ改要撃戦闘機(ロッキード、DJ型はノックダウン生産のみ)
- F-15J/DJ要撃戦闘機(マクドネル・ダグラス、電気機器は国内開発)
その他、ヘリコプターも製造している。詳しくはこちら。
民間
- YS-11(分担生産。整備点検・修理も日本航空機製造から継続して行っている)
- MU-2
- MU-300(レイセオンに製造権売却、ビーチジェット400)
- MH2000
- MRJ:環境適応型高性能小型航空機(開発中)
- ボーイング製品(共同開発・分担生産)
- ボーイング737(内側フラップなど生産)
- ボーイング747(内側フラップなど生産)
- ボーイング747-400BFC(カーゴドア・扉口パネルの生産)
- ボーイング767(YX共同開発)
- ボーイング777(共同開発)
- ボーイング787 ドリームライナー(共同開発、複合材製主翼)
- エアバス製品(分担生産)
- ボンバルディア製品(共同開発)
- グローバルエクスプレス(主翼・中胴の設計・製造、プロダクトサポート)
- DASH8Q-400(リスクシェアリングパートナー:中胴、後胴、垂直尾翼、水平尾翼、エレベーター/ラダー、ドアなど全体の半分近くの設計・製造)
- CRJ-700/900(後胴の設計・製造、プロダクトサポート)
- チャレンジャー300(主翼の設計・製造、概念設計JCDPから参加)
- チャレンジャー5000(主翼の設計・製造)
- シコルスキー製品
- S-92ヘリコプター(共同開発、胴体キャビン担当)
エンジン
- LE-7Aロケットエンジン(H-IIAロケット搭載)
- LE-5Bロケットエンジン(H-IIAロケット搭載)
- MB-XXロケットエンジン(ボーイング共同開発)
- TS1ターボシャフトエンジン(OH-1搭載)
- MG5ターボシャフトエンジン(MH2000搭載、TS1の民間型)
- PW4000ターボファンエンジン(共同開発)
- プラット・アンド・ホイットニーと日独伊蘭ベルギー・ノルウェー・シンガポール・韓国共同開発(B747・B767・B777・MD11・A300・A310・A330に搭載)
- V2500ターボファンエンジン(共同開発)
- 日米英独伊5カ国7社共同開発(MD90・A319・A320・A321に搭載)
- トレント1000ターボファンエンジン(共同開発)
誘導機器
- 地対空誘導弾ナイキJ MIM-14(ウェスタン・エレクトリックからライセンス生産)
- 地対空誘導弾パトリオット MIM-104:PAC-2(レイセオンからライセンス生産)
- サイドワインダーミサイル AIM-9L(レイセオンからライセンス生産)
- 69式空対空誘導弾 AAM-1(殆ど量産せず)
- 90式空対空誘導弾 AAM-3
- 04式空対空誘導弾 AAM-5
- 97式魚雷
- 89式魚雷
その他
- VLS:ミサイル垂直発射装置(ロッキード・マーチンからライセンス生産)
- PAP-104 MARK5:遠隔制御式機雷処分具(フランスECAからライセンス生産)
第二次世界大戦前
大日本帝国陸軍
- 己式一型練習機(アンリオ HD.14E2)
- 八七式軽爆撃機
- 九二式偵察機
- 九二式重爆撃機
- 九三式重爆撃機
- 九三式双発軽爆撃機
- 九七式重爆撃機
- 九七式軽爆撃機
- 九七式司令部偵察機
- 九九式襲撃機
- 九九式軍偵察機
- 一〇〇式司令部偵察機
- 四式重爆撃機「飛龍」
- キ-八三式試作遠距離戦闘機
大日本帝国海軍
- 一〇式艦上戦闘機
- 一〇式艦上雷撃機
一〇式艦上偵察機
- 一三式艦上攻撃機
- 八九式艦上攻撃機
- 九六式艦上戦闘機
- 九六式陸上攻撃機
- 九七式二号艦上攻撃機
- 九八式陸上偵察機
- 零式艦上戦闘機
- 零式水上観測機
- 一式陸上攻撃機
- 局地戦闘機「雷電」
- 十七試艦上戦闘機「烈風」
- 十九試局地戦闘機「秋水」(陸海軍共同開発)
民間機
- ひなづる型旅客輸送機(英エアースピード社ライセンス生産)
- 雁型通信連絡機「神風号」
- 三菱式双発飛行機「ニッポン号」
- MC-20型旅客機
原動機関連
原子力プラント
自然エネルギープラント
ガスタービン
- 詳しくは[1]で。
紙・印刷機械事業部
- 印刷機においても「New DAIYA」など、たくさんの機械を製造・販売している。
船舶
- 長崎・神戸・下関造船所、横浜製作所で船舶の建造、修繕などを行う。
機械・鉄鋼事業本部
- 廃棄物処理プラントなど、非常にたくさんの機械を製造している。
出身著名人
関連項目
- 三菱重工業サッカー部(浦和レッドダイヤモンズの前身)
- 三菱財閥
- 三菱グループ
- 三菱重工爆破事件
- 新菱冷熱工業(同社が第二位株主)
- テクノ菱和(同社の主力代理店)
- 神戸発動機
- ワザあり!にっぽん(中京テレビ・日本テレビ系でかつて放送していた一社提供(末期は降板)番組。同社の関連会社であるリョーインが技術協力をしていた)
- 長崎造船所 (主に戦前の沿革について)
参照
外部リンク
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