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この項目では、について説明しています。総合テレビの定時ニュースを各時間ごとに記事化した一覧については「NHKニュース (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
NHKニュース | |
---|---|
放送局 | 日本 |
ジャンル | 報道番組 |
放送期間 | 1953年2月1日[1] - 現在 |
放送時間 | 当該記事を参照 |
制作局 | 日本放送協会(NHK) |
企画/PD | |
監督/総指揮 | |
演出 | |
原作 | |
脚本 | |
出演者 | こちらを参照 |
ナレーション | |
音声 | モノラル放送 |
字幕 | リアルタイム字幕放送[2] |
データ放送 | |
オープニング | |
エンディング | |
公式サイト | NHKニュース |
特記事項: | |
『NHKニュース』(エヌエイチケイ・ニュース)は、NHKテレビ・ラジオの全国向け定時ニュース番組である。『NHKニュース7』の開始までは、19時のニュースもこのタイトルを名乗っていた(ただし新聞では「7時のニュース」と表記されたこともある)。
目次
全体の概要[編集]
国内は54の放送局のほかに支局、駐在・報道室などを通じて取材活動を行う。記者クラブの多くにも在籍している。海外ではニューヨークにアメリカ総局、パリにヨーロッパ総局、北京に中国総局、バンコクにアジア総局をそれぞれ構え、10か所に支局を、21か所に駐在・事務所を設置して取材活動を行っている。
このほか、400か所以上にのぼるロボットカメラを東京のニュースセンターにて一元管理するシステムを導入している(もちろん各放送局でも地元分を操作することは可能である)。映像・音声は24時間伝送されているため、地震発生時や航空機の不時着時など「たまたま映っていた」映像をもニュース素材として使用することができる体制が整っている。
NHKが取材する映像素材は原則としてすべてハイビジョンカメラ(ハイビジョンカメラによるニュース取材は1997年頃から)によるものとなるが、駐在・報道室の中にはハイビジョン設備が整備されていない所が一部残されている。ただし、ハイビジョンによるニュース取材のための設備整備は、2003年度までに全国すべての放送局で完了しているため、ハイビジョンによるニュース取材は、全国ほぼすべての地域で行われている。また、海外支局のほとんどの地域でも、ハイビジョンによるニュース取材が行われている。
公共放送であるNHK特有の事由として、基本的に商標(主に商品名)は一般的な呼称に言い換えられている点が挙げられる。iPodは携帯音楽プレーヤー、ヤクルトは乳酸菌飲料、ファミコンやWiiなどのゲーム機器は総称して家庭用ゲーム機となる。ただし、人命に関わる内容(リコールなどや下記に記述の「薬」に関するもの)を中心に、商品や商品名がそのまま放送される事がある[3]。2009年新型インフルエンザの世界的流行に端を発したインフルエンザ関連のニュースが挙げられ、治療薬の「タミフル」(一般名:オセルタミビル)や「リレンザ」(同:ザナミビル)は商品名を使用した。
テレビ放送[編集]
現在のNHKニュースタイトルロゴは2009年(平成21年)度(同年3月30日より)から使われている(ニュースの文字部分)。初代ロゴは不明 - 1989年度(直線で角張った文字)。2代目は1990年度 - 2008年度まで使用されていた(後に曲線調に変更されたが、一部の地方放送局では現在も使用している)。
テレビに関しては、報道局のみで制作するニュース番組は全て『NHKニュース』として放送し、他の部署(解説委員室、社会情報部など)や番組専属の部署(おはよう日本部など)が担当した際は『ニュースセンター9時』や『NHKニュースワイド』などの番組名がつく。
第1回のNHKニュースは、1953年2月1日の開局当日夕方3時から15分間『NHKテレビジョンニュース映画』と銘打って放映された。これは週間ニュース番組で、日本映画新社へ制作を委託し放送したものである。またデイリーニュースも、1日に2回、午後0時と午後7時に放送されたが、内容は、ニュース項目や事件現場の地図を紙に書き、写真とともにテレビカメラで写した上で、ラジオニュースの原稿に合わせてアナウンサーがナレーションをするものであった。一方、フィルム映像によるニュースは、国内・海外ともに「週間ニュース」の放送枠にて放送された。
1954年には、自前で映像取材可能な態勢が整い、本格的な映像入りのデイリーニュースの放送を開始したが、この時点でNHK内部にフィルム現像設備が無かった為、外部の現像所に現像を依頼し、その後編集の上放送した事もあって、速報性には乏しかった。また地方の放送局が取材した映像も、未現像のまま東京に空輸した上で現像されてから放送されたので、取材日より数日遅れで放送される事になっていた。この様な状況は、現像設備を各局に設け、マイクロ波回線網の整備が進むのに伴い改善され、速報性も兼ね備えたテレビニュースの放送が可能となった。
1957年10月に放送開始した『けさのニュース』(午前7時 - 7時15分)では、これまでとは異なりアナウンサーがテレビカメラの前でニュースを読む、所謂「顔出しニュース」の放送形態が採用された。また1960年4月に放送開始した『NHKきょうのニュース』(午後10時~10時20分)では、スライド[4]に表示されたニュースタイトルや写真が、アナウンサーとともに一つの画面に映される、現在のニュース番組の原型となる形態が、NHKでは初めて登場した。『きょうのニュース』は、のちに午後7時から30分の番組となり、現在の『NHKニュース7』の原型となった。
1974年4月、『ニュースセンター9時』の放送が開始され、アナウンサーでは無いキャスターがニュースを読むという、新たな形のニュース番組が登場した。また1980年4月には、朝の時間帯に放送されていたニュースと『スタジオ102』を統合して、『NHKニュースワイド』の放送を開始した。
1988年4月に大改編を実施。『NHKモーニングワイド』『イブニングネットワーク』『NHKニュースTODAY』が放送開始された。しかし、1時間20分の長時間番組であった『NHKニュースTODAY』は視聴率的に苦戦し、半年後に60分に短縮、1990年4月に『NHKニュース21』に変更。午後11時台にはニュースショー的な番組である『ミッドナイトジャーナル』の放送を開始した。
1993年4月の番組改編で『NHKニュース おはよう日本』が放送を開始。午後9時台は30分のニュース番組『NHKニュース9』と情報番組『クローズアップ現代』となる。一方で午後7時台のニュースが1時間枠に拡大、『NHKニュース7』となった。それぞれの番組は、『おはよう日本』が「おはよう日本部」、『ニュース7』など夜の全国向けニュースを「ニュース7部」と呼ばれる部門が担当するようになった。また、1995年度は昼の定時ニュースの気象情報にBGMを流したり、1995年度から1996年度までの昼間・夜間の一部時間帯で『NHKニュース』のロゴと時間を示すパターンデザインが置かれていたことがあった。
2000年4月の番組改編では、『ニュース7』が30分に短縮、『ニュース11』が午後10時台に移動した上で、ニュース10プロジェクトによる『NHKニュース10』が登場した。ニュース7部は「テレビニュース部」に変更される。
2001年から『ニュース7』で字幕放送を開始。生放送の字幕放送は音声認識ソフトを使用する方法しか無く、認識しやすいキャスターの音声のみを認識するものだった。VTRは対応しない為、日本語のコメントを字幕スーパーの表示で済ませることが多くなる。勿論聴覚障害者への配慮が前提(多言語からの翻訳同様に省略部分を補い、方言や訛りなどを修正を加えて読みやすいようにする)。
2004年4月を機に時報表示と時報音を取りやめた。デジタル放送とアナログ放送で数秒のタイムラグが生じる為。総合テレビでは時報を午前7時、正午、午後7時の3回実施していたが、それぞれニュース番組の直前(ないしは最中)に放送する格好だった。神戸局では、兵庫県内のうち特に阪神地方において大阪局の電波も届いていることから、どちらを受信しているかを明確にするため、その時刻になった瞬間に、風見鶏に見立てたオリジナルロゴのテロップをテレビ画面の右下に流している。
ローカルニュースについて、それぞれの放送局で制作のローカルニュースについても『NHKニュース』のタイトルで放送、2006年4月から1年間放送された「スポーツ&ニュース」のローカルニュースも同様。しかし、『首都圏ニュース』や『NHKニュース岡山』など、独自タイトルで放送するケースがあり、平日夕方18時台のローカルニュースは『首都圏ネットワーク』などの番組名がつく。
国会会期中は、その日の一番早い(午前0時以降の)ニュースでその前日に成立した法律の概要が紹介される。NTSC(アナログ地上波、アナログBS、NHKワールド・プレミアム)はレターボックスではなくハイビジョン画質をNTSC標準画質にダウンコンバートした上で両端をサイドカットした4:3サイズで放送(タイトルが付いているワイドニュース、土曜スポーツタイム・サンデースポーツも同様)していたが、2010年7月5日のおはよう日本以後は全てのニュースがレターボックス16:9サイズである(ただし、その後もすべてのニュースでテロップがサイドカットを意識した配置になっているが、同時期から一部の全国・ローカルニュース番組で、2010年9月27日以降はNHKワールドTVの英語ニュース番組全般を除いたすべてのニュース番組(NHK BSニュースも含む)が民放各局のニュースと同様、画面いっぱいにした配置となっている)。
総合テレビ以外での放送[編集]
NHK BS1(旧・衛星第1)はテレビニュース部による定時ニュースを放送。2010年度までは総理大臣の記者会見や皇室関連・重大ニュースがあった場合は総合テレビの同時放送を実施。
NHKワールドTVでは日本語と英語の双方でテレビニュース番組を放送していたが、2009年2月2日からは完全独自編成による英語のテレビニュースを放送している。また状況により、画面下に英語字幕をティッカー形式で表示して放送されている。
衛星第2テレビは閉局した2011年3月31日まで難視聴対策用に総合テレビの一部ニュース番組の同時放送を実施していた。重大ニュースによる放送時間延長にも対応していた。デジタル放送では2003年12月の地上デジタル放送の開始にあわせて16:9サイズでの放送になった。
衛星ハイビジョンは2000年12月1日の開局から2006年12月31日の正午のニュースまで、BS2同様に総合テレビ同時放送を実施した。プロ野球中継や大晦日のデジタル紅白歌合戦(前説番組)その他、特別番組(2005年に1回だけ「NHK音楽祭」の生中継があった)がある時、『NHKニュース7』が休止となっていた。また、総合テレビとの同時放送を行っていた期間は、画面右上部に「ハイビジョン同時放送」のアイコン表示があった。
NHKワールド・プレミアムは原則として総合テレビとBS1のニュース番組を同時放送する。2009年2月に無料放送のNHKワールドTVが英語放送に転換することを受け、有料放送のワールド・プレミアムは2008年10月から一部時間帯でノンスクランブル放送(無料放送)を実施。配信サービス対象外の日本国内を含め、ワールド・プレミアム未契約者も無料で視聴できる[5]。ノンスクランブル放送は地震や津波などの緊急報道時にも適用される。
ラジオ放送[編集]
ラジオ放送はラジオセンターから毎正時(00分)に『NHKニュース』を放送。『NHKニュース』という番組名でないのは19:00の『NHKきょうのニュース』平日22:00の『NHKジャーナル』(祝日の場合は22:15までNHKニュース)。平日と土曜朝(祝日と年末年始を除く)には毎時30分からも放送している。災害報道などの緊急時には、土日祝日でも毎時30分からニュースが放送される。大部分の時間帯はNHKワールド・ラジオ日本でも同時放送されている。
ラジオ第1のローカルニュースは7時、12時、19時(「NHKきょうのニュース」)の全国向けニュースのあとに放送。深夜は月曜から金曜日23:10、土曜日・日曜日・祝日は23:05から放送。毎時55分のローカル放送の中でニュースを伝えることもある。
FMではラジオ第1との同時放送を実施、毎日7:00、12:00、19:00の3回放送。2006年3月までは23:00にも放送。場合によってはFM独自放送となる。
NHKワールド・ラジオ日本の場合、国際放送局が制作する日本語ニュースを放送。以前は全時間帯で行っていたが、ラジオ第1放送同時放送枠の拡大により、昼間の時間帯の1日3回に縮小。そのほか、英語など各国の言語で伝える外国語ニュースもある。その中の英語・中国語・朝鮮語・スペイン語・ポルトガル語のニュースについては、ラジオ第2放送で同時あるいは時差放送が行われている。
地上デジタルラジオでもラジオ第1の正午のニュースと午後7時のニュースを実用化試験として同時放送していた。
特別編成[編集]
ニュース内容が社会的に大きな出来事である場合には通常編成を変更して特別編成が組まれる。首班指名選挙などの政局、GDP発表や事件など重要性のあるニュース、台風や地震・津波などの自然災害などに対し、ニュース速報や定時ニュースの時間拡大および特設ニュースの設置といった対応をとる。
基本的に、重要な事件・災害などが発生した場合や、日本への台風の上陸・通過が予想される場合は、総合テレビ・ラジオ第1・BS1・NHKワールドなどの総合編成を実施するチャンネルで通常編成を変更して対応する。大相撲などのスポーツ中継は短縮したり教育テレビやFM放送に振り替えて放送する。過去には「臨時ニュース NHK」のタイトル画面を表示していた事もある。
また原則として、最大震度6弱以上の地震が発生した場合、東京・渋谷のニュースセンター内にある送出「開始」ボタンを押下することにより、NHKの送信している国内放送および国際放送NHKワールド(NHKワールド・プレミアム、NHKワールド・ラジオ日本)全ての放送を強制中断し、東京の(総合テレビ用の)ニュースセンターから全波一斉に放送する「七波全中」を行う。この一斉放送を開始する際にチャイム音が流れる。大津波警報・津波警報の発令が臨時ニュース開始より先にあったときは、緊急警報放送の信号音のみでチャイムは省略する。昭和天皇崩御の一報を伝える際にもチャイムを鳴らしたことがある。
地震以外に全波一斉放送した事例として、次の3件がある。
- 1980年5月19日の衆議院解散(1980年5月16日の第2次大平内閣不信任決議案可決による69条解散・通称ハプニング解散)
- 新元号「平成」決定 - 1989年1月7日
- 湾岸戦争開戦 - 1991年1月17日
なお、東京のニュースセンターでは、交替制でアナウンサーが24時間待機しており、いつでも放送に対応できる。ラジオ・テレビ同時放送となった場合、当然ながら映像のないラジオ放送でも総合テレビの音声がそのまま使われるため、アナウンサーが「テレビの画面は○○の映像です」という注釈をつけて、同時放送であることを意識して放送することが多い。この注釈を忘れる・または放送内容によって注釈を省略することもあるため、状況によってはラジオセンター側で音声をかぶせて注釈をつける(ボイスオーバー)こともある。
一旦全波一斉放送となった場合、ニュースの緊急度が下がるにつれて、全波一斉から段階的にチャンネルが離脱する。
2008年7月24日午前0時26分ごろ発生した「岩手県沿岸北部で発生した地震」の際に、同日0時28分から臨時ニュースが放送されたが、教育テレビの放送は同日1時17分で予定通り終了したほか、2009年8月11日午前5時07分に発生した「駿河湾での地震」でも同日6時00分から通常編成を行うなど、臨時ニュースでも、チャンネルによっては放送時間は守られる傾向にあるようである。また、2010年2月28日は午前9時33分にチリ地震による大津波警報・津波警報が長時間発令されたが、同10時00分には通常編成に切り替わった。ただし、警報・注意報発令地域を表示する日本地図は引き続き表示された。
昭和天皇逝去の報道の際、チャイムが何回も鳴らされ、テレビ画面には黒画面に白字の毛筆体で「天皇陛下崩御」と表示された。
NHKワールドTVは英語放送による完全独自編成となっているため、緊急報道は「NHK NEWSLINE」の放送スタジオから英語による臨時ニュースを放送、英語字幕のティッカー表示(背景色は赤)も行う。
NHKワールド・プレミアムは国内向け放送の強制的な切り替えから数秒の遅れが生じる。また、スクランブル放送の状態になっている場合は直ちにノンスクランブル放送に切り替える操作も行う。また、緊急警報放送の信号音は流れないが、NHKワールド・ラジオ日本では回線の都合で信号音が流れる。離脱の際、NHKワールド・プレミアムは断り書きのテロップが画面上に表示(「津波注意報(警報)関連のニュースは新しい情報が入り次第お伝えします」や「このニュースは日本時間○:○○で終了します」)その上で通常編成に戻る。NHKワールド・ラジオ日本ではラジオ第1放送との同時放送をほぼすべての時間で行っているため独自編成の放送がない限り離脱することはない。
通常番組が臨時ニュースによって打ち切られたか、放送できなかった場合、後日改めて放送される。場合によっては再放送されないこともある。
NHKニュース速報[編集]
総合テレビとBS1では定時ニュース番組を含む通常番組放送中に「NHKニュース速報」というニュース速報テロップを出すことがある。ラジオ第1では番組を中断する形で放送する。おもに重大な事件・事故の発生や進展、判決があった場合、皇室、政治、国際情勢に大きな動きがあった場合、都道府県知事・主要都市の市長・衆参両院議員の補欠選挙の開票で当選確実と判断した場合、プロ野球のリーグ優勝や日本一が決定した時など関心の高いスポーツニュース、これらを速報として放送する。定期的なニュース速報では日銀関連の情報が放送される。また気象警報や警戒情報の気象情報、交通機関(鉄道・高速道路)の不通や復旧に関する交通情報も放送する。
緊急地震速報と震度3以上を観測した地震に関する情報は国内のテレビ全波でテロップを通じて速報する。緊急地震速報では自動で警戒アナウンスが流れるがスポーツ中継や生放送の場合は出演者が改めて警戒アナウンスを行い、地震情報を伝える。テレビの全国ニュース放送時(気象情報や首都圏のローカルニュース放送時も含む)に震度3以上の地震情報があった場合、映像部分の表示を避ける為にニュースセンターの副調整室から出される逆U字型画面の青色スペース部分に表示される。
テレビでの「ニュース速報」は以前は民放と同様、2回繰り返しで出していたが現在は表示時間を1分程度と長めにして1回表示としている(交通情報でも同様。地震情報・気象に関する警報は従来どおり2回繰り返しで表示される)。マルチ編成時はメインチャンネル・サブチャンネルとも表示される。関東地方以外の総合テレビでは、地域独自編成(全国放送番組の時差放送も含む)が行われている場合、東京からの送出より数秒~1分ほど表示が遅れる。総合テレビ、BS1が放送休止中で停波していない状態の灰色画面でも情報が入った場合、速報テロップは表示される。全国送出の速報テロップに加え地方放送局から出されるローカルでのテロップも表示される場合、横文字は画面下に、縦文字は画面左右のどちらかに表示される。速報には2回鳴るチャイム音と「NHKニュース速報」ロゴが用意されているが、使用しないこともある。教育テレビでも高校野球中継時は速報テロップが送出される。 旭川局などごく一部の地方放送局では「NHKニュース速報 終」や「NHK地震情報 終」(「終」の字体はNHKニュース終了時と同じで、1世代前のNHKニュースタイトルロゴと同じ字体である)と表示されるところもある。
ラジオ第1放送では、ローカル放送の場合、通常の番組の最中にニュース内容をかぶせてしまう。全国放送で速報する場合は、生放送中では進行役が番組を中断(「ここでニュースが入りました」などコメント)してニューススタジオからニュースを伝えることが多い(番組によっては進行役のアナウンサーがそのまま担当する場合もある)。ラジオ第1放送と同時放送を行うNHKワールド・ラジオ日本でも全国向けの内容がそのまま放送される。FM放送でも大規模な地震があった場合は番組の途中でも地震関連のニュースが放送されることがある。
NHKワールド・プレミアムではニュース速報および地震情報といった速報テロップは一切表示しない。また、地震情報の際に表示する逆U字型画面は青色スペース部分もそのまま表示される。ただし、選挙開票速報放送時はNHKワールドでデジタル総合テレビ(関東広域放送)の放送映像を使用して当選確実者の速報テロップを流す関係上、ニュース速報(全国向け・首都圏向けに関係なく)のテロップもそのまま表示される。これは東日本大震災の特設ニュースでも発生翌日の3月12日8:53以降、同様の対応をとった。
データ放送[編集]
NHKテレビのデジタル放送では、データ放送を通じてニュース配信を行っている。デジタル総合テレビは全国分と受信機で設定した地域分の2種類。BS1は全国分のみ。いずれも記事(文字情報)のみで、写真等はない。24時間更新が行える体制ではあるが、深夜帯では更新頻度がかなり落ちるようである。また、地上デジタル放送・BSデジタル放送の全チャンネルでインターネット回線を利用して視聴者が希望する地域ごとのニュース配信も行っている(NHKデータオンライン)。
これまで標準画質放送だったデジタル衛星第1・第2テレビのデータ放送は気象情報(受信機で設定した地域)のみとなっていたが、2011年4月にBS1とBSプレミアムとしてハイビジョンチャンネル化される際、BS1でもデータ放送を通じた、ニュース配信を行うようになった(内容は総合テレビとほぼ同じであるが、以前のBSハイビジョンと同様、全国分のみとなる)。一方、BSプレミアムのデータ放送は番組情報が中心となっている。データ放送トップページ画面のフォーマットは全チャンネル共通。
インターネット[編集]
基本は放送素材の2次利用である。データ放送を開始したのち、2001年からデータ放送の内容をインターネット「NHKオンライン」を通じて再配信を開始した。パソコン端末と携帯電話端末向けのサービスを行っている。パソコン向けには映像配信も実施している(画角は16:9のワイドサイズ)。
また、その日に放送されたラジオニュース(7:00・12:00・19:00・22:00)を準備が出来次第音声配信を行っている。再生速度を「ふつう」「おそい」「はやい」から選択することができる。
台風や災害などが発生したときは安否情報のほかに、特設ページを設けて最新情報を伝える(記事のみ)。これを応用して法案成立が集中したときや、関心のある重大ニュースがあるごとに特設ページをその都度開設する。
カメラ付き携帯電話の普及に伴い、視聴者から事件・事故・地元の話題の写真や動画をインターネットで募集し、それを放送に利用することがある。その場合「視聴者提供」という字幕が表示される事がある。
インターネットでのニュース配信について新聞社や他の放送局は「民業圧迫だ」と繰返し非難している。理由としてインターネット配信がNHKの主たる目的である放送事業に直接関係していないとされている。一方で新聞社や他の放送局がインターネット事業の収益モデルを未だ確立していない現状もある。海外の事例を見ると、イギリスBBCはインターネットでの大規模なニュース配信を行っているように、公共放送としてインターネット配信を行うこと自体が必ずしも問題視されているわけではない。
動画ニュースでもオリンピックなどのように権利の関係上、日本国内でしか再生(視聴)できないよう特殊な設定がされているものも存在するため海外からアクセスをする場合は特に注意が必要である。
備考[編集]
スポーツ中継による変更[編集]
大相撲中継や高校野球放送時は、毎時30分のニュースを休止。毎時0分のニュースは頃合を見て放送する[6]。なお、地域によって放送される交通情報は毎時30分頃、また、各地ローカルの気象情報を午前中に1回、中継音声を中断して放送。ただし、ローカルでスポーツ中継を行う場合は緊急時の場合を除いては毎時0分のニュースは一切放送されない。
年末年始の放送[編集]
- 12月28日で御用納めとなるため、年末年始(12月29日~1月3日)にかけては特別編成の関係で定時ニュース枠が変更される。
- 1年最後のNHKニュースは紅白歌合戦のインターバルで放送される。但し、新聞の番組欄では歴日の上で新年最初となる午前0時過ぎ(ゆく年くる年の終了後)のニュースをその年の最終回と扱うため、それが年内最後とする向きもある。
定時ニュースにおけるアナウンサーのシフト[編集]
総合テレビ、ラジオ第1放送、NHKワールド・ラジオ日本(以下便宜的に「国際放送」と表記)で放送される(特に毎日決まった担当者がいるわけではない)定時ニュースの人員シフトは、同一の枠内で組まれている。都合により若干変更される場合もある。
定時ニュースに専従するアナウンサーは4~5人(そのほか、予備として数人程度入ることがある)。分担の内訳は:
- 日中
- 午前のラジオ第1(10時台、11時台)と午後の総合テレビを担当(平日のみ。土日祝の午後の総合テレビについては正午のニュースのアナウンサーがそのまま担当する)
- 午前のラジオ第1のみ担当(日祝のみ。11時台は「NHKニュースおはよう日本」の担当キャスターが入る場合もある)
- 午後のラジオ第1のみ担当(平日の場合は13:00と15:00~17:00、18:00(NHKプロ野球放送時のみ)。土・日、祝日は12時台から19時台まで(14時台を除く)連続担当)
- 午後のラジオ第1(平日の場合は13:30~15:00。土日祝は14時台のみであるが、土曜日は午前11時台も担当。日曜日・平日と重なる祝日の14時台はNHKニュース7のニュースリーダーが入る)と16:00の気象通報(ラジオ第2放送・土日祝。NHKニュース7のニュースリーダーは日曜日および平日と重なる祝日のみ担当)を担当
- 国際放送のニュース(11時台、13時台、16時台(土日祝)、18時台(平日))と16:00の気象通報(ラジオ第2放送・平日のみ)および海外安全情報(初回放送収録 祝日を含む月~金。状況によっては土日でも初回放送収録となる場合がある)を担当
- 夜間から翌朝
- 総合テレビのニュースのみ担当(ニュース以外の通常放送を放送している時間帯にニュースセンターでは災害・地震時の緊急報道を行うための模擬訓練が毎日行われる。これは深夜だけでなく、日中にも行われている)
- NHK BSニュースのみ担当(2時前~6時前)
- ラジオ第1放送のニュースのみ担当(時間は20:00、21:00、23:00、翌日5:00、6:00、7:00、9:00(日曜日を除く)。土日祝はこれに加え、22:00、翌10:00、11:00(翌日が平日の場合を除く)も担当。土日祝日でラジオ第1放送の19:00ニュース時間枠拡大の場合は19:00からのFM放送単独でのニュースも担当)
- 17:00からの株式市況の冒頭(ラジオ第2放送 平日のみ)、ラジオ第1放送のニュースを担当(ラジオ深夜便内の翌0:00、1:00、2:00と8:00。ローカル枠を含めると17時前から担当している)
- 22:00・翌朝9:10の気象通報、ラジオ第1放送のニュース(ラジオ深夜便内の翌3:00、4:00)を担当。以前は国際放送独自放送のニュースも担当していたが、海外の広範囲で津波の可能性がある場合、国際放送独自放送の臨時ニュースを担当することもある。
となっている(状況次第では若干変わる場合もある)。
東京アナウンス室、日本語センター、NHKラジオセンター(主にローカルニュースが中心)に所属する現役アナウンサーが入ることが多いが、NHKグローバルメディアサービス(G-Media NHK 旧・NHK情報ネットワーク)に所属(出向扱い)する現役アナウンサー(随時)、東京以外の局に所属する現役アナウンサー、嘱託扱いのOBアナウンサーが入ることもある。夜間は現役アナウンサーが3人、OBアナウンサーが2人(主に4.5.であるが、2.3.のときもある。日中の場合でも4.5.に多いが、夜間よりは頻度が少ない)担当することが多い。稀ではあるが、東京アナウンス室、日本語センター出向、G-Media出向、嘱託扱いのOBアナウンサーを問わず、東京に所属するアナウンサーでも地域拠点局・地方放送局のローカルニュース支援として派遣することもある。総合テレビのニュースに関しては以前は特に番組を持たない男性アナウンサーが主に担当していたが、ここ最近は『NHKニュースおはよう日本』の4時台・5時台のキャスター・リポーターが担当する確率が非常に高くなっている。
ラジオの放送(AM、FM、国際放送、デジタルラジオ共通)では最後に担当のアナウンサーを苗字のみ読み上げるが、担当者によってはフルネームで読み上げることもある(同じ苗字が多い場合など)。
総合テレビについては担当が時間ごとに固定されている場合が多く、平日は8:30・10:00と11:00・正午・13:00・18:00と17:00。土日については10:00と18:00と20:45。シフト上担当が流動する時期は、14:00・15:00・16:00の3回(いずれも平日)。ラジオ第1放送でも、正午のニュースはその日の『NHKきょうのニュース』に出演する男性アナウンサーが担当することが通例となっているほか、すべての曜日・時間帯ではないが、ある程度は担当者が曜日・時間ごとに固定されていることもある。
なお夜間・早朝の1.については、2007年以降合理化のため、平日深夜帯は『NHKニュース (午前0時)』担当者が、平日未明帯は『NHKニュースおはよう日本』4時台担当者が、これを担っている模様である。概ね午前2時を境に交代する形となっている。
前述の『紅白歌合戦』のインターバルで放送されるニュースの担当者は直前の『ニュース7』に出演する男性アナウンサーが担当している。
- 平日2:00-6:00
- 平日7:00-10:00
- 平日11:00-14:00
- 平日15:00-17:00とBS列島ニュース
- 平日18:00-21:00
- 平日22:00-翌1:00
- 土日祝2:00-6:00
- 土日祝7:00-12:00
- 土日祝13:00-19:00
- 土日祝20:00-翌1:00
の10種類があり、2.5.6.は男性アナウンサー3人が一週間専従(正職員)、1.7.は男性アナウンサー数人が輪番(出向職員を含めた正職員および嘱託職員)、3.4.8.~10.は女性契約キャスター5人が輪番している。
NHK以外での放送[編集]
サンテレビジョン、KBS京都テレビ、岐阜テレビ、サガテレビは開局した当時、NHKの12:00ニュース、19:00ニュース(現:NHKニュース7)を同時放送[7]していた。これは、それぞれ神戸、京都、岐阜、並びに佐賀の各放送局の県域テレビ放送(UHF)がまだ開始されていなかったことによるもの。 また、本土復帰前の沖縄でも沖縄テレビ放送や沖縄放送協会(NHK沖縄放送局の前身)で同時放送していた。
その他[編集]
ニュース番組内での地名表示は、通常、区町村では「(都道府県名・政令市名) ○○区(町村)」だが、2月のプロ野球のキャンプ関連のニュースでは、町村部でも「沖縄 (町村名)」(例:「沖縄 北谷」など)や「宮崎 南郷」と表示する。また、通常は道府県庁所在地の表示は、原則、都市名のみの表示だが、2010年5月29日23:20のニュースで、「米軍基地辺野古移転」関連ニュースでは「沖縄 那覇」と県名も表示した。
大規模地震発生時や台風接近・上陸時などは、全国ニュース終了後、ローカルニュースを放送する地域があり、その関係で通常全国ニュース終了時に「NHKニュース 終/制作・著作(改行)NHK」と表示されるが、「NHKニュース」と表示される場合がある。
1989年2月24日に行われた『昭和天皇大喪の儀』では、『NHKニューススペシャル』として放送された。
ラジオニュースでも、特に全国ニュースでは、インタビューや会見などを報じる際は、インタビューに応じる人物や、会見を開いている人物の肉声を流すケースが多い。
平日朝7時のラジオの全国ニュースでは、最初のメインニュースの紹介の際に、通常用いられるべき「このようなニュースを中心にお伝えします」とアナウンスするキャスターは少なく、大半のキャスターは、「このようなニュースをお伝えします」とアナウンスしている。
脚注[編集]
- ↑ 『NHKテレビジョンニュース映画』として放送。
- ↑ 午前9時、正午、午後1時・5時・6時で実施。
- ↑ 例:NHKニュースおはよう日本での「iPhone 4s」の発売開始日の銀座アップルストアからの中継や、「世界の記録を集めた本」への記録申請に関する話題で商品名である『ギネス世界記録』と言明する、など。
- ↑ 後にアイドホールの使用により、フィルム映像の映写も可能となった。
- ↑ ノンスクランブル放送される番組のうち、一部のニュース番組と「日曜討論」、「NHKのど自慢」がかつてBS2でも同時放送されていたためNHKワールド・プレミアムの受信環境があり、かつBS2も視聴できる環境にあった世帯では難視聴対策放送があったときの名残が見られる。
- ↑ ただし、2011年の選抜高校野球放送時は東日本大震災関連のニュースを中心に放送するため、試合の途中であっても時報のあとに毎時0分のニュースを定時刻に開始していた。
- ↑ 岐阜テレビは「岐阜放送ニュース」と改題して放映。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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