鐘ヶ淵駅
鐘ヶ淵駅(かねがふちえき)は、東京都墨田区墨田五丁目にある東武鉄道伊勢崎線の駅である。「東武スカイツリーライン」の愛称区間に含まれている。駅番号はTS 06。
年表[編集]
駅構造[編集]
ホームの有効長は10両編成に対応するが、東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線直通列車はすべて当駅を通過する。ホームが大きくカーブしているため、列車とホームの間が大きく空いている部分がある。
ホームの間には中線が敷設されているが、半蔵門線・東急田園都市線との直通運転開始に際して、通過列車用の本線と停車用の副本線を持つ、新幹線中間駅で多く見られる構内配線に改良された(後述)。当駅を通過する列車は追い抜きの有無にかかわらず通過線を経由する。ただし駅構内の曲線半径は小さく、かつ分岐器の通過線側が直線になっていないため、通過線を経由する列車は速度制限を受ける。とはいえ、構内通過時には車内の揺れが大きいことを配慮し、主に半蔵門線・東急田園都市線直通電車では当駅付近を通過する際、立席客に対して手すり・つり革などにつかまるよう注意を喚起するアナウンスがなされる場合がある。
下りホーム側に保線基地がある。
改札内に上下ホーム間の連絡通路はない。
トイレは、下り線側の改札付近と上り線ホーム中央にあり、いずれも改札内に設置されている。下り線側には、ユニバーサルデザインの一環として車椅子やオストメイトの利用に対応した多機能トイレも併設されている。
以前の配線[編集]
ホームに面した上下本線とその間に中線2本という構内配線で、中線は貨物列車・回送列車の待避・夜間帯泊や亀戸線運用車両の入線待機、臨時列車の通過追い抜き、西新井工場からの試運転列車の折り返しなどに使用されていた。この中線でも通過退避は可能であったが、南側にはダブル・スリップ・スイッチが、北側には上り方から下り方への片渡り線が設置され、上下線が同時に通過線を走ることができなかった。
これで半蔵門線・東急田園都市線直通運転を開始すると運転上の制約が大きくなるため、前述のダブル・スリップの撤去などを行い、新幹線中間駅で多く見られる構内配線に改良された。しかし立地条件の制約から通過線を直線にできなかったほか、下りは分岐器新設のためホーム部の改札口近くが使えなくなり、下りホームと改札口の距離が大きく離れるなどの問題点も生ずる結果となった。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■東武スカイツリーライン | 下り | 北千住・新越谷・東武動物公園・ ■伊勢崎線 久喜・■日光線 南栗橋方面 |
2 | ■東武スカイツリーライン | 上り | 曳舟・とうきょうスカイツリー・浅草方面 |
- 上記の路線名は旅客案内上の名称(「東武スカイツリーライン」は愛称)で表記している。
利用状況[編集]
2012年度の1日平均乗降人員は12,453人である[1]。
近年の1日平均乗降・乗車人員推移は下表のとおりである。
年度 | 1日平均 乗降人員[3] |
1日平均 乗車人員 |
---|---|---|
1992年(平成 | 4年)8,940 | |
1993年(平成 | 5年)8,674 | |
1994年(平成 | 6年)8,430 | |
1995年(平成 | 7年)8,273 | |
1996年(平成 | 8年)8,148 | |
1997年(平成 | 9年)7,918 | |
1998年(平成10年) | 7,575 | |
1999年(平成11年) | 7,311 | |
2000年(平成12年) | 14,757 | 7,121 |
2001年(平成13年) | 13,633 | 6,852 |
2002年(平成14年) | 13,079 | 6,584 |
2003年(平成15年) | 13,512 | 6,760 |
2004年(平成16年) | 13,162 | 6,548 |
2005年(平成17年) | 12,906 | 6,422 |
2006年(平成18年) | 12,801 | 6,345 |
2007年(平成19年) | 12,834 | 6,429 |
2008年(平成20年) | 12,859 | 6,444 |
2009年(平成21年) | 12,545 | 6,288 |
2010年(平成22年) | 12,495 | 6,233 |
2011年(平成23年) | 11,966 | 6,055 |
2012年(平成24年) | 12,453 | 6,236 |
駅周辺[編集]
墨田 も参照
バス路線[編集]
最寄りの停留所は、駅前にある鐘ヶ淵通り上の「鐘ヶ淵駅前」と、駅から北西方向約300mのところにある墨堤通り上の「墨田二丁目」で、京成バス・京成タウンバス・東京都交通局により運行される以下の路線が発着する。
- 鐘ヶ淵駅前
- 墨田区内循環バス「すみだ百景 すみまるくん・すみりんちゃん」北西部ルート:地蔵坂・森鴎外住居跡方面(京成)
- 墨田二丁目
その他[編集]
開業当初、駅は直線上に位置しており、路線も当駅の北東でゆるやかにカーブして堀切方面に向かっていた。しかし、荒川放水路の開削に伴い、1923年(大正12年)7月1日に当駅から北のルートが変更され、現在の荒川放水路の横をかすめるルートとなったため、その影響で当駅に急カーブができることとなった。
2007年6月30日に解散した企業であるカネボウ(事業としてはクラシエホールディングスが継承)の旧社名、鐘淵紡績(かねがふちぼうせき)および、元々は同根の企業であったカネカの旧社名、鐘淵化学(かねがふちかがく)は、鐘ヶ淵が創業の地であることにちなむ。