春日部駅
春日部駅(かすかべえき)は、埼玉県春日部市粕壁一丁目にある、東武鉄道の駅である。旧称は粕壁駅。
伊勢崎線(「東武スカイツリーライン」の愛称区間に含まれる)と野田線(愛称「東武アーバンパークライン」)が交差し、接続駅となっている。
駅番号は両線個別に与えられており、東武スカイツリーラインの駅番号はTS 27、東武アーバンパークラインの駅番号はTD 10となっている。
目次
歴史[編集]
- 1899年(明治32年)8月27日 - 東武鉄道(現・東武伊勢崎線)開業と同時に粕壁駅開設。
- 1929年(昭和4年)
- 1930年(昭和5年)10月1日 - 総武鉄道粕壁 - 清水公園間が開通。
- 1944年(昭和19年)3月1日 - 総武鉄道が東武鉄道と合併。総武鉄道線は東武鉄道野田線として改称。
- 1949年(昭和24年)9月1日 - 春日部駅に改称(1944年4月の町村合併により粕壁町から春日部町へ改称したことに対応するもの)。
- 1966年(昭和41年)9月1日 - 伊勢崎線、帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)日比谷線直通列車の乗り入れ開始。
- 1999年(平成11年)3月16日 - 特急スペーシアの一部列車停車開始。
- 2001年(平成13年)3月28日 - 特急スペーシアの全列車停車開始。
- 2003年(平成15年)3月19日 - 伊勢崎線、営団地下鉄(現・東京地下鉄)半蔵門線直通列車の乗り入れ開始。
- 2004年(平成16年)
- 2009年(平成21年)3月10日 - 野田線ホームに発車メロディを導入。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)3月17日 - 駅ナンバリングが導入される[4]。当駅には東武スカイツリーラインのTS 27と、野田線のTD 10という2つの番号が付与された[4]。なお、東武線における二重付番は当駅のみである。
- 2014年(平成26年)1月28日 - 発車標を更新。接近チャイムを導入。
駅構造[編集]
単式ホーム・島式ホーム3面5線を有する地上駅で、東口・西口それぞれに駅舎と改札口がある。駅舎と各ホームは南・北2本の跨線橋で連絡しているが、東西の自由通路のような機能はない。
構内には貨物営業を行っていた時の名残で側線があり、回送列車の待避等に使用されている。この側線にも番線が割り振られている。かつては4番線と7番線の間に2本の側線があり、それぞれ5番線・6番線の番号が振られていた。しかし、野田線のホームを拡張して旧7番線のスペースを潰して、側線であった6番線が現在の7番線となっている。そのためホームの無い線路を含めても、構内には線路は7本しかない。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■東武スカイツリーライン | 上り | 新越谷・北千住・とうきょうスカイツリー・浅草・押上・ 日比谷線 中目黒・半蔵門線 渋谷・■東急田園都市線 中央林間方面 |
2 | 上り | 回送列車の退避 | |
3 | 下り | 東武動物公園・■伊勢崎線 久喜・ ■日光線 南栗橋・東武日光・■鬼怒川線 鬼怒川温泉方面 | |
4 | |||
5 | 下り | 回送列車の退避 | |
7 | ■東武アーバンパークライン | 下り | 野田市・流山おおたかの森・柏・船橋方面 |
8 | 上り | 岩槻・大宮方面 |
- 上記の路線名は旅客案内上の名称(「東武スカイツリーライン」、「東武アーバンパークライン」は愛称)で表記している。
東武スカイツリーライン(伊勢崎線)[編集]
- 1番線ホームは東口改札に直結している。 「りょうもう」を除く北千住・浅草方面の全営業列車がこのホームに発着し、乗車位置表示が以下のように細かく区分されている。また、東武動物公園駅とともに、日本一客用扉数の異なる車両が停車するホームである(特急用車両の1扉車、6050系などの2扉車、日比谷線直通用車両の3扉車と5扉車、50050系・10000系などの4扉車、東急5000系の中間車にある6扉車)。
- 下りホームの乗車位置表示は特急用と快速・区間快速用のみである。
- 当駅に停車する特急は編成中の2箇所のドアしか開閉を扱わない。「けごん」と「きぬ」の乗車口は2号車と5号車、350系の「しもつけ」と臨時「きりふり」「ゆのさと」は2号車(1号車寄り)と3号車、300系の臨時「きりふり」「ゆのさと」は3号車と4号車(5号車寄り)となっている。例外として「けごん」39号と平日運転の「きりふり」283号・285号は全てのドアが開く。
- 朝通勤時に当駅始発の準急(現在の区間急行)列車が設定されていたが2003年3月19日のダイヤ改正で消滅した。その後、2009年6月6日のダイヤ改正で当駅始発の区間急行が土休日の朝に設定され、2013年3月16日のダイヤ改正で平日夜間に変更された。
- 東口駅舎に隣接して集約定期券売り場、東武トラベル、特急券自動券売機が設置されている。
- 臨時特急「スカイツリートレイン」は、太田発の2号は当駅を通過し、日光線方面発着の1・3・6・8号は停車する。
東武アーバンパークライン(野田線)[編集]
- 東岩槻 - 当駅間の複線化工事の際にホームが大宮寄りに50メートルほど移設され、柏寄りのホーム付近に2本の留置線が新設された。そのため、朝や夕方以降に大宮 - 当駅間の区間列車が設定されている他、下りの船橋行初電も当駅始発となる。
- 8番線のさらに西側に留置線が1線あったが廃止され、跡地は南側跨線橋の西口への接続のため転用された。
- ホームには「春日部らーめん」と称する立ち食いラーメン店がある。
- 大宮始発の臨時特急「スカイツリートレイン」4号は4番線に発着する。
配線図[編集]
↑野田線(岩槻・大宮方面)
←伊勢崎線(北千住・押上・浅草方面)伊勢崎線(館林・東武日光方面)→
↓野田線(柏・船橋方面)
構内配線・信号設備等[編集]
運転番線 | 営業番線 | ホーム | 浅草方面着発 | 伊勢崎方面着発 | 船橋方面着発 | 大宮方面着発 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 10両分 | 出発可 | 到着可 | 不可 | 不可 | 伊勢崎線上り主本線 |
2 | - | ホームなし | 伊勢崎線上り副本線 | ||||
3 | 3 | 10両分 | 到着可 | 到着・出発可 | 不可 | 不可 | 伊勢崎線下り主本線 |
4 | 4 | 到着・出発可 | 到着・出発可 | 到着・出発可 | 到着・出発可 | 伊勢崎線下り副本線 | |
5 | - | ホームなし | |||||
7 | 7 | 6両分 | 不可 | 不可 | 到着・出発可 | 到着可 | 野田線下り主本線 |
8 | 8 | 到着可 | 到着・出発可 | 野田線上り主本線 |
立体化事業[編集]
東武鉄道では春日部駅利用者の利便性向上のため、各ホームへのエレベーターの新設[5]、東側跨線橋の西口改札連絡通路の新設などの改良を行ってきた。しかし、乗降人員だけで約7万人の利用があり、さらに伊勢崎線と野田線の乗り換え客が約6万人ほど加わるので、1日の駅の利用者は約13万人にも上り、構内は手狭である。
また、春日部市は中心市街地が伊勢崎線・野田線により東西に分断された状況を解消するため、長年に渡り春日部駅の高架化を要望してきた。歩行者や自転車は駅舎に自由通路がないため、駅から約200m南にある地下道を通って行き来し、車は約400m南の内谷陸橋か、約200m北の伊勢崎線第124号踏切を使用せざるを得ない。地下道はバリアフリー仕様ではないため、駅付近で車椅子、ベビーカーが通行可能なのは、第124号踏切1カ所のみである。当該踏切は地元では「大踏切」と呼ばれ、埼玉県内でも有数の開かずの踏切として有名である。ピーク1時間あたりの踏切遮断時間は約57分で、県内最長である[6]。
2005年度に県事業の国庫補助事業である「連続立体交差事業」の着工準備採択となった。2013年時点ではどのように立体化するかも含め、県・市でまちづくりの計画・検討を進めている。都市開発決定・事業認可は2017年度を目標としている[7]。
西口駅前・東口駅前の広場には早期立体化を求める看板が立っている。
利用状況[編集]
2012年度の1日平均乗降人員は72,445人である[8]。この値は、伊勢崎線・野田線間の乗換客を含まない。
- 伊勢崎線内では北千住駅、新越谷駅、とうきょうスカイツリー駅(押上駅を含む)、草加駅に次ぐ第5位である。
- 野田線内では柏駅、大宮駅、船橋駅に次ぐ第4位である。
近年の1日平均乗降人員および乗車人員の推移は下表のとおりである。
年度 | 1日平均 乗降人員 |
1日平均 乗車人員 |
---|---|---|
1960年(昭和35年) | 16,443 | |
1965年(昭和40年) | 27,054 | |
1970年(昭和45年) | 33,249 | |
1975年(昭和50年) | 43,633 | |
1980年(昭和55年) | 54,246 | |
1985年(昭和60年) | 64,660 | |
1990年(平成 | 2年)79,558 | |
1997年(平成 | 9年)78,250 | |
1998年(平成10年) | 75,741 | |
1999年(平成11年) | 74,261 | 37,197 |
2000年(平成12年) | 72,988 | 36,407 |
2001年(平成13年) | 70,997 | 35,743 |
2002年(平成14年) | 69,485 | 34,937 |
2003年(平成15年) | 68,685 | 34,524 |
2004年(平成16年) | 68,015 | 34,152 |
2005年(平成17年) | 68,184 | 34,232 |
2006年(平成18年) | 68,701 | 34,488 |
2007年(平成19年) | 71,502 | 35,963 |
2008年(平成20年) | 72,567 | 36,465 |
2009年(平成21年) | 71,300 | 35,743 |
2010年(平成22年) | 71,063 | 35,615 |
2011年(平成23年) | 70,636 | 35,305 |
2012年(平成24年) | 72,445 |
近年の路線別乗降人員の推移は下表のとおりである。
年度 | 伊勢崎線 | 野田線 | 乗換人員 |
---|---|---|---|
2004年(平成16年) | 50,458 | 17,557 | 58,807 |
2005年(平成17年) | 49,985 | 18,199 | 59,351 |
2006年(平成18年) | 50,230 | 18,470 | 59,531 |
2007年(平成19年) | 51,525 | 19,978 | 60,373 |
2008年(平成20年) | 51,773 | 20,794 | 61,516 |
駅周辺[編集]
粕壁 も参照
東口[編集]
開業当初から駅の出入口が設置された。近年再開発により駅前広場が設けられた。日光街道宿場町の面影を残す古い民家がある。
- 埼玉りそな銀行
- 三菱東京UFJ銀行 春日部支店・春日部駅前支店
- 武蔵野銀行
- 埼玉縣信用金庫
- 群馬銀行
- 筑波銀行
- 春日部仲町郵便局
- 西武春日部店(旧・ロビンソン百貨店)
- 春日部市民文化会館
- 春日部市立中央図書館
- 春日部情報発信館「ぷらっとかすかべ」
- 春日部市立春日部中学校
- 埼玉県立春日部東高等学校
- 埼玉県立春日部女子高等学校
- さいたま東部市場
- ヤマダ電機テックランド
西口[編集]
駅西口一帯の区画整理事業の進展に合わせて、1971年12月1日に開設された。
- 埼玉りそな銀行 春日部西口支店
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- 足利銀行
- 埼玉縣信用金庫 春日部西口支店
- 川口信用金庫
- 中央労働金庫
- イトーヨーカドー
- LaLaガーデン春日部
- 大塚家具
- サンヨーG&Bアウトレット
- 松実高等学園
- 春日部市役所
- 春日部市立病院
- 春日部警察署
- 春日部税務署
- 春日部公共職業安定所(ハローワーク)
- 埼玉県春日部地方庁舎
- 埼玉県東部地域ふれあい拠点施設 ふれあいキューブ
- 春日部コンベンションホール
- 埼玉県パスポートセンター春日部支所
- 春日部市民活動センター
- 春日部市保健センター
- 春日部郵便局
- ゆうちょ銀行 春日部店
- 大沼総合運動公園
- かすかべ湯元温泉
- 春日部共栄中学高等学校
- 春日部住宅展示場
バス路線[編集]
朝日自動車・平成エンタープライズにより運行される一般路線バスの他、春日部市コミュニティバス「春バス」、東武バスセントラル・東武バスウエストにより運行される深夜急行バスが発着する。
東口[編集]
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
春日部駅東口 | 1 | イオンモール春日部前・辻橋・大凧会館入口・関宿中央ターミナル | 関宿はやま工業団地 | 朝日自動車 | ||
辻橋・大凧会館入口・関宿中央タ-ミナル | 関宿はやま工業団地 | |||||
イオンモール春日部前・辻橋・庄和総合支所前・大凧会館入口・関宿中央ターミナル | 境車庫 | 土休日のみ運行 | ||||
イオンモール春日部前・辻橋・庄和総合支所前・大凧会館入口 | 関宿中央ターミナル | |||||
イオンモール春日部前・辻橋・大凧会館入口 | 関宿中央ターミナル | |||||
辻橋・大凧会館入口 | 関宿中央ターミナル | |||||
一宮交差点 | イオンモール春日部前 | |||||
2 | 女子高前・藤塚中央・消防署前 | 豊野工業団地 | ||||
3 | 粕壁・幸松地区 - 庄和地区ルート | 北春日部駅入口 | 小渕北(循環) | 春バス | 日曜運休 | |
道の駅庄和・南桜井駅北口・庄和総合支所 | 大凧会館 | |||||
道の駅庄和・庄和総合支所・西金野井団地 | 南桜井駅北口 | |||||
春日部市役所・春日部駅西口 | 地方庁舎前 | |||||
ヤマダ電機前 | イオンモール春日部 | 平成エンタープライズ |
西口[編集]
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
春日部駅西口 | 1 | 市役所前・大沼六丁目 | 秀和総合病院 | 朝日自動車 | ||
ミッドナイトアロー岩槻 | 八木崎駅入口・東岩槻駅入口 | 岩槻駅 | 東武バスウエスト | 深夜急行 平日運転 | ||
2 | 地方庁舎・かすかべ温泉 | ウイング・ハット春日部 | 朝日自動車 | 一日1本 | ||
地方庁舎 | かすかべ温泉 | 早朝・夕 - 夜運転 | ||||
地方庁舎・秀和総合病院・かすかべ温泉 | ウイング・ハット春日部 | 一日2本 | ||||
地方庁舎・秀和総合病院 | かすかべ温泉 | 朝 - 夕運転 | ||||
3 | 南栄町・内牧彩光苑 | 春日部エミナース | ||||
豊町六丁目・豊春第九公園前・増富 | 【循環】 春日部駅西口 |
|||||
4 | 増戸・豊春駅ルート | 春日部市役所・秀和総合病院・増戸・豊春駅入口 | 豊春駅南(循環) | 春バス | 日曜運休 | |
粕壁・幸松地区 - 庄和地区ルート | 春日部市役所・春日部駅東口・北春日部駅入口 | 小渕北(循環) | 日曜運休 | |||
春日部駅東口・道の駅庄和・南桜井駅北口・庄和総合支所 | 大凧会館 | |||||
春日部駅東口・道の駅庄和・庄和総合支所・西金野井団地 | 南桜井駅北口 | |||||
地方庁舎前 |
以下降車のみ
- ミッドナイトアロー春日部 (上野駅・新越谷駅発、東武バスセントラル、平日深夜運転)
- ミッドナイトアロー久喜・東鷲宮 (上野駅・北千住駅・新越谷駅発、東武バスセントラル、平日深夜運転)
- ミッドナイトアロー岩槻・春日部 (大宮駅発、東武バスウエスト、平日深夜運転)
隣の駅[編集]
- 東武鉄道
- ■東武スカイツリーライン
- ■東武アーバンパークライン
作品における描写[編集]
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ↑ 1.0 1.1 現在ある北総鉄道や、初代総武鉄道とは名称以外、無関係
- ↑ 2.0 2.1 バリアフリー施設工事の進捗に伴い 春日部駅にエレベーター4基を設置します あわせて浅草駅寄りの跨線橋を西口まで延伸いたします - 東武鉄道、2004年6月3日
- ↑ 春日部市/春日部駅を橋上化したらどうですか
- ↑ 4.0 4.1 (2012-02-09) 「東武スカイツリーライン」誕生! PDF 東武鉄道 2012-02-09 [ arch. ] March 17, 2012
- ↑ 議事録・発言集 04年12月一般質問その2
- ↑ 春日部市/中心市街地(春日部駅付近)の現状と課題
- ↑ 春日部市/19 連続立体交差推進事業
- ↑ 駅情報(乗降人員) - 東武鉄道
- ↑ 埼玉県統計年鑑
- ↑ 春日部市/統計書 - 春日部市
- ↑ 関東交通広告協議会レポート