ファミリーコンピュータ ロボット

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ファミリーコンピュータ ロボットは、任天堂の家庭用ゲーム機ファミリーコンピュータ用の周辺機器の一つ。ファミコンと連動して動くロボットである。ロボット単体の型番はHVC-012

1985年7月26日発売、希望小売価格9,800円。開発者は横井軍平

概要[編集]

任天堂からかつて発売された周辺機器「光線銃シリーズ」の技術を応用し、画面上から送信される光信号を直接ロボットの目で受け、内蔵モーターによって動かすことができる。単独で動作することはなく、ファミコン専用ソフト『ブロックセット』か『ジャイロセット』を必要とする。ゲーム画面に連動させてロボットを遠隔操作することがねらい(ロボットの側からファミコン本体へのフィードバックはない)。ロボット下部の台座周囲には5つのスリットが設けられ、ここに専用のモジュールを取り付けられる。

腕は常に前方に突き出した形で、胸部と連動している。可能な動作は胸部の垂直移動(6段階)・水平回転(5段階)、腕の開閉。これによりブロックコマを操るといった動作をする。

欧米ではR.O.B.(Robotic Operating Buddy) の名で発売され、NES本体・光線銃とのセット販売もされた。

専用ソフト[編集]

ゲームソフトと、ロボットに取り付けるモジュールのセット。プレイ前にTESTモードでロボットの目線を画面に合わせる必要がある(OKならロボット頭部のLEDが点滅)。ゲームにはプレイヤーキャラクターとしてヘクター博士(1プレイヤー)、ベクター博士(2プレイヤー)が登場する。またロボットへの命令送信時にはUP・DOWN・LEFT・RIGHT・OPEN・CLOSEと6種類の合成音声を発する。

ブロックセット[編集]

  • 1985年7月26日発売、希望小売価格4,800円
  • 型番:HVC-BLS
  • セット内容 - ブロック5個、ブロックトレイ5個、ブロックハンド2個、専用カセット
  • ゲーム内容 - ロボットが5個のブロックを積み替え、崩さずにゲーム上での指示通り配置できたかを競う。博士がキーボードの上に飛び乗ってロボットへの信号を送る。なお実際にブロックが正しく配置されたかはプレイヤー自身で確認する。
  • DIRECT - 博士がキーを押してロボットに直接命令し、少ないステップ数で指示通りブロックを配置する。
  • MEMORY - あらかじめロボットの操作手順を記録し、後で再生する。
  • BINGO(1P) - キーが縦横(5×5)に並んでおり、一列全てを押す事でロボットに命令を与える。敵キャラクターに、勝手に一列のキーを押して行く「フリッパー」とキーの上をうろうろしている「スパイク」がおり、近づくと跳ね飛ばされる。
  • BINGO(2P) - 2人用対戦ゲーム。時間内に自分の陣地にブロックを多く置いた方の勝ち。敵キャラクターはスパイクのみ。

ジャイロセット[編集]

  • 1985年8月13日発売、希望小売価格5,800円
  • 型番 - HVC-GYS
  • セット内容 - コマ2個、コマホルダー1個、コマトレイ1個、コマスピナー1個、コマハンド2個、専用カセット
  • ゲーム内容 - トレイにファミコン本体のIIコントローラをセットし、A・Bボタンと連動する部分をロボットが持ったコマで押し下げる事で、ゲーム画面上の赤・青のゲートが上下する。時々、2つのボタンを同時に押す必要が出てくる為、その際には一つのコマをスピナーで回転させてトレイに置き、その間にもう一つのコマをロポットに持たせ押し下げる。
  • DIRECT - 画面上でロボットに直接命令する練習用モード。
  • GAMEA - 博士を操作してステージ内に仕掛けられた爆弾を除去する。STARTボタンで「送信モード」になりロボットへ命令する。敵キャラクター「スミック」が邪魔をするが、カブラ(赤カブ)を与えて動きを止めたり、ゲートで押しつぶす事ができる。交互でプレイする2人用もある。
  • GAMEB - 寝ぼけて右方向に歩き続ける博士を、ゲートを上下させてゴール地点まで誘導する。

その後[編集]

発売当時としてはハイテクな機能で、遊び方としてかなり斬新であったが、それ故に一般には受け入れがたく、ロボットの動きも緩慢で、上記の2本以外にロボットを活かせるソフトが一切発売されなかったこともあり、ファミコンがブームとなる前に姿を消していった。

様々なゲームソフトへの出演[編集]

その後、しばらくは「知る人ぞ知る」存在であったが、発売から15年以上が経過した2000年代前半から、さまざまなゲームに頻繁に登場するようになり、中には後述のマリオカートDSのようにプレイヤーが直接操作することが可能なゲームも登場するようになった。

1997年
N64用ソフト。セクターXのボスとしてHVC-09というロボットが登場。外観はあまり似てないが、名前や頭部にその名残を残している。
1998年
SFC用ソフト。ヘクター博士の依頼によりファミコンロボットのパーツを集めるステージが存在する。
2003年
GBA用ソフト。「ナインボルト」のプチゲーム「ロボット」に登場。Aボタンを押すことで上下している腕を停止させ、ブロックをはさむ動作をさせることができる。
GC用ソフト。最終ステージの序盤にアイテムボックスを持つ背景として出演。他のゲームと違いこのソフトはカプコン開発である。
GC用ソフト。ポートタウンの背景に登場していた。
2004年
GC用ソフト。「ブロックセット」のブロック各色と、ロボットの頭部がお宝として登場している。
PS2用ソフト。上記の「ビューティフルジョー」の移植作品。最終ステージの序盤にアイテムボックスを持つ背景として再び出演。SCEハードに出演を果たした珍しい任天堂キャラとなる。
2005年
DS用ソフト。「ツリガネムシ」に『ジャイロセット』のBGM・効果音・合成音声が使われている。ちなみにこのBGMの作曲者は田中宏和
DS用ソフト。ゲーム機の周辺機器でありながら隠しプレイヤーキャラ「HVC-012」として登場。ファンを驚かせたと共に幅広く認知度を得る。さらに、同ゲームで専用カートとして用意される「HVC-BLS」は、前述の『ブロックセット』の型番であり『ブロックセット』のモジュールを模した外観をしている。もう一つの専用カート「HVC-LGS」の元ネタが何であるかは不明。余談であるが、ゲーム中、他のキャラは声を上げるべき場面で、このHVC-012だけはモーターの動作音のような音を出したり、頭についているLEDが実物同様、クラッシュすると点滅したり、専用カートのクラクションがファミコン風の電子音になっているという、細かいこだわりが感じられるキャラでもある。なお、走行中は、明らかにハンドルを握っていないのだが、何故か普通に走行している。かわりに、腕を左右に動かしてハンドル操作を行っている。
2006年
DS用ソフト。メニュー画面にヘクター博士が登場し、飛び跳ねたり寝ぼけて歩き回る姿を見せる。
Wii用ソフト。「ナインボルト」のプチ(ボス)ゲーム「スターフォックス」に登場。ボスエネミーとして登場し、攻撃は持っている銃からのプラズマボール発射のみ。ブロックの形をしたコアを全部破壊すると倒せる(レベルによってコアの数が変化)。
2008年
Wii用ソフト。アドベンチャーモード「亜空の使者」内の敵勢力としてファミコンロボットの姿をしたロボット「ロボットアタッカー」が登場する。他にも色違いの「ロボットランチャー」「ロボットブラスター」も登場。また、前述の『F-ZERO GX』をモデルとしたステージ「ポートタウン エアロダイブ」でも引き続き背景として登場する。

「亜空の使者」において序盤の亜空軍の指揮をしていたエインシャント卿の正体として、隠しキャラで参戦する。ただしゲーム中の名称は「ロボット」である。シリーズ初のゲームキャラではなく周辺機器が元ネタのキャラクターである(周辺機器が元ネタのものとしてはDXのアイテムスーパースコープに続く)。足が無いがホバリングで移動し、短時間の飛行も可能となっている。攻撃はアームによる打撃とジャイロセットのコマを飛ばす以外に、オリジナルのものとして目に当たる部分からのビームやホバーユニットからの爆風を用いる。

浮遊島エインシャント島で生活していたロボットたちの指導者であり、事件の黒幕タブーに島を占拠、他のロボットたちを事実上の人質に取られるとともに基地を亜空爆弾工場に改造され無理矢理協力させられていた。 行動は本意でない為ファイターたちが亜空爆弾工場最深部まで来た際敵意がない事を示すが、ガノンドロフが部下のロボットに強制コマンドを送り洗脳、亜空爆弾を起動させるとともに止めに入ったエインシャント卿を攻撃してしまう(ちなみにガノンドロフはタブーの存在を知らなかった)。そして更にガノンドロフが敵を放ち、攻撃で燃やされたローブを排除してロボットの姿となりファイターたちに協力する。

その他[編集]

  • 2003年ごろ、ユージン発売の食玩「Nintendo HISTORY COLLECTION」のラインナップに加わって商品化されていた。

関連項目[編集]


テンプレート:マリオカートシリーズの登場レーサーfr:R.O.B.